【特別企画】

己の拳で戦うリアル“ストリートファイト”体験! 「ストリートファイターVR シャドルー強化計画」先行プレイレポート

リュウやザンギエフと拳を交えられる、体感型「ストリートファイター」が登場

【ストリートファイターVR シャドルー強化計画】

2月17日より ロケテスト開始

プレイ料金:1,200円

 カプコンの人気格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズが今年で35周年を迎える。1月には音楽ライブが行われ、さらに6月には新作の「ストリートファイター6」のリリースが控えているなど、まさに「ストリートファイター」の年といっても過言ではない。

 これだけでも十分すぎる盛り上がりだが、これに加えて、2月17日からはアミューズメント向けVRアクションゲーム「ストリートファイターVR シャドルー強化計画」のロケテストがプラサカプコン 広島にてスタートするという。弊誌ではロケテストに先立って実際にプレイさせていただいたので、シリーズ初のVR作品がどのようなゲームになっているのか気になるプレイ感をお届けしよう。

「シャドルー」の兵士となって、戦士たちとぶつかり合う!

 本作は、プレーヤーがベガ率いる悪の秘密結社「シャドルー」の下級兵となって「ストリートファイターV」の戦士たちと闘い、最強の戦士を目指すという内容。

 格闘家サイドではなく、あえて敵側のシャドルーにスポットを当てているのは設定として非常に面白い。その設定を活かし、シャドルー基地のバーチャルシミュレーター内で戦闘訓練を行なっていく。

 VRヘッドセット「HTC Vive Pro2」を装着すると、目の前には薄暗いシャドルー基地内の映像が広がっている。この光景を目の当たりにした瞬間から、筆者の精神は「ストリートファイター」の世界に入り込んでいた。操作説明のチュートリアルでは「ストリートファイターV」のトレーニングモードステージに移るのだが、見慣れたゲーム内のステージに自分が立っている(しかもファイター視点で)のは何とも不思議な感覚だ。

バーチャルシミュレーターでさまざまな戦士と戦っていく
お馴染みのステージもVR映像になると雰囲気がガラリと変わる

 ゲームの操作は2つのモーションコントローラーを使い、自分の身体の動きでアクションを行っていく。基本攻撃となるのは拳を前に突き出す動きのパンチ。大きく拳を引いて突き出せば強パンチを繰り出すせる。両腕を前に構えることで対戦の要となるガードも可能だ。

基本攻撃のパンチ
相手が隙を見せたときにマーカーに強パンチをヒットさせるとコンボ発動し、大ダメージを与えられる
本編同様、対戦の重要な要素であるガード

 「ストリートファイター」には欠かせない必殺技ももちろん健在。両腕を大きく後ろに引いた後、前に突き出せば波動拳。下から拳を上に突き上げれば昇龍拳が発動。さらにスキルゲージが溜まれば強力な真空波動拳を放つことができる。

 攻撃モーションを自分の体を使って行うということもあり、視覚と聴覚だけでなく全身で体験する「ストリートファイター」は、シリーズ作の中でもかつてない没入感がある。

画面に表示されるアイコンを消費して波動拳が出せる
対空で昇龍拳をヒットさせると、壁にバウンドして追撃が可能
スキルゲージがMAXで一撃必殺の真空波動拳を繰り出せる

格闘ゲームの要素を見事に落とし込んだ、白熱のVRバトル!

 ゲームのルールは本家と同じく、99秒のタイム制で先に相手のライフを0にすれば勝利となる。1戦目の相手は孤高の格闘家「リュウ」。バーチャル空間が朱雀城に変わり、目の前にはリュウの姿が登場。リュウのBGMが流れた瞬間はテンション爆上がりである。

バーチャル空間が形を変え、朱雀城ステージに
シャドルーの戦闘データを元に作られたリュウが登場

 そして気になる対戦の内容だが、筆者が想像していたよりも遥かに“しっかりとした格闘ゲーム”であった。リュウは初戦の相手とは思えないほど相手の攻撃の手が激しく、本編同様に自分の攻撃時以外は常にガードを固めておくのが基本となる。

 距離を詰めてきたり、投げを仕掛けてきそうなときはパンチで迎撃し、距離が離れたら波動拳、上から跳んで来たら対空技の昇龍拳で落としたりと、かなり本格的なゲーム性。相手の大技をガードして、その隙にコンボを叩き込むという「ストリートファイター」らしいバトルが楽しめるのも非常に面白い。

 戦闘終了後はバトル内容の評価がされ、結果によって9段階ある中からプレーヤーのランクが決定。高評価を取ると真空波動拳の性能がレベルアップするという成長要素も存在する。

初戦だけに、不自然に攻撃の隙を見せてくれるかと思ったが本気でプレーヤーを倒しに来る
相手の大技をガードして、確実にコンボを決めるのがポイント
対戦後にリザルトを発表

 2戦目は赤きサイクロンこと「ザンギエフ」が対戦相手となる。人気キャラクターが多数存在する中で、何故ザンギエフが選ばれたのかをプレイ前に開発者に伺ったところ、VRの臨場感ある映像で迫力の巨体を味わってもらいたかったとのことだった。

 その言葉通り、目の前に立つザンギエフはリュウとは比べ物にならないくらいデカく、こんなやつに絶対に勝てんだろうと思わせるほどの迫力があった。

VR映像では、ザンギエフのデカさがより強調されている

 投げキャラだけあり、ザンギエフ戦はとにかく掴まれないことが重要。上からのボディプレスや筋肉を硬化させるアイアンマッスルでじわりじわりと距離を詰めてくる恐怖感は本編以上。スクリューパイルドライバーを食らった際は視点が上下反転し、視界がグルグル回るという再現度もこだわりを感じる。

サイクロンラリアットやアイアンマッスルでプレーヤーに迫る
豪快にぶん回す、スクリューパイルドライバーの迫力がすごい

 3戦目は「ベガ」だ。自らプレーヤーの実力を測るというラストバトルとなっていて、最後の相手だけあり、ベガの怒涛の攻めは苛烈を極める。相手の技をガードした際に発生するコンボを叩き込むチャンスの時間も非常に短く、かなりの苦戦を強いられた。

これまでの戦いとは比べ物にならないほど強烈な攻めを見せる
コンボチャンスも短く、なかなかコンボが決まらない

 が、何とかベガを追い込んで辛くも勝利できた。戦闘後はベガからのお褒めの言葉をもらってゲーム終了となった。プレイ内容によってエンディングが8つ変化するとのこと。リュウ、ザンギエフ、ベガの3人と戦ったが、メインビジュアルには他にもう1キャラクター存在していたのも気になるところである。

最後にベガからの総括が!

 今回、冒頭からラストまで通しでプレイしたが、プレイ時間は1プレイ約25分と満足の得られるボリューム感であった。

 正直なところプレイ前は「ストリートファイター」をモチーフにしているだけの単なるVRゲームだと侮っていたが、実際に触れてみると随所に格闘ゲームの要素が盛り込まれており、一人称視点のVRゲームでここまで本格的な「ストリートファイター」が楽しめたことに驚かされた。

 「ストリートファイターVR シャドルー強化計画」は、プラサカプコン 広島店で2月17日よりロケテストが開始される。そして、4月4日にオープンを予定しているMIRAINO イオンモール豊川店でも稼働予定。「ストリートファイター」ファンならぜひ1度プレイしてもらいたい。