インタビュー
「FFXIV」、パッチ4.3「月下の華」吉田直樹氏インタビュー
ついに「紅蓮のリベレーター」完結! そして次回拡張に向けた新章が始動
2017年5月17日 12:00
スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(以下、FFXIV)」の最新アップデートパッチ4.3「月下の華」を5月22日に実装する。
このパッチでは24人のアライアンスレイド「リターン・トゥ・イヴァリース」のパート2や、超高難易度コンテンツ「絶アルテマウェポン破壊作戦」など多彩なバトルコンテンツと、新たなサブクエストなど多数のコンテンツが実装される。
今回は、「FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に「月下の華」の見どころや、実装されるコンテンツについて話を聞いてきた。ネタバレにならないよう、かなり言葉を選びつつも、それぞれのコンテンツのポイントを語ってくれた。
「ドマ編」が完結し、次回のシーズンに続く物語が始まる
――まず「月下の華(Under the Moonlight)」というタイトルを付けた理由を教えてください。
吉田氏: パッチ4.2と4.3は「紅蓮のリベレーター」におけるドマ編の完結編前後編ということで、4.2が「暁光の刻(Rise of a New Sun)」というタイトルで夜明けを意味していて、ドマに本当の夜明けがくる。しかし、日が昇ればやがてそれは沈み、はじめてそれで1日となります。夜明けを迎えたドマに、夜のとばりが下りて、その月夜のもとどういう結末を迎えるのか……。そんな意味が込められています。前回パッチ4.2のタイトルと対になるように、このタイトルにしています。
――前回のラストでは、確かに暗雲が漂うような感じでしたが、ここから大きなドラマがあるということですか?
吉田氏: 混迷を深めるドマがどうなるのか、PVを見ながら、いろいろディスカッションしてもらえたらなという感じです。
――前回は良い奴っぽかったアサヒが、今回のトレーラーではゲス顔全開でしたね(笑)。
吉田氏: まあ、前回のラスト付近でも超イヤな奴かも感を出してましたからね。
――ヨツユとゴウセツの関係はどうなるのですか?
吉田氏: おじいちゃんと孫という感じはきちんと継続されています。その2人の関係性にも注目していただければと思います。
――今回のPVには、新しい討滅戦の敵は出てないのですよね?
吉田氏: はい。出していません。
――そのあたりがメインストーリーのクライマックスにも関係してくるということですよね?
吉田氏: そうですね。何と戦うのか、なぜそうなるのかという辺りは、物語の核心に触れてしまうので。でも、うまくそこを抜いて編集できたかなと思っています。
――もしかしたら「極ゼノス」なのかなとも思っていたのですが、さっきのPVの中で戦っていたので違うようです。ゼノスは前回の終わりに謎めいた感じに出ていましたけれど、また戦うのですね。
吉田氏: ゼノスに関しては、今どういう立ち位置になっているのかという謎ももう一段前には進みます。その辺りの霧も少しずつは晴れつつ、次に向かっていくという感じではあります。
――この4.3のメインストーリーが、実質「紅蓮のリベレーター」の完結なのですか?
吉田氏: そうですね。今回はドマ編の完結ということで、ドマに関わる人たちそれぞれに結末が用意されていますし、次の展開に向けての大きな動きも用意されています。前回の「蒼天のイシュガルド」の時は、完結ということでバシッと終わっていたと思います。今回はそのまま次の新しいシリーズへ突入していく前哨戦でもあるように作ってあります。パッチのメインストーリーが終わった後も、いろいろと議論してもらえるような作りにしたつもりです。
――「紅蓮のリベレーター」の結末が、そのまま次の拡張の序章になるわけですか?
吉田氏: 拡張、とは明言しませんが、次のシーズンへ向かって、おそらく全く予想が付かない方向に進むと思います。ぜひドマ編の完結だけではなく、今後の「FFXIV」という所にもちょっと期待をしてパッチを待ってもらえたらなと思います。
ドマ町人地を復興、さらにナマズオの祭り準備もお手伝い
――今回、サブクエストとしてドマ町人地に新システムが登場するということですが、どのようなものになるのですか?
吉田氏: 復興するために物資がたくさん必要ということで、通常のNPCよりも色々なものを少し割高に買い取ってくれるようになります。不要なものをそこで一定量売ると街が復興して、買い取り額が少しずつ上がっていきます。荷物の整理をしながらドマが復興していく感じがうまく出ればなあと。
――買い取った量で復興の速度が決まったりするのですか?
吉田氏: たくさん納品したほうが、復興が早くなります。ウィークリー制限がかかっているので、週に稼げるギルの上限はある程度は決めてありますが。
――例えばどういったものを納品できるのですか?
吉田氏: 基本的にはNPCに売れるものはすべて売ることができて、NPCに売るよりも高く買い取ってくれます。
――この機会に倉庫のいらないものを整理するといいわけですね。復興すると、街のビジュアルも変化していくのですか?
吉田氏: 変わります。NPCが増えていったり、町人地で起こっているプレイヤーが介在しない小ネタドラマがあったと思いますが、ああいうモノも仕込んでいるので、設定好きの方はいろいろ見ていただければと思います。
――これまでのモードゥナやイディルシャイアのように、あそこの町人地がこれからプレイヤーがたむろするような場所になるのですか?
吉田氏: 復興の状態は個人フラグで見ているので、どちらかというと一人遊びにしてあります。
――今までの蛮族クエストの街づくりのような雰囲気ですか?
吉田氏: そちらに近いといえば近いですね。小さなお話しですが、ストーリーがあったり、復興する様子が丁寧に描かれているので、メインストーリーが終わってからで構わないのでちょくちょく通ってあげてくれると嬉しいかなと思います。
――サブクエストがらみということで個人的にお伺いしたいのですが、レベリング中のサブクエストについて、現在はレベル固定で取得経験値もよくないので、あまり遊ばれていないのではないかと思います。レベルアジャストして使いやすくなりませんか?
吉田氏: 実装してしまっているものに関しては、ちょっと難しいかなと思います。全検証し直しになってしまうので。ただし、僕も実際にプレイしていて同様のことは強く感じているので、今後実装されるサブクエストなどは、できるだけレベルアジャストしていこうと思っています。やはりプレイして貰えないと勿体ないですから。自分でプレイしていても、余ったサブクエをシャキ待ち中に遊ぼうと思っても、レベルがかみ合っていない。しかし、それが受注できるレベルに到達したころには、もうほかにも稼ぐ方法があるので、結局放置が続いてしまう。あれはすごく勿体ないので、何か良い方法はないか考えています。
――今回の蛮族クエストはナマズオで、ギャザクラ用ということですがPVには姿がありませんでしたね。
吉田氏: あまりにもコミカルなので、実はPVに全く入っていないです(笑)。ナマズオたちが、かつて行なわれていたお祭りを再開しようという物語になります。そのお祭りを成功させるために、いろんな部族や種族に協力を仰ぎながら、お祭り会場を作り上げていくという形です。そこにお祭り会場を作っていくためのアイテムをクラフターが作って納品したり、ギャザラーが集めてきて納品したりという形になります。
――だんだんとお祭り会場っぽくなっていくんですね。
吉田氏: はい。おいおい!というくらいコストをかけていましたね。見た時には手遅れでした(笑)。
――みなさんナマズオに愛がありますね。
吉田氏: こちらも今までにない雰囲気になっているので、じっくり遊んで欲しいです。後はレベル60を超えて、まだ70になってないというクラフター、ギャザラーに関してはかなり経験値をもらえます。難しくはしていないので、コツコツやっていれば70に到達すると思います。ぜひレベリングのお供にでもしていただければと思います。
――ちなみに今回ギャザクラ用の装備更新と新レシピは出るのですか?
吉田氏: はい、あります。次の4.4で「次元の狭間オメガ」の次のレイドが入りますから、そのための新式に向けたクラフター、ギャザラー自体の装備更新もありますし、あと1つ、あるテストケースが用意されています。これはマーケットへの影響があるのでこれ以上は言えません。クラフターとギャザラーに関しても、色々な試みを行っていくつもりです。
「リドルアナ」では松野氏の力作シナリオが楽しめそう
――アライアンスレイドダンジョン「リターン・トゥ・イヴァリース」は今回「封じられた聖塔 リドルアナ」ということですね。前回の舞台が「ラバナスタ」で「FFXII」のスタート直後を思わせるダンジョンだったのに、今回はいきなりラストダンジョン近くになるんですね。
吉田氏: 松野さんが前回のパート1をリリースして、プレイヤーの皆さん、それからイヴァリースアライアンスファンの皆さんの反応を見て、当初予定していたシナリオをある程度軌道修正して、より盛り上がる方向に舵を切ったのが今回のパート2かなと思っています。僕らも最初、場所を変更したいんだけどと言われて、「え、どこです?」と聞いたら、「リドルアナ」と言われて「え、ゼロから作ることになるぞこれは……」と(笑)。
――今回のリドルアナですが、今のお話ですとパート1が発表されてから作り直したということなんですか? それでこれだけの再現率はすごいですね。「FFXII」でこの風景見た覚えがあるというカットシーンもあったり。
吉田氏: はい。「FFT」から始まった物語に「FFXII」が飲み込まれつつありますね。でも頑張って作った甲斐があって、景観的にも素晴らしい出来になっています。バトルもよくできているので、間違いなくお祭り騒ぎにはなります。
――「FFXII THE ZODIAC AGE」をプレイしてから改めて「失われた都 ラバナスタ」で遊ぶと、細かいところまでよく再現されているなと感心しました。
吉田氏: ありがとうございます。もともと「FFXIV」には松野組出身の開発者が多いので、かなりこだわって作っています。
――今回のストーリーはどうなるのですか?
吉田氏: 前回、松野さんに僕らが提示したコストの範囲内で作り切っていただいた後で、「どうもクリタワに比べてシナリオボリューム足りなくない?」と言われたんです。クリタワの時にやりすぎたから、今回はこうしているのですがと。しかし松野さんは「もう少し書かせて欲しいな」と、チラチラ視線を送ってくる感じなのです(笑)。そこで現場とせめぎ合いをして、かなりギリギリのギリギリまで突っ込みました。カットシーンもかなり良くできているので、ストーリーとしても、イヴァリースアライアンスファンの皆さんにとっては、新たな謎というか「え、こことくっつくの?」みたいな新たな謎も散りばめられています。ぜひプレイしてみて欲しいです。もちろん、知らなくても楽しめるようには作ってありますのでご安心を。
――松野さんのクリエイター魂に火が付いている感じなんですね。
吉田氏: そうですね。テキストボリュームもかなりありますしね。実際クエストも長いです。初日にコンテンツクリアまで目指すのではなく、じっくりシナリオを観て、翌日に満を持してバトルに挑む! という方が、より楽しめるのではないかと思います。
――今回のリドルアナはエオルゼアのどこかにあるという設定なんですか?
吉田氏: もちろんです。すべて松野さんが、世界設定を確認したうえでそれを壊さずに、むしろイヴァリースと思われるものが惑星ハイデリンの中にちゃんと納まるように、世界設定班と厳密につなぎ合わせてやってくれているので、きちんと存在することになっています。
――「FFXIV」にはいろいろな「FF」の要素が入っていますが、例えば「FFXII」の要素でも、すでにほかのコンテンツに使ってしまっているものがあったりしますよね。ミミックがアラグのメカとして「大迷宮ハバムート」に出ていたり。そういう中で、整合性をとる難しさはありますか?
吉田氏: 設定やテキストを書くというのは、実は一番開発コストが安いんです。これは松野さんもおっしゃっていたことですが、結局ライターの脳内でうまくつじつまを合わせればいい。それこそが、ゲームライターの腕の見せ所なのかと思うのです。キュクレインなんかは、出した当時は今の状況をまったく想定していなかったので、これも世界設定班が何かしら設定を用意したようです(笑)。
――「FFXII」ではリドルアナで登場するハシュマリムもすでに登場してますね。
吉田氏: これらの点は、やはり松野さんというオリジナルを作った方が制作されているので、僕たちはとても楽です。創造主がそれでよいのなら、それが「FFXIV」の中のイヴァリース。松野さんからも、「別にいいよ、そこは足かせにならない」と言われています。
――前回は吉田さんの方が気を遣われているという話でしたが、今回はいかがでしたか?
吉田氏: 今はもう僕はブレーキ役でしかないですね。松野さんが書いてくる原稿を見て、「うわー、すごく面白そうだけど、すごく大変だな」と。少し進んでは現場から悲鳴があがって、「松野さん、ここはちょっと抑えませんか?」と相談しつつ、現場には良さを消さないように「ここは実装を優先しよう」とお願いして。どちらかというと僕は編集の立場でやっています。
――前回の「失われた都 ラバナスタ」では、ボスのギミックがほとんど新しいものでしたが、今回も新しいギミックが入ってくるのですか?
吉田氏: 大ネタがあります。大変でした。でも、これはヒント出さないほうがいいかな?
――初見でびっくりしたほうが楽しいということですか?
吉田氏: まさか「FFXIV」の中で、というものがあります。というか、ギミックは基本的に全部新しいと思います。 前回は「ハシュマリム」で、きちんと絵を見て避けましょう、というものが多かったですが、そのあたりは今回も意図的に用意されているものがあります。ぜひ、みんなでワイワイとお楽しみください。
――前回も雑魚などに細かい小ネタがたくさん仕込んでありましたが、今回もそんな感じになるんですか?
吉田氏: そうですね。松野さんがギリギリまでテキスト入れたいと言ってましたので、何かしら用意されているかもしれませんね(笑)。
「パゴス編」実装前に「アネモス編」を緩和
――「禁断の地 エウレカ」について、現状の「アネモス編」ですが、独特な遊び方ができる場所になっているかなと思います。現状のいわゆる「ノの民」がいて、沸かしパーティがいてという枠割分担があるような遊び方は、当初から想定されていたのですか?
吉田氏: そうですね。ある程度の想定はあり、ずっと街にいるとペナルティがあったほうがいいのではという話まで一度は出ていたのです。僕らがMMORPG経験者だからこそ、あまりに先回りしてシステムを作りすぎると、結局ルールの多いコンテンツになってしまう。だから、今回は様子を見ようということで、結果それは良い判断だったと思います。第一世代のMMORPGも、基本的に街の中でチャットをして待機をし、何か起きたら出ていくという人たちと、ガツガツずっとキャンプをしている人に最終的には分かれていきました。別にそれが悪いことではないよね、ということです。
――そして遊んでいる人たちに委ねる今のスタイルになったのですね。
吉田氏: 自分たちで自然とルールを作れるのが、エウレカの良いところだと思います。ディアデム諸島の初リリースでは、ルールが全くない状態から始め、次はしっかりルールがある状態を作ってみました。それを踏まえ、今回のエウレカではその中間を狙いました。上手く回ってくれてほっとしています。ノの民と言っても、NMの出現条件を満たしてくれるプレイヤーを、しっかりありがたがってくれる。2人乗りチョコボが活躍したり、蘇生に関しても、蘇生して欲しいなら行くけど、蘇生を受けたこともちゃんと報告してね!など、とても遊びをうまくコントロールしてくださっています。僕たちとしては、それがとてもうれしいのです。
――次回の「パゴス編」はエレメンタルレベル(EL)いくつから遊べるのですか?
吉田氏: 「パゴス編」はEL20からになります。パゴス編に向かって、「アネモス編」は緩和をします。後発の人がレベリングしやすくなるように4.3リリースと同時に手を入れてありますので、まだまだレベリングの途中だという人も、あきらめずにコツコツ続けてみてください。
――緩和は取得経験値の増加といった形になるのですか?
吉田氏: ウィークリーボーナスを、4.3の実装と同時に攻略手帳に入れます。ソロで1週間のうち何回か通って、規定数の属性モンスターを倒しているだけで結構な経験値がもらえるようにしてあります。エウレカウエポンを鍛えるときにキーになるアイテムも取得しやすいようにしてありますので、追いつきやすくはしてあります。「パゴス編」のリリースは、4.36を予定していますので、それまでにゆっくりレベリングしてくださればよいと思います。
――緩和が先に入るんですね。そして後から本編が入ると。
吉田氏: そうです。パゴス編に備えて準備しておいてくださいという形になります。
――そのウィークリーをやっていれば、どんどんレベルが上がっていくのですね。
吉田氏: そうですね。ボーナスは結構大きめに設定しています。
――自分も出遅れ組なので嬉しいですね。
吉田氏: 僕も出遅れ組なので、今からコツコツ始めようかなと思っています(笑)。
――ノの民をやっているんですが、なかなか……。
吉田氏: そうですよね。当初の大混雑している時ならよかったのかもしれないですが、ノの民だけではそこまでは上がらないですからね。ぜひコツコツどうぞ。そういえば、モルボル(コミュニティチームの室内氏)はエウレカが本当に大好きで、あんなに通うとは思いませんでした(笑)。
――モルボルさんは当然20ということですか?
室内氏: 当然20です。
吉田氏: めちゃ早かったよね……。
――零式に手間取っていたら出遅れたんですが、きっとそういう人は多いんじゃないでしょうか。零式が終わらないから、気になっていけないという。
吉田氏: そうですね。4層が終わったら落ち着いていこう。でももう人が少なくなってるだろうしな……という感覚があると思うんです。ただ、ちゃんと後発が追いつきやすくはするので、じっくりマイペースで進めていただいて間に合うと思います。
「絶アルテマウェポン」はタイタンたちの脅威再び
――高難易度コンテンツとして「絶アルテマウェポン破壊作戦」が入るということで、固定パーティの募集などが盛んに行なわれていますが、どんな感じのコンテンツになるのでしょうか? 「絶バハムート」をクリアしていなくても挑むことができるのですか?
吉田氏: 「零式:シグマ編」の4層を突破していれば大丈夫です。
――PVの最後にちょっと出ていましたが、タイタンとイフリートとガルーダがいましたね。
吉田氏: 「悪い冗談だろ!」と言いたくなる内容ではありますね……。
――見るからにヤバいことになりそうな雰囲気でしたね。
吉田氏: 今回の「絶」のバトルは展開が相当早いので、まずはそこに面食らうかもしれません。全体のトータル時間は「絶バハムート討滅戦」のフィードバックを受けて短くなるようにしました。「絶バハ」よりは数分間短く決着が付くようになっているため、逆にフェーズ移行が早い。ワイプするときにはあっという間にワイプします。「絶バハ」とは全然遊び心地が違う「絶」になっているかなと思います。果たしてクリアできるかどうか……でも、きっと攻略の動画配信は盛り上がってくれるんじゃないかと思います。
――タイタン、イフリート、ガルーダがそれぞれ登場するとなると、それぞれに思い入れのあるBGMを持っているわけですが、BGMはアルテマウェポンのものだけなんですか?
吉田氏: 今コンテンツの確認をしてますが、PRIMALSバージョンのBGMじゃないかと思います。曲は少なくとも原曲のままではなかったですね。
――それは盛り上がりそうですね。「絶バハ」と比べて難易度はどうなんでしょうか?
吉田氏: 難しさの方向性が違うので、「絶アルテマ」の方が簡単だという人もいれば、こっちの方が難しいという人もいると思います。
――DPSを突き詰めていく感じなのですか?
吉田氏: 極端に盛ってはいませんし、そもそもクリアに最も近道なのは、火力ではなくギミック処理。ギミックを繰り返し丁寧に練習していけば、いずれ火力も出るようになるでしょう。
――ということは、ギミック寄りなんですか?
吉田氏: どちらかといえば、ギミック寄りですね。最終調整に参加しましたが、とても一回では覚えきれない速度と量でしたね。
――難易度が高ければ高いほどいいという人たちが喜びそうですね。
吉田氏: 前回のフィードバックを受けて、短くてもいいからもっと難しい方向性でもいい!という声も多少お応えしたかなと思いますが、難しくしてやろう!と思って制作したわけではないです。さて、これ以上は言えません。謎を解くのもプレイヤーの皆さんの腕なので、僕たちも攻略を楽しみに拝見します。
アメノミハシラの最上階にはドードーがいるらしい
――ディープダンジョン「アメノミハシラ」について、30階までは既存のディープダンジョンと同じシステムなんでしょうか?
吉田氏: 魔土器がバランス調整されていて、なくした効果もあれば、追加した効果もありますが、基本的な遊び心地は、「死者の宮殿」と同じです。「アメノミハシラ」はレベル61から突入可能で、レベル61から70まで30フロアかけてレベリングしていく、というイメージです。基本的にはサブジョブをレベル70まで上げるためのレベリングや、サブジョブ用の武器強化などに対応したコンテンツです。もちろんストーリーも専用のものが用意されています。レベル1から60まではディープダンジョン「死者の宮殿」、レベル61からレベル70までを「アメノミハシラ」という役割になります。
――今度はレベル70の武器を持ち出せるようになるのですか?
吉田氏: そうですね。
――セーブデータは「死者の宮殿」と共通になるのですか?
吉田氏: いいえ、別々に保存可能です。
――31階から難しくなるんですね?
吉田氏: 31階から100階までは完全にチャレンジダンジョンです。4人で遊べる高難易度コンテンツが欲しいという声に応える形になっているので、かなり難しいです。魔土器を駆使してうまく立ち回らないと勝てないので、お気を付けください。今回は大部屋というフロア全体が1つの部屋になるという「不思議のダンジョン」シリーズにあるシステムが「FFXIV」で再現できたことです。面白いのでぜひ(笑)。
――それは、31階以上で、ということですか?
吉田氏: そうです。
――前回は、エッダちゃんのストーリーの結末を見るという目的で地下に潜っていきましたが、今回はどんなことが目標になるのですか?
吉田氏: シナリオももちろんそうですが、そこでしか手に入らないマウントなどがあります。レベリングに行きたい人と、シナリオを見たい人と、アイテムが欲しい人がいて、それぞれのモチベーションで遊べるようになっています。
――マウントはどんなものが入るのですか?
吉田氏: ドードーのマウントです。プレイヤーのみなさんから「ドードーのマウントが欲しい!」という声を以前からいただいていて、ここでドードーマウントが手に入ります。なぜドードーがここで手に入るかは、最果てまで行ってもらえればわかるかもしれません(笑)。
――その秘密を解くためにも行く必要があるわけですね。
吉田氏: 4人で遊ぶ高難易度さとしては、とても面白いです。バランスも良くできているし、モンスターの技にもここ固有のものがたくさんあります。ぜひ、挑戦してみてください。
――31階以降のセーブ方式は「死者の宮殿」と同じで、同じ4人でなければ続きに入れないという形ですか?
吉田氏: そうです。そうでなければクリアできない難易度になっていますので、マッチングは対象となっていません。ぜひパーティを組んで挑んでください。
侍、暗黒騎士、占星術師、ジョブ調整のポイントを解説
――ジョブ調整について、今回暗黒騎士と侍、占星術師に調整が入るということが発表されています。まずは侍ですが、純粋にDPSを上げる方向になるのでしょうか?
吉田氏: 基本的には火力の向上がメインです。複数のコンボに純粋な火力アップの調整を行いました。また、もう少し敵視の抑制を行いたい、という声が多いことから特定のアクションに敵視を下げる効果を追加しています。おそらくモンクも同じように敵視を下げたいという声が出てくると想定し、モンクにも同じように、特定アクションに敵視を下げる効果を追加しました。
――どこかのルートに敵視を下げるという効果が追加されるのですか?
吉田氏: 最強のローテーションを繰り返していれば敵視が下がるのではなく、必要に応じて使うようになっています。うまく混ぜてくださいね、という意図です。最大火力のローテーションを実行していれば、勝手に敵視が抑制されるのでは、あまりに芸がありません。攻撃ローテーションが途切れる際に使うなど、きちんと考えて使うことを前提に用意してあります。
――暗黒騎士にはどのような調整が入るのですか?
吉田氏: プレイヤーの皆さんが100%臨んでいる調整かといわれると、そのためにはかなり巨大な変更が必要で、どうしてもパッチ作業では賄えない状態です。フィードバックいただいている中から、意図が明確に理解できるものに対して、できるだけ作業可能な範囲で対応させていただきました。基本的には使い勝手調整をしつつ、攻撃面、防御面、双方に底上げをしている形になっています。
――全体の火力が底上げされるということですか?
吉田氏: いいえ、タンクですから火力だけを考えているわけではありません。あくまでタンクというロール内で、ゲーム体験を差別化した上での調整です。ですので、防御面も火力面も使い勝手も、という調整になっています。暗黒騎士は、相方がいずれのタンクであっても対応できるジョブなので、その点は崩さないようにしたいと考えています。
――ナイトは最近STが固定化してますが、戦士と暗黒はこのペアになったときにはMT、STのどちらにも成りえますものね。
吉田氏: 防御性能も高い上に、戦士も調整されたので、組み合わせは増えたと感じています。実際自分でプレイしていても、色々なタンクの組み合わせに当たるようになりました。戦士はとりあえず暴れまわっている印象ですけれど(笑)。
――戦士は常にディフェンダーを切るタイミングを伺っている感じですね
吉田氏: みなさんスタンス切るの好きですよね……(苦笑)。
――占星術師はどういう方向性になるんでしょうか?
吉田氏: 占星術師は、カード使用時のグローバルクールダウンへの食い込みが厄介だとか、全体的にもう少しMPの燃費を改善して欲しいという声があるので、そういったところを細かく。攻撃魔法は全般的に詠唱時間を短くしたので、火力を底上げしつつ使い勝手はかなり向上したと思います。
――回復力を上げるというよりも、使い勝手の調整になるのですか?
吉田氏: もちろん回復魔法使用時の効果や燃費なども含めての使い勝手の向上です。今でも極端に他のヒーラーに劣ることはない性能ですが、全体が楽なジョブに流れるのも事実なので、印象を変えたいということも大きな要因です。
――侍も暗黒騎士も占星術師もエンドコンテンツにも参加していますし、弱いジョブではないけれど、使い勝手が悪いせいで敬遠されているということなんですね。
吉田氏: 全体ヒール力、MPの燃費、グローバルクールダウンへのストレス、といった辺りを変えることで、トータルのパフォーマンスが上がるようになったと思います。
――今回はこの3ジョブだけなのですか?
吉田氏: 他のジョブにも調整項目はありますが、あまり大きくなく、影響が少ないものが多いです。
――黒魔道士などにも入るのですか?
吉田氏: 黒魔道士にも調整が入りますが、これは単純に使い勝手向上です。エーテリアルステップとラインズステップの際、アニメーションによる「引っかかり」が存在しているのですが、これを無くして即時発動になるよう調整しました。
――短い時間ですが、そこがストレスになるんですね。
吉田氏: 詠唱が最重要なジョブですので、移動系のアクションは命綱です。よりその意図を強めたのがパッチ4.2の調整でしたが、まだストレスがあるので、それを無くしてしまおうということです。いくつかのジョブで同じように、「やっていて微妙にストレス!」という部分を細かく調整しています。黒魔道士はこれ以上の火力は必要ないと思います。自分で使っていてもそうですが、これ以上の火力アップはバランスを壊してしまいます。
――しかし黒魔道士のような詠唱のあるジョブは、DPSが高い人と低い人の差が激しいですね。
吉田氏: 黒魔道士はやりこみが面白い分、確かにかなり扱いが難しいジョブになっています。僕のメインが黒魔道士なので、そのせいで逆に難しいという側面もあるかもしれませんね……。
――吉田さんのジョブというイメージですからね。
吉田氏: 僕が楽しくなる難易度に調整されているとは思います。たまにほかのジョブを使うと、やっぱり黒魔道士は難しいなと思いますものね。
――逆に難しいから面白いということですか?
吉田氏: 黒魔道士は、リスクとリターンがすごくはっきりしていて、停止して魔法を打ち続けていれば、どんどん火力が伸びていきます。一方で、移動によって詠唱が中断されてしまったり、それによってアストラルファイアIII、アンブラルブリザードIII、エノキアンなどの付与が切れると、迅速魔が無い限り一気に想定火力と乖離してしまいます。しかし、だからこそ、やればやるほど上手くなっていくのが実感できる。1つのローテーションを身に着けてしまえば、あとは詠唱できるタイミングと、リキャストが戻るタイミングで、常にフルバフを目指して火力を出せます。
procにせよ、アストラルファイアやアンブラルブリザードの残り時間に関しても、かなりシビアにぎりぎりのタイムしか取られていないので、コンテンツ毎に状況を見ながらの瞬時判断がすごく多い。確かに零式をやっていても、突き詰めていくと各層毎に初動のバースト方法が微妙に違うとか、三連魔や黒魔紋の使いどころがリキャスト毎に使うのがベストにならないとか、かなりの工夫が必要です。その分だけ、やり込めばどんどん面白くなって、火力もどんどん上がる。いくつかのジョブにも似た要素はありますが、これを一番感じやすいのがたぶん黒魔道士です。そのアイデンティティを維持して今に至る、という感じでしょうか。
――そういえば、もうずいぶん「紅蓮のリベレーター」のリリースから時間が経って、サブジョブを育てている人も増えています。そうなってくるとサブジョブってメインジョブほどこなれたローテーションを回すことができないので、それを練習できる上級者の館のような場所は考えておられないんでしょうか。
吉田氏: そういったものが欲しいと言われることもありますが、「何をもって正解とするか」が非常に難しい。基本的にゲームなのですから、自由に遊ぶべきだと思います。零式などはあくまで「突き詰めたい人が挑むもの」ですので、単に「そこそこやれればよい」人と、「突き詰めたい」と思う人との正解は異なります。
そこに「上級者の館」というふわっとした回答らしきものを出すと、今以上に「何が正解なのか」という議論が大きくなってしまいます。公式が出したローテーションが、「必ずしも最善手なのか?」という議論も起こるでしょう。また、これもジョブ調整であっさり変わってしまうこともありますし、メンテナンスコストを考えても、非常に難しいと思います。DoT管理の基礎や、赤魔道士のマナの溜め方の基本などは、何かしらあっても良いのかもなあ、とは思いますが、実行するのは難しいですね……。
――赤魔道士は混乱しやすいというか。ギミック避けながらやっていると、片方だけ溜まっていってしまうんですよね。
吉田氏: うーん、「ジョルラ」から「連続魔ヴァルエアロ」、Procしたら「ヴァルストーン」から「連続魔ヴァルサンダー」、Procしたら「ヴァルファイア」から「連続魔ヴァルエアロ」……Procが切れない限りはホワイトマナ魔法、ブラックマナ魔法を交互に撃つ、最低限覚えるのはこれだけでよいです。単純に口に出して「白、黒、白、黒、プロックないのでジョルラからやりなおし!」という感じでプレイすると覚えます(笑)。突き詰めるともっと色々ありますが、偏っちゃう! という人は、まずはここからですね。
黒魔道士も、パッチ4.2の調整が入ったことによって、Proc「サンダガ」の有効性が格段に上がりました。火力を伸ばすなら「激成魔」は「サンダガ」に使い、Proc「サンダガ」を確定させて、できるだけそのProcを長く保持してダメージを伸ばす方が得になりました。こういった細かい調整にコンテンツとして対応していくのは不可能なので、やはり難しいですね……。個人的にはコンテンツ毎に用意されている「木人討滅戦」に挑み、木人が壊せるならそれでいいと思います。ローテーションを工夫して壊せるようになるのでもOKですし、装備が強くなって壊せるようになった、でもよいと思うのです。正解のようなもの、を出すことが、必ずしも良いことではないと思います。
フロントラインルーレットで3つのルールが遊びやすく
――PvP「ザ・フィースト」のアップデートと、「クリスタルタワー演習場」のマップ改修ですが、これは大会に向けた改修ということですね。
吉田氏: マップについては、パッチ4.2で大きく手を入れたところが、あまりよくないというフィードバックをいただいてしまいました。良くなったところは残して、評判が悪かったところを元に戻すという大きな調整をいれたので、かなり改善されています。もうひとつ、HUDのアップデートに関してはかなり大きくて、味方だけでなく対戦相手のバフなどが全部見えるようになります。今までは「外部ツールを使っている人が、相手側のバフも見えて有利なのでは」という問題がありましたが、公式ですべて見るようにする対応が終わったので、公平性が格段に増しました。
――画面の両側に敵味方のパラメーターが並ぶわけですか?
吉田氏: パーティウインドウが2つあるような状態です。これでかなり公平になったと思いますし、実況がやりやすくなったので、これも大会に向けて作っていたものです。かなりの大改修だったので、時間がかかってしまいましたが、綺麗に出来上がりました。
――フロントラインのルーレットはどうなるのですか?
吉田氏: 各ルールそれぞれで遊びたいという声があって、それぞれのルールが好きな方がおられますので、日替わりで開催ルールが変わるようになります。飽きも減りますし、新鮮なので毎日プレイできます。現状ではこれがベストかなと思います。
――曜日で固定になるのですか?
吉田氏: 3つのルールが毎日変わっていくので、曜日固定にはなりません。
――昨日これだったから明日はこれ、明後日はこれということになるのですか?
吉田氏: そうです。3つのルールの並びは同じです。
――今日はどのルールなのかはどこで確認できるのですか?
吉田氏: コンテンツファインダーに表示されます。
ハウジング「交流帳」は60件のメッセージが記録可能
――ハウジングの「交流帳」についてもお伺いします。これはメッセージが残せるというものだと思いますが、何文字くらい残せるのですか?
吉田氏: SNSに投稿できるくらいの長さは担保しています。2バイト文字と1バイト文字で差はありますが……。他にもSNSにある、コメントを本人が承認するまで非公開など、設定ができるようにしています。デフォルトでは承認待ちになりますので、面倒だという方は、即公開へ切り替えていただければと思います。
――メッセージはずっと保持されるのですか?
吉田氏: メッセージは最大60件で、フルになると書けなくなるので、自分で古いものなど、メッセージを消してくださいという仕様になっています。
――一番古いものから自動的に消えていくわけではないのですね。
吉田氏: 1回それで実装されていたのですが、僕のチェック段階で変更してもらいました。古いものから自動削除されるのなら、自動削除対象外にする「メッセージロック機能」がないと話にならない。「このメッセージは絶対に残したい」というニーズに今はまだ応えられないのなら、勝手に消すのはありえないということで、自動削除機能は付けない状態でのリリースとなります。
「任意で消せるようになるなら、ロック機能は必要ないんじゃないですか?」とも聞かれたんですが、「そういうものじゃないんだよ」と。「いらないものを任意で消す機能」と、「絶対に消したくないものを指定するという機能」は、まったく別のものです。そして本人にとって、消してよいメッセージと、消したくないメッセージは、僕たちには判別できない。「消したくないものはロックされている」という安心感があるのとないのとでは、使い心地が全然違います。こうした感覚を持つのは、仕様を切る上でとても大切ですが、僕自身、長年のプレイ経験で身についたものです。最初からそんな仕様は書けません。開発者であっても、「それくらい先回りして考えろ」というのは無理難題すぎるので、こういう事例こそきちんと説明をして、感覚を受け継いでいって貰えたらなと思っていたりします。
――ミスって絶対に発生しますものね。
吉田氏: このようなニュアンスを開発チームに伝えるのは本当に難しい。でも、オンラインゲームならではの「気づき」でもあると思うのです。だから開発していて楽しい、と感じる要因でもありますね。
――この前「せいとん」をミスって、初めて「せいとんをもどす」を使いました。一瞬目の前が真っ暗になって、心の底からこの機能があってよかったと思いました。
吉田氏: 自分ルールを設けて手動でアイテムを整頓されている方は、誤爆「せいとん」で絶望するみたいですね……。サブコマンドから「せいとん」を外せる機能もあるのですが、それを使っていないということは、「せいとん」をどこかで使っている場面はあるんですよね?
――「せいとん」は、それはそれで使っていますね。
吉田氏: あ、やっぱりそうなんですね。松野さんにもそう言ったら、「せいとんはせいとんで、別のところで使うんだよ」と言われましたもん(笑)。
――きっとこのハウジングの「交流帳」も、ロックがあることが重要ですね。
吉田氏: そうですね。ほかの人から書き込まれて、とても嬉しかったというメッセージは、意図的に残しておきたい、ロックしておきたい。ロックした、というその行為自体が、そのメッセージを大切にしているという「手ごたえ」でもあります。何年経っても、あとで読み返したくなるメッセージや言葉はあると思うのです。
――4.3の実装が楽しみです。最後にファンへのメッセージをお願いします。
吉田氏: いよいよ4.0でスタートした「紅蓮のリベレーター」が、4.1でアラミゴ編が落ち着きを見せ、パッチ4.2と4.3にてドマ編が一段落となります。どんなお話しなのかはぜひプレイしてみていただきたいですが、それと同時に新たな物語が幕を開けます。果たしてメインストーリーはどこへ向かい、光の戦士はどうなっていくのか、ぜひご注目ください。今回は特にコンテンツ量もシステム量も多く、隅々まで遊んでいただけると思います。いっぺんに全部ではなく、少しずつのパッチに分けて公開することで、できるだけいろいろなコンテンツを遊んでもらえるようにしようと思っています。ぜひこの夏は「FFXIV」をじっくり楽しんでいただければと思います。
――ありがとうございました!
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