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【年末特別企画】ゲームファンにオススメしたい2015年公開映画ベスト5!
連載コーナー「必見! エンタメ特報」今年のまとめ
(2015/12/30 00:00)
読者の方はご存知の通り、GAME Watchはゲームの専門媒体だが、一方でゲームの枠に留まらないエンタメ情報もところどころでお届けしている。
中でも連載コーナー「必見! エンタメ特報」は、ゲームファンにオススメしたい映画・映像作品をご紹介していくというレビューコーナーで、月に約1本ペースで連載を行なっている。
今年は全14作品をご紹介していったが、中でも特に良かったという作品をいくつか振り返っておきたい。「ゲームファンにオススメしたい2015年公開映画ベスト5」と銘打って、今年公開された映画を改めてご紹介したい。
ベスト5:「ジュラシック・ワールド」
「ジュラシック・パーク」シリーズの第4作目にして、公開された夏場の話題をさらったのは「ジュラシック・ワールド」である。鳴り物入りで公開されたとはいえ、あれよあれよという間に興行成績を伸ばし、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」をおさえて世界歴代興行収入ランキングで3位に入る絶好調ぶりを示した。
内容としては前3部作を受けての新作というよりは、第1作をイメージした実質的なリブート作に近い。ストーリー的にも映像表現的にも「恐竜を蘇らせる」ことに成功した第1作に対し、本作では20数年を経たCG技術の成熟を様々な場面で確認できる。
恐竜というよりはほぼ怪異モンスターとなったインドミナス・レックスの暴虐ぶりが本作最大の難関だが、だからこそ効いてくるある仕掛けや、ヴェロキラプトルとの連携プレイも本作ならではの楽しさだ。なおゲームとしては、スマホゲーム版や、「LEGO ジュラシック・ワールド」という展開もしている。娯楽映画としてこれ以上ない成功を収めた本作が、ベスト5である。
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ベスト5:「ミュータント・タートルズ」
懐かしい人には懐かしい「タートルズ」が実写映画で復活! 監督は「タイタンの逆襲」などのジョナサン・リーベスマンだが、その実は製作としてクレジットされているマイケル・ベイ印の映画だとの認識で間違いない。
マイケル・ベイといえば爆発、カーチェイスをはじめとしたド派手さのカタルシスをとにかく最優先し、そのためプロットや細かい描写が大味になることで有名なのだが、その「こまけぇこたぁいいから爆発だ」感は本作でも健在。それがマイナスかというとそうでもなく、亀ちゃんたちがとにかく活き活きしているし、作品のノリとキャラクターがマッチしているので観客も実に楽しい。描写的にズッコケることが多々あるものの、それを打ち消して余りある楽しさは「タートルズ」ファンとして嬉しい出来栄えだった。
なお2016年には「ミュータント・タートルズ2」も公開決定! 敵役にビーバップとロックステディ、さらにスポーツ用品を武器にするケイシー・ジョーンズも登場するとのことで、俄然盛り上がってまいりました。今作を上回る作品を期待してのベスト4入り!
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番外編:「インサイド・ヘッド」
子供向けの作品と見せかけて、大人号泣級の仕掛けをもった「インサイド・ヘッド」。周りからはなかなかわからない「子供の心の成長の過程」を「頭の中の感情たち」の会話と冒険で見せていくのだが、そのアイディアはあったとしても、繊細になりすぎず、最後までしっかりとしたエンタメ作品に仕上げている点で脱帽する。
その上で「成長すること」への大いなるエールを投げかけているのだから、ピクサー作品ならではの優しい眼差しというか、監督の人柄が直に伝わってくるようで、ピクサー映画の中でもベスト中のベストにお気に入りの作品になった。
正直に言ってしまうと本作に関してはゲームとはほとんど絡みがないのだが、そうであってなおオススメしたくなる魅力がある。本作をランク外だがオススメしたい番外編として紹介しておきたい。機会があればぜひどうぞ。
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ベスト3:「ピクセル」
今年公開された映画の中で、ゲームファンが特に色めきだったのは本作だったのではないだろうか。1980年代のゲームキャラクターであるパックマン、ドンキーコング、ギャラガなどが懐かし8ビット姿がそのまま立体化されて地球を襲うというSFコメディで、巨大パックマンが地球を飲み込むポスターは非常に印象的だった。
パックマンがニューヨークの街で追いかけっこしていたり、アルカノイドがタージ・マハルをブロック崩しで破壊したり、まずビジュアルからして盛り上がらないはずがない。ゲームファンであるほど、ゲームキャラクターVS人間のバトルシーンにワクワクしたことだろう。
惜しむらくは本作の主演であり、自身もパックマンの大ファンであるというアダム・サンドラーがその持ち味を活かしすぎて、自分の映画で良くやる「ダメ男と仲間たち」メソッドを持ち込んでしまったのがやや痛い。ストーリー的にも大した裏切りもないし、ゲームキャラクターたちの活躍シーンは素晴らしいだけに、なんとも歯がゆい作品だ。
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ベスト2:「ガールズ&パンツァー 劇場版」
「World of Tanks」を展開するWargamingが資料協力をしていたという、「ガールズ&パンツァー 劇場版」がベスト2。その資料協力の背景が語られたトークショウも話題になったばかりだが、その確かな資料に裏打ちされた劇場版は、想像以上に熱い仕上がりだった。
2時間という上映時間、アニメにしては長いなとは鑑賞前に思ってはいたのだが、テレビシリーズとはスケールが違う30対30の戦車戦が始まった時は、「これがやりたかったのか……!」と思わず唸ってしまった。そして想像通りそれぞれの車両がどのように戦い、どのように撃破する/されていったかが丁寧に描写されていく展開でありながら、1つ1つの戦いが魅力的であるところにスタッフ陣の底力と力量を感じた。
まあ詰まるところが筆者もめでたく「ガルパンおじさん」の仲間入りを果たしたということである。「GAME Watchなのになんで『ガルパン』のことが書いてあるのか?」という疑問も読者からいただいたのだが、これは筆者が好きだからです。ちなみに好きなキャラクターは、劇場版であんなことになってしまった園みどり子です。
ベスト1:「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
V8! V8! イモータン・ジョー! イモータン・ジョー! というわけで、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が文句なしのベスト1だ! ジョージ・ミラー監督の伝説の作品がカムバックしたというだけでなく、これにあわせたゲーム版「マッドマックス」も発売されるなど、「マッドマックス」が大暴れの1年であった。
どこまでも続く荒野を舞台に、カーチェイスと爆発とアクションが交互にやってくる本作は、全編を全速力で突っ走るというエネルギーに溢れた映画である。序盤、悪役とほとんど見分けがつかないマックスがいかに自分自身を取り戻していくかも見どころであるし、所狭しと登場する変な改造車たちも見どころであるし、フュリオサ大隊長の生き様も見どころであるし、止めどなく続く1シーンひとつひとつにミラー監督の渾身が詰まっているので、見終わったあとは本当に疲れる。
だがその濃密さは人を何かに駆り立てるようで、ハマったウォーボーイズたちがリピートで劇場へ足を運ぶという現象も発生。かの小島秀夫監督もV8(本作を8回見ること)を無事達成しており、その完成度と中毒性の高さたるや最高! の一言である。ミラー監督が構想中だという次回作も、期待だ!