ニュース
……燃えたろ? スマホ用乙女ゲー「THE KING OF FIGHTERS for GIRLS」ファーストインプレッション
京や庵やテリーたちと、ドキドキの恋愛が楽しめる!
2019年11月8日 15:00
「THE KING OF FIGHTERS(KOF)」といえば、言わずと知れたSNKを代表する格闘ゲームのフランチャイズだ。草薙京や八神庵らオリジナルキャラクターの他、「餓狼伝説」のテリー・ボガードやジョー・東、「龍虎の拳」のリョウ・サカザキとロバート・ガルシアらSNKの歴代主人公キャラクターが総出演している。そんな彼らと恋愛できてしまうという、女性はもちろん乙女心を持ったプレーヤーの夢が叶うゲームがAndroid/iOS用恋愛ゲーム「THE KING OF FIGHTERS for GIRLS」だ。
今回、本日11月8日15時より配信が開始された「THE KING OF FIGHTERS for GIRLS」をプレイする機会を得たので、キャラクターたちのインプレッションやシステムなど、GAME Watchの読者の方は普段あまり触れる機会がないかもしれない乙女ゲームの世界を紹介していきたい。
【THE KING OF FIGHTERS for GIRLS 特集ページ】
【キャラクター紹介】
▼乙女たちを虜にした格ゲー「KOF」シリーズを知れば「KOF for Girls」がもっと楽しくなる
【インタビュー】
▼全ての乙女たち(性別不問)へ捧げる――「THE KING OF FIGHTERS forGIRLS」その運命に迫るインタビュー
主人公はトレーニングセンターの管理人
まず「KOF」を知らない人のために、ざっくりと概要を説明しておきたい。「KOF」は大規模に開催される異種格闘技選手権の大会名だ。大会への参加は招待制で主催者から封蝋の招待状が届くのが通例だ。「THE KING OF FIGHTERS for GIRLS」でも、この招待状がとどくことで物語がスタートする。
本作の主人公は、もちろん女性だが格闘家ではない。彼女は努めていた会社がいきなり倒産してしまい、おそらく社員寮にでも入っていたのか、住むところまでなくなって途方に暮れていたようだ。そんな状況で見つけた住み込みの仕事が、トレーニング施設の管理人だった。さらにそこに集う京チームのマネージャーも引き受けることになる。
主人公が到着した日に、新たな「KOF」の招待状が届く。差出人は本作のオリジナルキャラクター「ナギ」。謎の多いイケメンで、なぜか主人公のことをヒメと呼ぶ。このナギの目的や正体を巡る謎を読み解いていくのが、メインストーリーの見どころとなる。
攻略可能キャラはよりどりみどりの15人
本作の目的は「KOF」で勝利することではなく、マネージャーとして推しの格闘家たちのお世話をしたり、応援したりすることだ。とはいえ、遊んでみると様々な要素でしっかり格闘ゲームらしさを表現してある。
スタート時点で攻略対象となるキャラクターは15人。メインストーリーは京たちのチームから始まり、序盤のメインストーリーでは15人のキャラクター全員との出会いが描かれる。メインストーリーでは京チームのマネージャーだが、どのキャラでも自由に育てることができる。ちなみに、京にはユキ、アンディには舞という公式公認の恋人がいるが、本作はパラレルワールド的なものなので、恋人はいないことになっているそうだ。
以下に、本作におけるキャラクターのインプレッションを紹介したい。
京チーム
草薙京
CV:前野智昭
本作でもやはり俺様全開。デリカシーのないセリフで主人公を傷つけてしまうこともあるが、本当はいつも主人公のことを気にかけている。本心を語る時の照れた顔が可愛い。
二階堂紅丸
CV:大河元気
もともと女の子が大好きという設定があるだけに、とにかく優しい。会話もうまく、気遣いも一流。言葉足らずな京をなにかとフォローしてくれる友情に熱い面もある。
矢吹真吾
CV:子安武人
京と同じ高校出身の弟子。ムードメーカーの元気キャラ。紅丸や京に気を使って、積極的にアタックはかけてこないが、見えなくなると探しにきてくれるような優しさを感じる。
テリーチーム
テリー・ボガード
CV:近藤 隆
前回優勝チームのファイター。圧倒的な貫禄とスーパースター感がある。割と近い目線で付き合える京チームに比べて、高嶺の華過ぎて逆に緊張してしまう。男たちの中でも格段に頼りがいがありそう。
アンディ・ボガード
CV:深町寿成
落ち着きがあり、大人の雰囲気。にぎやかなテリーといる時には寡黙だが、2人きりの時には穏やかな会話を楽しむことができる。
ジョー・東
CV:沢城千春
ムエタイチャンピオンなので、いつも上半身裸。あふれんばかりのパワーで主人公を圧倒してくる。デリカシーはあまり期待できそうにもないが、一緒にいると楽しそうなタイプ。
リョウチーム
リョウ・サカザキ
CV:木村 昴
真面目だけど、ちょっと空気を読むのが苦手そう。そんな不器用なところが逆に魅力的で、支えてあげなければという気持ちにさせる。恋愛も苦手そうな気がする。
ロバート・ガルシア
CV:岡本和浩
イタリア出身の気さくな青年。ストーリーでは何か隠しごとがあるようで、油断のならない雰囲気もあり、スリリングな恋愛が楽しめそう。
包(パオ)
CV:堀江 瞬
天真爛漫な超能力少年。主人公とはかなり年齢が離れているような気がするので、いったいどんな関係になるのか気になるところだ。
K'チーム
K'(ケイダッシュ)
CV:小野友樹
寡黙で心に壁を作っているタイプ。ツンデレというよりツンツンで、仲良くなるのはなかなか大変そうだが、過去の記憶がないせいか、言動が幼く思えることもあり、そんなギャップが可愛いのかも。
マキシマ
CV:小西克幸
恋愛に縁が遠そうな1人。しかし人当りは悪くないので、一緒にいると割と楽しいタイプかもしれない。リョウとはまた違った真面目さで安定の恋愛ができそう。
新世界チーム
ナギ
CV:平川大輔
主人公をヒメと呼ぶ謎の男性。主人公とは過去になんらかの因縁があるらしく、とにかくグイグイ迫ってくる。本作のオリジナルキャラで、格闘家らしからぬ柔和な姿をしているが、他を圧倒する不思議な能力を備えているようだ。
ヨミ
CV:古川 慎
ナギの忠実な部下。ナギの命令が最優先で、あまり自分の恋愛をしそうなタイプには見えない。しかもどうやらあまり主人公の存在を快く思っていないようだ。
ビリー・カーン
CV:石谷春貴
ギースの側近だったが、本作ではギースは死んでいるのでヨミのチームから出場する。口が悪く凶暴な性格だが、妹思いな面もあり、放っておけないような雰囲気がある。
本作オリジナルのストーリーが展開、もちろん「KOF」も開催される
本作には、メインストーリー、サイドストーリーとイベントストーリー、カードストーリーという4種類の物語がある。メインストーリーは全4章で、1章の中が30話ほどのミニストーリーに分かれている。スタート時点では序章だけが解放されており、それ以降を読むにはプレイヤーランクを上げる必要がある。
サイドストーリーはメインストーリーの中に出てくるシーンを、特定のキャラクターに焦点を当てた形で補完するもので、キャラクターごとに全20話が用意されている。メインストーリー内では語られない設定などもあるので、物語を楽しむために積極的にアンロックしてメインストーリーの進行に合わせて押さえていきたい要素でもある。アンロックするにはメインストーリーをある程度進める必要があるが、それ以外にキャラクターのランクを指定されたところまで上げなければならない。
序章のメインストーリーはフルボイスのシーンもあるが、基本的にはテキストと何種類かの固定ボイスで進んでいく。京の声を担当している前野智昭さんや庵の星野貴紀さんをはじめ、一部のキャラクターは原作である「KOF」シリーズの最新作「KOF XIV」と同じ声優が演じている。本編で遊んでいるプレーヤーも、本編とはまた違った雰囲気のキャラクターたちを味わうことができる。
「KOF」らしい格闘シーンや、物語の裏で進行している謎に迫るシーンはもちろん、格闘家たちと過ごす日常も丁寧に描かれている。戦闘シーンでは、それぞれのキャラクターが歌うテーマソングが流れたりと、意外性のある演出も楽しめる。
イベントストーリーは現在はまだ解放されていないが、期間限定でスピンオフ的なストーリーが楽しめるものになるようだ。カードストーリーは、特別なカードを入手することで読めるもののようだ。
マネジメントで推しキャラチームを編成
プレイヤーランクやキャラクターのランクは「トレーニング」と「ファイト」で上げることができる。主人公はマネージャーなので、選手のマネジメントができる。マネジメント画面ではチームの編成やカードのセットを行なう。編成に制限はなく、例えば京、ナギ、庵といったふうにお気に入りの3人をチームを超えて組ませることも、もちろん可能だ。
マネジメントの「ファイター」という項目では各キャラクターの能力や親密度、プロフィールなどを見ることができる。トップ画面に出てくるパートナーキャラもここで設定する。さらに「交流」というボタン押すと、キャラたちと2人だけの時間を過ごすことができる。
プレイする時間によって微妙に話す内容が変化する。さらに親密度を上げることで、キャラクターが話すセリフのバリエーションを増やしていける。ボイスは「朝の会話」、「昼の会話」、「夜の会話」、「深夜の会話」がそれぞれ4つずつと、親密度が上がったときの会話などかなりの分量が用意されている。
さらに本作は基本的に横長の画面だが、この交流だけは画面を縦にしてよりワイドな画面でキャラクターの立ち姿を堪能することができる。画面に触ると、ハートマークが飛んだりと、結構気恥ずかしさも感じるコンテンツだ。
トレーニングでジャージ姿のキャラを特訓
トレーニングでは、TPというポイントを消費して、プレーヤーランクとキャラクターのランク、そしてキャラクターとの親密度を上げることができる。
内容はSDキャラの3人が10体の木人を倒していくというもので、本編で見慣れたファイティングポーズの3人が戦っている様子を見守るだけのコンテンツだ。トレーニング内では全キャラがジャージ姿なので、それを楽しむことが重要なポイントだろう。
倒した木人からはランダムにファイトスターやキャラクターのカードが手に入る。トレーニングには「EASY」、「NORMAL」、「HARD」、「EXPERT」の4段階があり、上の段階にいくほどTPの消費が激しくなるが、その分多くのアイテムが手に入る。
ファイトでキャラの実力を試す
「ファイト」は格闘ゲームらしくCPUと対戦できるコンテンツ。1回の対戦でFPというポイントを1ポイント消費する。トレーニングと同じく「EASY」、「NORMAL」、「HARD」、「EXPERT」の4段階がありの4段階に分かれており、それぞれランク1、10、20、40が推奨ランクとなっている。トレーニングと違ってどのランクで戦っても消費するFPは1だが、あまりランクが離れた敵は強くて倒せないので、確実な難易度でアイテムを入手したほうがよさそうだ。
このコンテンツでもプレーヤーランク、キャラクターのランクと親密度を上げることができる。またカードの強化などに使うダンベルも手に入る。トレーニングよりも短いぶん成長が早いが、一度にスタックできるポイントは最大5で、リチャージには1ポイントごとに30分必要だ。もちろんアイテムを使ってこの時間を短縮することもできる。
こちらもSDキャラ同士の戦いだが、必殺技や超必殺技を使う時にはカットシーンの演出が入る。「裏百八式・大蛇薙」や「禁千弐百拾壱式・八稚女」などの超必殺技が、セリフやアニメーションなどかなり正確に再現されていて、観ていて楽しいコンテンツだ。
さらにファイトでは、3人のキャラクターを応援するという要素もある。戦闘中に応援したいキャラクターを選んでから画面をタップすると、そのキャラクターのハートゲージが溜まっていく。満タンになるとキャラがお礼のメッセージを口にする。
溜まった応援は最後に獲得できる親密度の量に関係するので、全員満タンにしておきたいところなのだが、必殺技のカットシーン中にはタップできないので、頑張ってタップしないと全員を満タンにできないこともある。そういった意味でトレーニングよりは多少ゲーム性があると言えるだろう。
集めたカードを強化&覚醒
トレーニングで手に入るカードは、編成でキャラクターにセットすることでファイトで使えるスキルや超必殺技をカスタマイズできる。絵柄は通常のコスチュームのほか、普段着やトレーニングもあり、ファイトのスタート時にその衣装の立ち姿を見ることができる。
ファイトスターを使ってレベルを上げると、そのぶん超必殺技の威力が上がる。最初のレベル上限はノーマルのカードで20までだが、ダンベルでレベル上限を上げることができる。
カードはキャラクターの強化からカードストーリーまで、本作の根幹をなす要素となっている。「プレミアムファイターガチャ」では、無償、有償のガチャでカードを手に入れることができる。
キャラクターとの触れ合いをどこまでも楽しむ
メイン画面の左側にあるアイコンからは、各キャラとチャットすることができる。こちらから送れるのはスタンプだけだが、スタンプによっていろいろな反応を返してくれる。短い言葉の掛け合いではあるが、それが逆にリアルに思えて結構楽しい。
「その他」ボタンの中にある「アルバム」ではメインストーリーに登場したカットシーンや、入手したカードの絵柄、入手したボイスなどがまとめられている。またログイン時には1日1回、ランダムなキャラの誰かからログインボーナスのプレゼントがある。
ここでしか味わえない「KOF」の世界を楽しんで
「KOF」は単なる格闘ゲームというだけではなく、「オロチ編」、「ネスツ編」、「アッシュ編」と続く壮大な物語や、複雑に入り組んだキャラクター同士の関係性など、その深みのある世界観に大きな魅力がある。キャラクターたちはみなそれぞれに事情を抱えており、時には苦悩し、運命に抗うために命を懸ける。
「KOF」本編では、キャラクターに成り代わってその物語を体験することになるが、「THE KING OF FIGHTERS for GIRLS」では彼らの傍らからその生きざまを見守るという今までの「KOF」シリーズでは味わうことのできなかった視点でプレイすることができる。
「KOF」のキャラクターが好きでそのキャラクターを使いこんでいるような人なら、そのキャラたちの私生活やオフの様子が気になるはずだ。試合の合間のちょっとした休憩時間の会話や、試合後の打ち上げなど、きっとこれまでの「KOF」でも行なわれていたに違いないが、描かれたことがないオフタイムの風景を、本作ではたっぷりと見ることができる。本編からみたら楽屋落ちのようなそういうシーンは、なかなか普段見ることができないだけにワクワクするし、「KOF」の世界観が好きな人なら世界をより身近に感じることができるだろう。
本作はネスツ編あたりが舞台設定になっているらしく、アッシュら「KOF2003」以降のキャラクターは登場していない。今後キャラクターの追加があるかどうかは不明だが、イケメン揃いの「KOF」だけにまだまだ発展の余地は幅広そうだ。サービス開始後にはぜひ触って、お気に入りのキャラクターを育ててみて欲しい。きっとそのキャラの意外な一面を見ることができるはずだ。
©Victor Entertainment Games ALL RIGHTS RESERVED.
© SNK CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED.
※本稿で使用している画面はすべて開発中のものです。