使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第325回

ハンター注目の拡張スライドパーツ「クロオビ」いよいよ発売!

文房具風のユニークなゲームグッズも試してみた

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 日夜狩りにいそしんでいる人が多いかと思うが、「モンスターハンター4」発売前よりプレオーダーが受け付けられ、注目の集まっていた拡張スライドパッドグッズ「クロオビ」が、いよいよ発売となった。純正の「拡張スライドパッド」の中身を使い、右背面に右スライドパッドをレイアウトさせる独特なグリップとなっている。その使い心地はどうなのか?早速試してみた。

 この他、一見すると文房具にしか見えないユニークなグッズを3種類まとめてチェックしてみた。ノートに見える3DS LL本体カバー、木の素材を使った鉛筆風のタッチペン、消しゴムそっくりな画面クリーナーと、ユニークかつ実用性もしっかりとあるグッズだ。


拡張スライドパッドの中身を使ってオリジナル配置のグリップに! ハンター注目グッズ「クロオビ」

メーカー:
ゲームテック
価格:
2,100円
カラーバリエーション:ミッドナイトブラック
/ スノーホワイト / クリムゾンレッド
「3DSLL用拡張スライドパッド」(別売)が必要

 右背面に右スライドパッドとZRボタンを配置し、右スライドパッドとボタン操作を同時に行なえるようにする“組み替えパーツ”の「クロオビ」が、いよいよ発売された。この製品はゲームテックが運営する通販サイト「ゲームテックダイレクト」限定販売となっている。「モンスターハンター4」発売以前からプレオーダーを受け付けていて、発売を待っていた人も多いはずだ。

 “組み替えパーツ”としているのは、この「クロオビ」が、任天堂より発売されている「3DS LL用 拡張スライドパッド」の中身のパーツを「クロオビ」へと移し替えて使用するものなため。別途、「3DS LL用 拡張スライドパッド」を用意するほか、自分で分解と組み込み作業が必要になる。それゆえに、この製品に関しては、初期不良および仕様に関する質問以外は、全てサポート対象外となり、作業中に起こったパーツの破損等についてもサポート対象外となる。注意いただきたい。

 まずは「クロオビ」の同梱物をチェック。以下のような内容物になっている。

  • クロオビ本体ケース(表面・背面)
  • 内部に組み込むためのアタッチメントA・B
  • 「3DS LL用 拡張スライドパッド」を分解するためのY字ドライバー
  • +ドライバー
  • 十字ネジ
  • 組み立て手順が記載されている取扱説明書

 この内容物のみで「3DS LL用 拡張スライドパッド」の分解と「クロオビ」の組み立てができるようになっているが、付属のY字ドライバーと+ドライバーはどちらも小型で力を入れづらいため、ネジ山をなめてしまわないように注意したい。

左が「クロオビ」の筐体で、右が「3DS LL用 拡張スライドパッド」

 組み立てから解説していこう。まずは「3DS LL用 拡張スライドパッド」から内部パーツの摘出作業だ。Y字ネジを外して筐体を開き、内部から、基板に繋がっているスライドパッドとベース、Rボタン/RZボタン、赤外線センサー、ZLボタン、電池ボックスの電極、電池カバーと固定用のナットを取り出す。これらは全て「クロオビ」側で使用するパーツだ。電池カバーのナットなどは小さくて見落としがちなので、紛失しないように注意したい。

 摘出に続いて「クロオビ」側へ組み込んでいく。組み込みで難関となるのはスライドパッドの取り付け。スライドパッドとベースは差し込む部分に向きがあり、位置的にも奥まっていて目で見えないので、ベースの突起にそのままはまるように、スライドパッド固定用の穴の向きを確認して指で押さえ、そのまま合わせるのがいいだろう。また、取扱説明書には記述がなかったが、基板固定用の枠とネジ穴(1個)がクロオビ内にあるので、そこに基板を収め、付属の予備ネジで固定したほうが収まりがいい。

 分解と組み込み作業は26工程ほどで、研究所員の組み立て所要時間は約1時間ほどとなった。既製品を分解して移し替えるだけに、少々難易度は高めだ。ゲームテックでは組み立て動画や取扱説明書のPDFファイルも公開しているので、そちらもご覧頂きたい。

「3DS LL用 拡張スライドパッド」を分解して中身の基板やパーツを取り出し、「クロオビ」に装着していく。付属のドライバーのみで完成できるものの、工作に慣れていない人だと組み立て難易度は少々高め

 完成した「クロオビ」を見ると、パーツはプラスチック素材で表面には梨地加工が施されており、少しサラサラとした手触り。少々大きめな高さのあるサイズで、寸法は約168×120×45mm(横×縦×高さ)、重量は約152g(単四乾電池込み)となっている。ベースの厚みに加え、グリップの膨らみが大きくついている。横幅と縦幅は3DS LLより一回りほど大きい程度だ。

 3DS LLはそのまま収納枠に収めるのみ。固定用のゴムは「3DS LL用 拡張スライドパッド」から移植したもので、挟み込む強さもほどよい。装着したままで、イヤフォン端子、ボリュームスイッチ、ワイヤレススイッチ、電源端子、L/Rボタンは触れるようになっているが、3DSゲームカードスロット、タッチペンホルダー、SDカードスロットは塞がる。ただし、タッチペンはクロオビ側に別のホルダーがあるので、そちらに入れ替えられるようになっている。

「クロオビ」は縦と横は3DS LLより一回り大きいぐらいだが、厚みが結構ある。特にグリップが高さをつける方へと厚みがつけてある
手で持ったところ。右手の人差し指で右スライドパッドを操作し、中指でZRボタンを押している
グリップは厚みが結構あるものの、ベース部分もそこそこに厚みがあるので指が少し窮屈になる。もう少しホールドできる形状だったら、全体の操作感もより向上したと思うのだが

 手で持ってみると、全体的に厚みが結構あり、手の大きい人だとほど良いが、手が小さい人にはちょっと持ちづらく感じてしまうかもしれない。グリップは横幅はあまりなく、縦(高さ)に膨らみをつけている。だが、グリップ内側にあるベース部分の高さがそれなりにあるため、グリップに添えた指に当たってくるのが気になるところ。手の平でグッとは握れず、握るというよりも両手で外側からグリップを挟み込むような力加減になっていた。もう少しグリップを横に広げつつ、グリップ脇のベース部分を削るなり角を落とすなりしてくれていたら、よりしっかり握れるようになったのではないだろうか。ホールド感はもう1歩欲しかったという印象だ。

 実際に「モンスターハンター4」のプレイを試してみる。右スライドパッドとZL/ZRボタンの基本的な感触は、当然ながら「3DS LL用 拡張スライドパッド」のものを移植しているのでそのまま。ただ、右スライドパッドには右手の人差し指を、背面にあるZRボタンには中指で操作するので、非常に独特な感触になる。

 指の置き方は2通り考えられて、おそらくスタンダードなのは右スライドパッドを人差し指、ZRボタンを中指に置くスタイルだと思うが、これではRボタンは押せなくなる。Rボタンも使いたい場合は、Rボタンを人差し指、右スライドパッドを中指、ZRボタンを薬指となるが、この持ち方になると薬指のZRボタンは力が入れづらく補助的な使い方になる。ゲーム側でのキーレイアウトによるカスタマイズ次第ではあるが、RボタンかZRボタンのどちらか一方を使う感じになる。

 右スライドパッドの感触は軽く、スイスイと視点を動かせる。人差し指での視点操作は慣れていないこともあって力加減が難しく、使い始めの当初はカメラの動きが敏感すぎると感じるほど。左右と下へのスライドはとてもスムーズなのだが、上スライドにはわずかにひっかかる感じがあった。見てみると、スライドパッドを上にスライドさせるとパッドのフチがわずかに筐体に当たってしまっていた。

 オプションの「拡張スライドパッド補正」機能で入力を確認してみると、特に意識せず普通に上にスライドさせるだけではやはり最大値の手前で止まりがちだった。斜め上に入れようとするとグリグリとフチが引きずられる感触があって上方向の入力を邪魔してしまっているところもあった。また、右スライドパッド自体のレイアウト位置もちょっと上側過ぎるだろうか。もう少し下にあってくれたら上方向に入力しやすかったかもしれない。

 「拡張スライドパッド補正」を行なっていると、普通に上下左右を入力しているつもりでも、指の力加減のズレから、実際は斜めに入りがちな事が確認できた。ただ、これは「モンスターハンター4」ではカメラ操作やガンナー装備の照準画面は上下左右にのみ動き、斜め入力も上下左右に動いてくれるので大きな問題にはならない(さすがにあまりに大きく入力方向がズレていると誤入力に化けてしまうが)。他のタイトルをプレイするときには、この感覚的なズレに慣れて合わせていかないといけないので少々厳しい。「クロオビ」はモンハン専用と割り切ってしまう方がいいだろう。

 ちなみに入力はスライドパッドを裏面に配置しているので左右が逆になるのだが、これは「モンスターハンター4」のオプションのカメラ操作で横反転に設定すればいい。ただ、この左右反転の設定がないゲームで使用する場合はネックになるだろう。

 完全な背面に位置するZRボタンは、グッと筐体を押さえる感じで押し込む。ボタンそのものにもう少しストロークが欲しかったとは思うものの、これ自体は特に不満のない作りだ。ただ、ネックだったのはZRボタンに添えている指の第2関節あたりが筐体の膨らみにあたるところで、これが少し邪魔をしてしまっていた。

ZRボタンに伸ばした指は、第2関節あたりが筐体の膨らみに当たってしまい、少々置きづらいのが気になった
右スライドパッドを上方向にスライドさせると、わずかに筐体に当たってしまう。そのため、「拡張スライドパッド補正」の画面でも自然に上スライドさせても最大値まで届かず、意識して上にスライドさせなければいけなかった。指自体も力の入れづらい方向なので、もう少しの工夫が欲しかった

 細かいところに不満点があったが、実際のゲームプレイでは右スライドパッドの視点操作も上方向の入力が多少重いと感じるぐらいで、他の方向はスムーズ。特に、最も多く使う左右へのカメラ操作は快適に行なえる。ZRボタンも、使い始め当初はその位置そのものに困惑するものの、こちらも慣れてくれば問題ない。全体的に、独特な操作感で慣れは必要だが、右手でカメラ操作とA/B/X/Yボタンを同時に操作できるようになる唯一のグッズとして活躍してくれる。ただ、形状がもう一工夫されていてホールド感がより良ければ……というのは正直なところ。惜しいグッズだ。


ユニークグッズ登場! あれ文房具? いえいえ、ゲームグッズなんです!

メーカー:
アンサー
価格:
1,764円
カラーバリエーション:ノスタルジー / BK×RD
メーカー:
アンサー
価格:
609円
カラーバリエーション:ブラック/6角型 / レッド/丸型
メーカー:
アンサー
価格:
714円
カラーバリエーション:グリーン / ブルー / レッド

 アンサーが発売したユニークなコンセプトのグッズたち。これらは一見、ノートと鉛筆と消しゴムだが、それぞれノート柄の3DS LL本体用カバー、タッチペン、画面クリーナーなのだ。ちょっとしたジョークグッズ的なものだが、実用性もしっかりあって、随所にこだわりも感じられる。

パッと見ただけだと、ノートと消しゴムと鉛筆に見える。だが実は、3DS LL用本体カバー、タッチペン、画面クリーナーなのだ

・「Notebookカバー(ノスタルジー) 」

誰もが1度は見た事があるのでは? と思うデザインで、こうして広げたところを見てもノートにしか見えない

 まずは「Notebookカバー(ノスタルジー) 」だが、こちらは3DS LL本体を中に固定できる本体保護カバーになっている。なんといっても見所はそのデザインで、「あ、このノート自分も使っていた!」なんて言われること間違いなしの、お馴染みなノート柄だ。カバーにはバリエーションが2種類あるが、ノスタルジー柄はカバーをボタンで閉じるようになっていて、手帳風のBK×RDはゴムバンドで閉じるようになっている。

 個性的な外観だけでなく実用性もしっかりとあり、カバー部分の中には衝撃を吸収するスポンジ的な素材が仕込まれ、中の裏地部分も柔らかな素材になっていて3DS LL本体を傷つけないように配慮してある。中はスリットタイプのポケット(ARカード等の薄いものが入れられる)や、タッチペンホルダーがあり、ホルダーには「Pencilタッチペン」が入れられるようになっている。

 3DS LL本体は4つのツメでひっかけて固定するようになっていて、しっかりと固定される。装着したままで本体の各種スロットやスイッチのほとんどは利用可能。タッチペンホルダーだけは使えないがカバーのタッチペンホルダーを利用すればいい。

 カバーを着けたままでゲームプレイもできる。実際にゲームプレイを試してみると、カバーの横幅が3DS LL本体よりも大きいので、カバーのフチで全体を支えるような感じになり、若干ホールド感が良くないものの、プレイは問題なく楽しめる。

内部には3DS LL固定用のパーツがあって、装着したままでゲームプレイもできる。タッチペンホルダーはゴムバンドになっていて、太めのタッチペンがぴったりおさまる。「Pencilタッチペン」をセットで使うのがやはりオススメだろう

・「Pencilタッチペン」

どこからどうみても鉛筆だが、実はタッチペン。本物の木を使ったこだわりがいい味を出している

 鉛筆風タッチペンの「Pencilタッチペン」だが、この製品の見所はなんといっても、ペン先以外は本物の鉛筆と同じ木製というところだ。ブラックは六角型、レッドは丸型と形状もしっかりと本物の鉛筆と赤鉛筆風で、手で持った時の感触もまさにあの鉛筆。木の微妙な柔らかさが伝わってくる。軸には本物の鉛筆さながらに金色で「HIGH QUALITY PENCIL TOUCHPEN」や「3D」といった刻印がされていて、細かなところもしっかりと作ってある。

 ペン先は純正のタッチペンと同じ素材が使われていて、感触も違いはない。鉛筆型ということで長さも太さも適度にあり、しっかりと握れるのが嬉しい。このグッズは純粋なタッチペンなので、3DSやDS以外にもWii U GamePad等の感圧式タッチパネルのハードに利用できる。

軸とペン先以外は全て、鉛筆と同じ木の素材。ブラックは六角型、レッドは丸型と形状にもこだわっている

・「Eraserクリーナー」

お馴染みの消しゴムだが、この消しゴムが消してくれるのは画面の汚れ

 こちらもまた、一見、誰もが知っているであろうお馴染みのデザインをした消しゴム。だが、中身をスポッと取り外すと、中から画面クリーナーが出てくるのだ。書いた字を消すが如く、画面の汚れを消してくれる消しゴムというわけだ。

 中身は、軸にクリーニングクロスが巻かれたものになっていて、消しゴムがけをする感覚で、液晶画面をキレイにできる。クリーニング効果もしっかりとしていて、軽く擦るだけで指紋跡などがキレイに落とせた。ストラップになっているので、携帯ゲーム機のストラップホールに着けて持ち歩ける。

 軽く擦るだけで汚れが取れるが、ホコリなどはうまく方向を決めて擦らないと、画面四隅にホコリを追いやってしまうことになる。また、定期的にクロスを掃除してあげることも長く使うためのポイントになる(汚れが付いたまま擦ることは返って画面を汚してしまうことにもなりうる)。あくまで簡易的な清掃グッズとして使うべきものだろう。

中にはクリーニングクロスの巻かれた軸が入っていて、予備のクリーナーも付属。画面をしっかりキレイにできた

■■ 注意 ■■

・この記事の情報は編集部が検証した個体のものであり、すべての製品に共通するものではありません。
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