インタビュー

「鬼ノ哭ク邦」は“心をえぐる物語”をブレーキなしで描く! Tokyo RPG Factory時田CP、佐々木P、橋本Dにインタビュー

8月22日 発売

価格:5,800円(税別)

 「ブレーキをかけずに、心をえぐるような物語を目指した」。そう語ったのは、プレイステーション 4/Nintendo Switch用アクションRPG「鬼ノ哭ク邦(オニノナククニ)」ディレクターの橋本厚志氏だ。

 8月22日発売予定の「鬼ノ哭ク邦」は、スクウェア・エニックスの開発スタジオ「Tokyo RPG Factory」によって制作されている。Tokyo RPG Factoryとしては「いけにえと雪のセツナ」、「LOST SPHEAR」に続く3作目であり、初めてアクション要素を多く取り入れた点にも特徴がある。

【『鬼ノ哭ク邦』E3 Trailer】

 本作は「2つの世界を切り替えながら進める」という着想から発展し、死と生、輪廻転生といったテーマを落とし込むことで企画を組み立てていった。当初は前2作同様RPGとして企画を進めていたが、1人の主人公が少女を守りながら導いていくというシナリオの軸が見えてくると、「ジョブを切り替えながら戦う、アクションRPGとした方が面白くなるのではないか」と考えたという。

 今回橋本氏のインタビューには、本作クリエイティブプロデューサーの時田貴司氏、本作プロデューサーの佐々木隆太郎氏にも参加していただけた。

左から、「鬼ノ哭ク邦(オニノナククニ)」プロデューサーの佐々木隆太郎氏、ディレクターの橋本厚志氏、クリエイティブプロデューサーの時田貴司氏

 時田氏と佐々木氏は企画当初から参加しており、特に役割を決めていたわけではないが、時田氏は特に世界観の描き方や、そのメリハリの付け方などをアドバイスし、佐々木氏はゲームシステムなどについて橋本氏とよく相談していたという。

 そこで出てくるのが冒頭の橋本氏の「心をえぐる物語」という言葉だが、「ライブ・ア・ライブ」のシナリオなどで知られる時田氏が参加する時点で、この方針は最初から決めていたことだったという。「いけにえと雪のセツナ」では最初の作品ということで控えめにした部分もあったが、本作では「ブレーキはかけない」と開発チームで話したという。

 アクションについては、リアルタイムにジョブを切り替えて戦う触り心地に注目してほしいという。本作では主人公のカガチに「鬼ビ人」を憑依させ、「鬼ビ人」を随時切り替えることで、様々なスタイルの攻撃を繰り出していく。

 オーソドックスな「刀」、重い斬撃が楽しめる「斧」など、インタビュー時点で公開されているジョブは5種類。しかし佐々木氏によれば、最終的には「両手で数え切れないくらい」のジョブが準備されているという。橋本氏のお気に入りの武器は未発表ジョブの中にあるということで、今後の情報公開が楽しみだ。

 またプレイ時間は30時間ほどを想定。約束はできないが、8月22日の発売前に何かしら本作に触れられる機会を設けたいと佐々木氏は考えているという。

 時田氏は「最近は続編やリメイク作が非常に人気だが、新作もコンスタントに作っていかなくてはと思っている。最近では『オクトパストラベラー』が成功して、とても勇気をもらった。『鬼ノ哭ク邦』で新作だからこそのインパクトを生み出せたらと思うので、ぜひどんな作品か確かめてもらえたら」と語った。