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【GDC 2019】「トレマーズ」的世界でサバイバル! インディー新作「Dead Static Drive」に熱視線
「ID@Xbox GDC Showcase」で見つけた注目作も紹介
2019年3月20日 17:36
映画「トレマーズ」のようなレトロアメリカ世界でサバイバルする! そんなゲームをGDC 2019で発見した。
砂漠の街を車でひた走り、たどり着いた小さな町には住人が何人かいる。主人公のステータスは「お腹が空いた」、「トイレに行きたい」などと表示されていて、商店のトイレに行ったり置かれているピザなどを食べてステータスを安定させる。
なるほど、サバイバルゲームか。レトロなアメリカは魅力的だけど、それだけじゃインパクトは弱いよなーなんて思っていると、砂漠から巨大ワームが飛び出してきて、その頭をぶん回しながらこちらを攻撃してくるではありませんか! ああ、これ「トレマーズ」だ!
ゲームのタイトルは「Dead Static Drive」。Xboxが主催するインディーゲームのショウケース「ID@Xbox GDC Showcase」に出展されていたものだ。開発元はオーストラリアで活動するFANCLUB。「『トレマーズ』ですよね?」と聞くと「そうそう!」と元気に答えてくれたディレクターのMike Blackney氏に話を聞いてきた。
なお記事の最後には、「ID@Xbox GDC Showcase」で見つけた他の注目作も紹介している。そちらもぜひご覧いただきたい。
モンスターパニック世界を生き残れ!
「Dead Static Drive」は、斜め見下ろし視点で展開するサバイバルアクションゲーム。主人公はフィールドの中を自由に動き回り、探索や戦闘をしてこの世界で生き残ることを目的としている。
持ち物の空き枠はスロットで表現され、武器も食料もスロットを専有する。今回のデモでは、主人公のスロット数は4つ。スロットを1つ埋めるナイフ、フラッシュライト、コンビーフ缶、ウィスキーを持ったら、あっという間にスロットが埋まってしまった。なおショットガンのような強力な武器はスロットを2つ使うようになっていた。
デモで立ち寄れる商店には、食料や武器がそこかしこに落ちており、探索がプレイする上では重要になるよう。また住人に話しかけると、町に出現したモンスターたちを恐れていることがわかってくる。また主人公が乗る車は自由に変えられる。同じ車に乗り続けてもいいし、新しく見つけた車に乗り換えてもOKだ。
そして、町に出現するモンスターは巨大ワームだけではない。筆者が見た限りでは巨大なアリのようなモンスターがおり、そのお尻から電撃を放って襲ってくる恐ろしいやつだった。モンスターとの戦闘も可能になってはいたが、特にアイテムのようなものは落とさず、倒すことに特にメリットはない。デモ版を体験した限りでは、攻撃力の高い敵が無限に湧いてくるようなイメージだった。
なお公式サイトのゲームの説明には「Grand Theft Cthulhu」とも書かれており、クトゥルフ神話からヒントを得たモンスターも登場するようだ。
今回のデモでは1つのエリアしか探索できなかったのだが、モンスター映画の登場人物のようにサバイバルする気分が味わえるものになるという。また繰り返し遊べるようなものにするともMike氏は話してくれた。
発売予定は2019年で、日本語版の展開も考えている。本作でどんなモンスターパニックが展開されるのか、今後の最新情報を楽しみにしたい。
注目のインディー作品を一挙ご紹介
ハマったら止められない! ローグライクFPS「Void Bastards」
オーストラリアの開発チームBlue Manchuによる、ローグライクの要素を取り入れた1人称シューター。プレーヤーは宇宙に数多とある宇宙船を探索していき、装備やアイテムを回収しながら、備蓄の充実と装備のアップグレードを行なっていく。
主人公は1人ではなく、探索中に倒れたら新しい主人公が登場しステータスはリセット。しかし装備のアンロック状況などは継続するため、少しずつ探索範囲を広げていく。綺麗なカートゥーン調のビジュアル、ランダム生成によるマップ、探索を続けるか引き返すかの駆け引き。一旦ハマりだすと止め時がわからなくなる類の探索アドベンチャーだ。Xbox One、PC向けに2019年前半に発売予定。
「Dead Cells」開発元による幽霊ホラー「Silver Chains」
「Dead Cells」開発元のドイツHeadup Gamesによる新作「Silver Chains」。ある屋敷に閉じ込められた主人公が脱出を試みて内部を探索するホラーアドベンチャーとなっている。PC、PS4、Xbox One、Nintendo Switch向けに5月か6月ごろ発売予定。
戦闘要素のない探索ということで「Gone Home」のような手触りだが、幽霊が出たり怪異に襲われたり、恐怖演出に抜かりがない。ザラザラとした映像が常に不気味で、プレイ中はビビりっぱなしだった。プレイ時間にして5~6時間想定と大規模なタイトルではないが、しっかりとしたホラーを楽しみたい人にはおすすめ。なおデモ段階で日本語字幕が実装済み。早期の日本展開にも期待しておきたい。
幻想世界を走り抜ける横スクロールアクション「Stela」
「Halo Infinite」などを共同開発中のカナダSkyBox Labsが新作「Stela」を準備中だ。本作は横スクロールタイプのパズルアクションで、時に追われ、時にパズルを解きながら、Stelaがひたすらステージを走り抜けていく。
中国を思わせる幻想的な世界を特に見てほしいという本作は、言葉ではストーリーは語られない。「Limbo」や「ICO」に強い影響を受けており、ゆっくりで、静かで、美しいゲームにするべく開発を進めているそうだ。Xbox One、PC向けに2019年後半に発売予定。