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【PS Plusフリープレイレビュー】今月のイチオシは「スーパータイムフォース ULTRA」

過去の自分との共闘がアツい2Dアクション! バイクゲーム「RIDE」も紹介

5月11日~6月7日(PS Plusへの加入が必要)

 当コーナーでは、「PlayStation Plus」で無料配信されているタイトルのなかでも、プレイステーション 4用に配信されている注目タイトルをピックアップ。各タイトルの概要をお伝えしつつ、「プレイステーション オフィシャルサイト」にて開催している「PS Plus Challenge!」達成のコツについても解説していく。

 今回の「PS Plus Challenge!」の賞品は「PS Storeチケット」1,000円分。こちらの応募方法については、「PS Plus Challenge!」の公式ページを確認していただきたい。

 今月の「PS Plus Challenge!」でPS4用の対象タイトルとなったのは、ドット絵と8ビットサウンドが特徴の2Dアクションゲーム「スーパータイムフォース ULTRA」。もう1タイトルは「イース セルセタの樹海 PlayStation Vita the Best」だが、そちらはPS Vita用ソフトということで本稿では割愛させていただく。

 なお、今回はPS4用の配信タイトルとしてもう1本、バイクレースゲーム「RIDE」についてもレビューする。こちらは記事の後半で紹介しよう。

「スーパータイムフォース ULTRA」の「PS Plus Challenge!」に挑戦

「PS Plus Challenge!」達成時間

30分

※時間は筆者が実際に挑戦して応募条件達成までにかかった時間

各ミッションの制限時間は初期状態で60秒と短い。時間増加アイテムを獲得してプレイ時間を伸ばしていこう
ステージのどこかには仲間がいる場合も。首尾よく救出できれば、新たな戦力として活用できる

 「スーパータイムフォース ULTRA」は、Capybara Gamesよりリリースされた2Dアクションゲームだ。レトロゲーマーの琴線に触れる、ドット絵で描かれたキャラクター達に目を奪われがちだが、一方で高いアクション性も備えていて、ゲームとしての完成度は高い。さらに本作には「タイムアウト」という時間を巻き戻すシステム(詳細は後述)も用意されており、これがゲームの楽しさをより一層高めるポイントともなっている。

 本作は横スクロールメインのミッション(ステージ)クリア型ゲームで、最初から使用できるキャラクターは3体。それぞれ広範囲攻撃、遠距離攻撃、防御と異なる能力を持ち、そこからいずれか1種類を選択して出撃する。さらに、道中で新たな能力を持ったキャラクターを救出すれば追加で使用できるようになるため、戦いのバリエーションを増やしていくことも可能だ。

 プレーヤーキャラクターの基本行動はジャンプと攻撃(またはタメ攻撃)、そしてタイムアウトの3種類。体力や残機はなく、1回でも敵の攻撃やトラップなどにひっかかるとミスとなる。さらに、ミッションの制限時間は60秒と短い。そこをカバーしてくれるのが、先述のタイムアウトシステムというわけだ。

 タイムアウトは任意のタイミングで◯ボタンを押すか、プレーヤーキャラクターがミス、またはミッションがタイムオーバーとなった時点で発動。その後、時間が過去に向かって巻き戻り、好きな時点からプレイをやり直すことができる。このとき、ただやり直すだけではなく、操作キャラクターを変更して挑むことも可能だ。

【タイムアウトの流れ】
敵の攻撃を食らってミスしてしまった……しかしここでタイムアウトが発動!
時間を巻き戻してやり直したい地点を選択する
最後に出撃させたいキャラクターを選べば、そこからの再開となる
タイムアウトを使って過去の自分との波状攻撃を仕掛ければ、強敵でもいずれは倒せる。どんどん活用していこう
過去の自分が倒される前にその原因となる敵を排除すればパワーアップアイテムに変化! これを取ると複合した能力で戦うことが可能に

 やり直しを開始すると、同時に過去の自分もゴーストとしてかつて自分が操作したとおりに動きだす。ゴーストは、かつてそのキャラクターがミスした地点に到達するまで行動するため、単純に戦力が1人ぶん増えた形でプレイができるようになる。その感覚は、さながらマルチプレイといったところで、不思議な面白さが味わえる。

 このタイムアウトを繰り返していくと、最初は60秒ではとてもクリアできなかったようなステージでも、だんだんと共闘するキャラクターが増えていき、その結果、先へと進みやすくなり、短い時間制限のなかでもだんだんとクリアへの道筋が見えてくるのである。また、ステージ内には制限時間を増やすアイテムもあり、それらを獲得しつつタイムアウトを行なえば巻き戻せる時間も増えていくため、時間にも余裕ができてくる。

 さらに、過去の自分がミスする前にその要因(攻撃してくる敵やトラップ)の排除に成功すると、本来はミスするはずだったプレーヤーキャラクターは生き残り、パワーアップアイテムへと変化。これを獲得するとパワーアップアイテム1個につき1回ぶんのミスに耐えられるようになるほか、現在使用しているキャラクターに、その過去のキャラクターの能力も加わる。こうなるとまさしく火力倍増といった形になり、がぜん爽快感も高まってくる。

 こんなに便利なタイムアウトだが、もちろん使用回数には制限があり、基本的には1ステージで30回までとなっている。ただし、ステージ内にはタイムアウトの使用回数を増やすアイテムもあるので、それらはきっちりと獲得し、クリアをより確実なものとしていきたいところだ。

 タイムアウトに関する解説の厚さからもお察しいただけるかもしれないが、実際触れてみると、このシステムは奥深い。これをきちんと理解して使用すれば、ゲームがより一層楽しくなってくることは間違いない。もちろん、このタイムアウトを利用するにあたって難しいことは何もなく、実際に使用してみれば簡単かつお手軽で、すぐに色々な利用法が見えてくるだろう。

 さて、そんな「スーパータイムフォース ULTRA」における「PS Plus Challenge!」のお題であるトロフィー「198X Completed!」を獲得するためには、最初にプレイすることになるミッションである「198X」をクリアすればOK。このトロフィー獲得の最大の難所はミッションのラストに登場するボスキャラクターの撃破だが、ここはミスを重ねながらも、タイムアウトで十分に残り時間がある時点から繰り返し戦っていれば、よほど同じシーンでミスを連発しないかぎりはクリアできるはずだ。

 アクションゲームが好きなプレーヤーであれば、このトロフィーを獲得する頃にはすっかり本作のとりこになっているはずだ。そうなったら、あとはさらなるステージのクリアを目指して精進あるのみ。筆者としても、本稿を書き終えたらぜひ改めてゆっくりと楽しんでみたい。

【「198X」ボスキャラクター攻略のポイント】
射撃タイプのキャラクターを選び、まずは本体から露出している赤いコアを破壊
赤いコアがないときは本体を直接攻撃すればダメージを与えていくことができる
何度もタイムアウトを繰り返せば、味方の弾数はどんどん増大する。これで一気にトドメを刺そう

リアルな挙動がライダーの心を揺さぶるバイクレースゲーム「RIDE」

最初にプレーヤーの分身であるライダーのエディットを行なう。つづいて最初の愛車を選択
路上に表示されているラインに沿って走るのがもっとも効率がいいルートのようだ。黄色や赤いライン付近では速度を落とす必要がある

 今月のPS4用ソフトとしてもう1本ご紹介しておきたいのが、Milestoneの開発によるバイクをテーマにしたレースゲーム「RIDE」だ。実在のバイクを100種類以上採り入れており、実在のバイクを運転することが可能。その内容はリアルライディングシミュレーターと位置づけられており、挙動においても現実のバイクを運転しているかのようなリアル感が味わえるのが特徴だ。

 本作は豊富な実車を扱える点も売りとなっているが、それを楽しむためには幾多のレースで勝利をつかみ、ゲーム内マネー「クレジット」を貯めて新たなマシンを購入(アンロック)していく必要がある。カスタマイズ機能も豊富で、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、サスペンション、外観、タイヤといったカテゴリにおいて多数のパーツをクレジットで購入し、マシンの性能を調整できる。

 なお、扱っている実車の数は100種類以上にものぼり、HONDA、KAWASAKI、SUZUKI、YAMAHAといったメジャーな国内メーカーのみならず、BMW、DUCATI、TRIUMPHといった海外メーカーも合わせ、14社のメーカーのバイクが収録されている。

 主なゲームモードとしては、世界中のコースを舞台にレースに挑戦し、自身の所属するクラブチームの順位を上げていく「ワールドツアー」、気軽にレースやタイムトライアルなどが行なえる「クイックモード」、世界中のプレーヤーが集い、最大12人で対人レースとランキング争いが楽しめる「オンライン」を収録。オンラインには現時点でも多くのプレーヤーが集まっており、いつでも気軽に他人とレースを楽しむことが可能だ。

 走行感覚に関してだが、筆者が普段よりバイクに親しんでいないというのもあるだろうが、車体の操作感覚が非常に重く、とくにカーブについてはカジュアルなゲーム感覚で曲がろうとすると、まず間違いなく転倒してしまうということ。ほかにも、ある程度スピードが乗るとブレーキをかけてもなかなか止まることができない、芝生を走っているとタイヤが草地ですべるなど、慣れないうちはそういったハプニングに見舞われることも多く、ストレスがたまることこの上ない。このあたり、確かに「ゲーム」ではなく「シミュレーター」という感じがひしひしと伝わってくる。

 しかし、ある程度走行トレーニングを積むと、カーブでの車体の傾け方、ブレーキやアクセルのタイミングなどもつかめてきて、だんだんと転倒する時間も少なくなり、なんとかゲームとして楽しめるようにもなってくる。それでも筆者の場合は完走までに転倒しないことがなく、これが実車であれば即日、病院送りということになりそうではあるが……。

 ちなみに、1点だけゲームらしさの見える部分が用意されていて、それが「リワインド」と呼ばれるシステムだ。これは、自分がミスした少し前の地点からやり直せるという便利な機能で、1回のレースで9回まで使用制限がある。これは、筆者のようにミスが多いプレーヤーへの救済措置というところなのだろう。なお当然ながらこの機能は、オンラインのレースでは使用することはできない。

 「RIDE」は筆者がバイク乗りではないということもあってまったくノーマークであったが、それでも想像以上に楽しめたし、バイクの乗車感覚を知る良い機会となった。PlayStation Plus加入が前提とは言え、これほどのハイクオリティのゲームを無料で楽しめるのは非常にうれしいかぎりだ。興味があれば、こちらもぜひチェックしていただきたい。

【スクリーンショット】
とにかく慣れないうちはよく転倒し、激突する。間違いなく筆者はバイクには乗らないほうがよさそうだ
使われているバイクはどれも実車に即したもの。とてもリアルにできており、その美しさに見とれてしまう
調整できる項目は非常に多い。実際に数字をいじったあとは、一通り乗りまわし、正確な挙動をつかもう
オンラインレースに挑戦中。筆者の戦績はひどいもので、これまでほとんどが最下位。まれに下から2番目になる
バイクのカスタマイズをすると外観もちゃんと変化してくれる
最下位を絶賛独走中。本作に登場するコースはとても作りこまれていて美しく、ちょっとした観光気分も味わえる

(泊 裕一郎)