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「モンスターハンター:ワールド」、日本一の「狩王」が決定!

イベント盛りだくさんの「狩猟感謝祭 2018」

7月15日 開催

会場:幕張メッセ2・3ホール

 カプコンは7月15日、幕張メッセ2・3ホールにて「狩猟感謝祭 2018」を開催した。

 「狩猟感謝祭 2018」はシリーズのファンに向けて様々な催しが行なわれるイベントであるとともに、各地区大会を勝ち抜いてきた精鋭ハンターたちによる、「モンスターハンター:ワールド(以下、MHW)」では初の「狩王決定戦」の決勝の舞台でもあった。

 「スペシャルステージ」として行なわれた「FFXIV」コラボによって「MHW」に現われる「ベヒーモス」の実機デモについては先にお伝えさせていただいたが、本稿では幕張メッセのホール2つ分という広い会場が「MHW」一色に染まったイベントの模様と発表された最新情報、そして白熱の「狩王決定戦」についてお伝えしていきたい。

外も暑いが中も暑い!全国のハンターが集った「狩猟感謝祭 2018」

 当日は最高気温30度を超える真夏日であったにもかかわらず、全国から多数のハンターたちが詰めかけた。幕張メッセの2ホール分を使った「狩猟感謝祭 2018」の会場はかなり広く、「ネルギガンテ」の大型ヘッドフィギュアや「クシャルダオラ」、「テオ・テスカトル」の等身大(!!)バルーン、これまた等身大のモンスターの「足跡」の展示が行なわれたほか、クエストをクリアすることでサイン入りがもらえる「チャレンジクエストコーナ―」なども設置されていた。

【会場の模様】
テオとクシャルの等身大バルーン。遠くからでもひと目でそれとわかる巨大さ
昨年の東京ゲームショウなどでも登場したネルギガンテのヘッドフィギュア。相変わらず凶悪な面構え
床にはモンスターの足跡とサイズがズラッと並んでいた
原画の展示コーナーも会場に合わせて大ボリュームでの展開。背景やキャラクター、装備や環境生物などの展示が行なわれた
「モンハン部の壁」にはハンターのメッセージやフレンド募集表がビッシリ!
物販コーナーには先行販売や会場限定アイテムが並ぶ
フードコーナーでは「MHW」縁のメニューが楽しめる。ちなみに、メニュー表にある「プーギーにお見せできない串」は豚串……
顔出しパネルや巨大パッケージなどフォトスポットも充実!
左からMCの宇佐美友紀さん、「MHW」プロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブディレクター兼アートディレクターの藤岡 要氏、ディレクターの徳田優也氏

 一方、ステージでは「MHW」プロデューサーの辻本良三氏、エグゼクティブディレクター兼アートディレクターの藤岡 要氏、ディレクターの徳田優也氏と、MCの宇佐美友紀さんが登壇。来場者とともにレア素材の「宝玉」を求めてクエストをプレイする「リアル集会所~宝玉を求めて~」や、スペシャルゲストとして「ファイナルファンタジーXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏を迎えてコラボレーションに関する「スペシャルステージ」なども行なわれた。

【リアル集会所~宝玉を求めて~】
開発陣と一緒に"ひと狩り"いけるという夢のようなイベント。参加は挙手制だったが、中にはHR600超えの猛者もチラホラ
今回は全ての回で宝玉が出現し、参加者は見事開発陣のサイン入りポスターなどの賞品を持ち帰った
【スペシャルステージ】
スペシャルステージでは「ファイナルファンタジーXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が登壇。「MHW」の開発陣とともに「ベヒーモス」の狩猟に臨んだ。

「MHW」グッズや価格改定版の発売など、最新情報が公開!

 ステージでは「MHW」に関する最新情報なども公開されたので、こちらの情報もまとめてお伝えする。

期間限定で大阪なんばにマルチプレイスポットがオープン

・開催期間:7月28日~8月5日(各日12時~20時)
・開催場所:なんばCITY地下1階 ガレリアコート

 原宿での好評を受け、リアル会場でマルチプレイが楽しめるマルチプレイスポットが大阪なんばでも期間限定で設置される。マルチプレイスポットでは自分のセーブデータを持ち込んでプレイすることが可能なほか、参加者には会場限定のオリジナルグッズがプレゼントされる。

グッズ物販イベントが全国のロフトで開催決定

 「新大陸アイテム調査団」として、全国のロフトでグッズの物販イベントが開催される。開催期間は下記の通り。

開催期間会場
7月20日~8月8日梅田ロフト
8月18日~9月9日渋谷ロフト
9月15日~9月30日札幌ロフト
10月20日~11月4日ロフト名古屋

ALOOKとのコラボメガネ発売決定!

 「MHW」に登場する古龍をテーマに、藤岡氏の監修によるコラボメガネが7月28日に発売される。1.55薄型レンズに加え、「MHW」ロゴ入りのオリジナルケース、オリジナルメガネ拭きがついて価格は12,960円(税込)。

「一番くじ モンスターハンター:ワールド」

 約28cmサイズの精巧なネルギガンテのビッグソフビフィギュアや「回復ミツムシ やわらかぬいぐるみ」、ドアや引き出しの開閉に併せてクエストの出発音がなる「エフェクトーン」などが当たる「MHW」の一番くじが8月6日に発売される。価格は1回650円(税込)

「MHW」追加コンテンツSUMMER SALE開催!

・開催期間:7月19日~8月15日

 重ね着装備「鎧武者シリーズ」を含む「デラックスキット」やジェスチャー、スタンプ、受付嬢の衣装など対象の追加コンテンツが25%オフで販売される。

「MHW」が新価格となって再登場!

 価格改定版の「MHWの」が8月2日に発売される。価格はパッケージ版が4,990円(税別)、ダウンロード版本編が4,620円(税別)、デジタルデラックス版が5,546円(税別)。

 また、数量限定で序盤の詰まりやすいポイントなどについて解説した「攻略ハンドブック」とPlayStation Plusの7日間無料体験プロダクトコードが付属するパッケージ版を同時発売する。価格は5,500円(税別)。

「PlayStaiton 4 MONSTER HUNTER:WORLD Value Pack」発売決定!

 PS4本体と「MHW」、「攻略ハンドブック」とPlayStation Plusの1カ月無料体験プロダクトコードがセットになったパックが7月26日に発売される。価格は32,980円(税別)。

日本一のハンターが決定!ついに迎えた「狩王決定戦」決勝大会

 「狩王決定戦 2018」は規定クエストに2人1組で挑み狩猟タイムを競う大会で、全国のハンターたちのなかから最速のハンター「狩王」を決めるというもの。4月22日の東京大会を皮切りに各地の代表ハンターを選考し、再び東京の地で日本一を決める戦いが繰り広げられた。

 1回戦は当日の最終予選を勝ち抜いた2チームを加えた21チームで行なわれ、そこから準決勝に進む4チームが選抜された。初戦から既に17チームが脱落するという狭き門となったが、「イビルジョー」を対象としたクエストで好成績を残し、勝ち残ったのは「導きのK.R(東京代表)」、「AGent(東京代表)」、「タレメ10years(福岡代表)」、「ハーゲンキャッツ(名古屋代表)」の4チーム。

全国から集った凄腕ハンターたち21チーム。ここから4チームが勝ち抜けた

 続く準決勝では、「ドスジャグラス」、「アンジャナフ」、「リオレウス」の3頭討伐がクエスト目標となった。最大のポイントはフィールドが「古代樹の森」であるということで、マップが広大な分、闘技場での如何にモンスターをコントロールして最大効率でダメージを出していくかということに加えて、武器選択はもちろんアイテムの取捨選択、モンスターを狩る順番やそもそもどこで狩るのかといった無数の選択肢が存在する。

 ある意味では「環境を利用した狩り」をコンセプトにした「MHW」らしい競技となり、トップレベルの選手たちがどのような戦略を取るのかに注目が集まった。

準決勝戦のルール。取りうる選択肢の多様さから、フィールドが古代樹の森であることが最大のポイント

 結果としては「ハーゲンキャッツ」が4分13秒53、「AGent」が4分37秒50で決勝に進出。中でも「ハーゲンキャッツ」はまずドスジャグラスを的確なムーブであっという間に処理すると、続くアンジャナフをフィールドの落石を絡めてすぐさま怒り状態に。怒り状態ではハンターを追いかけてくる習性を生かし、リオレウスまで誘導して縄張り争いに突入させつつ、大タル爆弾Gを2体同時に当てるプレイなどで観客を魅せた。そのほかにも細かな位地調整や、フィールドのギミックを最大効率で生かしきるその腕前と知識には素晴らしいものがあり、見ていて感動すら覚える1戦となった。

 武器の組み合わせも火力役に弓を据えるチームが多い中、2人ともがどちらかというとサポート寄りのランスを選択していたが、これも調合をフルに生かした戦略の一環だったのだろう。開発陣は各チームが知恵を凝らす準決勝を見ながら「これぞワールドですねえ(徳田氏)」とコメントしていたり、木の"うろ"までも効果的に利用するハンターたちに対して、「細かいところまで気づいて、使って貰えて嬉しい(藤岡氏)」と本当に嬉しそうな姿を見せていたりもしたが、「ハーゲンキャッツ」は高いレベルで「MHW」におけるハンターとしての立ち回りを体現していたと言える。

「ハーゲンキャッツ」はランス×2の構成。フィールドの環境利用の上手さが際立った
「AGent」は弓と片手剣の組み合わせ。弓の火力を軸に、高いスキルでタイムを稼いだ
1位の「ハーゲンキャッツ」と2位の「AGent」が決勝戦に駒を進め、ついに狩王の座に王手をかける

 日本一を決める最後の試合、決勝戦のクエストは闘技場を舞台にした「クシャルダオラ」、「テオ・テスカトル」、「ネルギガンテ」の古龍3頭の連続討伐だ。

 決勝戦でははそれぞれの古龍3体に対して有効な武器属性、種類が異なるため、どの武器の組み合わせを選択するかということが最大のポイントになる。また、そもそも古龍3体を相手にするというのはそれ自体が難易度の高いことであって、強敵となる古龍たちを相手にいかにミスなく最大効率で攻撃を加え続けられるか、というのがひとつの見所となる。まさに決勝戦にふさわしいクエストだったといえるだろう。

 奇しくも武器のチョイスは「ハーゲンキャッツ」、「AGent」ともに「スラッシュアックス」と「狩猟笛」の組み合わせだった。こうなるともはや差を分けるのは腕前のみ。最高にアツい展開となったが、決勝を制したのは完璧な気絶値、怯み値計算と、美しさすら感じるほどの洗練された動きですべての古龍をあっというまに倒した「AGent」だった。

 タイムは4分52秒55で、「ハーゲンキャッツ」の5分23秒40というスコアに対して30秒近くものリードを奪って優勝を決めた。「ハーゲンキャッツ」はクシャルダオラの管理にミスがあり、飛ばれてしまったことでタイムが伸びてしまうという悲劇もあったものの、それにしても「AGent」はミスもなく、傍から見ている分には完璧にクエストをたたみきり、狩王の名に相応しい腕前を見せてくれた。

AGentはほぼミスらしいミスもなく、洗練された立ち回りで古龍を完封
ハーゲンキャッツはクシャルダオラを飛ばせてしまい大幅なタイムロス
優勝が決まり辻本氏よりトロフィーなど賞品を受け取るチーム「AGent」
ヒーローインタビューでは「ここまで練習してきた結果が出せて本当に嬉しいです。気持ちよかったです」とコメントした「AGent」
最後は大会参加者と開発、MC陣全員で記念撮影!

イベントの振り返り。開発陣にインタビュー!

――「狩猟感謝祭 2018」を振り返って、感想をお願いします。

辻本氏:久しぶりに大きな会場で「感謝祭」という形でイベントをやらせていただきました。据え置き機のタイトルでこういった大きなイベントをやるのも久しぶりですし、どれくらいお客様が来てくれるかという不安もありましたが、蓋を開けてみるとこんなに暑い中たくさんのハンターさんが駆けつけて下さいました。いいイベントになって本当に嬉しいです。

――吉田氏と「ベヒーモス」討伐も成功して、スペシャルステージも盛り上がりましたね。

徳田氏:いけましたねー。あれは本当成し遂げた感ありましたね。プロデューサー2人なんか隠れて逃げてましたし(笑)。ただ、あの時点でもう1回倒されたら失敗で終わっていましたからね。逆によかったのかもしれません(笑)。

藤岡氏:結果的にはいいプレゼンができたかと思います(笑)。

――狩王決定戦について、感想をお願いします。

徳田氏:僕は特に準決勝のクエストが「古代樹の森」をフィールドにするということで、ハンターさんたちがどう料理してくれるかという期待半分、心配半分だったんですが、本当に生態系を利用した想定以上のハンティングをしてくれたので、大満足でした。

辻本氏:爆弾の使い方とかね。両方にダメージかぁ……なるほど、みたいな(笑)。

徳田氏:ダメージを取れないランスの分をフォローするためのああいう立ち回りをするというのは本当に素晴らしい戦略、スキルだと感じました。

藤岡氏:「MHW」ではそこまで考えられる幅を持ってデザインはしているつもりですが、そこに付き合ってくれたというか、想定や期待を超えて考え尽くしてくれた選手の皆様に感謝しています。

――今後も「古代樹の森」のような闘技場以外のフィールドを使った大会などは検討されていますか?

藤岡氏:可能性の1つはまさに今日見られたかなと思います。僕たちが今後大会を開くときに、色々な考え方ができるようになったのかなというのはあります。

徳田氏:本当に作るの大変なんですけどね。大会専用マップは特殊仕様の塊なので(笑)。「盛り上がるからやろう!」と言ってはいたんですが、開発現場からは「本当にやるんですか?」と何度も聞かれました。今回盛り上がりましたし、素晴らしいプレイが見られて良かったです。

藤岡氏:今後チームにも言いやすくなりますね(笑)。

――現在海外でも大会を開催されていますが、各国の代表を集めた世界大会などの計画などはありますか?

辻本氏:ワールドワイドの大会をやりたいという想いはあります。ただ、しっかり準備したうえで大会運営を行なわないと、何百時間も練習してきてくれるハンターさんにも失礼にあたります。なので今そういったことが可能かどうかを1つ1つ手探りで検証している段階で、各国のレギュレーションであったり体制を固めたうえで最終的にはワールドワイドの大会をやりたいな、と思っています。

――PC版「MHW」の発売が発表されましたが、PC版でも大会などを開催する予定はありますか?

辻本氏:PC版はまだ正直そこまで考えられていないです。今この大会が終わって、次はアジアや北米の大会に向けて準備を進めていますし、今はPS4が優先ですね。PC版はレギュレーションや操作についてきちんと考えなければ行けない部分もありますので、今後取り組んでいきます。

――ちなみに、PC版ではPS4で実装されているコンテンツがそのまま遊べるのでしょうか?

辻本氏:基本的には同じものが遊べるようにする予定です。プレーヤーのゲームの進行速度に合わせて実装している部分もあるので、配信スケジュールはPC版独自のものになる予定です。

――改めて伺いますが、「ベヒーモス」はどのように戦っていけばいいのでしょうか?

辻本氏:「MHW」から物陰に隠れたりという動きができるようになって、戦略的にも取り入れています。ただ、もしかしたら「MHW」のプレーヤーさんはこういった動きに慣れていないかもしれないので、ある程度予習をしたうえで、知らない人がいたらやりかたを共有して、みんなの力でクリアしてほしいと思います。知らなかったら一気に全滅したりすることもあるので。

徳田氏:クエストにでると35分の時間制限がありますので、集会エリアなどで作戦を練っていただけるといいですね。

藤岡氏:お互いをフォローするような形で作戦を練らないと、プレイが安定しなかったりするので……僕たちはデザイン上の構造を知っているので、最初の段階で役割を分担してプレイしたので一応クリアまではいけたんですが、なんとなくでやるとクリアは難しいかもしれません。

徳田氏:その分他のクエストにはないような楽しみがありますので、そこは報酬も含めて期待していただきたいと思います。

藤岡氏:実は構造を知っていてもクリア率は5分5分くらいなんですよね(笑)。

徳田氏:今回も2落ちまで行って危なかったですし(笑)。

辻本氏:やっぱり隠れてよかったなぁ(笑)。

――最後に、「モンハン」シリーズのファンに向けてコメントをお願いします。

辻本氏:「モンハン」はアクションゲームであって対戦ゲームではないのですが、こういった大会などのイベントを実施することでゲームとしての広がりや可能性をプレーヤーさんが見せてくれます。

いつも言っていますが「狩王決定戦」はプレーヤーさんが主体のイベントです。内容を是非配信で振り返って、"プレーヤーの可能性"というのを是非見ていただきたいと思います。