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1番以外は興味無いね!「三國志12 対戦版」メディア大会
本気で優勝目指して参加してみた!
(2013/9/24 22:24)
コーエーテクモゲームスは、9月24日に同社において、「三國志12 対戦版 メディア対抗戦」を実施した。
本大会は、9月26日より無料配信されるプレイステーション 3/PlayStation Vita用オンライン対戦ソフト「三國志12 対戦版」を用いたトーナメント方式の大会で、GAME Watchを含む5つのメディアが参加した。
「三國志12 対戦版」はその名が示す通り、「三國志12」の戦闘システムを抜き出し、オンライン上で全国のプレーヤーと対戦できる作品だ。プレーヤーは「三国志演義」の世界に登場する武将達で対戦デッキを組み、頂点を目指していくこととなる。
本大会の開会に先立ち、本作のプロデューサーである北見健氏が登壇。「ゲームのシステムはシンプルなものだが、武将の選択・強化、兵種の選択、総大将スキルの選択などにより、無限大の組み合わせで長く楽しめる作品。対戦はもとより、1人でも楽しめる要素もふんだんに取り入られているので、対戦が苦手だという人も楽しんでもらえる作品になっている」と本作の魅力を語った。
さて、今回、本大会に参加した筆者は、シリーズ1作目から、全シリーズをプレイしている自称「超ヘビープレーヤー」。「三國志12」でももちろん、大陸制覇を何度も経験している。そんな筆者が出場するからには、1番を取らなければ何の意味もないのである。1番以外はただの敗者でしかないのだ!
「シード!シード枠!」と強く念じながらクジ引きによる組み合わせ抽選の結果、1番試合数の多い枠に入る。
「……まあいい。全てに勝てばいいのだ」と鼻息も荒く、早速武将のデッキを構築していく。今大会では、本作に登場する武将全てを選択することができる。つまり、三国志の世界を彩った“乱世の奸雄”曹操“小覇王”孫策、劉備・関羽・張飛の“桃園三兄弟”といった名だたる武将はもちろん、“救国の英雄”岳飛、“西楚の覇王”項籍といった、三国時代以外の武将も選択可能となっている。
しかし、ただ強い武将をデッキに組み込むというプレイはできない。なぜなら、武将の総コストは27という上限が設けられているからだ。各武将には、強さに応じてコストがもうけられている。たとえば、“五虎大将軍の一人”趙雲であればコストは12。同じく五虎大将軍のメンバーであった関羽は11、張飛は10となっており、5人の将軍からなる五虎大将軍を用いた戦術は不可能なのだ。
また、各武将には兵科(基本的には槍、騎馬、弓の三種)が決まっており、兵科相性(槍は騎馬に強く、騎馬は弓に強く、弓は槍に強い)を考えたラインナップにしなくてはならないのだ。
……悩む。大会開始前に与えられた30分の練習時間のほとんどを使って、デッキの構築で筆者はおおいに悩んだ。孫策、周瑜を中心とした呉デッキを組むか、知力の高い諸葛亮や陸遜を中心とした計略デッキにするか、呂布、関羽といった武力デッキにするのか。
コーエーテクモゲームスのスタッフも苦笑するほど長考を重ね、構築したデッキが以下メンバーである。
・呂布(騎馬/コスト10)……言わずもがな、三国志演義最強の武将である。
・曹仁(騎馬/コスト7)……曹操の従弟で、魏最古参の将として大将軍・大司馬に任ぜられる。
・法正(槍/コスト6)……劉備に仕え、参謀として活躍した智謀の士。
・糜竺(弓/コスト2)……内政面で劉備を支えた穏健誠実の人。
・甄氏(騎馬/コスト1)……曹操の息子で、魏の初代皇帝・曹丕の妻。聡明な女性であった。
・傅巽(弓/コスト1)……博学多才、だったらしい。よく知らない。
一見、攻撃の要は呂布と曹仁と考えがちだが、今回筆者が考えた戦術の要となるのは、糜竺と傅巽の弓コンビと、甄氏の騎馬である。つまり、低コスト組が我が軍の要なのだ。
対戦では相手も同じく強力な武力を備える武将を配してくるのは目に見えている。そこに、武力最強の呂布と、防御力を増加させるスキル「鉄壁」を持つ曹仁で、防衛線を築き、後方から弓による射撃で敵兵力を削る。
機動力のある騎馬を持つ甄氏は、最前線に配置するのではなく、マップに配置されている陣(多数占拠していると戦闘が有利になる)を落としていく。
法正は予備兵力として、また、敵の目標を自分に変更させるスキル「挑発」を使用し、敵陣を混乱させていく役目だ。
……完璧ではないか!勝利しか見えない絶対の布陣だ! CPUを相手にした模擬戦でも想定通りの用兵で全て勝利。筆者脳内で行なった対人シミュレーションでも圧勝である。「これは、いけるぞ!」。
いよいよ、準備時間も終わり大会の開始が告げられる。筆者の前に行なわれた第1回戦では、両軍ともに総大将は呂布。やはり、どのメディアも強力な武将を揃えてきている。
第2回戦、いよいよGAME Watch編集部の出陣である。対戦相手の総大将はやはり呂布。筆者の総大将ももちろん呂布である。対戦相手は、呂布を中心に、呂布を支えた参謀・陳宮、その妻、貂蝉を陣に加え、相性によるコンボを狙ったデッキだ。
いよいよ戦闘開始。まずは、呂布を最前面に配置し、弓部隊を後方に配置しながら中央に前線を構築していく。やはり、敵軍も中央に主力を配してきた。中央で主力同士のぶつかり合いが発生し、両軍の進軍速度は停滞。その間に甄氏で陣を落としに行く。コーエーテクモゲームススタッフからも「すごい速さで陣を落としに行ってますね」とお褒めの言葉をいただく。兵は神速を尊ぶのだ。
相手の呂布のスキル「人中の呂布(範囲内の武将に武力差ダメージを与え、動揺状態にさせる)」が発動し前線が混乱するも、法正の挑発により敵軍を引き離す。そして、ジワジワと敵本陣へと進んでいく。一進一退の攻防が続くも、低コスト武将のスキルにより、敵軍の総兵力をじわじわと削っていく。敵軍を本陣まで追い詰め、残りの時間もわずか!
「…これは、勝った」と確信しニヤリと笑ったその時、事件が起こる。温存に温存した我が軍の呂布のスキルを発動しようとした瞬間、壊滅寸前になっていた曹仁のスキル「鉄壁」を発動させてしまう。凡ミスである。慢心が生んだ超凡ミスである! そこに、敵軍の呂布が2発目の「人中の呂布」を発動……。ここで総兵力が逆転し、一気に敗戦ムードに。残りカウントも50を切り時間が無い! 一か八か全軍による敵本陣攻略を試みるも、一歩及ばずタイムアップ。まさかの初戦敗退となってしまった。
試合を観戦していた北見プロデューサーからも「どちらに転ぶか最後までわからない熱い戦い。呂布のスキルで態勢は一気に変わった。戦法の使い方で勝負は決まった」とのコメントを頂く。焦り過ぎてスキルをきちんと確認しませんでした……。圧倒的有利な状況を作りながら、1度のスキル発動の誤りで敗退してしまったが、「作った甲斐があったと思う試合だった」との評価を頂く。
プロデューサーのコメントで、一応の満足感を得た筆者であったが、現実は非情。トーナメント表の組み合わせ上、1回の敗戦で最下位が確定してしまう。編集長には1番を取ると断言してきたが、どうしよう。ん? 最下位ということは、ある意味、1番が取れたのではないか!? そうだ! 負けの1番だ! 約束は守りましたよ! 編集長!
……いや、スイマセンでした
不甲斐ない結果で幕を閉じた本大会であったが、大会後「長く遊べるものを、続々と用意している」と述べた北見プロデューサー。冒頭でも述べたとおり本作は、9月26日よりPlayStation Storeから無料でダウンロードして遊ぶことができる。また、すでに発売されている「三國志12」、および、同日に発売となる「三國志12 with パワーアップキット」でもオンライン対戦が楽しめる。
本編とは違い、戦術の妙を競うことができる本作。筆者はオンライン対戦で、これから眠れぬ夜が続きそうである。
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