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みんなでゲームを楽しむことを目的としたイベント「闘会議2015」

シニアゲーマーも安心……いやむしろ楽しめる、出展ゲームの数々

1月31日~2月1日 開催

会場:幕張メッセ国際展示場4~7ホール

価格:
1,000円(一般入場券 前売券)
1,500円(一般入場券 当日券)
1,500円(一般入場券 2日通し券)
1,200円(優先入場券 1日指定券)
1,700円(優先入場券 2日通し券)

あちこちに「勲章」の取得条件が掲げられている。ぜひチャレンジしていただきたい

 niconico主催のゲーム関連イベント「闘会議2015」が開幕した。これまで日本ではメーカー主体、流通主体のゲームイベントがほとんどで、ユーザー主体のイベントはなかなか定着しなかった。niconicoはこれまで「ニコ生」の各種番組の配信や「超会議」を通じてユーザーとともにゲームを盛り上げてきた。こういったユーザー発の動きが遂に今回のイベントへと繋がっていったのだ。

 そして早くも「闘会議2016」の開催が決定した! 規模を拡大して開催されるという。

 海外では「PAX」や「Comic-Con」などユーザー発のイベントが存在する。会場取材中に一部出展関係者との話で「雰囲気が似ている」といった声も上がっていた。一方で、ずっとniconicoのイベントに参加してきたユーザーに話を聞くと「(大きな企業ブースも多く)メーカーとの繋がりを強く感じる」といった声も聞かれた。色々な見方、感じ方があるが、とはいえ、これまでの「東京ゲームショウ」などとは全く異質なイベントとなったことは事実だ。

 来場者の雰囲気を見ていると、他のショーと比べるとより能動的にゲームを楽しもうとしている人が多いように感じられた。逆に会場は様々な主張が入り乱れてしまうために、とにかくカオスっぷりが半端ない。あくまでもゲームに絞られているため、「超会議」のように全方位でないが、それでも「麻雀」している横で「ポーカー」が行なわれ、その横では「ワンナイト人狼」で盛り上がる。こういったアナログゲームコーナーから通路を隔てた場所ではレトロゲームコーナーで小さな子供がゲームをプレイしている。コスプレコーナーでもただの写真撮影会で終わらず、持っているアイテムなどを展示し、どんな風に作られているか知ることができるなど参加型となっている。

 結果的に人気の生主さんの所に人が集まる傾向に変わりはないが、それで終わらないイベントなので、興味ある方は日曜日に足を運んでみると良いだろう。ちなみに会場の各アトラクションには「勲章」が用意されている。取得条件をクリアすると勲章をくれるのだ。なかなか貴重なものもあるので、ガイドブック片手にチャレンジすると良いだろう。

 ということで、少々レトロよりになっているイベントスペースの情報を写真中心にお届けする。

レトロゲームエリア

 会場から1番奥まった位置に置かれているのが「レトロゲームエリア」だ。文字通りレトロゲームで溢れている。

 ファミコン版「スペランカー」と「トランスフォーマー コンボイの謎」が置かれ「やられゲー チャレンジ」を行なっている。これらのゲームは難しいことで知られており、クリアすると勲章がプレゼントされる。ここには結構な行列ができあがっているのだが……当然というかなんというか、かなり回転率が早い。みんな並んで挑戦するのだが、アッという間に……それこそ数秒で席を立つことになる人がほとんどなのだ。

 また、これとは別に「裏ワザ研究会」のコーナーもあり「ゼビウス」や「スーパーマリオブラザーズ」が置かれている。20年以上前にファミコンで裏技にはまったお父さんお母さんには懐かしいコーナーだ。

 また古いゲーム機がこれでもかと出展されている。「バーチャルボーイ」や「3DO」なんてのは序の口で、「ジャガー」やら「レーザーアクティブ」まで置かれている。そのラインで、ファミコンの「たけしの挑戦状」やPCエンジン「R-TYPE」、ドリームキャスト「シーマン」なんてものも体験プレイ用に用意されている。「シーマン」を小さな子供がプレイしていたが、どうして良いかわからずキョトンとしていたのがほほえましかった(これはちょっとわからないだろう)。

 この他にもドット絵を体験できるようなコーナーやプレイステーションフォーマットのハードと懐かしのパッケージが展示されているコーナーもある.そして詳しいゲーム年表も張り出されており、この年表に思いついたことを付箋紙に書いて貼り付けることができる。各ユーザーの想いが反映されていて、この年表を見るだけでもなかなか楽しい。

 話はそれるが、このコーナーではまだブラウン管のディスプレイでゲームを楽しめる。ということで久しぶりにブラウン管の写真を撮影したのだが、シャッタースピードを30にしなければ線が入ってしまうことを思い出し、「そういえば昔の取材ではよく泣かされたなぁ」と変なことを思い出した。

体験コーナー。「たけしの挑戦状」もたいがいだが、「シーマン」はなかなかハードルが高いだろう
裏ワザ研究会。昔は本当に裏ワザがはやりました!!
「やられゲー チャレンジ」。長蛇の列だが、これまた回転率の良いコーナーだ
初代のゲームボーイ。無骨でかっこいい
有名なバーチャルボーイ。できれば、これこそ体験させて欲しかった
懐かしかったり、すでに見たかどうかも怪しいゲーム機まで出展されている
付箋紙に書き込んで、歴史年表に参加できるのが面白い
ドット絵デザイナーのコーナーは女性の参加者が多かった

自作ゲームエリア

 非常に狭いエリアだが、これまた多くのゲームファンのいるコーナー。入り口には小さなブースが用意されており、プロの制作者にアドバイスを聞くことができる。初日の夕方には中村光一氏も来場していた。

 そしてその中にはこれまた懐かしいレトロゲームが揃っている。東大生が作ったゲームとしても有名で、襲い来るエイリアンを穴を掘って落として退治していくアクションゲーム「平安京エイリアン」のパソコン版なんて貴重なものから始まり、中村光一氏の初のオリジナルタイトル「ドアドア」も置かれている。ゲームマシンとしても親しまれた傑作マシン「X68000」も置かれ、ここだけで数時間過ごせそう。

 歴史に沿ってゲームが置かれているが、「東方旧作」には長蛇の列ができあがった。商業作品と肩を並べ分け隔てなく自作タイトルもプレイできるのがこのイベントの良いところだ。

 ちなみにレトロゲームのコーナーとは別に、こちらにも自作系のトピックを集めた歴史年表が置かれている。こちらにも思うところがあれば付箋紙に記入して張り出すことができる。

「自作ゲームエリア」持ち込みエリアにはプロの制作者がおり、色々聞くことができる。ちなみに写真はソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの伊藤さん
PC-9801用シューティング「superdepth」。マシンの性能のことを考えると、恐ろしく良く動き、良くできている
大ヒット作「ひぐらしのなく頃に」も出展されている
長蛇の列ができあがった「東方旧作」
「平安京エイリアン」。1979年ということで「スペースインベーダー」と同時期だ
昨年弊誌でも開発者インタビューをさせていただいた「クインティ」。ファミコンながら自主制作タイトルだ
こちらにも歴史年表。思い出を書き込んだ付箋を貼って年表に参加することができる

任天道場

歴史の重みを感じさせるその佇まい「任天道場」

 大人気の企画コーナー。任天堂のゲームで道場主に挑戦するというもの。スーパーファミコンの「F-ZERO」と「マリオカート8」、そして花札などの用意されたアナログゲームにチャレンジし、最後には道場主にチャレンジする。整理券制になっており、朝早くに行かなければ、整理券はなくなってしまっていた。任天堂ファンが多いんだなと実感させられるエリアだ。

この写真だけお隣のアナログコーナーのもの。アナログコーナーの花札コーナーには大きく「任天堂公認」と書かれ大会が行なわれている

実況ストリート

こちらはソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの実況ストリートのコーナー。取材時は「どこでもいっしょ」を振り返っていた

 実況ストリートには各ゲームタイトルやメーカーで区切られており、延々と1日中テーマを決めて実況中継が行なわれている。それぞれ座ってじっくりと楽しむことができる。超絶プレイを目の前で見ることができるのは大きいだろう。

こちらもソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの実況ストリートのコーナー。古いタイトルがストックされており、ここでもゲームを楽しむことができる。ちなみに右の写真は「リンダキューブ アゲイン」。懐かしい。筆者も全部クリアしたことを思い出しながらシャッターを切りました

各実況ストリート。いずれも定番タイトルで多くのファンで埋まっていた

その他

 この他にも多くの企画コーナーが用意されており、それぞれ人気を集めていた。

【まるなげひろば】
まさにカオス。何をしてもいいということで、自宅警備隊の「等身大人生ゲーム」や、車の後ろで音ゲーができるように改造されていたりと個性的な出展物がズラリ。非常に楽しい空間となっている

【声ゲーコーナー】
「リアルゲームコーナー」の一角に用意されている「声ゲーコーナー」。声で操作するため遮音ブースになっており、外にはプレイする様子がディスプレイで映し出されている

【その他】
「リアルゲームコーナー」で「Splatoon」と並んで注目の企画。「FIFA 15」を使用し、リアルに11 vs 11でサッカーゲームをやるという企画
コスプレエリア。自作コスプレアイテムが展示されており、触らせてもらえる。重さなども体感できる
こちらは最も人気の高かったエリアのひとつ「モンスト“超絶”闘技場」。体験コーナー210分待ち!(3時間30分待ち……)

(船津稔)