【特別企画】
「ポケモンユナイト」は“ポケモンMOBA”? 「LoL」ファンが「ポケモン」ならではのシステムを予想
2020年6月26日 00:00
- 【ポケモンユナイト】
- 発売日:未定
- 価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
6月24日に発表されたチーム戦略バトルゲーム「Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)」。本作は、“MOBA”と呼ばれるゲームジャンルにゲーム性が似ていることから、一部のユーザーの間で「ポケモンMOBA」や、MOBAの代表的タイトル「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」になぞらえ「ポケモン版LoL」などと呼ばれている。
しかしながら、「ポケモン」ユーザーの中には“MOBA”というジャンルに聞き馴染みのない方もいるはず。そこで本稿では、「LoL」をどっぷりとプレイしている筆者目線で、“MOBA”とはどういうゲームなのか、そのゲーム性や面白さを語りつつも、昨日の発表会で明かされた情報を参照に、「ポケモンユナイト」はこれまでのMOBAゲームとどう違い、どういうゲームになりそうかといった予想、もとい妄想をお伝えしたい。
「ポケモンユナイト」は、Nintendo Switch/Android/iOS向けに配信予定で、クロスプレイに対応している。配信日は未定で、価格は基本プレイ無料(アイテム課金制)。
“MOBA”ってなに? チームプレイが大事な競技性の高いゲームジャンル
「マルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ」、縮めてMOBA。複数人のプレーヤーが2チームに分かれて、味方と協力しながら敵チームの陣地に置かれている本拠地の破壊を目指すゲームとなっている。
MOBAの大きな特徴として、「RPG要素を含んだ対戦型ゲーム」というのがある。操作キャラクターは、毎試合レベル1の状態から始まり、マップ上のモンスターを倒して経験値とお金を獲得し、レベルを上げたり、お店で強力な装備を購入して強くしていく。その中で、敵が操作するキャラクターと戦ったり、敵の本拠地へと進むための施設を壊したりと、味方と力を合わせながら勝利を目指して行動するのだ。
MOBAの1番の魅力は、チームとの協力プレイだろう。発表会でもチームバトルやチームワークゲームと呼ばれていたように、MOBAはチームとの連携プレイが何よりも大事になる。よほどの実力差がない限り、1人で敵チームを壊滅させるようなプレイは難しく、味方と一緒に戦うということこそが、勝利への道だ。味方を助けたり、時には助けられたり、味方との連係で敵を倒したり、失敗して逆に倒されてしまったり、他のゲームジャンルよりも「味方と戦っている」という感覚を味わえることが多い。フレンドと一緒のチームで対戦すれば、その楽しさ、喜びも大きくなる。
そして、そのチームプレイの大切さを助長しているのが、キャラクターの多様性だ。MOBAには、RPGと同じように、物理攻撃を得意とするキャラクターや、魔法が得意なキャラクター、はたまた高い耐久力を持つキャラクターであったり、回復や敵への妨害行為で味方をサポートできるキャラクターなど、様々な特徴を持つキャラクターたちが登場する。敵を倒すか、味方を守るかといった、チーム内での自分の役割が明確に決まっているため、味方との連係がプレイが必要となるわけだ。同じ魔法を使うキャラクターでも、敵1人に大ダメージを与えることができるキャラクターや、敵全員にダメージを与えることが得意なキャラクターなど細分化されており、自分のプレイスタイルに合った戦い方ができるキャラクターがいるはずだ。
また、戦略性の高さもMOBAの魅力だ。MOBAでは、ただ敵と真正面から戦うだけでなく、キャラクターをどう強くしていくか、敵を倒すにはどう戦いを仕掛けるのがいいかなど、状況や敵のキャラクター、敵の位置などによって判断する必要がある。「LoL」では、「決して同じ状況にはならない」と言われるほど多くのシチュエーションが存在する。その時々の状況を見て、自分がどのように行動するか、チームでどのように行動するか、この1つ1つの選択が試合のターニングポイントとなり得る。敵の裏をかいた作戦が決まったり、敵の作戦を予測してカウンターとなるような行動が思惑通りにハマると気持ちがいい。
さて、これはあくまでMOBAの魅力にすぎない。「ポケモンユナイト」では、MOBAのルールをベースにしながらも、「ポケモン」の世界観を活かし、よりわかりやすく、より簡単なルールに落とし込まれているように感じた。下記からは、どのようなルールに変化しているのか、どういったゲーム性になりそうか、発表会の情報を踏まえながら予想していく。
「ポケモンユナイト」ではどう変わる? 「ポケモン」らしさを感じさせる新システムを搭載
「ポケモンユナイト」では、敵の本拠地を破壊するというルールから、野生のポケモンを倒して捕まえ、敵サイドのゴールにいれることで得点を獲得し、その得点数で競うというルールになっている。視覚的にどちらのチームが有利になっているのかわかりやすくなっているほか、野生のポケモンを倒してレベルを上げる、野生のポケモンを捕まえる、という「ポケモン」らしさを感じさせる要素が取り入れられている。
また、発表会での言及がなかったことから、装備を購入するという要素はないのではないだろうか。「LoL」における装備は、剣を買って物理攻撃を上げるか、杖を買って魔法攻撃を上げるか、もしくは鎧を買って耐久力を上げるかなど、キャラクターのどのパラメーターを強化するか選べる要素だ。「ポケモンユナイト」では装備がない代わりに、覚えるわざをどれにするかで、近距離攻撃を主体とするか、遠距離攻撃を主体とするか、味方のサポートを主体とするかを選択できるのではないだろうか。「ポケモン」シリーズでも味わえる、どのわざを覚えさせるかという点を「ポケモンユナイト」でも楽しめるはずだ。
もちろん、「ポケモンユナイト」には、これまでのMOBAとの共通点もある。発表会を見ていた筆者が「あ、これはMOBAだ」と思った一番の共通点は、わざの“使い方”だ。「LoL」ではスキルと呼ばれているが、このスキルには、攻撃したい敵を直接選べる対象指定や、攻撃を出す方向を選べる方向指定、攻撃をどこに出すか選べる地点指定といった種類がある。「ポケモンユナイト」でも同じように、これらの種類が用意されているようだ。
わざを使った戦い方と駆け引きは、MOBAらしさを感じさせるものとなっていた。「ユナイトわざ」という大技で大ダメージを与えたり、移動攻撃わざで敵を倒しきったり、細かく移動しながら攻撃を繰り返したりと、敵プレーヤーとの直接対決はMOBAそのものだ。
また、マップもMOBAらしさを感じさせるデザインだ。MOBAでは「レーン」と呼ばれる、敵味方が集まりやすい通り道が用意されているのが一般的。「ポケモンユナイト」のマップにも、マップ上部と下部に“レーン”が用意されているほか、さらに、マップ中央には、他MOBAと同じく、ジャングルと呼ばれる中立地帯もあるようだ。
ちなみに「LoL」では、このレーンは1人、こっちのレーンは2人で戦うといったように、人員配置にセオリーがある。しかしながら、「ポケモンユナイト」では野生のポケモンを捕まえて得点を得るという仕様上、これまでのMOBAにない配置のやり方になるかもしれない。
「LoL」では、倒したチームが一気に有利になる「バロンナッシャー」というモンスターがマップ上に配置されている。発表会では言及されていなかったが、「ポケモンユナイト」でも近しいシステムが用意されているようだ。それは、中川翔子さん操るピカチュウがファイアローに襲われている下記のシーンに隠されていた。おそらく、マップ中央には伝説のポケモンが現われ、それを倒して捕まえることで、大量の得点を獲得できるのではないかと思われる。
まだまだ発表情報の少ない「ポケモンユナイト」。どのポケモンが参戦するのか、どんな戦いを繰り広げられるのか、「ポケモン」&「LoL」好きとしては、非常に楽しみなタイトルだ。
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