【特別企画】
「NieR Re[in]carnation」クローズドβテストレポート! 遊べば遊ぶほど深まる謎
プレーヤーを引き込む魅力はまさしく「ニーア」
2020年7月31日 00:00
- 配信日:未定
- 価格:無料(アイテム課金制)
ダークな世界観とプレーヤーの予想を裏切る物語性でゲームファンを魅了した、スクウェア・エニックスの人気作「ニーア」シリーズ。その最新作である「NieR Re[in]carnation」(ニーア リィンカーネーション)がiOS/Androidで配信を予定している。
配信に先駆け、7月29日より本作のクローズドβテスト(CBT)が行なわれている。今回弊誌では、βテスト版をプレイできたので、断片的に見えた世界観やゲーム内容をお届けしよう。なお、本アプリは横画面専用となる。
謎に満ちた独特の世界観
物語は、檻(ケージ)と呼ばれる謎めいた場所で、主人公の「白い少女」が目を覚ますシーンから始まる。儚さを感じるモノクロームな世界が広がっており、そこがどのような時代背景でどういった場所なのか、そして、白い少女がなぜここに倒れていたのか、それらは一切語られることなく全てが謎に包まれている。
さらに、ゲーム中に出てくる重要のワードは“伏せられていて”読めなくなっているのも、本作の謎をさらに深めている。プレーヤーの想像を掻き立て、ゲームの世界に引き込んでいくトリックはさすがだ。
プレーヤーは目的もハッキリしないまま檻の中を進んでいくと、白い布をまとった生物「ママ」と出会う。怪しい見た目に反して、まるで本当の母親のように献身的なサポートで白い少女を導く。
ママとのコンタクトで少しずつ見えてきた部分もある。白い少女は“自分の声”をはじめ、様々なものを失っており、檻ではそれらを取り戻すことができるようだ。どういった理由で何を失っているのかはわからないが、そこには衝撃の事実が隠されているに違いない――と、想像が膨らむ。
広大な檻に点在する謎の物体「黒いカカシ」。これに触れることで、そこに込められた誰かの物語を追体験することができる。物語に入ると、ゲームは絵本のようなテイストに変わり、物語上の見知らぬキャラクターを操作することになる。
様々な人物の物語を紐解いていくのが本作の肝。物語を読み進めると、なんと主要人物たちがあっさりと殺されてしまうのだが、これは物語の中に潜む「黒い鳥の群れ」という敵によって結末を歪められてしまったのだ。歪みの元凶である黒い敵を倒し、物語を正しい形に戻すことで、白い少女の失われたものを取り戻すことができるようだ。
本作は章仕立てになっており、「檻を探索して黒いカカシを発見」→「物語を読み解く」→「敵とバトル」→「再び檻を進む」というルーティンでゲームを進行していく。追体験する物語が、白い少女に何の関係があるのかは現時点では不明だが、後に大きく繋がってくるのだろう。
シンプルなのに奥深いゲーム性が熱い
ここからはゲーム部分について触れていこう。本作はスマートフォンアプリでありながらコンシューマゲームさながらの美しいグラフィックス。広大かつ奥行きのある3Dフィールドまで作られており、アプリの域を超えているといえよう。
本格派な作りでありながら、スマートフォンアプリの魅力である“手軽な遊びやすさ”も忘れてはいない。プレイしていてもっともサクッと遊べると感じたのは戦闘だ。
戦闘はこれまでの「ニーア」シリーズとは違い、3人パーティ編成のコマンドバトルとなっている。コマンドバトルといっても、戦闘中常に行動を選択するというものではなく、基本的にはオートで通常攻撃を行なってくれる。なのでプレーヤーが操作をするのは、戦闘中にスキルゲージが溜まった際のスキル発動が主になるので、移動時や作業の片手間にプレイできる手軽さは筆者的に嬉しいポイントだ。
シンプル操作のバトルだが、戦略の奥深さも十二分に味わえる。武器には属性が存在し、敵の弱点に合った攻撃を食らわせれば大ダメージを与えられる。任意にターゲットを切り替えて的確に弱点を突くことで、効率よく敵を撃破することができる。
その他にも、攻撃を間髪入れず連続でヒットさせることでコンボが決まりダメージがアップする。コンボを繋げるにはスキルを発動するタイミングがカギになる。
RPGといえば、キャラクターを強くさせていくのも面白さの1つ。本作ではメイン武器やサブ武器などの装備品の自由な付け替え、キャラクターレベルや装備品レベルの成長など、育成要素がふんだんに用意されている。お気に入りのキャラクターをとことん成長させるのもハマれそうだ。
アプリゲームには欠かせないガチャ要素。本作のガチャの仕様だが、基本的には武器が排出されるという形式。しかし中には、特定の武器を獲得することで武器に付随するキャラクターが解放される。残念ながら、今回のβテストでは大物は当てられなかったが、そこはサービス開始後の楽しみにしておこう。
スマホアプリになっても、想像以上の“ニーア感”
人気タイトルであればあるほど、新作がアプリとなるとファンとしては複雑な心境だ。過去作の壮大なスケールを小さなスマートフォンで表現できるのか正直不安に思っていたのだが、プレイしてみるとまぎれもなく「ニーア」であった。
本作が本物だと強く感じさせたのは“音楽”だ。「ニーア」シリーズのBGMといえば、岡部啓一氏が生み出した、儚さや荒廃感、哀愁に満ちた幻想的な曲が印象深く、これが無くては「ニーア」じゃないと言っても過言ではない。
プレイ前から気になっていたBGMだが、本作でもシリーズ伝統の美しいコーラスと、悲しみを帯びた曲調は健在であった。新しい楽曲のはずなのに、どこか聴いたことのあるような気にさせる“変わらないサウンド”でファンとしては安心した。気が早いが、すでにサウンドトラックが楽しみである。
音楽以外にも、直接的な繋がりではないものの「ニーア」を感じさせる要素が散りばめられている。戦闘開始時に表示される、シリーズお馴染みの天使文字や、過去作の登場人物に雰囲気がよく似ているキャラクターが存在したりと、ファン心をくすぐってくる。
配信日などはまだ未定だが、今回のプレイで筆者の中で期待値が大きく跳ね上がった。じっくりプレイできる日が今から楽しみである。
推奨動作環境
iOS:10.0以上、iPhone7以降の端末
Android:7.0以上、メモリ(RAM)3GB以上の端末
推奨Snapdragon 835以上(Xperia XZ1、Galaxy S8)