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【E3 2014】スマートフォン・タブレット向けオンライン戦車バトル「World of Tanks Blitz」インプレッション

グローバルローンチは6月26日に決定
日本語対応し、モバイル端末でいつでもどこでも戦車を手の中に

6月10日~6月12日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 「World of Tanks」などのタイトルでお馴染みのWargaming.netが今年もE3会場にブースを出展している。

 その中で本稿で取り上げるのはスマートフォン、タブレット向けのオンライン戦車バトルゲーム「World of Tanks Blitz」だ。PC版「World of Tanks」、Xbox 360版の「World of Tanks: Xbox 360 Edition」などを出掛けたWargamingの初のモバイル向けゲームになる。

 1カ月前にスカンジナビアで正式サービスを開始し、アプリ売上ランキングの上位3位に食い込むなどかなりの好評を得ているという。

 そして、6月26日にiOS版のワールドローンチが発表され、注目度が高くなってきているタイトルだ。

 今回はプロダクトマネージャーのRoman Bui氏に話を伺いながら会場でプレイすることができたので、インプレッションをお伝えする。

スマホやタブレットでいつでもどこでもリアルな戦車戦をプレイできる

「World of Tanks Blitz」のプロダクトマネージャーのRoman Bui氏
リアルな戦車戦がモバイル端末の中で描かれる
両手で端末を横に持ち操作する。殆どの操作は両手の親指で完結するようになっていた

 「World of Tanks Blitz」はスマートフォン・タブレット端末向けのオンライン戦車バトルゲームだ。プレーヤー達は1人1台、好きな戦車に乗りこみ、他のプレーヤーの戦車と戦車バトルを行なう。ローンチの段階で、アメリカ、ドイツ、ソ連の3カ国から合計で90両以上の戦車が実装される。

 戦車はそれぞれ「軽戦車」、「中戦車」、「重戦車」、「駆逐戦車」の4タイプにカテゴライズして実装されている。ちなみにPC版などに実装されている「自走砲」はローンチのタイミングでは実装されないという。

 PC版と同様に技術ツリー方式を採用しており、戦車に乗って戦うことで経験値とクレジットを得て、各モジュールのアップグレードができる。なおUIはスマートフォン・タブレット用に作りなおされていて、モジュールをアップグレードするとどのくらい性能がアップするのか、グラフで直感的に確認できた。

 戦車に乗り込んで、バトルを開始するボタンを押すと自動的にマッチングがスタートする。この辺りもPC版などと殆ど同じフィーリングだ。異なる点としては最大で7対7での対戦となり、マップも小さくなっている。

 特にマップの小ささがゲーム性に大きな影響を与えていて、敵味方の戦車が狭い地域に集まるので、ゲーム開始直後から戦闘がドンドン発生する。そのため1ゲームのプレイ時間は比較すると短めだ。またAIMモードで敵の戦車をターゲットすると、敵戦車の装甲が厚い部分が赤く変化するので、戦車のデータに詳しくなくても、直感的に装甲が薄い部分を狙うことができる。この辺りはPC版などに比べるとカジュアルに寄せた味付けに感じた。

 ただカジュアルにしている部分もありながら、ちゃんと「World of Tanks」らしい“リアルな戦車戦”という要素も継承されていて、エンジンや履帯といったモジュール単位の破壊や、装甲の厚さによって敵の砲弾を弾くといった要素も再現されている。

 気になる操作性だが、快適という一言に尽きる。端末を横にして両手で持ち、両手の親指で移動や照準、主砲の発射など殆どの操作を行なう。アクションゲームなどのインターフェイスと似ているので、それらをプレイした経験があればほぼそのままの操作感でプレイできる。またそれぞれのボタンの位置やサイズをかなり自由にカスタマイズできるので、好みに合わせたプレイが可能だ。

 今回はアメリカの会場から、スカンジナビアに設置されているサーバーに接続してオンライン対戦プレイを行なったのだがラグなどは一切感じなかった。正式にローンチされる際は各地域毎にサーバーが設置されるので、プロバイダなどに大きな問題がなければ日本からでも快適にプレイができるとのことだ。更に驚いたのが3G回線でもオンライン対戦がプレイできるということだ。テスト段階でも地下鉄などでテストプレイをして問題がないことを確認しているという。

 今回プレイできたのは英語版だが、6月26日のグローバルローンチのタイミングでは各国語版にローカライズされたバージョンが配信される。もちろん日本語にも対応していて、チュートリアルやゲーム内のテキストなどは全て日本語化されるとのことなので安心して欲しい。

 Android版も現在開発中で、具体的な日時までは見えていないが配信される予定だという。課金モデルは基本プレイ無料のアイテム課金制。Wargamingの「Free to Win」というコンセプトは「World of Tanks Blitz」でも変わらない。

 直感的でシンプルな操作で、電車の中でも寝室でもどこからでもリアルな戦車戦に参加できるのは面白い体験だった。しかもスマートフォンやタブレットという一般に普及している端末で遊べるので、これまでゲームが動くPCやXbox 360を持っていなかったユーザーも多く参戦することだろう。6月26日のワールドローンチが今から楽しみだ。

【技術ツリー】
ローンチのタイミングで実装されるドイツ、アメリカ、ソ連の3カ国の戦車達

【スクリーンショット】

(八橋亜機)