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eスポーツを最先端のICTによって支え、地域活性へと繋げる! 8月11日オープン予定のeスポーツ交流施設「eXeField Akiba」内覧会レポート

8月11日 オープン予定

場所:秋葉原UDX 4F LIFORK AKIHABARA内

 NTTe-Sportsは、8月11日にオープンするeスポーツ交流施設「eXeField Akiba(エグゼフィールド アキバ)」のメディア向け内覧会を開催した。

 秋葉原UDX 4F LIFORK AKIHABARA内に設けられたこの施設では、eスポーツイベントやセミナー会場のほか、試作品の実証、新製品の展示・販売といったビジネス向けにも使用でき、NTTe-Sportsの「ICT×eスポーツ」を見据えた機材や設備を導入、現在の情勢にも、使用用途に応じても臨機応変に対応できるようになっている。

 NTTe-Sportsが掲げる「ICTを活用し、eスポーツを通じての地域活性化」におけるミッションのひとつである「施設事業」として設立されたのがこの「eXeField Akiba」である。単にeスポーツを楽しむだけにとどまらず、この施設を通じて新たな体験やサービス、イベントなどを作っていく、フィールドトライアルの場という意味合いもあるという。

施設の説明を行なったNTT e-Sportsの副社長、影澤潤一氏
NTTe-Sportsが掲げる5つのミッション。そのひとつの「施設事業」が、この「eXeField Akiba」となる

 昨今のウィズコロナの情勢も鑑み、元々予定されていたイベントスペースとしての用途よりも、需要が増えているオンラインのeスポーツイベントを配信・中継といった用途に注力した施設となった。

「eXeField Akiba」は施設面積175平方m、最大収容人数は約80名(立食パーティー形式時)となっている
受付には消毒用アルコールと検温用モニターを設置。人員をできるだけ少なくするためにロボットの「Sota」も置かれており、Sotaは会員登録や利用規約の説明をしてくれる
施設の外からも、内部の様子が見られるようになっている

 既にオープン後のイベント開催も決定。ひとつは「&GAMES」。あまりゲームに興味を持っていない人に向け、芸能やテクノロジーといったジャンルをゲームと組み合わせた、配信特化型新たなエンターテインメントとなる。そしてもうひとつは「eスポーツ企業対抗戦」で、今年6月から4回開催されている大会をグレードアップし、「eスポーツ企業対抗リーグ」として、開催数・参戦チーム数を増やしての開催となる。

イベントはこの他にもいくつか検討中とのこと

 この施設とリンクするプラットフォーム事業として「eXeLAB(エグゼラボ)」も、8月下旬にサービスが開始される。こちらはゲーマーのコミュニケーションサービスであり、仲間の募集やコミュニティ参加といった交流や、ロビーとしての機能、大会の参加や企画といった機能が順次提供されていく予定だ。

eスポーツによるつながりを重要視した「eXeLAB」。専用アプリアプリとブラウザ上にて提供予定

 施設は「プレイエリア」、「配信エリア」、「ICTエリア」、「カフェエリア」の4つのエリアが設けられている。メインとなるプレイエリアには、横6.7m×縦2.7m、ピッチ幅1.9mm、300インチ超の高精細LEDビジョンを設置。横幅を大きく広げることで、競技の情報などを入れられる仕様だ。かなり近づいても綺麗に見え、ゲーム画面だけでなく文字の細かな資料なども表示可能で、ビジネスユースやオンラインセミナーなどにも向いている。

プレイエリアの奥には、大型LEDビジョンが設置されている
「ぷよぷよeスポーツ」を使ったデモンストレーション。画面を中央に、左右に選手の様子と情報が表示されている

 施設内で使われるデスクは三角形にデザインされていて、床に直角にクロスするように引かれたラインに合わせて配置することで、イベント内容に応じた自在なレイアウトが簡単にできるように工夫されている。

三角形にデザインされたデスク。角が落とされていて、並べたときでもケーブルを通すスペースが確保される
演出照明は天井に合計20基を設置している

 配信エリアは、プレイエリアにおける配信や演出などを制御する機材が設置されたエリア。オペ卓上の機材は全てオープンにされていて、どんなものを使っているのか見てわかるようになっている。スタジオ内はIPプロダクションで制御されていて、将来的にこの会場を拠点に地方とのリモートプロダクションを実現することを想定したという意味合いもあるという。

スイッチャー、音響、照明、映像などの機材が並んでいる
施設を制御するシステムもドアがガラス張りになっていて、通常時も中を見られる

 ICTエリアには、各企業の最先端のICTを導入した新製品やテクノロジーとeスポーツ活動を結びつけるための展示が行なわれている。富士フイルムの「チェキ」とAIを組み合わせた機材や、eスポーツ時の脳活動を検知するという実験のシステムなどがあり、イベントなどとも連動させるための取り組みを行なっている。

各社のICTの最先端を見て触れられる。ここでは「ぷよぷよeスポーツ」のプレイ中の脳波がリアルタイムで表示されている

 カフェエリアは、eスポーツ施設には欠かせない存在であり、銀座スエヒロがメニューをプロデュースしている。現在の状況を鑑み、より衛生的に食べられるものを提供し、またコラボメニューなども柔軟に対応できるような体制で運営していくとのこと。施設利用者のみならず、同じビルのシェアオフィスなどからの集客も見込んだメニュー作りを行っている。

フードやドリンクのメニューを提供。セットメニューもある
画像を転送するとそれがラテアートになるマシンだ

 内覧会では、VR環境でリアルイベントに参加できる「VR eXeField」、Amazonに解説された特設サイトで、「eXeField Akiba」で体験したものをその場で購入できるサービスの実施、eスポーツチームを持つ横浜F・マリノスとの連携協定締結、秋葉原ワシントンホテルでのゲーミングチーム「DeToNator」による「eスポーツルーム」の運用実証などが発表となった。8月10日12時からはオープニングイベントのオンライン中継も予定されているので、秋葉原の新たなeスポーツの発信基地のスタートに注目してみてほしい。

仮想空間に作られた「eXeField Akiba」。リアルでは不可能な演出などもできる
現地でのQRコードやアプリのバナーなどから、Amazonの商品ページにアクセスして買い物ができる
NTTe-Sportsと横浜F・マリノスとのコンテンツの共同開発及び事業連携が実現
ビジネスホテルにeスポーツルームを設け、旅先でもeスポーツを満喫し、地域活性化にも貢献する