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「レッド・デッド・オンライン」、βテスト体験レポート
参加者が決断するミッションやオープンフィールドでの配達など、新要素たっぷり
2018年11月28日 13:58
「レッド・デッド・オンライン」のβテストがついに始まった。このβテストは段階的にプレーヤーの参加が可能になる。11月27日22時30分からはアルティメットエディション購入者、11月28日(北米東部時間)からは10月26日からプレイしている人、11月29日には10月26日から29日までにプレイした人、そして11月30日からは全てのプレーヤーがアクセス可能となる。
今回、弊誌では早速「レッド・デッド・オンライン」を数時間プレイしたレポートをしていきたいと思う。ストーリー性の高いミッションや、他のプレーヤーの干渉を視野に入れた「見知らぬ人」ミッション、アイディア盛りだくさんの対戦など、「GTA オンライン」からの様々な進化や、貨幣価値など本作ならではのバランスなど、見えてきた部分を紹介したい。
なお、今回はβテストであり、内容はあくまで11月28日現在の仕様のため今後変更される可能性がある。
キャラクター作成はかなりの凶相も可能。美人/美男を作るにはコツが必要
「レッド・デッド・オンライン」の主人公は“囚人”、しかも絞首刑を待つばかりの人物としてスタートする。彼(彼女)は多くは語らないが、ある一団に所属していたが、ブラックウォーターで事件に巻き込まれ、怪しいよそ者として捕まり、証拠もあやふやなまま事件の首謀者として捕まったのだ。
しかし、主人公は送還中に救出される。それを命じたのが謎めいた貴婦人「ジェシカ・ルクレール」。彼女は主人公を今の境遇に追いやった者に夫を殺された。その犯人はわかっていないが、怪しい人物は3人の男と1人の女。ジェシカは夫を殺された恨みを抱いており、主人公にその調査と真犯人の暗殺を依頼してきたのだ。主人公はジェシカのバックアップを受け、荒野に旅立つこととなる……。
プレーヤーはまず“囚人”としてキャラクターを作る。男と女どちらも作ることができる。筆者は「GTA オンライン」から継続し、黒人の女性を作るべく選んだのだが……確かにいそうだが、いそうだけれども、なんというかちょっとスゴイ顔だ。ここから修正を試みたのだが、美人な感じには作れなかった。
顔は顔パターンを選んでから、目鼻の位置を調整していく。実はこの顔の基礎そのものがランダムであり、選び直すことで原型そのものが変えられるということだ。筆者は作成の時点で知らなかったし、まず体験を優先したのでキャラクターの外見設定はある程度見た時点でスタートしてしまったが、こだわりまくれるところである。顔は各要素選択時に×ボタン(Aボタン)を押すことで位置の調整など細かい設定ができる。
「レッド・デッド・オンライン」らしいな、と思うところは、かなりの“凶相”が作れるところ。特に歯はボロボロの歯から、歯のない「歯茎のみ」まである。あばたやそばかすも作れるので、かなりきつい外見を追い求めれば、どこまでもいける。“文明”からほど遠い、“西部劇の悪役”を追い求めるのもありだと思う。筆者は顔に傷を入れてみた。ゲーム内では結構エグイ。作成時と実際のゲーム内で雰囲気が変わるのも注意したいところだ。
キャラクターモデル設定に関してはちょっとわかりにくい。最初のところで身長も変えられるところに気が付かなかったし、何より原型そのものが変わるところなどは告知もない。今日から始める人達はこういった点を留意して欲しい。筆者のキャラクターはゲーム内ではちょっと頬がふくらみすぎだし、もっと美人にもしたい。チャンスがあればキャラクターの外見は再設定し、もっとこだわりたいところだ。
ちなみに現状ではサブキャラクターを作ることはできない。このため男キャラ作成画面は録画できなかった。年齢の設定で老人も作ることが可能で、渋い男前のキャラクターから太ったタフガイ、痩せこけて卑屈な目をした男など、自分なりのこだわりでキャラを作るのはとても楽しそうだ。
女性キャラクターだって美人ばかりではなく、放浪者風のやつれた感じのキャラクターから、根性が座ってそうな老婆、太ったおばさんなども楽しいだろう。モデルを決めてそっくりさんを目指すのもありだ。「レッド・デッド・オンライン」の西部ではどんなキャラがいても受け入れてくれそうな雰囲気がある。
広がるのは広大な西部の荒野。プレーヤーがまず気になるのは“お金”
プレーヤーキャラクターはジェシカのバックアップを受け、「クリップス」というキャンプの管理人を迎えてキャンプを作成する。プレーヤーはまず基礎となるキャンプ、そして最初の馬、カービンリピーター、キャトルマンリボルバーを装備し荒野に旅立つ。
ゲームではメインストーリーでは侵入が難しく、エピローグで通交可能になる地域も含め、全て解放される。ブラックウォーターより西の地域で、アルマジロなど前作のプレーヤーおなじみの町もあり、ストーリーモードでは探索もしてない、という人が多いのではないだろうか。実は筆者もこの地域はまだ見ていない場所が多く、オンラインキャラクターでの探索が楽しみだ。
「レッド・デッド・オンライン」のキャラクターはランクが設定されており、ミッションやチャレンジで経験値(RP)を得て成長していく。強力な武器はランクが上がらないと購入できないが、びっくりするのはその値段の高さだ。ピストルが1,000ドル以上などオフライン時に比べとても高価だ。スタート時のプレーヤーの資金は心許ない上、弓や馬用ブラシさえ持っていなく、弾丸、馬のエサや自分の食べ物や薬など消費物資もかなりの負担となる。
このための金策としてはオフラインで習い覚えた狩りが有効だ。「レッド・デッド・オンライン」は「GTAオンライン」と違い、フィールドにオフライン同様多数の野生動物が存在する。毛皮を売り、肉を自分の食料にあてる。野生のニンジンやハーブなどは薬の節約に役立つ。……しかし、売値は安い。序盤の金策をどうするかは「レッド・デッド・オンライン」の大きなテーマとなりそうだ。
“選択肢”の与えられたミッション、どう進むかはその場のプレーヤー次第
「レッド・デッド・オンライン」にはしっかりとしたストーリーミッションがある。まずチュートリアルの途中にいきなり「馬を盗む」ミッションが始まる。このミッションは最大4人での参加となる。
この風景すらプレーヤー達によって大きな違いがある。まずプレーヤーが開始する町はランダム。筆者はサンドニ周辺だったが、ほぼ同時に進めた友人はバレンタイン近くだったという。警戒している敵を排除し馬を盗むという展開は同じだが、いきなり飛び出す人、周囲の敵を排除する人などアプローチはその時々で大きな違いがある。
筆者の場合は面倒見のいい人がいて、その人がしんがりを務め、皆で排除、その後馬を奪うという展開になった。しかし友人の場合は敵を排除せず目的を達成しようとする人ばかりで、結局友人1人が敵を引きつけ戦う事になってしまったという。この時得た馬が、最初にプレーヤーに与えられる標準的な馬となる。
その後もマップにあるストーリーミッションポイントに行くことで自身のストーリーを進められるのだが、筆者はあえてソーシャルメニューからクイックジョインを選び、ランダムで他のストーリーミッションに参加してみた。
この時感心させられたのが、プレーヤーの選択の幅が広いこと。筆者が参加したのはギャング団のアジト奥深く侵入するミッション。この時敵の偵察隊を迎え撃つのか、それともやり過ごすかはプレーヤーの選択にゆだねられている。1人が撃ってしまえば大混乱になるのだ。
その後も「ステルスで殺せ」と言われてそれを守っていたのだが、何回か繰り返すうちに「ばれても増援はそれほど多くない」ということを学習したのか、後半は普通にライフルでの襲撃となった。仲間の1人の決断がチームそのものを引っ張るというのが面白いと感じた。
友人の遊んだミッションの場合、敵のボスを逃がすか、殺すかは「多数決投票」となった。ちなみにボスを逃がすとプレーヤーの「名誉ゲージ」が上がる。そう、「レッド・デッド・オンライン」にも名誉値があるのである。悪人になるか、善人プレイを目指すか、オンラインでも自身のプレイスタイルを選択することが可能なのだ。
多彩な仕掛けが楽しい対戦ミッション、レースや、「見知らぬ人」などコンテンツ盛りだくさん
今回感心させられたのは同じくクイックジョインで参加した対戦ミッション。こちらは1度入ると1つの対戦が終わった後もルームに残り、次のルールで戦うという展開だった。2つのルールを体験したが、どちらも凝っていて面白かった。
1つはオーソドックスなチーム対戦である「チームシュートアウト」。フィールドに強い武器だけでなく、大砲や機銃が置いてある。障害物も多く敵の位置がわかりにくく、後ろから回り込んで撃つ、という戦法をとったプレーヤーが強かった。仲間と近くの位置に固まり戦うという戦法が有効だった。
もう1つ体験できたのが「必中」。こちらはなんと「PUBG」タイプのサバイバルバトルロイヤルでプレーヤーの武器は投げナイフのみ、徐々に狭まるフィールドを舞台に生き残りのバトルを戦っていく。茂みの中に隠れるのが有効だが、長く同じ場所に留まっていると、マップに自分の位置が表示されてしまう。
うまかったのは境界線ぎりぎりで隠れるという「PUBG」おなじみの戦法をとっていたプレーヤー。わざとある程度姿を見せながら迎撃するという作戦で、このルールの戦い方がわかっている感じだ。今回は2つしか体験できなかったが、まだまだ多彩なルールが用意されていそうである。次はレースミッションに挑戦してみたいと思う。
今回他にも体験したのが「見知らぬ人」ミッション。オフラインとは異なり、マップ上にミッションをくれる人が表示されている。今回はバレンタインの駅員のミッションを受けてみたのだが、1つ目がバックを運ぶ「配達」、その後「馬車の護衛」を引き受けた。
これらのミッションは「GTA オンライン」の資金調達ミッションと同様、オープンフィールドで行なわれ、他プレーヤーが妨害も可能となっている。かなりドキドキする体験である。「レッド・デッド・オンライン」もプレーヤー同士の対戦を促そうという雰囲気が強く、今後参加者が増えていく中で、PKとどう対峙していくかは大きなテーマとなりそうだ。
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