【特別企画】

没入度バツグン! 復活の「進撃の巨人 XRライド」を体験

「モンハン」も展開中。VRの先を行く「XR」アトラクションが熱い!

【進撃の巨人 XRライド】

3月4日~8月28日 開催

 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)で3月4日より開催中のスペシャルイベント「ユニバーサル・クールジャパン 2022」では、VRを利用した「進撃の巨人 XRライド」と「モンスターハンターワールド:アイスボーン XR WALK」が展開中だ。

 これらは、VRの映像技術を進化させた「XRテクノロジー」を導入し、より鮮明で臨場感のあるい映像を楽しめるUSJのアトラクションだ。共に作品の世界観を上手く捉え、その導入からゲスト(来場者)を盛り上げ、最高の体験を味わわせてくれる。今回、「ユニバーサル・クールジャパン 2022」のメディア向けプレビューにてこの2つのアトラクションを体験してきたので、そのレポートをお届けしていく。

調査兵団とともに、巨人の群れをかいくぐれ! 「進撃の巨人 XRライド」がUSJに復活

 コミックとアニメで世界的な人気を誇る、諫山創氏原作の「進撃の巨人」をテーマとしたライド(乗り物)がこの「進撃の巨人 XRライド」だ。VRゴーグルを被って乗り込むジェットコースターで、2年前の2020年にも実施され、大きな話題となり、この2022年にそれが復活することとなった。

 USJのハリウッド・エリアの一角には、超大型巨人が待ち受ける看板が設置され、その奥にはエレン、ミカサ、アルミンの像が見える。そしてゲストを迎えてくれるクルー達は皆、調査兵団だ。ファンならばぜひ彼らに“心臓を捧げよ!”の敬礼で挨拶をしたい(筆者も実際にやった)。

 ライドに乗るゲストは、巨人の襲撃で被害を受けたトロスト区の住人であり、リヴァイ兵長やハンジ分隊長が率いる調査兵団によって地下通路からの脱出を試みる。乗り方や諸注意なども、映像内の彼らがアドバイスしてくれるのが嬉しいところ。もちろんキャストはアニメ版の声優陣を起用している。

 エレベーターを降りる演出の後、いよいよゴーグルを装着してライドに乗り込む。ゴーグルを通して見えてくる世界は、崩壊したトロスト区の地下通路だ。馬車に乗せられたゲストは調査兵団の導きにより、巨人の攻撃をかわしながら、壁の内側を目指していく……というストーリーが展開。超大型巨人をはじめとする、劇中で印象的だった巨人達も多数登場し、それらを退ける調査兵団の活躍も大きな見どころとなる。

【「進撃の巨人 XRライド」イメージ映像】

 VRアトラクションは取材などでもそこそこ体験してきた筆者だったが、ジェットコースターのような高速のライドでゴーグルを装着して乗るのは初めてのことだ。コースターの疾走感とVR映像がシンクロしたを味わえるのと同時に、走るレールが見えず、映像も巨人がどこから襲ってくるかわからない。初見で乗ったときは予想外の動きに翻弄されてしまうはず。これは未知の体験であった。

 筆者は劇中の「第57回壁外調査」の帰りの道中で馬車を引いた調査兵団が巨人に追われるシーンを思い出してしまったのだが、そのような作中の知識がなくとも、巨人に襲われる恐怖と調査兵団の頼もしさは十分に味わえる内容だと感じられた。

おなじハリウッド・エリアの「進撃の巨人 スタジオ・スターズ・レストラン」では、コラボメニューも提供される

 ライドはスタジオ・パスなどの入場券で利用が可能。また人気アトラクションに待ち時間を短縮して乗れる「エクスプレス・パス」にも対応している。開催初日からかなりの行列ができていたようで、確実に乗りたいというときは後者の購入をオススメする。

仮想世界で一狩りいこうぜ ! 「モンスターハンターワールド:アイスボーン XR WALK」

 「モンスターハンターワールド:アイスボーン XR WALK」は、カプコンの人気ハンティングアクション「モンスターハンターワールド:アイスボーン」(以下、MHW:IB)をテーマとした、最大4名まで参加可能なウォーク型のVRアトラクションだ。

 「ユニバーサル・クールジャパン 2022」では、本アトラクションは今年1月21日より先行してスタートしている。ゲストは新米ハンターとして、拠点「セリエナ」にやってきて、そこで負傷したハンターと出会う。その仲間を救出するため、先輩ハンターとともに、雪や氷に覆われた狩り場に向かうという物語が展開していく。

アトラクションの入口には、ウルグに乗ったオトモアイルーがゲストを迎える

 事前に渡されたQRコードを使ってのキャラクター制作時は、見た目の設定の他、装備する武器の選択が可能だ。アトラクションの設計上、武器は「大剣」、「太刀」、「ハンマー」、「スラッシュアックス」、「ヘビィボウガン」の両手で持つ5種類に絞られていて、これらをゲームと同じように使ってモンスターと戦うアクションを体験できるのが最大のポイントとなっている。筆者は近年、チャージアックスしか使っていなかったので、近いプレイフィールになるであろう、スラッシュアックスを持って挑むことにした。

ゲストに手渡されるQRコードのカード。ハンターの容姿や成績が記録される
登録所にて性別や装備を決定。防具は見た目のみの違いとなる

 ギルドで先輩ハンターからのブリーフィングを受けたら、いよいよ装備の装着だ。バックパック型のPCを背負い、ハンドトラッカー、XRゴーグル、ヘッドホンを装着する。重量は8kgほどあるそうだが、ウォーク型VRアトラクションの装備としては標準的で、ベルトでしっかり固定されるので、重さはさほど気にならない。自分がハンターということを頭にイメージすれば、この程度の重さはどうということはないはず!?

ギルドでは先輩ハンターから、武器の基本的な使い方を学ぶ
バックパックPCとハンドトラッカーを装備し、最後にXRゴーグルを装着

 ヘッドセットを被れば「MHW:IB」の雪景色の世界へと突入していく。ゲストは最大3名までのパーティを組み、劇中と同様に導蟲(しるべむし)導きで狩り場へと向かっていく。その道中は断崖の際など、狭くて高いところが多く、壁にあるツルを登ったり、左腕に装着されたスリンガーで高所へと飛び上がっていくシーンもあり、緊張感が高まっていく。同行のゲストは高所恐怖症のようでかなり怖がっていたが、落ちて一巻の終わりということはないようだ。

ゲストの視線のはこんなイメージ。もちろん上下左右全景を見渡せる。山の向こうに飛ぶ姿はビジュアルにも登場しているあのモンスター!

 道中では導蟲(しるべむし)が採集ポイントに止まることがあり、そこを手で触るとアイテムが採集できるようになっている。採集したアイテムを使うことはできないが、体験後のスコアに繋がっていて、さらに隠されているアイテムもあるよう。余裕があれば色々試してみたい。集めたアイテムは右手を目の前に出すと確認できる。

 狩り場に到着すると、そこには大型モンスターが登場。どんなモンスターが出てくるかは現地で確かめていただくとして、いよいよ狩りのスタートだ。道中で手渡される武器は想像した以上に大きく、きっと驚かされると思う。武器は振り下ろすことで攻撃、横に構えることで防御、そして振りかぶった状態でしばらく待ってから振り下ろすとため攻撃となる。また武器のグリップにはトリガーボタンがついていて、これを押すことでヘビィボウガンなら射撃、スラッシュアックスなら剣と斧への変形といったギミックが動作する仕組みだ。

武器を持って狩りをするときはこのようなイメージに。VR空間ではその手に巨大な武器を持っているのだが、これは体験してみないとわからない

 モンスターは目の前に迫ってくるので、その動きに対して攻撃と防御を使い分けることで戦える。スラッシュアックスの剣モードと斧モードの変形など、武器の性質ももちろん狩りには有効だ。「MHW:IB」の知識があれば多少なり有利に戦えるので、仲間に1人でもいると心強いかもしれない。なお狩りで自分がダメージを受けることはないが、上手く防御をすることで、スコアに繋がる仕組みとなっている。

 「進撃の巨人 XRライド」と同様、体験までの導入部分の盛り上げが素晴らしい。さらにアトラクションが始まれば、自ら歩いて移動する臨場感や、手が届きそうなところに迫ってくるモンスターの迫力は、ゲームとはひと味違うUSJならではのものだ。巨大な武器を手に取ってモンスターに斬りつける感覚は、現役ハンターのみならず、一度は体験していただきたい仕上がりとなっている。

体験後にQRコードを読み取ってリンク先にアクセスすると、スコアとそれに応じた称号が表示される。リンクは体験後30日間有効
採集できたアイテムも表示。意外にたくさんある
こちらがスコア。パーティ3人の中で唯一のタイトル経験者ながら、最低のスコアだったのがかなり恥ずかしい……

 体験には入場とは別に、事前購入する専用のチケットが必要となる。価格は大人/子ども/シニア共通で、税込1,980円~2,980円(時期によって異なる)で、現在は2カ月先までの日時指定のチケットが購入可能となっている。

 VRの先を行く「XR」アトラクション。作品を知っていれば、メインの体験のみならず、思わずニヤリとしてしまうような細かいところまで楽しむことができ、もし作品を知らなくても、体験すればその作品を知るきっかけとなるのは間違いない。レジャーにおける遠出はまだ難しい事態ではあるが、機会を見つけてぜひ遊びにいってほしい。