インタビュー

PS4 VRデモ「サマーレッスン」“仮想空間に人を感じられる未来はじまる”

ディレクター/プロデューサー原田氏インタビュー!

ディレクター/プロデューサー原田氏インタビュー!“人の存在を感じられること”を目指した「サマーレッスン」。そしてバーチャルリアリティの未来

 「サマーレッスン」の体験後に、ディレクター/プロデューサーである原田勝弘氏にインタビューさせて頂いた。「サマーレッスン」の開発経緯や「Project Morpheus」をはじめとする3Dバーチャルリアリティ分野について、さらには何十年後の未来はきっとここまでいくのでは、的なところまで、とても楽しい話をたっぷりと話してもらえたので、じっくりとお読み頂きたい。



「鉄拳」シリーズでもお馴染み、「サマーレッスン」ディレクター/プロデューサーの原田勝弘氏。「鉄拳」のイメージがどうしても強いが、原田氏は新しいものもすごく好きで「サマーレッスン」もお話を伺うほどに「原田さんらしいな」と思えるデモだった

――よろしくお願い致します。まずは原田さんと「Project Morpheus」というか、3Dバーチャルリアリティ分野との関わりについてですが、どのような始まりだったのでしょうか?

原田氏:バーチャルリアリティというものには、昔からものすごく興味があったんです。今のバーチャルリアリティシステムにたどり着くまでには、僕の中に定義が2つあって。最初の体験は、鈴木 裕さんが作られた「アウトラン」や「アフターバーナーII」です。僕は当時、「うわーすごい!」と、ドハマりして。あれがまず、若かりし頃の僕に訪れた仮想体験。バーチャルリアリティでした。

 次が「ポリゴン時代の到来」ですよね。今40代のクリエイターはみんな、ポリゴン第1世代って言っていいと思うんですけど。それこそ「バーチャレーシング」、「バーチャファイター」、「鉄拳」と。遊ぶ側としても作る側としても「すげー!」っと、のめり込んだわけです。

 そして……その次に来たのが、ここ最近のVRヘッドセットの流れです。3年ぐらい前からいろんな構想が出てきて。僕は「バーチャルリアリティの3回目の波が来た!」と思いました。それで研究を始めたのが2年前ぐらい。こっそり「鉄拳」チームの中で研究を始め、まずは「鉄拳」の一人称視点なんかから始めました。キャラクターを出したりしてね。

 僕がこれまでに2つ体験してきたバーチャルリアリティ体験が、「これから、もっとすごい次の段階へ行くんだ!」と感じていたところに、ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)さんから「実はゲーム用のVRヘッドセットを作っているんです」とお話を聞けて、僕の中で繋がりましたね。

 何が繋がったのかというと、こういう新しい技術が出てきた時に重要なことって、技術だけじゃないんですよね。技術だけでは一般化しない。「一般化するのに何年かかるんだ!?」みたいなことです。一般化させるのに、いくつかやり方があると思うんですが、SCEっていうでっかい会社さんがこういうことをやる、というのはとても大きい。

 「バーチャルリアリティは面白いけど、伝えるのは大変だぞ、どうやって一般化させるんだ?」と困っていた時に、SCEさんの動きを聞いて「おーきたきた! これだ!」となりました。SCEさんからその話を聞いたその日の夕方には連絡をして、次の日には企画書を持っていきましたよ。

――早っ! 滅茶苦茶早い(笑)。

原田氏:これホントです、本当。おおげさではなく、その速度で動いたんです。案の定、「原田さんが1番ですよ」って言ってもらえました。

――それはそうでしょうね(笑)。

原田氏:まぁ、その時点では、企画の内容はまだ固まっていなかったんですけど、前から研究していたものとかがあったので。

 アイデアっていうと、最初はやっぱりみんな「既存のゲームをVRヘッドセット用にする」っていうところに行くんですよね。僕らなら「鉄拳」を主観視点で遊ぶとかから始めましたし。あとはレースゲームの乗り物とかですかね。それこそパッと思いつくのはFPSを遊ぶとかも……。

 僕らもいろいろやったんですけど、例えば、「SF」や「ファンタジー」、それこそ「アニメ」の世界に入れたりとかっていう、“普段できない体験ができる”という方向は、それは“ひとつ次元が上の話”なんですよね。人それぞれの価値観に寄っちゃっている世界で、一般的な注目を集められない。本当はそれを1番初めにやりたいですけどね。

 僕らが目指したのは、もっとベーシックに“バーチャルリアリティならではの「臨場感」を体験できる”ものです。もっと身近なものにしようと、アニメの世界などの非日常よりも普段の現実と比較できるものにして。

 そして、「人の存在を感じられること」と「相手キャラが自分を認識している!」っていう臨場感が重要と考えて。それで、どうすればVRヘッドセットの臨場感を伝えられるかを逆算して突き詰めた結果、こういう形の技術デモになっていったんです。

――その2つのポイントは企画を持っていった当初からありましたか?

原田氏:重要なポイントである「キャラクターがいる」というものは入っていました。ただ、最初は見積もりが甘かったところもあって。「既存のキャラを出せばいいやっ」って考えていたんです。「鉄拳」とか「アイドルマスター」とかのキャラを出してですね……みたいなことを言ってた。でも、結果論を言うと、それでは今ほどの話題にはならなかったでしょうし、今の臨場感も出せなかったと思います。

 ただ変わっていないのは“キャラクターが自分の存在を判っている”というポイントですよね。こっちがよそ見したことをキャラが認識したり、パーソナルスペース(意識距離)というものが人間にはありますが、キャラクターにもそれを持たせて、プレーヤーが近づきすぎると嫌がったりもする。その「プレーヤーとキャラクターの距離感が、臨場感になるはずです!」と力説していましたね。

――それを最初から力説出来たのは、やはりそれ以前からの研究があってこそというわけですね?

原田氏:そうですね、でもそこに至るまでの失敗も多かったですよ。例えば「鉄拳」を一人称視点で遊んでも、全然面白くないんですよね。それで最初にわかったのは「既存のゲームをそのまま対応させてそれなりに楽しめるのはドライブゲームぐらいだね」ということで……。

 あと、バーチャル空間に登場させるキャラクターも、向き不向きがありますね。最初は「鉄拳」の一八(カズヤ)を出してみたんですけど、まぁ、硬いわけですよ。強くてかっこいい男というのは。表情を変えないんですよね。口元は動かないわ、まゆげも動かないわ。ガッチガチ。あいつらは睨んでいればかっこいいわけですから。

 で、服もですね、強い男って上半身裸なんですよね。そんな奴が目の前にいても、違和感が半端じゃない。「お前はなぜ目の前にいるんだ!?」っていう感じで身構えちゃう。バーチャルリアリティどころの騒ぎじゃない。髪の毛も短いし、身体に傷もあるし、衣服もぴっちぴちか上半身裸とかで、臨場感が全然出ない。「これはダメだね」と。

 そこで「鉄拳」の女性キャラにしてみたのですが、格闘ゲームのキャラは横向きで見栄えが良いように作ってあるので、正面から見た時の、左右が完全に対象なところとか。顔の凹凸感とか。眼とか。アニメーションも少なくて、格闘ゲーム用の作りなんですよね。で、「これもダメだ」と。

制服姿の女性キャラにしたのは全て、実在感を見せやすいという理由がある

 それで結局、今のキャラに向かっていったんです。女性って身体に丸みがあって曲線のラインがあるので、難易度が高いんですよね。あと服もヒラヒラしたものを着る。スカートとか、髪の毛とかの、いわゆる“揺れ物”が男性より多い。本当はもっとセミロングぐらいにしたかったんですけど、処理落ち対策で今回はポニーテールになってしまいました。

 それに表情も柔らかい。魅力的な顔にしようとすると、微妙な筋肉の動きをフェイシャルアニメでどれだけ再現できるかという話になります。そういうところで難易度は高いんですけど、だからこそ技術研究としての意義があるし、それにやったらやった分だけ、臨場感を高められるんですよね。全部に当たり判定を取っているので、スカーフが机にあたってめくれたり、スカートが重力でへこんだり、動いたら風で揺れたり。それをちょっとずつ足していくと、「おおー!」っとなるわけです。

 ……これが一八だと、みんな「おおー」って言わないんですよね。「おい、なんだなんだ!?」って身構えちゃう。クマも論外でしたね。

――クマは怖そうですね(笑)。

原田氏:怖いというか、まず目の前のそんな距離でクマを見たことがないし、スケール感もいまいちわからないし、表情も出ないですしね。

 「サマーレッスン」のキャラクターは、そういう試行錯誤を繰り返した結果のオリジナルなんです。できるだけアニメ調よりも、リアル寄りにして。身近に普段感じられる存在にして。そういう服の動きなどの細かい見せ方も再現していくことで「本当に存在感がある!」っていう感想になってくれるんじゃないかな、と。

――もっとファンタジーな存在を出すのは“その次”なわけですね?

原田氏:そうそう、そうなんですよ! みんなね、1歩先に行きたがっちゃうんですよ。よくユーザーの皆さんからも言われるのが、「原田、お前『アイマス』好きだろう!」っていう声で、「アニメの世界に入れるものをやってくれよ!」という意見が散見されたわけなんですけど、僕はもう「あー、それは現時点でVRヘッドセットの一般化に必要なフェーズをわかってないな!」って思って。

 アニメって、独自の価値観じゃないですか。現実より上とか下とかそういうことでなく、あの価値観は空想の産物であり資産です。ああいうのは、デバイスが普及してから出しますよ、っていうのであれば素晴らしいと思うんですけど。最初っからそれをやっちゃっても、今みたいにゲーム関係以外からの世間にも注目してもらえるものになったとは思えないんです。一般化できてからの次の段階なんですよ。

 やりたい事をやれるようにするための「土壌づくりの段階」っていうのがあるんですよね。「サマーレッスン」は、「一般の人に見せる前に、メーカーの人に見せましょう」って考えていましたから。

 僕がかつて経験した興奮の第3ウェーブを成功させたいんです。本当に。でも、ゲームを出すにはバーチャルリアリティシステムが普及してなくちゃいけなくて、普及させるにはソフトが必要で、でも普及していないものにソフトは出ない……っていうお馴染みのジレンマがある。そこで、まず業界向けに技術デモを作って、メーカーさんにやる気を出してもらおうと。

 夢を叶えるための土壌、つまり市場を作り出すには誰かがおもしろいものやニュースを作っていかないといけない。

 僕にしては珍しく、ちゃんと先の事を考えたんですよ(笑)。

 そんなことをソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)のシニアバイスプレジデントの植田さんにも話していたんです。ゲームメーカー各社に対してデモを見せれば「これならうちはこういうのが作れるよ!」とか、声が挙がるはずだって。一方、ユーザーさん向けには「きっと東京ゲームショウの片隅で、ひっそりと話題になる程度になりそうだから、とりあえず」ぐらいの気持ちでした。

 なぜ、こんな考えに至ったかというと、僕は社内でこの企画を一生懸命プレゼンしたんです。でも、なかなかこのおもしろさが伝わらない。社内のシアターでスクリーンショットとか映像を見せて「体験しに来て下さい」ってやったんだけど、誰も来なかった。

 そんなことが2、3回続いたので、もう映像見せるのを止めて、体験した人の声を紹介することにしたんです。体験したら、「うわ、すげー!」と言ったのは○○部の誰である、とか。僕の上司は「(侮っていた)ごめん」と言ったとか。それを伝えたら、やっと体験希望の社員が増えたんですよね。

 そんな経緯があったので、SCEさんにも「これはすぐに一般ユーザーに伝わらないです。だから、一足飛び(一気に飛び越えること)で一般ユーザーに向けるものではなく、まずはメーカーさん向けに見せるものにしましょう」って話すようになったんですよね。

9月に開催された「SCEJA Press Conference 2014」にて「サマーレッスン」が初お披露目。後にこの日が“VRヘッドセットの世界が変わった日”と語られるのかも?

 ……なので、プレスカンファレンスでの発表用プロモーションビデオも「どうせ伝わらないから」と、カメラアングル含め、少しおおげさに作ったんです。そしたら、逆にすごい話題になってしまって。意外でしたね。体験していないユーザーさんや世間が盛り上がってくれたのは嬉しい誤算でした。

――(笑)。

原田氏:発表以降には業界の名だたる人たちも、それこそ社長クラスの人からも、SCEJAさんやうちに、問い合わせがたくさん来るようになったんですよ。「狙い通りになりましたね!」とか「これは良い流れですね!」っていう感じに、社内の空気もガラッと変わって。社内の体験希望も、ものすごく増えました。まだ技術デモであって発売するかもわからないんですけどね。いろいろ盛り上がってくれてます。

――こういう勢いのある盛り上がり方は、久々という感じがありますね?

原田氏:そうなんですよ。ただ、良くないのが、今年は「鉄拳」が20周年で「鉄拳7」や「ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT」を発表していて、国内外から取材の申し込みがありそうだったんです。玉置から、「そこで『サマーレッスン』も宣伝してください!」って言われて、僕も「わかったわかった」って言ってたんですが……。でも、今は完全に立場が逆転しちゃって「サマーレッスン」の取材申し込みのほうが殺到している状態で(一同笑)! 「鉄拳7」や「ポッ拳」どこいったんだ! みたいになっちゃって。

 この間も「鉄拳7」のロケテストをやるのにどうやって人を集めようかって考えてた時に、「ロケテストやったら『サマーレッスン』の体験チケットもらえるようにしたらどうだ!?」っていう案もあったぐらいで。

――それは大変なことになります(笑)。

原田氏:ですよね。「あ! それはすごい行列ができるぞ!!」とか盛り上がったんだけど、「あれ、立場が逆転してるぞ?」みたいに思ったり。結果的にはそんな策を講じなくても、ロケテストは人が入りきれないほどで、ちゃんと盛り上がって頂けたんですけど(笑)。

 社内でも「『サマーレッスン』すごいね! あ、『鉄拳7』もやってるんだよね」みたいになっちゃって。まだ技術デモなのに、周りの気持ちが先行しているぐらい。貴重な体験をしているなと感じてますよ。

――「サマーレッスン」は夢が広がりますよね。想像力が刺激されるというか、未知の期待感があるというか。

原田氏:そうなんですよねー……いや、「鉄拳7」や「ポッ拳」もすごいんですよ!?

――(笑)。

「現実と比較できる空間ほど“実在感”を感じやすい」という理論に基づいた部屋

――空間に入り込めるというのは、長い事あった夢ですよね。1990年代の小説にも既にありましたし、それこそ「.hack(ドットハック)」もそうでした。根強く育ってきていた“共通の夢”ですよね。

原田氏:そうそう。でも、それが技術だけではなかなか爆発しなかったというか。繋がってくれないというか。ちょいちょいニュースにはなっても、大きな話題の波となって一般化していくところまでいかない。

 僕らが越えなければいけないハードルは、世間を巻き込むニュースになること。とにかくひとつ上のレベルのニュースを作ることも必要だった。それによってバーチャルリアリティの認知を高めることだったんですよね。1歩目はどうやら成功したようなので、これからどうしようかってところです。

――狙いが想像以上にハマった状況ですね。ゲームファンの方もゲームっぽい世界には慣れてしまっているのかもしれませんが、「ゲームキャラが仮想空間に登場します」っていうものが最初だったら、こういう盛り上がりにはならなかったと思えます。

部屋の実在感を高めるため、日本人が日常的に感じていそうなスペースに、生活感のあるエアコンや床の本などが加えられていった

原田氏:身近な存在であり、難易度の高い女性キャラに挑戦した甲斐がありましたね。あと、部屋も結構重要なんですよ。エアコンとかダクトとか、コンセントにちゃんと電気スタンドのプラグが刺さってなきゃダメだとか。玉置をはじめ、若手が結構凝ってくれて。最初はね、なんか違和感があったんです。部屋っていう感じが出なくて。影とか汚れの再現とか、いろいろ入れてみたんですが、「もっと本があった方がいい」とか、「エアコンないとおかしいでしょう?」という話になって、物を加えていった結果、やっと臨場感が出るようになりました。

 空間の大きさも重要で、「鉄拳」のフィールドみたいな広い空間だと、スケール感がピンと来ないんですよね。会議室みたいな広さもやっぱりダメで。「もう少し狭くしよう、狭くしよう」とやっていったら、ベストなのは自分の部屋とか寝室ぐらいの、普段よく見ているスペース感だったんです。海外の人からすると狭いかもしれませんが。臨場感っていうキーワードで試行錯誤したら、今の「サマーレッスン」の空間になったんです。

――狭さと、生活感ある小物の存在が効いているんですよね。真後ろを向かないと見えない、サメのぬいぐるみとかにも、毛並みの質感がちゃんとありました(笑)。

原田氏:なぜか“サメ好き”っていう設定なんですよね。よく見るとサメグッズが多い(笑)。小物を置く工夫は作りながら気づいたところで、僕は最初、広さと音の反響だけでなんとかなると言っていたんです。でも、それだけではダメ。なんかリアリティがない。そこで、スタッフの3分の1ぐらいは女性なんですけど、彼女たちがどんどん「自分の部屋はこんな感じ」っていうのを加えていったら、良くなっていきました。

――制作スタッフの方は全体で何人ぐらいでしょう?

原田氏:最初はわずか5人ぐらい。プログラマやエンジニアは3~4人ぐらいで、手伝ってもらったりもありつつも、最終的にも大体10人ぐらいですね。

――それだけの人数でこれだけ話題のものを作ったとなると、驚いてしまいますが。それで制作期間はどれぐらいですか?

原田氏:「サマーレッスン」自体はすごく短くて、今年の3月から5月の2カ月です。東京ゲームショウまで微調整したりはしましたけれども、作ったのはそれぐらいですね。なにしろ「とにかく早く業界向けに配布するんだ」、ぐらいに思ってましたからね。

 制作中に嫌だったのが、編集室とかで1人でプレイしているときに「後ろに誰かいないだろうな!?」って思うことなんですよね。極端な話ですけど、玉置とかがプレイしている時に、僕がそろーっと部屋に入っていって、素っ裸で立っていたら、外した時に「おわぁぁぁ!」っと二重に驚かせられるというね(笑)。

 なので、外側向けのカメラが欲しい。パチッと切り替えて周囲を確認できるような。置いてあったコントローラーもそのまま探せるしね。

 あと、内側にもカメラが欲しいんですよね……。中にセンサーを入れて、まばたきとか、目をつぶったところを検出できるような。それがあれば、既存のお化け屋敷の50倍ぐらい怖いアトラクションを作って、「脱出までちゃんとプレイできたら賞品あげますよ」なんてものができますよ。「眼を何秒以上つぶったり、そらしていたら失格」といったものを検知してね。

――なるほど、安全対策と同時に判定機能を付けると。アトラクション関係はすごく変わっていきそうですよね。

原田氏:きっと耐えられないものが作れますよ。これに加えて風を吹きつけたり、こんにゃくとかベタッと顔につけたりとかもして(笑)。それを本当にやったら「うわぁぁぁぁぁぁ!!」ってなっちゃって、ギブアップボタンをバンバン押すでしょうね。できますよ、それがあればね。

(山村智美)