「FFVII REMAKE」、「壱番魔晄炉」潜入のゲーム冒頭を体験！

　世界が期待する2020年の注目作、プレイステーション 4「FINAL FANTASY VII REMAKE」（以下、FFVII REMAKE）の発売がいよいよ1カ月前に迫ってきた。

　3月時点でも様々な情報が出されつつあるが、気になるのは実際のゲームの流れ、戦闘の手触り、そして何より全体のプレイ感ではないだろうか。今回、「FFVII REMAKE」の製品版に近いバージョンに触れることができたのでさっそくお伝えしたい。

　今回の体験では、ゲーム冒頭からティファやエアリスの使い心地までじっくりとプレイできた。本稿では、その中からゲーム冒頭の場面となる「壱番魔晄炉」のシーンをご紹介する。

ムービーと戦闘で贅沢に体験する「FFVII」

　「壱番魔晄炉」といえば、ストーリー冒頭でクラウドとアバランチメンバーが潜入するエリアである。プレイは、スクウェア・エニックスより公開されているオープニングムービーの続きからそのまま始まる。

　最初の場面では、バレットを始め、ウェッジ、ビッグス、ジェシーのアバランチメンバーとクラウドが壱番魔晄炉の爆破を目指して内部へ進んでいく。クラウドはおとり役として兵士を引き付け、その隙にメンバーが先へ進む過程が贅沢なムービーと共に描かれていく。

最初は警備兵との戦闘が続く。チュートリアル的な意味合いも含まれている雑魚戦

　大胆な変更を加えて描き直すというよりは、「FFVII」の様々なエッセンスをしっかり踏まえた感じ。「FFVII」での細かいセリフも拾いつつ、＋αで人間味や世界観に深みを増すようなやり取りが加えられているようだ。

　おおまかな戦闘アクションについては前回の体験版でもお伝えした通りだが、今回新しく触れられたのが△ボタンに割り当てられた固有アビリティだ。操作キャラクターによって内容が変化するが、クラウドの場合は攻撃スタイル「アサルトモード」と「ブレイブモード」の切り替えとなっている。

　通常の「アサルトモード」はバランスがよく、「ブレイブモード」は移動速度を落とした近距離で連撃の強攻撃モード。一発重視の強攻撃モード。特に「ブレイブモード」では“ガード中に近距離攻撃を受けると自動でカウンターが発動する”という行動もでき、素早い敵などにも有効。アクションとして一捻り効いている要素だ。

バレットの固有アビリティは「ぶっ放す」。強力な攻撃と共に自身のATBゲージを一気に溜められる。攻め立てたいとき、回復などすぐに行動したいときに役立つアビリティである

ショートカット編集画面。4つまで登録できる

「FFVII REMAKE」はジェシーがいいぞ！

　「壱番魔晄炉」では、敵兵と戦いながら中心部まで潜入して爆弾をセットし、脱出するまでがミッションとなる。途中では前回体験版に登場したガードスコーピオンとも戦うことになるが、今回注目したいのはその前後だ。

　中でも筆者が印象的だったのが、ジェシーの存在である。ジェシーは潜入メンバーの中でも唯一の女性だが、元ソルジャーで新参者の怪しいクラウドに対して「見た目がいいから許す」と大甘な評価を下してみたり、「壱番魔晄炉」の潜入をほぼリードしてくれたりと、要は“絡み”が大幅に増えている。

単なるサイドキャラクター以上の存在感を放つジェシー

　ジェシーはセリフ回しも面白く、「ティファの知り合いでしょ？ 好奇心むきだしで聞くけど、どんな知り合い？」、「あれ、私と居たい？ でも本命の魔晄炉が待ってる」などとクラウドを引っ張るお姉さん感がものすごく強くなっている。

　「壱番魔晄炉」脱出の際、「FFVII」でジェシーはガレキの下敷きになっていたが、こちらのシーンも健在。さらに、逃げる途中で転び、クラウドに助けられると「助けてもらおうと思ってわざと転んでみたの！」と強がってみせる。

強がるジェシー。こんな見せ場が追加されているなんて、ジェシーの優遇ぶりが半端ではない！

　これは……ジェシーファン爆増の予感！ ティファ、エアリス不在の中ではっきり言ってヒロインのようだ。「FFVII REMAKE」スタッフの中にどう考えてもジェシー好きがいる力の入れようだ。

　ジェシーに限らず「FFVII REMAKE」では全体的に様々な要素がブラッシュアップされており、単にグラフィックスがきれいになっただけでなく、深みを増した新たな「FFVII」像を楽しめる点でも「FFVII REMAKE」は興味深い。他にも多くの見どころがあるが、楽しみを奪わないためにもこれ以上は語らないでおく。

　ちなみに公式スクリーンショットでは、クラウドのバイクにジェシーが乗っている場面があるのだが……。これがどういう意味を持つのか、ぜひ本編を楽しみにしたい。

公開済みのスクリーンショット。ミッドガルでバイクに乗るシーンって、あそこしかなかったはずだが……？

　新解釈という点では、たとえば「壱番魔晄炉」爆破のシーンで、神羅が自ら爆破規模を拡大するような描写が入っていたりして、その後の展開に説得力を増すような演出が加えられている。再構成かつ新解釈の本作だが、その方向性は実に納得感がある。冒頭をプレイするだけで、かなりの手応えを感じる内容だった。