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【静岡ホビーショー】6輪のF1カー「タイレルP34」、40周年を記念して復刻

1/20、1/12のプラモデル、さらにラジコンの3商品で展開

5月11~14日開催(11.12は業者日)



会場:ツインメッセ静岡

 今回のタミヤブースの大きな目玉となっているのが「タイレルP34」である。現在は「ティレル」と表記される、1976年のF1カーだ。前輪2輪というユニークな形状はF1ファンはもちろん、当時の子供達にも衝撃を与えた。これまでのフォーマットを崩しF1マシンでサーキットを走った車はこれ1つであり、現在のレギュレーションでは「F1は4輪」という決まりになっているため、この6輪のシルエットはまさに唯一無二なのだ。

日本で走行したバージョンを再現している、1/20の「タイレル P34 1976 日本GP」
詳細な表現が楽しい1/12の「タイレル P34 シックスホイーラー (エッチングパーツ付き)」
ラジコン「タイレル P34 1976 日本GPスペシャル」
タミヤが保管している実車。メンテナンスは難しく、ここ数年は展示されていなかったが、今回久しぶりに公開されたとのこと

 「タイレルP34」とタミヤの歴史は深い。このF1マシンが生まれた時、ティレルF1チームの創始者であるケン・ティレル氏が、現在はタミヤの会長を務めている田宮俊作氏をイギリスの自宅に招待し、「タイレルP34」を取材させたという。この綿密な取材から生まれたプラモデルは世界的ヒットになった。

 今年はそのプラモデル発売から40周年、さらにドイツの模型ショー「シュピールヴァーレンメッセ」の50回目を記念して1976年のモデルを復刻し、改良を加えた製品を販売することとなったという。会場にはタミヤが保管している「タイレルP34」も展示、会場でタミヤの商品と実車を見比べることもできた。

 商品はプラモデルで2商品、1/20の「タイレル P34 1976 日本GP」、1/12の「タイレル P34 シックスホイーラー (エッチングパーツ付き)」。さらにラジコンの「タイレル P34 1976 日本GPスペシャル」が発売される。

 プラモデルでは1976年当時は版権のとれなかったグッドイヤーのロゴとタイヤマークを再現、その他にも細かい部分で改修を行なっているという。1/20の「タイレル P34 1976 日本GP」の大きな特徴はその名の通り日本で走行したバージョンを再現している。エンジン部分に三角形のフードがかかっており、後ろのウィング形状も大きく異なっている。また、日本のファンに向け「たいれる」とわかりやすくひらがなで自チームをアピールしたステッカーなどもきちんと再現している。

 1/12の「タイレル P34 シックスホイーラー (エッチングパーツ付き)」は大サイズならではの精密な表現を実現。形状や転写シールなどは“標準的”なものだが、1/20とは一味違う魅力を放っている。エッチングパーツもより詳細なものとなっており、ブレーキディスク、ラジエター、ノーズカウルの翼端板やシートベルト金具、各ペダル面など豊富に使用され、リアルな雰囲気を醸し出している。

 そしてこれらのプラモデルをさらに豪華に飾り立てることができるのが「パイピングケーブル」。エンジン用や、ブレーキ用のケーブルを再現できるオプションパーツで、「タイレル P34」だけにとどまらず様々なプラモデルに応用が利く。また貼り付けることでカーボンの質感を再現できる「カーボンスライドマーク」も発売予定だ。

 ラジコンの「タイレル P34 1976 日本GPスペシャル」は、最新のシャーシを活用しているので、見た目はクラッシックな雰囲気があるが、現在のラジコンに負けない走りが実現できる。実車の6輪は接地面積が広くブレーキが効率的に利くというメリットがあったが、ラジコンでは正直なところそういう効果はなく、“見た目重視”なところではあるが、他の追随を許さない6輪のインパクトは大きい。レースでも目立つこのデザインは、人気を集めそうだ。

【タイレル P34】
1/20は、車体のステッカーや三角のエンジンフードが大きな特徴だ。特に後部の形状は大きく異なる
エンジンなど詳細な表現が魅力の1/12
ラジコンは最新のシャーシを使用
実車の迫力はやはりすごい