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リアルタイムの探検要素と、ターンベースのタクティカル要素を融合させた「Mutant Year Zero」プレビュー
接敵するまでの準備が鍵で、ユニークなゲームプレイは必見。発売と同時に日本語字幕も対応予定!
2018年6月16日 15:19
リアルタイムに自由にフィールドを探索するゲームと、「X-COM」ライクのターンベースタクティクスゲームを合体させた意欲作、それがFuncomが2018年内に発売予定の「Mutant Year Zero:Road to Eden」だ。
ポストアポカリプス的な世界観の中で それぞれ特徴を持ったミュータント達が、突然変異体がうごめく秩序が失われた世界の中を“エデン”、つまり安息の地を求めて探検するというストーリーだ。
今回は会場で実際にゲームをプレイしながら解説を聞くことができたので、そのインプレッションをお届けする。
ゲームのデモ版は、雪に覆われたエリアから3人のミュータント達が探検するところからスタートする。この部分は「リアルタイムモード」と呼ばれ自由にリアルタイムで操作できる部分だ。目的地が表示されているので、筆者がまっすぐに向かおうとすると、開発者が後ろから「こっちこっち!」と指を指して誘導する。何事かと思うとそこに回復キットが落ちていたのだ。
フィールド上にはこのように回復キットを始めとした、様々なアイテムが隠されているのだという。後述する装備のクラフトなどに使用する素材なども落ちているとのことで、これらを探しながら進んでいくのもポイントだという。
そして奥に進むと元はコンクリート造りの建物だったのだろうか、無残な姿に変わってしまった廃墟と、そこを哨戒するように動くグールの姿が見えた。そしてこのグールには円形の表示があり、これが視界の範囲になっているようで、敵に見つかるとタクティカルモードに移行する。
ここからはX-COMライクなターンベースの「タクティカルモード」に移行する。敵や自分のチームの配置は敵に見つかった時の配置がベースになるので、文字通り事前の準備で戦闘を有利に運ぶことができる。
基本的なシステムはターンベースのタクティカルストラテジーと同様で、敵と味方が交互にターンを繰り返しながら進んでいく。各々のターンで2回行動を選ぶことができるので、「移動」、「攻撃」、「リロード」、「回復」といったアクションを起こしていく。遮蔽物に隠れていると攻撃が当たりにくくなったりするところは王道で、X-COMのようなターンベースのタクティカルストラテジーに慣れていれば操作や遊び方周りは問題なくプレイできそうだ。
各キャラクターはミュータントでそれぞれ特殊なスキルを持っている。敵の注意を自分に惹きつけたり、1ターンの間敵を動けないようにしたり、遮蔽物を破壊するというアクションができるキャラクターもいた。各キャラクターごとの強みを生かして戦っていくことがポイントになるという。
またRPG的な要素もあり、キャラクターはレベルアップするとスキルツリーにポイントを割り振ることができ、新たな能力を身につけることができる。他にも各キャラクターは武器を2種類装備できるのだが、これらの武器をカスタマイズすることも可能だという。
そしてこちらに気づいている敵をすべて倒すことができれば再びリアルタイムモードに戻っていく、という具合だ。
ただこのタクティカルモードがとにかく難しかった! 1度敵に気づかれると、5~6体のエネミーが一気に戦闘態勢に入るのだ。敵は何種類かいたのだが、特に火炎瓶を投げてくる敵がやっかいで、投げられるとフィールドが火炎状態になるのだが、このエリアにキャラクターが当たると、体が炎上状態になり、毎ターンHPを削られていくのだ。しかもこのフィールドについた炎はしばらく消えないので、うっかりその上を通るような移動をしてしまうと、そのキャラクターも炎上してしまう。
こちらのキャラクターは3体しかいないので、多勢に無勢で1度目のプレイではあえなくゲームオーバーになってしまった。
改めてゲームスタート時点からやり直し、敵に見つからないように慎重にカバーしながら進んだのだが、敵の哨戒範囲が意外と広く同じくタクティカルモードに移行してしまった。とは言えリアルタイムモードの時点でカバーしながら移動していたので、最初のプレイよりはマシになっていたが、ジリ貧で削られる状況には変わりがなく、複数から集中攻撃を浴びる、回復しながら逃げるというのを繰り返す展開になった。筆者はそのままズルズルと時間稼ぎのようなプレイになっていたのだが、たまたま隣でプレイしていた別の記者が「Oh, my god!」と叫んでいたのでちらっと画面を見てみたところ、3回目のゲームオーバーになっていたようだ。難しいと感じていたのは筆者だけではなかったようで、安心(?)した。
ちなみに試遊時間は45分位とかなりたっぷり取られていたのだが、誰も先に進めた人がいなかったようで、現時点ではかなり骨太な難易度設定になっているように感じた。
最後に「雪以外のエリアもあるから!」ということで他のステージの一部を見ることができた。こちらのエリアも廃墟となっている点は同じだったが、植物による侵食が大きく進んでいるエリアで、受ける印象はかなり異なった。
ちなみに操作はキーボード+マウスを使ったオーソドックスなスタイルと、コントローラーを使ったスタイル両方に対応していた。筆者はキーボード+マウスで操作していたが、開発者のデモンストレーションではコントローラーを使ってナチュラルに操作していたので、操作性周りは安心できそうだ。
なお、さすがにボイスの吹き替えはないものの、日本語字幕には対応予定で、ローンチと同タイミングで日本語テキストが配信されるという。対応プラットフォームはプレイステーション 4、Xbox One、Steam(PC)を予定している。日本での発売については、既にストアページがオープンしているSteam(PC)以外については、明確な発表はなかった。
挑戦的な作品であり、難易度は激ムズという骨太なゲームになっているので、配信が開始したらプレイしてみてその難易度に絶望して欲しい。