【特別企画】
新要素・BPで攻防に大きな変化が!? 話題沸騰中の「GBVSR」プレスイベントレポート&ディレクターインタビュー
2023年8月7日 17:00
新しい面白さにフォーカスが当てられ非常に期待できる本作だが、実はβテストを遊んだ際に疑問に思った部分や少し不穏に感じたポイントが幾つか存在したという事も否定できない。7月末に行なわれた一般向けのβテストにて同じような感覚を持ったプレーヤーも少なからず存在するのでは無いかと思われる。
そこで今回は本作のクリエイティブディレクターである福原氏に直接インタビューできる機会を得たので、本作の魅力や注目ポイントを改めて語ってもらいつつ、βテストでの実際の反響やその内容を踏まえて今後どのように展開していくかなど、実際にプレーヤーが気になっていたであろう点についても伺う事ができたので、最後にそちらを紹介したい。
――前作からのデータ引き継ぎなどはありますか?
福原氏:オンライン上のランクなどは別ゲームなので引き継げないのですが、前作をプレイした中で入手した特別な称号や大会・バトルパスなどで入手した特別なスキンやカスタムパーツなどは引き継げるようになっています。またストーリーモードも今作では前作でプレイできた内容が丸々入っているため、既に遊んだ方もいらっしゃるかと思うので一部の内容をスキップできるような形になっています。
――前作プレーヤーと今作から始めるプレーヤーで実力にどうしても差が出ると思いますが、ランクの区分などはありますか?
福原氏:ランクに関しましてはゲーム開始時に「プレーヤーの格闘ゲーム歴」などを質問されるので、その回答に対応して初期段位が変わるようになっており、格差の酷いゲームが比較的生まれない作りにはなっています。なのでこの部分はプレーヤーの皆さんに正直に答えて欲しいです(笑)
ただ今作からランクマッチのシステムも少し変化させる予定なので、前作で言われていたランクマッチ“息苦しさ”のようなモノは緩和できると考えています。ご期待ください。
――新要素である「ぐらばとっ!」をプレイする事でプレーヤーに何かしらの報酬要素等はあるのでしょうか?
福原氏:用意しています。ある程度プレイする事で経験値のようなポイントが溜まり、アバターパーツや称号などゲーム内で使用できる要素の入手や交換が可能です。それとは別でキャラクター毎のレベルも用意していて、こちらでも対戦をするとゲーム内のアイテムを入手できるようになっています。格闘ゲームと「ぐらばとっ!」の両方をプレイする事でよりオンライン上でゲームを楽しめる……といった感じですね。
――先日行なわれたβテストでユーザーからの反応はどうだったでしょうか? またその反響を受けて今後改善したい部分などはありましたか?
福原氏:現在、アンケートやWEB上の専用フォームからのご意見をたくさんいただいており、それら全てを確認している真っ只中なのですが、現状でもユーザーの皆さんがおっしゃる事は結構同じ方向性の内容でした。この点についてはアークシステムワークスさんともお話をしてどうしていくかを決めていく予定です。
またこれは「EVO 2023」でも発表した2回目のβテストを秋頃に予定しておりまして、そこではSteam版や「グラばとっ!」などの新コンテンツのテストも行ないます。バトル部分に関しても今回いただいた意見や反響を考慮した上で何かしらの変更点が加わる可能性があるかと思います。
基本的にはより多くの人に“シンプルかつ楽しい”と思っていただきたい意向は変わっていないので、そこを突き詰めながらまたご意見いただければと考えています。
――前作「GBVS」からのフィードバックを受けて今作の対戦部分で注力した部分はありますか?
福原氏:今作は全体的にアグレッシブに攻められる調整をしています。攻めるプレーヤーがしっかりリードを取れるようなゲームバランスにしているので、守りが固すぎてお互いが硬直状態なるといった事が無いように意識しています。プレーヤーが何かアクションを行なえばしっかり試合が派手に動くシステムにしたいと思っており、そこを主軸にシステムをリニューアルしたイメージです。
ただβテストでいただいた「レイジングストライクが強すぎるのでは無いか?」といった意見等もしっかり確認していますので、今後はその上でどのように調整していくかという段階です。
――今作では「BP」を使った様々なアクションが追加されましたが、その上で一部のアクションが無くなっています。この大幅変更によってどのような格闘ゲーム環境を作ろうとしたなどの意図はありますか?
福原氏:純粋に崩しの手段が多くなりすぎるという理由で無くなった要素もあるのですが、今作の場合だと崩す手段の最たるシステムが「レイジングストライク」に置き換わったという認識ですね。「投げ」よりも貫通力が高く、とりあえず出せば当たってもガードされても試合が動くという部分を軸にしていますので。ただ多くの反響を見ていると少し「奥義ゲージ」の使い道が多すぎたという気もしており、50%ないと「レイジングストライク」が使えないシステムが逆に幅を狭めているのかもなという考えもあります。
そのためわかりやすくなった部分とわかりにくくなった部分もある……という状況でして、皆様の意見を今後も参考にできればと考えています。
――本作を遊ぶ上で前提となる原作「グランブルーファンタジー」の知識はどれほど必要でしょうか?
福原氏:前作の段階から既に原作を知らない人でもしっかり楽しめるような意識を持って作ってきましたが、どうしてもキャラクターや世界観が広大なタイトルなので原作を知っていると“より”楽しめるポイントはどうやってもできてしまうのが現状です。
そのため、より楽しむためにここだけはというオススメをするなら「どのように主人公とルリアが出会い、どうして旅をしているのか」についてだけでも知っているとより物語の理解が深まるかと思います。個人的にはアニメの第1話と第2話は合わせて40分ほどで観れるので押さえてくれると個人的に嬉しいですね。
――今作ではオンラインロビーや「グラばとっ!」など対戦以外のオンライン要素にもかなり力が入っているように見えますがその狙いはなんでしょうか?
福原氏:純粋に前作からさらにオンラインロビーやアバターシステムをパワーアップさせたかったという気持ちがありました。その中でアバターも折角ならロビーを歩く以外の役割も欲しいと考え、極端に言えば格ゲーをやらなくても楽しめるようなアバターを使ったゲーム要素として「グラばとっ!」が生まれました。
あとはロビーでアバターがジャンプできれば怒りも喜びも大体表現できると思ったため今作からできるようなったりなど……そういうプレイの幅が縦にも横にも広がるゲーム体験を目玉になる要素の1つとして入れたかったというのはありますね。
――多くのキャラクターが続々と「GBVS」に参戦していますが、キャラクターを選出する際の注意点やこだわりなどはありますか?
福原氏:キャラクター選出は格闘ゲームとして全員並び立った時のシルエットやバトルスタイルのバランスは意識しつつ、原作での人気や立ち位置などかなり考慮する要素が多く、毎回悩み抜いて選出しています。ただ今作からは前作に比べると“原作での人気”をより重視するようにはなっていますね。
――現在“格闘ゲーム”ジャンルが非常に盛り上がっていますが、この現状の中で新作「GBVSR」がどのようにスタートダッシュを決めるかなどの施策はありますか?
福原氏:スタートダッシュでいえばプロモーションなどは発売が近くなるにつれて順次行なう予定で、今作の強みとしては無料でもガッツリ遊べる「フリーエディション」が大きいかと思っています。無料で製品版のユーザーと普通に対戦できたり、今作だと「グラばとっ!」がプレイできたりなどかなりのボリュームがありますので。多くの方に触っていただける機会になると考えています。
また前作は1作目という事もあり格闘ゲームとしての運営面においても苦労する部分がありましたが、そこを今作ではより長期を見据えた設計であったり開発を想定して進めています。ですので、長期を見据えた大会だったりコミュニティ向けのイベントだったりなどのアプローチをしていけたらなと考えています。
――最後に読者に向けて一言お願いします
福原氏:「GBVSR」の発売日が決定したという事で、今作は前作の最終アップデートから期間を開けての再出発だったのですが、普通のアップデートでは実現できないレベルの追加要素を数多く用意できたので新作としてリリースする形となります。
前作を遊んでいただいたプレーヤーの皆様にはより満足していただける完成度へギリギリまで調整していく予定ですし、前作以上に多くの方に遊んでいただけるように様々な施策をできれば考えています。
今格闘ゲーム自体が非常に盛り上がっている時代な事もあり、今作もこの流れを汲んでより盛り上げられればと考えています。前作以上により長期的なスパンで「GBVSR」を盛り上げたい思っていますので、ぜひご期待していただければと思います。
――ありがとうございました!
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