【特別企画】
「FFXIV」10周年を彩る花火大会、花園ラグビー場で開催
花火の華やかさと儚さ。ファンと共に「FFXIV」10周年を振り返る
2023年8月27日 01:11
- 【ファイナルファンタジーXIV 10th ANNIVERSARY FIREWORKS & MUSIC】
- 8月26日開催
- 会場:東大阪市花園ラグビー場
ファイナルファンタジーXIV 10th ANNIVERSARY FIREWORKS & MUSIC 実行委員会は8月26日、「ファイナルファンタジーXIV」10周年を記念したライブイベント「ファイナルファンタジーXIV 10th ANNIVERSARY FIREWORKS & MUSIC」を、東大阪市の花園ラグビー場において開催した。
花火大会は、「ファイナルファンタジーXI」からの伝統となっている夏の定番イベント。期間限定でゲーム内の夜空に花火が打ち上がり、フレンドと共に思い思いの場所に腰を下ろして花火を楽しむ。「FFXIV」ではイベントで打ち上がる花火のほか、手持ち花火も豊富で、花火大会がより身近なものとなっている。2017年の「ファイナルファンタジー」30周年では、横浜みなとみらいで「FFXIV」のプロジェクションマッピングを実施。その映像の一部では花火も打ち上がり、さながら花火大会のような盛り上がりを見せた。
そして今回「FFXIV」10周年ということで、満を持してリアル花火大会の開催となった。派手好きの吉田プロデューサーらしいオフイベントと言えるが、現実問題として、1度失敗したMMORPGを復活させ、なおかつ人気を持続させたまま10周年を迎えるというのは、ゲーム史においてまったく前例がない。それ自体が奇跡であり、これぐらいのお祝いはやってしかるべきだろう。というわけで、筆者も10年を見届けてきたファンの1人として花火を堪能しに東京から参加してきた。
会場となったのはラグビー会場として有名な花園ラグビー場。競技場半分を観客席とし、残り半分を照明エリア、その隣の練習グラウンドがドローンエリア、主役の花火は、さらに隣の花園中央公園から打ち上がる仕組みになっていた。そのため、前日の25日と26日を夜間の入場を規制するなど、かなり大掛かりな座組のイベントであることがわかる。
会場入り口手前の噴水広場は、大量の出店エリアになっており、16時の入場開始からグルメを愉しむことができた。余談だが、筆者は遭遇できなかったものの、配信を行なうために会場入りしていた吉田直樹氏と祖堅正慶氏がときおり出没していたようで、多くの来場者がTwitterでその様子を報告している。ちなみに公式グッズはハンドタオル以外は速攻で売り切れてしまったようだ。
登録を終えた後、会場を歩いてみたが、それにしてももの凄い観客の数だ。入場者数は未発表だが、27,000人入る花園ラグビー場の半分と計算しても13,500人。芝グラウンドにもたっぷり観客を入れていたため、もう少し多いだろう。15,000人というところだろうか。いやはや10周年とはいえ、「FFXIV」の人気ぶりには驚かされる。
さて、そうこうしているうちに19時を周り、まもなく打ち上げ時間となった。筆者が陣取ったのは競技場隅に設けられたカメラマン席。三脚を使って撮影して良いということだったので、せっかくの機会、「FFXIV」10周年の想い出の1枚を撮るために三脚を担いで会場入りした。
現行のスマートフォンは、夜間撮影性能が優れているため、花火を直接ガンガン撮れる。今回も多くの来場者がスマホで撮っていたが、難点は撮影性能が高すぎるため、煙もセットで撮ってしまうことだ。一眼レフのバルブ撮影なら花火の光りだけを、軌跡ごと美しく撮ることができる。
ただ、今回撮りながら感じたのは、ゲームミュージックにあわせて花火が打ち上がるため、ついついバルブ撮影で開けたシャッターを閉じ損ねてしまうことだ。どうしても想いが乗っかり、あれもこれも入れたいという気持ちになる。結果として露光長すぎのヒドい写真になる。そういう慣れない経験も含めてとても楽しかった。
さて、余談はこれぐらいにして本題に入ろう。大阪大会のセットリストは以下の通り。
01.Answers
02.プレリュード ~再誕の煌めき~
03.希望の都
04.天より降りし力
05.過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~
06.究極幻想
07.Dragonsong
08.英傑 ~ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦~
09.Band: ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~
10.鬨の声
11.紅の夜明け ~クガネ:昼~
12.龍の尾 ~神龍討滅戦~
13.月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~
14.Shadowbringers
15.Tomorrow and Tomorrow
16.Band: To the Edge
17.Flow
18.Band: Close in the Distance
19.Endwalker
20.そして世界へ
20曲を1時間にどう詰め込むのかが注目されたが、ミュージックコンサートのようにフルサイズではなく、花火に合わせて途中でフェードアウトする曲目も多かった。コンサート気分で聞いていると、次から次に曲が変わっていく印象だ。非常にテンポが良く、その間も上空では、曲に合わせた花火が次から次に打ち上がっており、一息入れる暇すら無かった。終わってみれば、まさにあっという間の1時間だった。
印象としては、前半はコンサートでも定番になっている人気のバトル曲メインで、荒々しい賑やかな花火が続き、中盤は、花火のモチーフとして和のテイスト多めの「紅蓮のリベレーター」から、鬨の声、クガネ、神龍、蛮神ツクヨミの4曲がチョイスされ、オーソドックスな花火大会という雰囲気に。Shadowbringers以降は、祖堅氏得意の声楽曲が続き、どちらかといえばしっとりとした雰囲気で、花火を見ながら想い出に浸る時間が続いたかと思いきや、ラストの「そして世界へ」で怒濤のフィナーレへという感じだった。
正直、各曲目の花火にどの程度メッセージ性が込められていたのか、展開が早すぎてわからない部分もあったが、曲ひとつひとつに想い出があり、それを花火として改めてひとつずつ昇華していくプロセスは、とても楽しい経験だった。
また、開幕と終了後に実施されたドローンのデモンストレーションはかなり強力な見世物で、とりわけ、プロローグの惑星ダラガブから蛮神バハムートが現われるシーンの再現は、ドローンならではの演出で、そのリアルさと立体感は「FFXIV」ファンを唸らせるものだった。
この花火イベントは、11月に関東でも開催される予定となっている。季節も変われば開催時期も変わっており、ということは曲目や花火自体も変わるはずだ。10周年を振り返る花火大会。今回参加できなかった「FFXIV」ファンは参加してみては如何だろうか。
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写真提供:ファイナルファンタジーXIV 10th ANNIVERSARY FIREWORKS & MUSIC 実行委員会