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「喜びの涙」を浮かべさせる「スター・ウォーズ」体験! 「ローグ・ワン X-ウイング VRミッション」はいかにして生み出されたか?
2018年3月21日 14:17
GDC2018の2日目で大きな人気を集めていたのが「Give Your Fans Tears of Joy: A 'Star Wars VR' Retrospective」だ。2016年12月に日本でも発売されたPS VR向けコンテンツ「Star Wars バトルフロント:ローグ・ワン X-ウイング VRミッション」の開発エピソードを、Criterion GamesでArt Directorを務めるKieran Crimmins氏と、Game DesignerのMark Bridges氏が語った。
Criterion Gamesは「バーンアウト」シリーズを手がけ、他にもEAタイトルとして、「Star Wars バトルフロント」のスピーダーバイク部分、「バトルフィールド1」の乗り物の担当というように、関わっている。「ローグ・ワン X-ウイング VRミッション」も「Star Wars バトルフロント」のDLCとして開発を担当することになったのだ。
「スター・ウォーズ」をVRで楽しめる、それは全てのファンが夢に見た、まさに誰もが望んだコンテンツだ。開発者はあらん限りの空想をし、要素を盛り込み、開発者自身の夢も希望も際限なく膨らんでいった。
そしてこの夢を実現させるため「ハッカソン(複数の参加チームが、マラソンのように、数時間から数日間でのコンテンツ開発)」で宇宙を舞台にしたモバイル向けVRゲームをテストで作ってみたのだ。そしてCrimmins氏は「我々はVRを解き明かした」と語った。会場は大きく笑い声に包まれた。できたゲームは宇宙空間をよたよたと進む、「スター・ウォーズ」が提示する理想とはかけ離れたものだったのだ。
開発チームが最初に挑戦した課題が「ユーザーの期待に応える」ということ。まずはとにかく「スター・ウォーズ」の映画をひたすら見て、ユーザーが求めることを探った。そしてユーザーの前に本物のX-ウィング「T-65B X-ウィング スター・ファイター」があることを実感させることに注力した。
本物のコンソール、右側からコクピットのレールに従ってスライドしてくるプロトン魚雷の照準器、振り返ると見えるアストロイドメクドロイド、インジケーター、ボタンを押すことで開閉する翼、様々なスイッチ、ボタン……「X-ウイング VRミッション」ではコクピットビューだけでなく、外観もじっくり見ることができる。
そして挙動である。コクピットと機体、照準、そしてプレーヤーの視点、映画での映像には独特のずれがある。開発チームはその「X-ウィングで求められる挙動」を映像から検証し、独特のリズムをきちんと再現した。
登場する艦船のモデルは元となる「Star Wars バトルフロント」に使われるもの以上の高解像度のモデルを用意した。しかしそこで問題になるのが「スター・デストロイヤー」だ。すさまじい情報量の超巨大戦艦は、とても表現できない……開発チームは“絵”を貼り付けることで、その問題を解決した。
プレーヤーの頭の上に覆い被さり、圧倒的な巨大艦で押しつぶしてくる場面を用意することで、オブジェクトとして全てを表示するのではなく、イベント化することでモデルを低減させる。これを説明するのに、2人は絵を描いたのぼりを用意して、会場でそれを振って見せた。
次なる課題が「パイロットになりきること」。コクピットに座ったとき、プレーヤーに何が見えるか、何が見えて欲しいか。他のパイロットはどういうことを話しかけてくるか、どんなドラマが体験したいか……それら、ユーザーが役になりきれる要素を徹底的に検証した。
プレーヤーがいかにヒーローになりきれるか、どういった活躍をするか、「やられ役」であるTIEファイターのアルゴリズムも調整した。プレーヤーが気持ちよく活躍でき、臨場感を感じさせるバランスを追求したのだ。オリジナルキャラクターと飛行編隊を組み、彼らとの掛け合いで反乱軍パイロットとしてのロールプレイをしっかり楽しめるようにした。
そうして完成した「X-ウイング VRミッション」が生み出したのが、「Tears of Joy(歓喜の涙)」だ。開発チームは体験イベントでのプレーヤーの喜びの表情を次々と映し出した。「夢が叶った」人たちの喜びと興奮の表情。その目は間違いなく感動に潤んでいる。「X-ウイング VRミッション」はユーザーにその喜びの涙を浮かべさせるという“目標”を見事達成したのである。
ユーザー達の表情は本当にうれしそうで、思わずこちらもつられて涙ぐみそうになってしまった。「スター・ウォーズ」はそういった“引力”のあるコンテンツであり、「X-ウイング VRミッション」はその魅力を引き出すゲームとなった。それを強く実感させ、そして改めて開発者達の苦労に心から祝福の拍手をしたくなる講演だった。















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