【特別企画】梅雨の夜長に贈る「Alan Wake」スペシャル講座
拡張を続ける海外ドラマ手法のホラーアドベンチャー
「Alan Wake」仕様Xbox 360エリートをプレゼント!
マイクロソフト株式会社から、読者プレゼントとしてアクションアドベンチャー「Alan Wake」仕様のXbox 360エリートが届いた。本体はゲームの世界をイメージしたペインティングがされており、友人に自慢したくなる逸品だ。
本体のデザインは、ゲームの舞台「ブライトフォールズ」をイメージしている。空は青いが、日没は近いようで、森は暗く、主人公アランを狙う“闇”が力を増している。アランはライトで闇を切り裂き、単身立ち向かっていく。本体には、ゲームのテーマそのままのイラストが描かれている。このスペシャルなXbox 360を1名様にプレゼントしたい。ぜひ記事の最後にある専用フォームにてご応募いただきたい。
弊誌では先行体験&インタビュー、ファーストインプレッションとレビューで紹介してきた「Alan Wake」だが、発売から1カ月が経過した今、もう1度ポイントをまとめた形でゲームを紹介したい。闇との独得の戦い、読者を引きずり込むストーリー……「バイオハザード」、「サイレントヒル」、「サイレン」といったこれまでのホラーゲームファンも注目の“怖くて楽しい”アクションアドベンチャーゲームである。現実が奇妙に歪んでいく、不思議なストーリー、サスペンスドラマ好きにも薦められる雰囲気たっぷりなゲームだ。
【「Alan Wake」スペシャルコンソール】 | |
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「Alan Wake」をイメージしたペインティングを施した「Alan Wake」仕様Xbox 360エリート。作品の雰囲気をうまく再現している。これを1名様にプレゼント! |
■ プレーヤーをグッと引き込むストーリー、謎に満ちた演出に注目せよ!
突如行方不明になってしまう妻のアリス。彼女を救い出すことが最大の目的だ |
プレイ中にときおりフラッシュバックされる闇の存在に囚われるアリス。彼女はどこに? |
「Alan Wake」の主人公は作家のアラン・ウェイク。彼は2年も小説が書けないというスランプに陥っており、妻アリスの薦めでアメリカ北西部にある田舎町ブライトフォールズを訪れた。美しい風景、すべての住人が知り合いのような平和な町、しかし、その町には恐ろしい恐怖をもたらす“闇”が潜んでいたのだった。
到着初日の夜、湖に浮かぶ島のコテージで、妻は突然湖に消える。アランは助けようと湖に飛びこむも、次の瞬間1週間の記憶を失って森に立つ自分を発見する。黒いもやに包まれた人間がアランを襲い、彼らを銃で撃つと光と共に消え去ってしまう。これは現実なのか、何よりも妻はどこに消えたのか? プレーヤーはいきなり謎だらけの状況に放り込まれる。
「Alan Wake」はこの次々と提示しれる謎が楽しい。消えた1週間、悪夢が現実になる展開、そして廃屋でテレビをつけると「アリスを助けるための物語を書こう」とつぶやき続け、タイプライターを打つ自分の姿が映る。しかもその文章が現実のアランの前に現われ、その通りに状況が展開するのだ。この“現実”と“物語”そして“悪夢”が交差する感覚が本作の面白さだ。プレーヤーはアランが“どこにいるのかわからない”まま、物語を進めていくのだ。
さらにプレーヤーを混乱させる状況は続いていく。怪奇現象が続くまっただ中で、「お前の妻を誘拐した」と現実に引き戻す誘拐犯の登場。いきなり銃を発射しアランを追うFBI捜査官を名乗る男。さらに精神科医は「君の奥さんは死んだ、その事実を受け入れるのだ」とアランにささやく。そういった事態と共に、闇の力はさらに強大になっていく。謎を解くには闇に立ち向かうしかない。プレーヤーはアランと共に様々な状況に翻弄されながら、ぐいぐいと「Alan Wake」の世界に引きずり込まれていくだろう。
本作の“敵”は身体の回りに闇をまとわりつかせた「闇に囚われた人々」だ。また、機材や乗り物が闇に取り憑かれて襲いかかってくる。闇の人々は表情がよく見えないが、明確な敵意だけははっきりとわかる。しかし、彼らの“目的”はわからないのだ。巨大なモンスターや、姿のはっきりした怪物と戦うような、SFやファンタジーでないところが「Alan Wake」の特徴だ。現実との境界線が曖昧な、まさに悪夢そのままの世界。自らの正気も疑いつつ、それでも生き抜くため、妻を取り戻すためにアランは戦わなくてはならない。この戦いの終わりに何があるのか、今起きていることは“現実”なのか、その謎を解明したいという衝動が、プレーヤーを後押ししていく。
「Alan Wake」のストーリーでユニークなアクセントとなっているのが、先の事柄が「原稿」としてアランの前に提示される点だ。原稿は小説形式だが、続き物ではなく、断片的な文章の集まりだ。しかしその内容は、アランが次に遭遇する恐怖、またはずっと後で出会う事柄が書かれてあり、そこから逃れられない恐怖と、何者かにレールの上を進まされているような不安感をもたらす。原稿の中にはアランが直接見ていなかった事柄や、他の人の心情まで描かれており誰が書いたのかも気になる。実際に原稿を集めようとすると、脇道などにも落ちており、完璧に集めるのは難しい。揃えるとどんな物語として完成するのか、そのパトスは大きなプレイ意欲になる。
■ 恐怖の空間にアランを閉じこめる「闇」。闇に立ち向かい、進んでいく高揚感
光を当て、闇をはぎ取る。恐怖の存在と戦う独得の駆け引き |
発売前のイベントで、悲鳴を上げてプレイするアイドル達。左から、AKB48の米沢瑠美さん、SKE48の大矢真那さん、小木曽汐莉さん、SDN48の大堀恵さん。本作は、“怖い物が好き”な女の子が“見て”も楽しめる作品だ |
ホラー映画の定番ともいえるのが、怖い存在が“出るぞ、出るぞ”と観客の怯えを煽る演出だ。「Alan Wake」はこの演出が秀逸である。月明かりの元、明るい森が徐々に闇を深くし、どこからともなく霧が吹き出し、周囲がぼんやりと見えなくなる。その風景から分離したように浮かび上がってくる「闇に囚われた人々」。彼らには話し合いも、命乞いも通じず、どちらかが倒されるかという戦いから逃れることはできない。
さっきまで誰もいなかったところに突然現われる闇の人間達。このとき独得の「ゴウッ」というような“出現音”が出るのだが、メイキングによれば、この音は人間の赤ん坊の声や、子猫の鳴き声などを加工して合成した音だという。この音と、浮かび上がる演出は、ユーザーを震え上がらせ、戦いへと身構えさせる。
「Alan Wake」はプレイしていると現実世界の闇が怖くなる。プレーヤーが現実の世界でも「暗いところから何かが出るのではないか」、という幻想に取り憑かれるような雰囲気を持っており、夜、寝るとき目を閉じると、目の奥にさまよった森の情景が浮かび上がってくる気がするのだ。ストーリーと共にプレーヤーの心を捕らえて放さない“恐怖の演出”がこの作品の魅力だ。
一方でゲーム性も注目だ。闇の人々を倒すには、最初に光を当て敵の闇をはぎ取り、それから銃でしとめる必要がある。この独得の駆け引きが本作ならではの独特のゲーム性を生み出している。ライトを強く当てようとすると、バッテリーが早く消耗する。バッテリーや弾丸の予備は限られており、コツをつかむまでは苦戦を強いられる。いかにうまく距離を取り闇をはぎ取るか、ライトをどう使うか。時には逃げに徹し、安全地帯までダッシュするのが有効な場合もあるのだ。
アランは場面によって発炎筒や閃光手榴弾、ショットガンなど様々な武器を使いこなす。発炎筒は燃え続けることで継続的に光を浴びせ、閃光手榴弾は敵を一瞬で消し去るが、弾数が限られている。本作では場面が変わると装備がリセットされてしまうことが多く、常に弾数には悩まされる。時には思い切って使うことが突破口になることもあるが、つい温存してしまう。この駆け引きがゲームの難易度を上げている部分はある。
闇の力はドラム缶や車など、無生物に取り憑き、「ポルターガイスト現象」の様にアランに向かって突っ込んできたり、黒い竜巻となってアランを追いかけてくる。さらにはブルドーザーなど巨大な乗り物そのものに取り憑きアランに襲いかかってくることもある。ドラム缶やブルドーザーには銃弾は効かない。バッテリーの限られたライトでどう戦っていくか、敵の突進をどうかわすか、ゲーマーとしての腕を試される。
「Alan Wake」は1人でプレイし、闇との戦いにどっぷり浸かり込むというのも楽しいが、“観客”と一緒でも楽しい。「怖いのは好きだけど、アクションはちょっと、でもストーリーは気になる!」という女性は、友達にコントローラーを渡して観客になりきっても楽しめる。もちろん男性数人で、「次はオレにやらせろよ!」とコントローラーを取り合ったり、皆で一緒にビビったりも楽しい。1度ゲームをクリアすると各章から始められるようになるので、お気に入りのシーンを短くプレイすることも可能だ。
ゲーム的なアプローチとしては、「やり込み要素」もチェックして欲しい。本作には劇中劇の恐怖ドラマ「ナイトスプリングス」や、町のラジオ番組のDJが様々な街の住人と語り合うシーンが用意されており、これらを集める楽しさもある。さらに「ハード」、「ナイトメア」とより難易度が高いゲームモードが用意されている。特にナイトメアでは、ここでしか手に入らない原稿が用意されており、ゲームの世界が気に入ったプレーヤー、謎が気になって仕方がないプレーヤーは是が非でも挑戦したくなるだろう。ナイトメアでは、生き残るためにさらにうまく戦い、立ち回らなくてはならない。このように本作では、よりどっぷりとこの世界を楽しめる要素がたくさん用意されているのだ。
■ 「1作では終わらない」という気合いの元、緻密に作られた舞台。闇との戦いはこれからも!
スペシャルパッケージに収録されているインタビュー。ゲームの裏話など、様々な情報が収録されている |
ムービーの「ブライトフォールズ」で出てくるコテージ。ムービーを見ていると感慨深いシーンがいくつもある |
「ブライトフォールズ」は電気のスイッチ、建物の高さ、町の施設1つ1つにまでこだわりを持って作られている。町の交流の場であるレストランや、自然公園、本屋、山小屋に警察署……物語が進むに従い、アランは様々な場所を訪れる。そこに広がる景色は「アメリカの田舎町」をリアルに感じさせる。その平和でのどかな景色が、闇に覆われていくからこそ、恐怖もまたリアルなのだ。
開発会社のRemedyはあらん限りの情熱を込めブライトフォールズを作った。スタッフはインタビューで「まだまだ物語は謎を秘めているし、ゲームは1つで終わらせる気はない」と語っている。ブライトフォールズ、そして「Alan Wake」はまだまだ今後拡張を続けていくのだ。「Alan Wake」をオススメする理由はここにある。この魅力的な“シリーズ”に今飛びこめば、これからの展開をリアルタイムで楽しめるのである!
「Alan Wake」は、すでに2つのダウンロードコンテンツ配信が決定しており、1つ目は7月28日、およそあと1カ月で配信予定だ。海外のスタッフインタビューでは3つめのDLCも予定しているという情報もある。これらDLCは来るべき「Alan Wake 2」のインターミッションとなるという。DLC第1弾のタイトルが「シグナル」、そして第2弾が「小説家」だ。「シグナル」では、アランは奇妙に歪んだ場所で“あまりに身近な存在”と対決することになる。「小説家」は“異様な状況下で必死に正気を保とうとするアランの姿を追う”という。どちらもまだ公開されている情報はあまりに少ないが、今後に期待したい。
ゲーム本編だけでなく、スタッフの“異様なこだわり”にも期待していきたいところだ。その1つが現在公式ページで公開している「ブライトフォールズ」というショートムービーだ。Xbox 360のビデオプレースからも見ることができる。これが、良くできている。正直なところ、ゲーム本編をやらなくては意味がわかりにくいところがあるが、ゲームをプレイした人なら楽しめること請け合いだ。ゲームと似て非なる恐怖の描写、ホラーの表現はぜひ体験して欲しい。
限定版の小冊子もそうだが、「Alan Wake」はこういったゲーム以外のコンテンツ、グッズにまでスタッフのこだわりがみなぎっており、集めることで一層作品世界にのめり込める。ゲームとグッズが相互に作用し、魅力を増している。ここまで開発会社が入れ込み、力を入れてアピールする作品もそう無い。「Alan Wake」は強大な怪物が出たり、特殊能力を使ったりといった派手さはないが、その丁寧な作りで今後も多くのファンを集めていく作品である。Remedyはセールス的な成功を、ゲームにとどまらないユニークなコンテンツで展開してくれると期待している。これからますます盛り上がっていく「Alan Wake」のムーブメントに、今、参加しよう!
【「シグナル」のトレーラー】 |
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(2010年 6月 25日)