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セガゲームスとCraft Egg新スタジオによる、新作スマートフォンゲームプロジェクト「プロジェクトセカイ」始動!

「初音ミク Project DIVA MEGA39's」の発売日なども続々明らかに

8月30日 発表

会場:幕張メッセ

 セガゲームスは8月30日、幕張メッセで開催中のイベント「初音ミク 「マジカルミライ2019」」にて、新作スマートフォン向けゲームプロジェクト「プロジェクトセカイ」の始動を発表した。あわせて、シリーズ10周年記念作品となるNintendo Switch向けソフト「初音ミク Project DIVA MEGA39's」を2020年2月13日に発売することもアナウンスした。これら一連の情報が公開されたイベントを、ゲスト陣のトークなども含めてお伝えしていく。

 イベントは最初に「初音ミク Project DIVA MEGA39's」情報、次にシリーズ10周年を振り返ってのトークショー、そして最後が「プロジェクトセカイ」に関しての話題となっていた。まずは、誰もが気になる「プロジェクトセカイ」発表に関してから。

 登壇したのは、セガゲームスより荒井 隼氏、Craft Eggの新設スタジオであるColorful Paletteの代表取締役社長/プロデューサーの近藤裕一郎氏、そしてクリプトン・フューチャー・メディアより「初音ミク」/歌声合成関連プロジェクト・チーフプロデューサーの佐々木渉氏だ。

【【プロジェクトセカイ】ティザームービー】
上から荒井氏、近藤氏、そして佐々木氏。

 まずは「プロジェクトセカイ」に関して、荒井氏は「本日登壇した3人で始動しています」と発言し、「色々なことにチャレンジしていく流れが、これから始まります」と続けた。ここで近藤氏が「大前提として、本日は話せることがほとんど無いのですが、実は先ほど佐々木さんが『今日はどれだけ情報を流していいんですかね?』と、体を温めていたので、そちらに期待してください」とすると、それを受けて佐々木氏は「ここに荒らしに来ているみたいじゃないですか(笑)」と、軽妙な受け答えで会場を温める場面も。続けて「「マジカルミライ」の大阪会場で新しいミクのパネルを飾ったのは「これなんだろう?」という雰囲気をネット上で作り、反響を聞きたかったからです」とコメント。

 先ほど流したPVに関しては「ミクの声が入っていないし、"ギャルゲー"のBGMのようになっているなと思った人もいたかもしれません(笑)。『プロジェクトセカイ』はソーシャルゲームで、これまでの『プロジェクトDIVA』などとは違う雰囲気を持つ、新しいチャレンジとして開発しています。キャラクター的にも広がっているし、新キャラも登場します。今日皆さんにお伝えしたいのは、新キャラや新展開でミクが広がっていけば良いと思っているし、あまり知らなかった方々にも遊んでもらえるリズムゲームを作っていきたいという気持ちです。

 そこで、ミクが登場する前に頑張ってくれていたメイコやカイトに、どうスポットを当てるのかを、僕が一番気にしなければいけないとも思っています。このゲームをプロモーションしていく時に、今年15周年を迎えるメイコをプロモーション大使のような形で起用して、ソーシャルゲームの内容の新しさと一緒に、メイコやカイトの懐かしさのようなところも大勢に届けていきたいと思っています」とまとめた。

 これを受けて荒井氏は「スマートフォン向けというところで、今までと流れが違うかも? と思っている人も多いと思いますが、セガとしてミクさんと歩んできた歴史も長い中で、改めて新たなる世界観を広げていきます。その過程で、チャレンジしていく部分がありながらも大事にしていく部分もあります。今回は、楽曲や衣装デザインなどもみなさんと一緒に作っていけたら面白いと思っています」と付け加えた。

 これらをまとめる形で近藤氏が「詳細な情報は公式ツイッターがオープンしているので、そちらをご覧ください」と発言し、「プロジェクトセカイ」に関してのトークは終了となった。

「プロジェクトセカイ」のティザービジュアル

Nintendo Switch用ソフト「初音ミク Project DIVA MEGA39's」の発売日が決定! 早期購入特典や専用コントローラの発売もアナウンス

 ステージではNintendo Switch用ソフト「初音ミク Project DIVA MEGA39's」についての発表も行なわれた。登壇したのはセガ・インタラクティブより大崎 誠氏と松並桂一氏だ。大崎氏の口から最初に語られたのは「初音ミク Project DIVA MEGA39's」の特徴で、3Dモデルをアニメ調にリニューアルしたこと、収録曲が全部で101曲に及ぶこと、そのうち3Dモデル楽曲5曲と動画5曲が新規収録曲であること。あわせて、発売日が2020年2月13日に決定したこと、北米と欧州での発売が決まったことも報告された。

【Nintendo Switch「初音ミク Project DIVA MEGA39’s」公式プロモーション映像】
2020年2月13日に発売されるのは、日本にくわえて中国と韓国。北米と欧州は、2020年に発売される予定だ

 また新たに、“JoyConを使った新しい遊び方”というミックスモードを収録したことが改めて松並氏から発表された。ミックスモードは全楽曲で対応しているとのことなので、一気に遊びの幅が広がったといえるだろう。ここで、実際にJoyConを使用してのデモプレイが行なわれた。基本的には、画面上部から降ってくるノーツに重なるように操作し、タイミングを合わせてボタンを押していく。難易度によってはカーソルやノーツの大きさも変化するので、プレーヤーの腕に合わせて楽しむことができるという具合だ。

会場では、プレイしながら解説が行なわれた。新しい遊び方ということで、詰めかけた大勢のファンも画面に釘付けだった

 最後に公表されたのが、専用コントローラの発売。ホリの協力を得て、Nintendo Switchとプレイステーション 4にそれぞれ制作したとのことだ。これについては大崎氏が「TOUCH SLIDERに関しては、ガチ仕様です。だって、うち(セガ)から回路図出したもん。筐体を分解して、ホリさんに送ってますから」と、並々ならぬ気合が入っていることを発言。これに会場からは、大きな拍手が巻き起こった。ただし、かなりセンシティブに作られているそうで「この部分は叩かないほうが良いです(笑)」というコメントも飛び出した。

 ちなみに、専用コントローラは10年前くらいから考えていたものの、「最初に考えた時は15万円くらいかかるし、保証もありませんと言われ、それでは売り物にならない(笑)」ということで、当時は諦めたと大崎氏。これまで何度も考えては挫折してきたが、今回遂に実現したそうだ。なお、専用コントローラの発売日は2020年初頭で、価格はどちらも税込みで37,778円(税込)となっている。「完全版仕様で、これ以上はもうないと思います。期間限定の完全受注生産になりますので、後悔しないようにお願いします」とのメッセージを残した。

こちらが、その専用コントローラ。詳細に関してはhttps://hori.jp/topics/miku_pjd_controller/に掲載されているので、そちらを参照して欲しい

10周年記念トークショーでは、とんでもない秘話も飛び出した!?

 イベント中盤に設けられた10周年トークショーには大崎氏にくわえ、セガゲームスの林誠司氏が登壇し、10年分の思い出を語った。

 「Project DIVAの始まりは?」というお題からスタートし、10年前に林氏が作ったという最初の企画書が公開された。これについて林氏は「まずは、内容を考えていない段階で“歌姫育成計画”と記し、ミクさんとコミュニケーションを取れたら良いかなと思っていました。なぜDIVAという単語を使ったのかというと、好きだったアメリカのプロレス団体WWEで使われていた、女性プロレスラーの呼び方からです。男子プロレスラーがSUPERSTARで、女子プロレスラーがDIVAだったんです。

 そういうのもあってProject DIVAと書いたら、最終的には製品名にもなってしまった」と、今だからこその話として公表してくれた。さらに「他の名前も考えろ、と言われたのですが、時間稼ぎをしている間に時間切れを迎え、これで良いということになった」という裏話も暴露した。

これが当時作ったという企画書。中身は、ゲームとまったく関係の無い妄想が書かれているので公開できないそう

 こうして迎えた記念すべき1作目の発表を迎えるのだが、そのときの思い出を聞かれると当時作ったPVを披露し、実はこのPVで問題が発生した……と、驚くべき事実を話し始めた。

 「10年経っているので、もう良いとは思うのですが、このときは外部にモーションキャプチャを依頼していました。そのときに電話が鳴りまして、話を聞くと“ちゃんとkzさんに許可取りました?”と言われまして。“確か、ちゃんと許可はとって……モゴモゴ”と、実際に話は通していたものの、心配で声が尻すぼみになっていきました。結果としては、伝えるタイミングを誤ってまして、その後は謝罪周りをしたりという苦い思い出が残っています。

 でも、今となっては良い思い出かな?あとは、PSP版のPVに登場する場面で、製品に使われているシーンはほとんどありません。その理由なんですが、発表する時に素材ができておらず、手元にあったのは試作品のROMのみ。"それで何とかせいや!"と言われ、何とかしたためですね。ストーリー要素なども漠然とあったのですが、製品化の際には諸般の事情で入りませんでした。ただ、それらの要素は、後々の作品に少しずつ入れていきました」と、まさに今だからこそ話せる内容が次々と飛び出した。

1作目のPVが流されたが、確かに製品に収録されているシーンはほとんど無い。

 続いて印象に残っている楽曲を聞かれ、「プレイ中にミクさんが(PV)で飛んでいるシーンがあるのですが、そこに譜面として☆も飛んでいる曲がありまして。譜面とPVが一体化したような演出などをやってきたのですが、それが後々『メテオ』に反映されています。ほかには、一番最初にダンスのモーションを撮影した、『恋スルVOC@LOID』にも思い出があります。

 開発の初期段階で悩んだのが、初音ミクさんはあくまでも歌う存在で、踊らせて良いのか?という点。ところが、実装してみたら『可愛い!これならイケル!』と自信を持つことになったきっかけでした。もうひとつが、『*ハロー、プラネット』というsasakure.UKさんの曲です。ノウハウが溜まってきたのでストーリーものを少しずつ増やしていったのですが、この時のPVがPSP版の集大成的なものとなりました」とコメント。

手を引かれているミクさんのシーンで、その手を引いているのはモーションキャプチャスタジオに見学に来ていたsasakure.UKさんだったということが、ここで初めて明かされた

 思い出に残る最後の曲として「ryoさんの作品で『ODDS&ENDS』です。この曲は、『Project DIVA f』の主題歌ですが、制作スケジュールが押していまして、あと1週間後にモーションを撮影しないと間に合わないという追い詰められていた状況でした。ところが曲が届いたら、あまりにもストーリー性が強い。聞きながら泣いてしまうほどの素晴らしい曲だったので、何とかしよう!となりまして。限られた時間の中で絵コンテを終わらせて、無事にモーション撮影が間に合いました」と語ってくれた。

数々の奇跡が起きて完成したというPV。このときは、スタッフも100%以上の力を出してくれたそうだ

 続いて、印象的な曲を聴かれた大崎氏は「アーケード版の『ネコミミアーカイブ』という曲です。何が思い出深いかというと、アーケード版ではジャケット絵をもらうのですが、そこの背景をなるべく再現しようと思い作業していたら際限が無い。でも、作らないとということで、デザイナーに悲鳴を上げてもらいながら制作しました。ほんの少ししか映らないところもあるのですが、作らないわけにはいかない。例えがちょっと違いますが、見えなくてもパンツは作らなければならない(笑)。でも、ノリも良いし譜面的にもすごく楽しいものができたと思います。

 もうひとつは、『深海少女』です。このときは、AM2研ができることをすべてやったと思います。物理計算を海の中でやるのはどうするのか?それを悩みつつ実現したのですが、ある意味AM2研の仕事っぽいなとも感じました。最後は、DECO*27さんの『ゴーストルール』です。これも、やり過ぎました(笑)。最初、DECOさんにPVを持っていったところ、華麗なるダメ出しを受けまして。それで作り直し、ゴーストっぽい表現ができないかと試行錯誤の結果で完成しました。作っている最中は“これでいいのかな?”と思うことしかなく、1度たりとも“勝ったな”と思ったことはありません。今作っているPV曲も、どうなるかと不安ですが、全力でやるしかないわけです」とし、思い出の楽曲についてまとめた。

大崎氏が印象に残っている、「ネコミミアーカイブ」、「深海少女」、「ゴーストルール」

 印象深いモジュールについて問われた林氏は「『卑怯戦隊うろたんだー』、これですね。本気でヒーロースーツを作ろうということになりまして、特撮界のレジェンド・篠 原保さんというガチの方にデザインをお願いして作ってもらいました。これはほぼ自分の趣味ですが(笑)、非常に思い出深いモジュールです」と教えてくれた。

 さらに、今日のためにお宝を持ってきたそうで、「ハチさんの『結ンデ開イテ羅刹ト骸』のモジュールを作った時に、監修をしてもらわないといけないのですが、なかなか連絡が取れない人で会うのが難しい。本人がいる場所に突撃して見てもらったのですが、その際に何らかの証拠をもらわないといけない。そこで、持ち込んだ書類の右下に『米津玄師 8』とのサインを書いてもらいました。このときハチさんはまだ本名で活動されていなかったので、メジャーデビュー前に“米津玄師”名義でサインをもらった俺は凄いんじゃないの?というのを自慢しに来ました(笑)」と告白すると、会場はこの日一番の大きな拍手で盛り上がった。

こちらが、そのサインが入った書類。これを見つけたのは、このイベント2日前だったそうだ。