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ララの初めての遺跡探検、「Rise of the Tomb Raider」インタビュー

新たなプレイデモでさらなる新要素も明らかに

9月25日収録

 「Xbox One 大感謝祭 2015 東京プレス事前体験会」では、「Rise of the Tomb Raider」の開発元Crystal Dynamics アソシエイトブランドマネージャーのクリス・ジョンストン氏からさらなる話を聞くことができた。会場では公開されなかったプレイデモと、情報を聞くことができた。

Crystal Dynamics アソシエイトブランドマネージャーのクリス・ジョンストン氏
瓶に入れたガスをぶつけ、2人をまとめて倒す
手からひもを伸ばし、届かなかった場所にしがみつく

 今回のプレイデモではジョンストン氏がコントローラを握り、説明をしながら行なわれた。プレイデモのテーマは「戦闘」だ。ララはまず水の中から忍び寄り、水際の敵を水中に引きずり込んで倒した。前作「トゥームレイダー」にはなかった要素である。

 その後数分間、ジョンストン氏は徹底的に敵を倒さず、ステルスだけでステージを進んでいった。物陰に隠れ、茂みに身を潜ませ、瓶を投げたり、弓を撃って物音を立てそこに敵を引き寄せてその隙に進んでいった。時にはあわや見つかってしまいそうな場面もあったが、ジョンストン氏は的確に敵の死角をつき、敵がひしめいているステージを突破していった。

 そして敵の拠点と思える建物に来たとき、「次は正面から戦うシーンをお見せします」と語り、攻撃に転じた。ララは瓶を握るとそこに薬品を詰め始めた。それは即効性の毒ガスで、瓶を投げつけると周囲の敵がまとめて倒れた。今作ではララはその場で即席の武器を作れる。矢を補充したり、様々な性質の武器を扱えるという。

 さらにドラム缶を撃って炎を上げ、敵の頭を矢で射貫き、ショットガンで敵を吹っ飛ばして敵を一掃した。その後ララは地形を移動していったのだがここでも新要素があった。届かない位の長距離のジャンプの際、腕からひもが飛び出し前方の壁に刺さり、足りない距離を補うことができたのだ。このガジェットも新要素だ。

 ジョンストン氏は「Rise of the Tomb Raider」の“自由度の高さ”を特に強調した。今作では戦闘を回避しても良いし、徹底的に戦っても良い。プレーヤーが自由に選択できるシステムになっており、自分のプレイスタイル、“ララ・クロフト像”を追求できる作品となっているという。

 もう1つ見ることができたのはトレーラーでちらりと映る巨大な球体のパズルだ。惑星図のような球が空中につり下げられており、ララはその仕掛の周りを回り、様々な装置を作動させていく。球が惑星の公転を描くように回転し、その全体の姿を変えていく。巨大な部屋全体がパズルになっていた。これは「チャレンジトゥーム」であり、今作の大きな目玉要素だとジョンストン氏は語った。

 デモの後、ジョンストン氏に話を聞くことができた。前作「トゥームレイダー」は、“気弱なララ”を描き最初はファンは大きく警戒した。しかし実際にプレイすると、その新しいドラマ、様々な冒険はファンに喜ばれた。実際ジャンプの感触や、様々な場所で間違いなく本作は「トゥームレイダー」シリーズの作品だと評価されるようになった。

 そして今作「Rise of the Tomb Raider」では、初めてのララの“トゥームレイダー(墓泥棒)”が描かれる。ララは自らの冒険家の血を自覚し、前作から1年間、亡くなった冒険家の父の資料を調べ、冒険家としての知識を得た上で、初めての冒険に挑むことになる。どんなときでもくじけず、前進していくララの姿を見ることができるという。

 また、「遺跡発掘の楽しさ」も今作では強調されている要素だ。狭い地域を抜け、一気に視界が広がる中で見えてくる巨大な建造物。ララが驚きの声を上げる。前作のララは襲いかかってくる災難から逃れるために必死だったが、今作のララは遺跡の発見に喜び、そして積極的に研究していく。トレジャーハンターとしての演出が強く盛り込まれているという。今作ではこのララの積極性、そしてトゥームレイダーとなったララを楽しんで欲しいとジョンストン氏は語った。

 今作の舞台として明かされているのは、「シベリア」と「シリア」の2つの場所だ。まだ増えるのか? という質問には「まだ答えられない」と言われたが、今作のフィールドは前作の3倍以上の広大なものとなるという。冒険の拠点となる「スカベンジャーハブ」も強化され、底では地元住民からの依頼を受けてクエストをこなすこともできる。

 そして“トゥーム”である。メインのシナリオはもちろん、「チャレンジトゥーム」がたくさん入っている。チャレンジトゥームは“エキゾチック”がキーワードであり、フィールドや世界観とは少し異なるものもある。遺跡の中に先ほどの球が置かれた場所のように、時代と地理的に違和感があるものが存在しているのである。チャレンジトゥームが生む世界観の広がりは、より「Rise of the Tomb Raider」の世界に面白さを増すだろうとジョンストン氏は語った。

 「ララの前にはたくさんの敵が待ち受けているし、遺跡はトラップだらけで、冒険はとても危険なものとなります。プレーヤーは、賢く、うまく立ち回っていかなくてはいけません」。ジョンストン氏は「Rise of the Tomb Raider」で最も気に入っているのは“ララが父親の冒険を調べ、そこから何かを読み取り、受け継ぐところ”だという。今作のララは前作より冒険家として大きく成長している。一方で、ララは生身の人間であり、その表現は前作同様細やかなものになっている。プレーヤーは彼女に共感し、感情移入してプレイしていくことになる。

 最後にジョンストン氏は「ファンの皆さんに言いたいのは『トゥームが復活したぞ!』ということです。ララが挑む危険で刺激的な遺跡が今作ではたくさん用意されています。私自身もララの冒険が復活したことにワクワクしています。彼女の初めての遺跡探検が今作では描かれます。楽しみにしてください」とメッセージを語った。

【プレイデモ】
水中の暗殺など、前半はステルス要素を紹介
後半は戦闘。武器をその場で作り活用する

(勝田哲也)