【特別企画】
「モンスト」の新作は「すごろく」!? 協力プレイが熱い「モンストドリームカンパニー」インプレッション
"ひっぱりアクション"はすごろくでも健在!
2019年9月4日 00:00
9月5日にリリースが予定されているAndroid/iOS用ひっぱりすごろく「モンストドリームカンパニー」。本作は「モンスターストライク(以下、「モンスト」)のIPを用いたスピンオフ作品で、「モンスト」のキャラクターや「ひっぱりアクション」、「協力プレイ」といった要素はそのままに、「すごろく」という新たな形で「モンスト」世界を楽しめるタイトルとなっている。
本作の世界観は「モンスト」のキャラクターたちがそれぞれ「医者」や「OL」、「航海士」など現実の職業に就いており、プレーヤーが社長を務める企業で働くというもの。ゲームのコアとなるすごろくではキャラクター達を操作して、マスに配置されたお金を拾ったり、敵キャラクターを攻撃したりしつつ、ステージごとに決められた金額を集めることが目的となっている。マルチプレイも"競争"ではなく"協力"するゲームプレイになっており、カジュアル志向の人にもオススメできる。
正直プレイ前は「すごろくのどこで"ひっぱりアクション"を使うのか?」などと思っていたのだが、実際プレイしてみるとひっぱりアクションの面白さが見事にすごろくのゲームシステムに組み込まれていた。本稿では早速本作の手触りをご紹介したい。
爽快な"ひっぱりアクション"は本作でも健在!
本作はすごろくゲームということで、4人のプレーヤーが毎ターンサイコロを振り、分岐したマップを進んでいく。ゲームの勝利条件は基本的に「既定のゴールドを集めること」であり、止まった先にあるアイコンに応じて「ゴールド」を獲得したり落としたり、マップに出現する敵にダメージを与えたりする。
ここで重要になるのはどのルートを辿ってどう進むか、ということだ。サイコロの目は完全にランダムなものの、"お金が多くてリスクの少ないルート"もあれば、"行く先々に悪いことしかないルート"などがある。ルートの進行方向は引っ張った角度で決定することができ、直進して突き当りで左右どちらに進むか、あるいは左右を選んだ後にどう進むか……といったかなり細かいところまで調整ができる。ここが"ひっぱりすごろく"たる所以であり、「モンスト」から引き継がれた面白さだと言える。
サイコロを振る、ということ自体はともすれば運任せの退屈な反復作業で、面白いのはそのサイコロの目に従って進んだ先で起こるイベントだ。しかし本作では「モンスト」譲りのひっぱりアクションで自由に行く先を決定することができる、つまりはある程度の技術が介入する余地があり、それが単なるすごろく以上の面白さを演出する。
さらにすごろくでのサイコロを引っ張って振るときの吹っ飛び具合は「モンスト」らしい豪快なもので、サイコロを振るだけでもちょっと楽しい気分になれる。ほかにも、ステージをクリアするとマップ上に多くの「ゴールドマス」が配置され、「ラストショット」として最後に振ったサイコロの目に応じて全キャラクターがマップを動き回り、チャリンチャリンと大量のゴールドを獲得できる。まさにステージをクリアした“ご褒美”というような感じでこの演出も非常に爽快感がある。
ゲームの序盤こそ深く考えずに進行方向を決めても問題ないが、ゲームを進めていくにつれ、当然敵も強くなってくるし、マップもどんどん複雑になっていく。それに合わせて「相手が攻撃をする前にここのマスまで進みたい」、「マップに落ちているアイテムを拾って次のキャラクターを動かしたい」といった戦略性が生まれてくる。進む数はサイコロの結果に依存するため、ある程度の運要素は絡んでくるが、それを予測しながらキャラクターを動かしていくことに奥深さを感じる。
また、1人でプレイするのも面白いのだが、もちろん本作は協力プレイが非常に熱い。テストプレイでは4人でプレイすることもできたのだが、互いにそれぞれ攻撃が得意なキャラクター、回復が得意なキャラクターなどチームでの構成を考えながらキャラクターを選び、プレイ中も声を掛け合いながら進行方向を決めていく。狙った通りの方向で狙った通りの数字が出たときなどは思わず皆で「よっしゃ!」と喜び合ってしまったりと、「モンスト」と同じようでいて少し違う、本作ならではの協力プレイの楽しさが味わえた。
ゲットしたキャラを会社に配置!コレクション要素も充実
メインのゲームコンテンツとなるすごろく以外にも、自分の会社と、そのスタッフとなるキャラクターを育成する要素も盛り込まれている。会社には時間経過でお金を稼いでくれる「営業フロア」や、バトルを有利にするアイテムを強化する「開発フロア」などの基本機能に加え、「カフェ」や「美容室」、「花屋」や「トレーニングジム」といったフロアを設置できる。会社を成長させつつ、各フロアにはキャラクターを配置してカスタマイズする楽しみもある。
また、キャラクターはゲーム内マネーの「ゴールド」で回せる「採用ガチャ」で入手できる。課金通貨として用意される「オーブ」は「ゴールド」に変換してガチャに使うこともできるが、基本的にはすごろくで稼いだ「ゴールド」でガチャを回してキャラクターを増やしていくようなシステムだ。なお、ガチャで排出されるキャラクターの種類は自分の「ランク」に応じて増加していく。「ランク」はゲームモードの「クラスバトル」を進めることで上げていくことができるので、ゲームをプレイしてランクを上げつつ、ゴールドを稼いでキャラクターを増やし、さらに獲得したキャラクターでより上位のマップをクリアしてより稼げるようになり、そのゴールドでガチャを……という、幸せな無限のサイクルが楽しめるようになっている。
ちなみに「ゴールド」は「企業フロア」の成長度合いに応じて、時間経過によっても獲得することができる。「営業フロア」の規模が大きければ大きいほど同じ時間で獲得できる「ゴールド」も増えていくので、「ゴールド」を今ガチャに使うのか、将来を見越して会社への"投資"に使うのか、この辺りにも頭を悩ませることになりそうだ。
本作「モンストドリームカンパニー」は「モンスト」の面白さをしっかりと引き継ぎつつ、まったく新しいゲームに仕上がっている。「モンスト」は歴史が長いタイトルであり、最近はeスポーツタイトルとして扱われるタイトルでもあって、ある意味では厳格にゲームの腕前を問われる要素もある。もちろん「モンストドリームカンパニー」でも技術の要素があるから面白いのは間違いないが、例えば高難易度で針の穴を通すようなプレイを連発する必要がある「モンスト」ほどのシビアさではないので、カジュアルにひっぱりアクションを楽しむことができる。
本作のローンチは9月5日と目前に迫っている。「モンスト」ファンはもちろん、「モンスト」ファンならずともカジュアルに楽しめるゲームとなっているので、是非一度プレイしてみて欲しい。
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