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Bethesda Softworks、Gamescom 2015でプレイデモを披露

「S.P.E.C.I.A.L」の解説から、おなじみの敵たちとの戦闘シーンまでを解説

8月5日~8月9日開催



会場:Koelnmesse

 米Bethesda Softworksは、ケルンで開催されているGamescom 2015で、プレイステーション 4、Xbox One、Windows PC用RPG「Fallout 4」のプレイデモを公開した。Vaultの入り口風のエントランスをくぐると、100人以上が一度に座れる巨大シアターがあり、中ではVault-Boyが出迎えてくれた。

 今回のプレイデモは15分間ほどの映像に納められており、「Fallout 4」のキャラクター育成システムである「S.P.E.C.I.A.L」の解説や、さまざまな武器を使った、色々な敵との戦闘を見ることができた。

【Bethesdaブースの様子】
Vaultの入り口風のシアターエントランス
中で出迎えてくれたPip-boy
スクリーンには先日スタートしたアプリ版「Fallout shelter」のCMが
スタート前の注意事項の画面。これ以降の撮影は禁止だった

一覧性があがり見やすくなった「S.P.E.C.I.A.L」と「Perks」

ゲーム内のVault111
新Pip-boyでは、Vault-boyのイラストがアニメーションする
グールが徘徊するレキシントンの街

 「S.P.E.C.I.A.L」は、キャラクターの能力を決める7つの基本的なステータスの総称。ムービーの冒頭は、50年代のトーキー映画風の雰囲気で作られた「S.P.E.C.I.A.L」の紹介映画だ。「S.P.E.C.I.A.L」のパート1と題されており、テーマは「Strength」。

 「S.P.E.C.I.A.L」はキャラクターの能力を決める7つの基本ステータスの総称。「Strength」はキャラクターの力に関係しており、上げると荷物を持てる最大重量が上がったり、バットやナイフ、パワーグラブなど格闘や近接武器の威力が上がる。これらのことが、Vault-Boyのコミカルかつ、かなりブラックなアニメーションで紹介された。

 さらに新Pip-Boyで「S.P.E.C.I.A.L」や、キャラクターが習得できる特別な能力である「Perks」を操作するシーンで、複数の「Perks」がカタログ的に紹介される。その後、カラー版のパンフレットのような画面になる。これは「Perks」のアンロック画面で、最初は点線で表示されているところが、アンロックするとVault-Boyのイラストに変わる。

 このパンフレットの中で、7つの「S.P.E.C.I.A.L」と「Perks」はツリー上の構造になっている。例えば「Strength」の下には力が強くなることと関連のある「Perks」が並ぶ。レベルは10まであったので、このパンフレット通りならば、全部で70個の「Perks」があることになる。

 「S.P.E.C.I.A.L」の紹介が一段落すると、今度は通常のゲーム画面になる。主人公は愛犬と共にレキシントンという街に入る。入るとすぐに廃屋の窓からグールがわらわらと現れて襲ってくる。窓から這いずり下りてくる姿は恐怖感を煽る。

 グールは銃で腕や足を吹っ飛ばしても攻撃を辞めない。最終的に頭部を破壊するまでずっと動き続ける。普通の銃ではらちが明かず、レーザーのような武器に持ち替えて掃討した。

 次に、スーパーマーケットの中に入る。入り口にはケースに入ったままのロボットがいる。奥にあるコンピュータをハッキングすると、ケースが開いてロボットが動き始める。しかし襲ってくる気配はない。その後はカギ開けスキルでバックドアの部屋にあったアイテムを取得して回る。すると再びグールが襲ってくる。応戦していると、横からロボットがレーザー光線で援護してくれた。

 攻撃には、FPSでのバトルが苦手な人のために部位を選択して狙える「V.A.T.S.」が今作も使える。前作同様、命中率がバーで表示され、選択するとそのパーセンテージ応じて結果が決まる。うまく殺すことができると、固有の演出が挟まるフィニッシュ・ムーヴを見ることができる。

 ゴア表現は今回も日本人にとってはかなりきつい感じだ。頭が吹っ飛ぶのはもちろん、体ごと粉々になったり、流血の演出もかなり過激だ。カミソリがたくさん刺さった凶悪そうなバットが血みどろになっている様はホラー映画のように鬼気迫る感じだ。武器はほかにもガトリングガンや火炎放射器、ミニニュークなど強力なものがたくさん登場していた。

 スーパーマーケットから出ると、今度は工場のような場所に潜入する。ここにはたくさんのレイダーがいて、当然のように襲ってくる。しかし、途中グールにも出くわす。グールはレイダーに襲い掛かり、1人を倒してしまう。その後今度はプレーヤーめがけて襲ってきた。前作にも対立する勢力はいたが、今作は世界にいるいろいろな勢力が前作以上に隣接して住んでおり、それぞれ独自の関係性を持っているようだ。

プレイデモでは、倒した敵から次々に武器を奪い取って、新しい武器に持ち替えていった
スーパーで眠っていたものと同型のロボット
愛犬に指示を出して背後を守らせたり、呼び寄せたりしていた

 水と注射でHPを回復して外に出ると、全身を装甲で武装した強力なレイダーが襲ってくる。外にはグールもいて、レイダーとグールの両方から襲われて、危機的な状況に陥る。すると、そこにブラザーフッドのティルトローターヘリが近づいてきて、フルアーマーの兵士が数人降下し、レイダーを掃討し始める。

 しかし乗ってきたヘリはレイダーの攻撃で落下し、街の建物を破壊しながら爆発四散してしまった。そこに今度は、人間の何倍もある巨大な体を持つBehemothというミュータントが現れる。主人公はBehemothに向けてミニニュークを打ち込み、画面がホワイトアウトしたところでムービーは終了した。

 短い映像の中で感じたのは、確かに「Fallout」だなという懐かしさだ。映像を見ていると、「Fallout 3」で味わったあの激戦やこの死闘が脳裏に蘇ってきた。また彼らと戦うことになる。しかも今回は、いろいろな種族がそれぞれに相手とかかわりを持ち、複雑な社会を作りだしているようで、彼らとの関係性がストーリーの中でより重要な意味合いを占めるのかもしれない。

 公式のTwitterでは、ファンからの質問に答えて、「Fallout 4」ではメインストーリーが終わるとエンディングになるのではなく、その後も延々とレベル上げをしながら冒険を続けていけるようになるとアナウンスされた。レベルにはキャップがなく、どこまでも育て続けていけるので、極めたいと思っている人たちにとっては嬉しいニュースだろう。あと発売まで2カ月と、かなり近づいてきた。今回はどんな自分でいくのか、プレイスタイルを色々と計画しつつ、発売を待とう。

レイダーとグールが同時に襲ってくる
主人公が絶体絶命の時、ブラザーフッドのヘリが降下してきて助けてくれる
ブラザーフッドのフル装備の兵士
突然襲ってくる巨大なミュータントBehemoth

(石井聡)