【特別企画】
「崩壊:スターレイル」Ver 2.0を先行プレイ。雰囲気ヨシ、寄り道要素ヨシな遊びの詰まった夢の都を練り歩いてみた
2024年2月6日 12:00
- 【「崩壊:スターレイル」Ver 2.0「真夜中に夢を見るなら」】
- 2月6日 配信
HoYoverseはプレイステーション 5/Android/iOS/PC向けに配信中のスペースファンタジーRPG「崩壊:スターレイル」にて、大型アップデートとなるVer 2.0「真夜中に夢を見るなら」を本日2月6日配信開始した。
本作は2023年4月26日にサービスを開始したタイトルで、銀河の星々を巡る星穹列車の旅路を描いた、壮大なスペースオペラが描かれるRPGだ。昨年は「App Store Game of the Year」、「Google Play Best Game」、「The Game Awards Best Mobile Game」など、数々の賞を受賞しており、同社のオープンワールドRPG「原神」に次いで、世界中で高い人気を誇る作品となる。
そんな「崩壊:スターレイル」では、ゲームが正式リリースされてからこれまでのVer.1.0~1.6までの間で、主に3つの世界を冒険してきた。物語の始まりとなる「宇宙ステーション ヘルタ」、氷雪に閉ざされた極寒の星「ヤリーロ-VI」、6つの旗艦で構成される巨大な宇宙舟の1つ「仙舟・羅浮」だ。そしてこの度配信されるVer 2.0では新エリア「ピノコニー」が実装される。ここは“宴の星”と呼ばれ、お祭り騒ぎが永遠に続く、歓楽街のようなこれまでにない世界観を持つ。
今回は、初の大型アップデートVer 2.0「真夜中に夢を見るなら」を一足早くプレイし、新エリアのピノコニーを練り歩いてきた。ピノコニーにはきらびやかな歓楽街が広がっており、キャラクターの夢を覗ける「夢覗き電話」や、感情をコントロールできる「心境チューニング」など多彩なコンテンツが用意されており、ここからはそれらを紹介していきたい。なお、物語のネタバレについては極力避けている。
“星穹列車♥ファミリー”のこれまでの旅路を簡単におさらい
メインストーリーとして地続きに描かれるピノコニーを紹介する前に、まずはこれまでの旅路を要点的に振り返っておこうと思う。「崩壊:スターレイル」の正式サービスが開始してからVer.2.0までおよそ9か月。これまで毎バージョン、メインストーリーにあたる開拓クエストと、物語を補完する幕間のシナリオが続々と実装されてきた。そのため、序盤の物語が遠い記憶のように感じている開拓者もいるのではないかと思う。そこで、ver.2.0から登場する振り返り機能「開拓航路」の実装にちなんで、主人公たちの旅路を簡単に沿ってみようというワケだ。
とはいえ、今回のバージョンアップから途中復帰する人や、初めて今作に触れる新規プレーヤーたちを想定し、ここでも重要なネタバレについてはなるべく避けておきたい。あらかじめお伝えすると、本稿の主題から逸れるため、大まかにおさらいする。なので、ぜひご自身の開拓の記憶を遡ってもらいながら、思い出にある空白の部分は開拓航路を活用して埋めてみてほしい。
宇宙ステーション・ヘルタにて、身体の中に「星核」と呼ばれる超常的な物質を埋め込まれた主人公は、目を覚ますと過激な派閥「反物質レギオン」の襲撃騒動に巻き込まれる。その場に居合わせた青年・丹恒(たんこう)と、少女・三月なのか、銀河を旅する星穹列車のナビゲーター・姫子らの力を借りながら、宇宙ステーションに訪れた脅威を共に切り抜けていく。
事件の末、主人公は姫子からの提案を受け入れて、最終的に星穹列車の一員に加わる決断を下すのであった。こうしてついにスタートした星穹列車の旅路。しかし、開始早々列車の運行を阻害する星核を取り除く必要があり、今度は降雪に閉ざされた惑星ヤリーロ-VIの開拓を行なうことになる。
ヤリーロ-VIは星核の影響を受けて、氷河期を迎えた凍てつく惑星だ。そんな厳しい環境下のため、都市「ベロブルグ」は物資の乏しい下層部と、豊かな生活が送れる上層部の間に大きな溝を生んでいる。主人公たち列車組は、惑星が抱えていた星核の問題を解決するために各地を奔走する。やがて寒波の名残りなど当面の課題は残るものの、星核の問題解決と、その裏に潜む陰謀を阻止することに成功する。
初めての惑星開拓を終えた主人公たち。そんなおり、星穹列車当てに届いたピノコニーへの招待を受けて、次なる目的地を決めようとした矢先、列車組の前に星核ハンター・カフカが姿を表す。次の行き先を仙舟・羅浮に変更するよう告げるのであった。
カフカの話を受けて、新たな星核の事件を見いだした列車組は、急遽目的地を羅浮へと変更する。しかしながら、羅浮もまたさまざまな問題を抱えており、星核ハンターを追う雲騎軍と協力しながら、その事件の中に潜む大きな黒幕と直接対峙することになる。
事件の過程では仲間である丹恒の過去や、人間と比較して不老長寿な仙舟の人々を蝕む現象、変わるがわる立場を変えて、主人公たちを翻弄する星核ハンターなど、数々のエピソードが描かれた。そうして羅浮で起きた数多の事件を乗り越えて、ようやく銀河のリゾート地として名高い惑星、ピノコニーに向かうのであった。
ついにやって来た「ピノコニー」! 列車組以外の派閥も集結し始め、新たな波乱が幕を開ける?
これまでの道筋を簡単に振り返ってきたところで、早速ピノコニーについて触れていく。先ず前提として、「崩壊:スターレイル」ではさまざまな派閥が存在し、異なる「星神(アイオーン)」を信仰している。星神は超常的な上位存在で未だに謎も多いが、それぞれ異なる運命を司っている。主人公たち列車組で言えば、「開拓」の運命を司る星神の加護を受けて銀河を冒険しているわけだ。
ピノコニーはその中でも「調和」の派閥に属する「ファミリー」が管理している惑星である。そんなピノコニーはおよそ数千年前に「スターピースカンパニー」が建設した辺境の牢獄だったが、さまざまな事情が折り重なってファミリーが管理するようになると、飛躍的な発展を遂げて銀河の名所に変貌を遂げた。その牢獄だった名残りがバージョンアップ直後、プレーヤーが訪れる「ホテル・レバリー」だ。
ピノコニーの最大の特徴は“現実”と“夢境”、2つの世界が存在していることだろう。ホテル・レバリーは現実の世界であり、訪れた客人たちが各自宿泊する部屋に設置された「ドリームプール」の中で眠ることによって、初めてピノコニーの都市へと足を踏み入れることができる。Ver.2.0における物語の中心になるのは主に夢境、すなわち夢の世界だ。主人公は状況に応じて夢と現実を行き来しながら、ピノコニーの中で待ち受ける新たな事件を追っていく。
そして、今回ファミリーがほかの派閥にピノコニーの招待状を送るというのは初めてのことであり、作中には列車組以外にもスターピースカンパニーや「ガーデン・オブ・リコレクション」、「仮面の愚者」といった各勢力がやって来ることになる。彼らにどのような思惑があるのかは、ぜひ物語の中で探ってもらいたい。
とにかく遊びが詰まった新マップ!夢の世界が広がるピノコニーの街を歩いてみる
ここからはピノコニーをファーストインプレッション的に見ていきたい。夢境の街並みはヤリーロ-VIのベロブルグや、仙舟・羅浮の長楽天、星槎海中枢とは全く異なる街のテイストで、そこは夢の世界らしい壮観な幻想都市が広がる。作中で幾度も触れられるが、“宴の星”と言われるだけあって、街の全てが歓楽街で構成されているようなデザインがとても煌びやか。
ここではどこを歩いても人々の生活感を感じさせる要素が街中にほとんど見られず、カーニバルのような光景が続いている。周りをゆったり歩き回るだけでも気分が高揚しそうな街並みで、思わずスクリーンショットを残したくなる練られた世界観だ。街は主に東と西で大きな区画を形成し、東にショッピングセンター、西にテーマパークといった具合である。
西側エリアに設けられたテーマパークでは、メインマップにあたる黄金の刻で簡単なミニゲームに挑戦可能だ。プレイする度にランダムで報酬がもらえるスロットマシン「夢の並び替え」と「ラッキールーレット」。1等賞より上のビッグミラクルに当選すれば、光円錐を獲得できる「黄金ガチャマシン」などが置かれている。これらをプレイするためには、専用のコインが必要になる。
街の中ではこれらの遊び以外にもユニークなコンテンツが登場している。例えば、街中に設置された公衆電話のようなオブジェクト。これは「夢覗き電話」と呼ばれ、作中に登場するキャラクターが見ている「夢」を電話越しに覗けるというものだ。誰の夢に電話が繋がるかはランダムで、今回筆者が電話をかけてみると、夢を見ていたのはヘルタだった。
ほかにも以前公開された予告PV「華麗なるタルタロフ」で強烈なインパクトをプレーヤーに残したゴミ箱が街中に置かれている。話しかけるとキャラクターがゴミ箱から突然ハイキックをもらってバトルに突入し、「王のゴミ箱」との戦闘が始まる。倒すことができれば星玉が獲得できるので、街で見かけたら準備をした上で話しかけてみるといい。
先行プレイの中でもっとも印象的に残った遊びが、物語をある程度進めていくと解放される要素の「心境チューニング」だ。街中で感情的になっているNPCに対し、“特殊な力”を用いてその感情をコントロールできてしまう。NPCのリアクションの落差が面白く、正解を知っていても色々試したくなってしまった。
昨年ゲームが正式リリースされてから、ようやく新しい物語が新たな惑星で展開されるver.2.0。今回のアップデートで歩き回れる範囲の街だけでも、ピノコニーが持つ独自の世界観は十分楽しめるはずだ。本稿ではあえて触れていないが、もちろんほかにも探索できるエリアは実装されている。
また、リリース直前の先行プレイで限られた時間ではあるものの、ゲームを進める手が止まらなくなるほどにメインストーリーが重厚で印象的なものであった。今作を遊び続けているプレーヤーたちに、なにか訴えかけるものがあると思う。開拓者を待ち受けるのは楽しい夢のひとときか、あるいは──?その真相は、ぜひともご自身の目で確かめてもらいたい。
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