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メモリは4GBから。Windows 11のシステム要件が公開

IE、SkypeはOSのついに標準機能から削除。Cortanaは自動起動アプリから除外へ

【Windows 11】

年内提供開始予定

 日本マイクロソフトは6月25日、Windows 11のシステム要件を公開した。それに合わせて手元のPCがWindows 11をインストールもしくはアップグレードできるかどうかを確認できるPC正常性チェックアプリの公開も開始した。

【Introducing Windows 11】

 Windows 11のシステム要件は以下の通り。1GHz以上2コア以上の64ビットCPU、4GB以上のメモリ、64GB以上のストレージ。720pモニターなど、時代の進化に合わせてWindows 10から少しずつ上がっている。といってもWindows 10の要求スペックはかなり低めに設定されていたため、現在Windows 10を利用しているユーザーならほぼそのままWindows 11に移行できる見込み。気になる方はチェックアプリで確認しておくと良いだろう。

PC正常性チェックアプリの紹介ページ

【Windows 11ハードウェア要件】
プロセッサ: 1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)
RAM: 4 ギガバイト (GB)
ストレージ: 64 GB 以上の記憶装置
注意: 詳細は下記の「Windows 11 を最新状態に維持するために必要な空き領域についての詳細情報」をご覧ください。
システム ファームウェア: UEFI、セキュア ブート対応
TPM: トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0
グラフィックス カード: DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応
ディスプレイ: 対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p) ディスプレイ
インターネット接続と Microsoft アカウント: Windows 11 Home Edition を初めて使用するとき、デバイスのセットアップを完了するには、インターネット接続とMicrosoft アカウントが必要です。
Windows 11 Home の S モードを解除する場合もインターネット接続が必要です。S モードの詳細はこちらをご覧ください。
すべての Windows 11 Edition について、更新プログラムのインストールや一部の機能のダウンロードと使用にはインターネット アクセスが必要です。

 ただ、公開されたハードウェア要件は、あくまで“最小仕様”であり、使い方によってはこの限りではない。たとえば、「Microsoft Flight Simulator」は、最低環境で8GBのメモリ、150GB以上のストレージ、ビデオメモリ2GB以上のビデオカードを要求している。ゲーミングPCとして活用するなら、より高いスペックが必要となる。

Windows 10時代の「Microsoft Flight Simulator」のシステム要件

 ゲーマーとして注目したいのは、Xbox Series X|Sが実現するXbox VelocityアーキテクチャをPCでも実現するDirect Storage APIの採用だ。意外と要件が多く、まずXboxと同様に、1TB以上の空き容量を備えたNVMe SSDを用意し、その上で、「標準 NVM Express コントローラー」ドライバーと DirectX 12 Ultimate GPU を使用するゲームが必要となっている。つまり、Xbox Series X|S同様に、Direct Storage APIの効果を最大限に享受するためにはゲーム側も対応する必要があるようだ。

 また、Windows 10から幾つかの機能が廃止、削除される。代表的なものとしてはInternet Explorerは無効となり、Microsoft Edgeに一本化する。IEベースのWebアプリケーションを活用したい場合は、EdgeのIEモードを利用する形となる。

 長らくWindows標準のコミュニケーションツールだったSkypeもOS機能から削除される。Windows 11からはオプション扱いとなり、Microsoft Storeからダウンロードして利用する形となる。

 さらに「Halo」の世界から飛び出してきたAIアシスタントCortana(コルタナ)もOSの標準機能から格下げされ、OSの基本機能としてOS起動時に起動されなくなり、タスクバーへのピン留めもなくなる。

 Windows 11は年内提供開始で、Windows 10ユーザーは無償でアップグレードできる。来週にもWindows Insider Programでの提供がスタートし、本実装に向けて加速していく見込み。PCゲーマーは、より強力になったゲームOSを迎えるべく今のうちから準備しておきたいところだ。