【特別企画】

バルバトス、怖すぎる……!新作FPS「GUNDAM EVOLUTION」ネットワークテストプレイレポート

ガンダムエクシアとマラサイ[UC]が新登場。機体のカスタマイズも充実

【PC版「GUNDAM EVOLUTION」ネットワークテスト】

開催期間:4月8日11時~4月12日22時

 「機動戦士ガンダム」シリーズをモチーフとしたチーム対戦シューター「GUNDAM EVOLUTION(ガンダム エヴォリューション)」PC版のネットワークテストが4月8日より4月12日まで開催中だ。

 ガンダムシリーズの登場メカであるモビルスーツ(MS)が、6対6の2チームに分かれて対戦を繰り広げる本作。国内外のガンダムシリーズのファンのみならず、ガンダムシリーズをあまりよく知らなくても、チームシューターが好きなら楽しめるルールを採用し、両者のファン層を広げることを目的に、2022年内のサービス開始現在開発が進められている。

テスト初日は、本作に関連する「ガンダムOW」のワードがトレンドとなった。その意味は推して知るべし

 今回のテストには事前応募による抽選により、合計30,000人のユーザーが参加。前回のテストから2体のMSが追加され、テスト内で適用されるカスタマイズや、それに対するシーズンパスやショップなどの要素も追加された。ここではそのテストのレポートをお届けしていきたい。なお画面にはプレーヤー名が表示されているため、画像の一部には加工を施している。

【GUNDAM EVOLUTION | ネットワークテストトレイラー】

待望のプラクティスモードが実装。ユニットのアクションを練習できる

 筆者がこの「GUNDAM EVOLUTION」のテストに参加するのは、昨年8月に実施されたPC版CBT以来のことで、その内容は弊誌にてお届けしている。基本的なゲームシステムや操作感覚について大きな変化はなく、そちらの体験レポートも参考にしていただければと思う。

 プレーヤーは6対6のチームに分かれ、「ユニット」と呼ばれるMSを選び、マップ上のポイントを占拠/防衛する「ポイントキャプチャー」、時間で開放されるポイントを制圧する「ドミネーション」、マップ上の目標を破壊/防衛する「デストラクション」の3つのルールのいずれかがランダムで決定し対戦が展開する。ユニットは14種類が登場し、好きな機体を選べ、拠点に戻ったときとリスポーン時に変更もできるが、チーム内で同じ機体を選ぶことはできないルールとなっている。

一人称視点で展開する6対6のチーム戦。ガンダムシリーズを知らなくても楽しめるし、知っていれば機体の個性を理解しやすいという利点がある
「中破」はダウンした状態で、味方のリカバリーにより復活も可能。「大破」は機体が破壊され、一定時間後に拠点からリスポーンする

 今回のネットワークテストでは、待望の「プラクティス(演習)」モードが実装。これは操作の基本を身に付けるチュートリアルとは別の、ユニット個別の操作練習を行えるモードで、戦闘訓練場のマップ上にて武器やアクティブスキル、Gマニューバなどの固有の能力を試すことができる。

演習を行う戦闘訓練場。武器やスキルの使い勝手を試す場所という認識で、スキルのクールダウンタイムやGマニューバのチャージが早くなっている

 プラクティスではマップ上には味方機扱いのジムと敵機扱いのザクIIのボットが現れ、チームプレイを想定した攻防の演習が可能だ。ザクIIのボットは固定されたもののほかに、味方を攻撃するものや障害物の合間を移動するもの、プレーヤーが設定した場所とアクションで移動するものなどがいるので、簡易的ではあるものの対遠距離や対複数といったシチュエーション下での練習が行えるのもいいところだ。

攻撃がヒットすると与えたダメージが左上に表示される
ボットの場所や動きを選んで練習する場所もある

ガンダムエクシアとマラサイ[UC]が新たに追加され、合計14種類の機体を選べる

 プレイヤーキャラクターとなるユニットは、それぞれHPや連続で行えるステップの回数などが異なり、メインとなる武器と最大3種のアクティブスキル、そしてゲージが溜まると使える必殺の「Gマニューバ」を持っている。今回登場している14機種のうち、CBTで登場した12機種に関しては、一部パラメータに調整が入っていたようだが、武器やスキルの内容については変更はないようだ。テスト時の各ユニットのデータは次の通り。

【ユニットデータ】
ユニット名難易度レンジHPステップ回数シールド
ペイルライダー★★中距離1,0002
ガンダム★★★中距離1,00021,000
ザクII[射撃装備]★★★★近距離8003
ガンダム・バルバトス★★★★近距離1,0003
サザビー★★★近距離1,40011,600
メタス★★★中距離8002
ジム・スナイパーII★★★遠距離8001
アッシマー★★★中距離1,0002
ドムトルーパー中距離1,2001
∀ガンダム★★中距離1,1002
ガンタンク中距離1,2002
ジム★★近距離80011,300
ガンダムエクシア★★★★近距離8003
マラサイ[UC]★★★中距離1,2002

 今回のテストで登場したのは「ガンダムエクシア」と「マラサイ[UC]」の2機種だ。この2機もまた、他に登場している12機とはかなり違った個性を持った機体であった。

テスト開始時に配布された「キャピタル」を消費して、2体の新機体がアンロックできた

 ガンダムエクシアは「機動戦士ガンダムOO」に登場したMSで、紛争根絶を目的とした私設組織ソレスタルビーイングが所持する4機のガンダムのうちの1機だ。格闘戦を想定して開発された機体であり、ゲームでも右腕の武装に内蔵されたGNソードによる近接戦を得意とする。スキルの「GNソード(突進斬り)」は、チャージすることで威力と距離が強化され、最大チャージ時は敵にスタンを与える。ただしチャージは他の攻撃やステップなどの行動を行うとキャンセルされてしまうことも頭に入れておきたい。もう一つのスキル「GNソード&GNショートソード(回転斬り)」も近接攻撃であり、こちらは威力は一定なものの、敵をノックバックさせる効果があり、背後の敵にもヒットする範囲の広い回転斬りだ。

近接戦を主とする機体。同系のガンダム・バルバトスとはまた違った操作感覚となる
GNソード(突進斬り)。チャージ時間が長ければより強力な攻撃となる

 メインの「GNビームダガー」は同時に3本のビームダガーを放つ飛び道具で、機体の方向性から牽制用という印象も受けるが、ヒットすればそこそこのダメージを与えられる。射程もことのほか長く、リロードもしなくていいので、飛び道具としてはかなり使いやすい部類といえるだろう。

一度に3本を投げるGNビームダガー。連射はできないが、弾速が非常に速い

 そしてGマニューバの「トランザム」はこの機体の真骨頂ともいえる存在であり、発動中は本体が赤く輝き、スキルの性能が向上・変化するというもの。GNソードは威力が上がり、チャージ時間とクールダウンの時間が短縮、GNソード&GNショートソード(回転斬り)は前方に突進しながら斬りつける「GNビームサーベル」へと変わる。十数秒のトランザム発動の間、ブーストとは別の移動スキル「クイックステップ」を併用し、どれだけの敵に斬りかかれるかがポイントとなるはず。近接戦しか行えないガンダム・バルバトスとはまた違う魅力を持つ機体だ。

トランザムによって赤く輝くエクシア。発動中はクイックステップが1度に2回使えるようになり、各種攻撃が強力になる

 一方マラサイ[UC]は、「機動戦士Zガンダム」のティターンズのMSマラサイが、「機動戦士ガンダムUC」のジオン残党軍の機体として登場したときの姿だ。中距離射程のメイン武器「フェダーイン・ライフル」は、近接武器の「フェダーイン・ライフル(ビーム刃)」としても使えるという、他の機体には例のない遠近両方の攻撃手段を持っている。

ジオン残党軍が使用したマラサイで、ダークグリーンのカラーリングが特徴
遠近両方の攻撃手段を持つフェダーイン・ライフル。単発だが射程もそこそこあり、使いやすい

 劇中でも装備していた電磁ムチの「海ヘビ」を、スキルとGマニューバとして持っている。スキルである「海ヘビ(牽引)」は前方に海ヘビを投射し、敵に当たるとダメージとスタンを与えつつ、自分の近くに引き寄せるという特殊な効果をもたらす。射程もそれなりにあるが、投射モーションにラグがあり、スピードもあまり速くないので、狙ってヒットさせるのは結構難しい。その分効果は絶大で、スタンさせて目の前まで引き寄せた敵にフェダーイン・ライフルの近接と射撃を叩き込むコンビネーションが成立する。

海ヘビ(牽引)はスタンさせた敵を引き寄せる。投射までのラグは先読みでカバーしたい

 Gマニューバの「海ヘビ(電撃)」は、同じように前方に投射すると電撃を放ち、範囲内にいる敵全てにスタンとダメージを与えるというものだ。HPが高めで攻撃手段が少なく操作はしやすいが、海ヘビを使いこなすのが難しいことが、★×3の難易度ということなのだろう。

広範囲の敵をスタンさせるGマニューバの海ヘビ(電撃)。効果は高いがゲージが溜まるまでの時間はかなり長い印象があった

機体や武器のカラーやエモートなぞ、個性をアピールするカスタマイズ機能

 今回実装された機体のカスタマイズについても触れておきたい。各ユニットには機体カラーの「ユニットスキン」、武器カラーの「ウェポンスキン」、武器に飾る「オーナメント」、MVPを取ったときに表示されるポーズ「MVP」、ゲーム中の壁や床にマーキングをする「スタンプ」、ゲーム中に流れる声「パイロットボイス」、プレーヤー同士のコミュニケーションに使う「エモート」がそれぞれ設定できるようになっていた。またプレーヤーの顔となる「プレイヤーアイコン」も併せて設定が可能だ。

機体ごとに各項目を設定できる。ウェポンスキンに関しては、ガンタンクなど変更不可な機体もある

 これらは今回のネットワークテストでは、プレイを重ねてシーズンパスのポイントを獲得していくことで順番に入手でき、さらに「サプライポッド」というガチャ要素で入手することができる。それぞれには「ノーマル」、「エピック」、「レジェンダリー」のレア度が設定されていた。

チケットにて開けられるサプライポッド。カスタマイズアイテムが数個入っている。ガンダムが持ってくる演出が楽しい
テスト用の「NTシーズンパス」により、プレイを重ねることでカスタマイズアイテムが入手できた

 このネットワークテストでは出るアイテムが異なる2つのカテゴリーのサプライポッドが用意され、それを開けるためのチケットも配布されたので、テスト後半に入った頃にはカスタマイズを施したプレーヤーの機体も多く見られた。カスタマイズ要素はゲームプレイには直接影響がなく、F2Pタイトルではポピュラーなゲーム画面での見た目を変えるだけの要素だが、スキンやプレイヤーアイコンはゲーム中も目立つカスタマイズであり、ゲームプレイのモチベーションに繋がるはず。

ユニットスキンは機体に反映。ゲーム中は一人称視点が主なので普段自分には見えないが、他のプレーヤーには大きなアピールができる
武器のカラーはウェポンスキンによって変更する
オーナメントは武器に飾るアイテム。手元の武器に個性がキラリと光る
ゲームでMVPを取ったときに披露される決めのアクション。各種カラーも反映される
壁などに押せるスタンプ。コミュニケーション用のホイールにセットして使う
パイロットボイスは、自身の様子を味方に簡易的に伝えてくれる。今回は全てアンロックされていた
コミュニケーション用のポーズを決めるエモート
プレイヤーアイコンが変わると開始時の画面も気分が上がる

 今回のネットワークテストはCBTの6倍のプレーヤーが参加したということもあり、マッチングも比較的早く行われていた。対戦は「ランクマッチ」のみが行われ、勝敗結果で変動するレートの値によりマッチングが行われていたため、比較的近い腕のプレーヤーによる対戦が行われた印象もあった。またゲームの途中退出は一定時間プレイ禁止という重いペナルティが課せられるようになったが、プレーヤーが意図しない通信の切断やゲームのクラッシュなどでも同じペナルティを課されてしまうこともあったようで、このあたりの設定は難しいところだと思う。

故意の退出にはペナルティが課される。この段階で自分も退出もできるが、このマッチが終わるまでは再プレイはできなくなる

 対戦ではガンダム・バルバトスやガンダムエクシアなど、近接用機体の強さが目立っていた。特にバルバトスは、腕のいいプレーヤーが駆ると“無双”と呼んで過言ではないほどの強さで、筆者も苦手意識が芽生えてしまうほど苦しめられた。接近戦しかできないという制約はあるものの、その爆発力と機動性能は驚異的。接近を許してしまえばサザビーのような高耐久力のユニットでさえ一瞬で撃墜されてしまうのだ。

 他にもジムやメタスなど、各ユニットはタンク役やヒーラー役、攻撃役としてそれぞれ個性的な性能を持ち、各々がチーム内で役割をこなせるように設計されている。ユニット間の性能バランスについては改善の余地があるように感じたので、それぞれの個性は生かしつつ、続くテストや正式サービスに向けてバランス調整を頑張って欲しいところだ。

スタン攻撃が非常に強力だったガンダム・バルバトス。筆者もかなり苦しめられた

 ネットワークテストはPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Xbox Oneでも実施予定。実施時期は現状では未定だが、募集の最新情報などは本作の公式サイトや公式Twitterなどで告知されるので、家庭用ゲーム機のユーザーは楽しみに待っていてほしい。