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「CEDEC AWARDS 2021」、各部門の最優秀賞が決定

「Ghost of Tsushima」などの開発チームが受賞!

【CEDEC AWARDS 2021】

8月25日 発表

 コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は8月25日、「CEDEC AWARDS 2021」の各部門最優秀賞を決定した。

 「CEDEC AWARDS」は、コンピュータエンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし、技術面から開発者の功績を称える賞。先に発表した各部門の優秀賞の中から、「CEDEC2021」の受講者および講演者の投票を経て、CEDEC運営委員会により最優秀賞が決定した。

 部門は、エンジニアリング部門とゲームデザイン部門、サウンド部門、ビジュアルアーツ部門の4種。また、コンピュータエンターテインメント開発全般に貢献した人物を表彰する「特別賞」も用意されている。

「CEDEC AWARDS 2021」最優秀賞

エンジニアリング部門

・業界の技術発展に貢献したQA支援システムの開発技術やノウハウ
 └ セガ 龍が如くスタジオ ドラゴンエンジン開発チーム

受賞理由

 開発現場、ビルドエンジニア、QAエンジニアが連携し、自動化ツールやプロジェクト管理ツールを組み合わせる事で統合的なQA支援システムを開発。その開発技術やノウハウを多数共有し業界の技術発展に貢献したことを評価。


    【ノミネーションリスト】
  • ハードウェアベンダーに中立な形でのリアルタイムレイトレーシング用APIの策定
  • 動的物体、動的光源に対応したリアルタイムレイトレーシングによるレンダリングの実現
  • プロシージャル技術により、地球上のあらゆる場所の風景をリアルに表現
  • 業界の技術発展に貢献したQA支援システムの開発技術やノウハウ
  • キャラクターAIの意思決定技術に関する基礎技術及び実応用事例の共有

ゲームデザイン部門

・ゲームとしてニッチな分野に強く光を当てたテーマ選択とこだわり
 └ えーでるわいす

受賞理由

 稲作というニッチなテーマを突き詰めて突き詰めて見事にゲームとして成立させたこだわりとデザインは非常に秀逸。そのニッチなテーマだけに頼ることなく、全体的なゲーム性のバランスも取れている。どんなニッチな分野でもこだわりとデザインを丁寧に行なうことで、ゲームとして成立しうるという見本となり、これからの新たなテーマ開拓に勇気を与えてくれた。


    【ノミネーションリスト】
  • VRによるアドベンチャーゲームの再構築
  • マーダーミステリーの可能性を切り開いたゲームデザインと物語体験
  • ゲームとしてニッチな分野に強く光を当てたテーマ選択とこだわり
  • ARゲームとしてトランスメディアストーリーテリングを取り入れる斬新性
  • 拡張性の高いコンテンツ構成と「観て」プレイするゲーム性

サウンド部門

・異国の歴史を題材とした作品を現地の人間がプレイして違和感の無い水準で完成させているサウンド演出
 └ Sucker Punch Productions 「Ghost of Tsushima」サウンド開発チーム

受賞理由

 異国(日本)の歴史、芸術、文化をSIEの全面バックアップを受けつつ真摯に調査し、現地の人間(日本人)がプレイしても違和感なく没入出来るような台本作成、ボイスディレクション、楽器の使用といった非常に難易度の高いローカライズを達成している点を評価。


    【ノミネーションリスト】
  • 機械学習AIを活かした豊富なツール群によるサウンド制作の作業効率化及び高度なオーディオリペアの実現
  • 異国の歴史を題材とした作品を現地の人間がプレイして違和感の無い水準で完成させているサウンド演出
  • 最高のイマーシブオーディオ体験を実現する新型ハードウェアの開発
  • 緻密で驚異的なディテールのサウンドデザインによる「没入できる世界」の表現
  • 既存のオーディオ素材をリアルタイム処理、全く別の素材、質感に置き換える技術

ビジュアルアーツ部門

・日本人の感情に訴えかける力をもった総合的なビジュアルクオリティ
 └ Sucker Punch Productions 「Ghost of Tsushima」開発チーム

受賞理由

 黒澤映画へのリスペクトと”和”の魅力を深く堪能させてくれる、高品質なビジュアル。四季の表現、時間経過、天候変化、全てが美しい。アニメーションも高い技術力でストーリーと共に感情に訴えかける力があった。時代劇に没頭させてくれる、総合的なビジュアルとアニメーションの高い品質が評価できる。


    【ノミネーションリスト】
  • 日本人の感情に訴えかける力をもった総合的なビジュアルクオリティ
  • 熱さと可愛さが詰め込まれたビジュアル
  • リメイクの域を超え、一流のビジュアルで新たに生み出された FFVIIの世界とゲーム体験
  • 2D最高峰の美麗グラフィックは更に進化
  • 紙の温かさをデジタルで伝える繊細なビジュアル表現

特別賞

・マーク・サーニー(Mark Cerny)氏

受賞理由

 歴代プレイステーションの設計・開発に深く関わられ、素晴らしいゲーム体験を可能とするプラットフォームを提供するとともに、「クラッシュ・バンディクー」や「ラチェット&クランク」といったプレイステーションを代表する多くのヒット作の制作にも参画してきた。ハード・ソフトを問わず“遊び”を常に最先端でリードすることで、ゲーム産業の発展を支え、業界をけん引し続けている。