「崩壊：スターレイル」Ver.3.0先行プレイレポート。なのか不在で始まるオンパロスの旅路はいかに

　HoYoverseは、プレイステーション 5/Android/iOS/PC向けに配信中のスペースファンタジーRPG「崩壊：スターレイル」の最新アップデートとなるVer.3.0「再創紀の凱歌」を本日1月15日に配信した。

　「崩壊：スターレイル」は、物語冒頭の舞台である宇宙ステーション「ヘルタ」から始まり、これまでヤリーロ-VI、仙舟・羅浮、ピノコニーと、冒険の地を移してきた。訪れた土地にはいずれも「星神」の敷いた異なる思想（運命）がそれぞれの地で信仰され、その思想に基づいた文化が根付いている。Ver.3.0のアップデートでプレーヤーたちを待ち受けるのは、これまで観測されてこなかったという未知なる星「オンパロス」だ。この星の住民たちの認識はこれまで訪れてきた土地と異なっており、星の外に広大な宇宙が広がり、異なる星々の世界が存在しているということを知らない。もちろん、星神でさえも。主人公たちはそのような人々が住まう星を訪れる。

　今回は、そんな全く新しい世界における開拓の旅を描いた大型アップデートVer.3.0を、正式リリース前に体験する機会が得られた。果たしてオンパロスとは一体どんな星なのか。オンパロスでの物語はVer.3.0からVer.3.7にかけての合計8バージョンで語られる予定で、史上最大級のボリュームになるとされるメインストーリーの冒頭部分を簡単に交えつつ、迫っていきたい。なお、試遊したバージョンはメディアサーバーにおける内容であるため、正式リリース版とは一部異なる場合がある。

ピノコニーから旅立った星穹列車一同は新たな仲間を加えて次なる地「オンパロス」へ！

　まずはVer.3.0のメインストーリー冒頭部分を簡単に紹介しておきたい。かつて敵として立ち塞がったサンデーと、縁あって共に開拓の旅を続けることになった星穹列車一同。一時的な乗員として列車に同行しているブラック・スワンの導きにより、未知なる地オンパロスを目の当たりにした彼らは、次なる開拓の冒険に期待を寄せる。しかし、出発を目前にして三月なのかが体調を崩してしまう。そうして星穹列車が訪れたことのないオンパロスには、開拓者（主人公）と丹恒の2人が先発することになった。

　万全を喫して、星穹列車から車両の一部を切り離す形でオンパロスへ降り立った開拓者と丹恒だが、正体不明の攻撃を受けて車両は不時着。何とか一命を取り留めた2人は、戸惑いながらもオンパロスの調査を開始することになる。優美で剛健な石造りの建物、遠くに見える巨大な石を担ぐ巨人の姿。今までの旅路で訪れた土地とは違い、異質な光景が広がるオンパロスにて「火種」を追い求めるこの地の英雄たちと邂逅を果たす。

いつもの航路会議にて未知の星に期待を寄せる面々たち

サンデーも開拓の旅に加わっている

オンパロスを目の前にしてなのかの体調に変化が

列車の車両ごとオンパロスへ降下するものの不時着してしまう

なのかが不在のため旅の記録写真は開拓者が撮影することになる

オンパロスでの最初の出会い

　冒頭で軽く触れた通り、オンパロスの人々は外の世界も星神の存在も知らない。代わりにこの土地で信仰されている神々とは、十二柱の「タイタン」たちである。銀河の旅路でこれまで当たり前だった概念は、オンパロスに来て早々に覆るようだ。異なる信仰の形とギリシャ神話の如き世界観に、主人公たちがまるで“異世界”に迷い込んでしまったかのような感覚をプレーヤーですら感じることだろう。

　こうした異質な世界であるためか、オンパロスに到着したばかりの開拓者と丹恒は、開拓にあたって世界の成り立ちから現在オンパロスが抱えている大きな課題まで、過去と現在を含めた星の全体像を把握していくことになる。どんな場所でも彼らの旅路に予想外のトラブルはつきものだが、プレーヤーがささやかに期待している“お約束の展開”は果たしてあったりなかったり。どんな展開が待ち受けるのかは実際に開拓クエストを進めて確かめてほしいところだ。

紛争のタイタン「ニカドリー」と対峙する場面も

オンパロスについては知らないことばかりだ

異郷の旅人はどのようにして星の環境へと溶け込んでいくのだろうか？

オンパロスで目にする不思議な力の数々を目の当たりにする

開拓者も丹恒も無口な上にキャストリスも口数は少ない。なのかがいない今、どうやって切り抜ける……？

　さて、オンパロスではタイタン以外にも重要な役割を持つキャラクターが数多く登場する。公式YouTubeで公開されたPV「オンパロス英雄記」では、そんな物語の鍵を握る登場人物たちが既にお披露目済み。熱狂的な「崩壊」シリーズファンならば、考察せずにはいられない容姿の人物も確認されている。彼らは十二柱のタイタンのうち、「紛争」、「死」、「詭術」を司るタイタンが引き起こした千年以上に及ぶ戦争と、理性を失う謎の現象「暗黒の潮」の影響によって、永夜が続く滅亡の危機に瀕したオンパロスを救うべく奮闘する英雄たちである。

　彼らの目的は十二柱のタイタンによる試練を乗り越え、12の火種を取り返し、オンパロスを再建するために火種を継承して半神になるというもの。人類最後の都市、聖都「オクヘイマ」を中心に活動している選ばれた存在だ。作中では「黄金裔（おうごんえい）」とも呼ばれている。開拓者はそんな黄金裔たちと行動を共にしながら、残りの火種を追うことになるわけである。物語開始時点ではすでに6つもの火種が返還されていて、長きにわたる戦いは折り返し地点といったところ。だが、開拓者が現われたことで思いもよらない未来が待ち受けているかもしれない。

ファイノン

モーディス

アグライア

神々であるタイタンに代わり、黄金裔たちがオンパロスを救おうとしている

　各大型バージョンおなじみになりつつある要素だが、物語を進めていけば開拓者は「記憶」の運命を歩み、新たな力を扱えるようになる。この運命では謎の生き物「ミュリオン」を召喚して、仲間の行動順を早めたり、追加で攻撃を行なったりとサポートに優れている。また、ミュリオンとの出会いをきっかけに、開拓者の秘密に迫る場面も……!?

　なお、察しの良いプレーヤーが考える通り、本バージョンでもピノコニー編から導入された、物語の視点切り替えパートが登場する。複数人のキャラクターの視点からオンパロスにちなんだ時系列の出来事が語られ、プレーヤーの物語に対する好奇心を満たしてくれるはずだ。

　今回「崩壊：スターレイル」のいちプレーヤーとしてVer.3.0の開拓クエストを終えてみると、“スターレイル史上最も膨大なストーリー”という予告番組内で紹介された表現は、本バージョンの時点で決して誇張されたものではないことが体感的にも感じられた。多くの謎に包まれた永遠の地での開拓は、列車組にとって新たな旅の記憶の1ページになること間違いなし。マダム・ヘルタの動向からも目を離すことができない。

地中海の気風を感じる石造りの聖都。オンパロス最後の都市「オクヘイマ」を歩いてみた

　本バージョンで冒険の拠点になるのは前項でも触れた聖都のオクヘイマ。石造りの神殿のような外観と、タイタンの1体「ケファレ」の庇護によって、夜が訪れない活気付いた都市になっている。街を歩いてみると、巨大な公衆浴場が備わっていたり、恐竜のような温厚な生き物「大地獣」が人々の生活を支えていたりするのだ。以降ではスクリーンショットを交えながらオクヘイマを中心にオンパロスの世界を見ていこう。

オクヘイマの外周部にあたる通路。正面には巨大なケファレの姿がある

大地獣たちが集う広場。餌やり体験ができるかも……？

街にある建物は屋根へとアクセスできる。山々と雲海が広がる荘厳な光景を見られる

人々で賑わいを見せる巨大な浴場。よく見ると大地獣も入浴している

こちらは「生命の花園」。オクヘイマの中では学術機関とされている

　オクヘイマの街並みは美しいだけではなく、街の構造も比較的入り組んでいる印象だ。最初のうちはどこに何があるのか、地図を確認しないとグルグルと周回することになる。そうやって探索している中で、思いがけない発見があるのも面白いところだ。また、オクヘイマはこれまで旅してきた星々の都市と比べて、旧時代的な文明観が残りつつも、逞しく生きている人々の姿が見られる。街のある場所では、黄金裔の姿を目にすることもできるだろう。

　タイタンたちと星神との関係性や、なぜこれまで「ガーデン・オブ・リコレクション」以外に認知されてこなかったのかなど、「崩壊：スターレイル」の世界観的にも謎が多いオンパロス。新章の開幕に相応しいボリュームの大型アップデートとなっているので、ぜひそこで語られる英雄たちの叙事詩を堪能してもらいたい。

過去の出来事を知れる「記憶の残像」。黄金裔の意外な一面が覗ける？

一部のオブジェクトは時間を巻き戻して修繕できる。こうした仕掛けが要所に散りばめられていた

オクヘイマのあちこちで黄金裔を見かける

探索では巨大な手「ザグレウスの手」を操作して仕掛けを解除するものも

三月なのかの新衣装も忘れずに