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Xbox事業のトップDon Mattrick氏がMicrosoftを退社
Zynga創業者Mark Pincus氏の後任としてZynga CEOに就任
(2013/7/2 09:59)
米Microsoftと米Zyngaは現地時間の7月1日、MicrosoftにおいてXboxを中心としたインタラクティブエンターテインメント事業を担当してきたDon Mattrick氏がMicrosoftを離れ、ZyngaのCEOに就任することを明らかにした。Zynga CEOの就任は7月8日を予定。
Don Mattrick氏は、2007年にPeter Moore氏(現Electronic Arts COO)の後任としてMicrosoft IEB(Interactive Entertainment Business)のプレジデントに就任して以来、Xbox 360フランチャイズおよびXbox LIVEサービスを大きな成功に導いてきた人物。今年5月のXbox Oneの発表イベントや、6月のE3 2013においても同社の顔として登壇したばかりで、とりわけXbox One発表直後ということもあってゲーム業界としては大きなサプライズとなった。
Mattrick氏退社の理由については不明ながら、Microsoftのインタラクティブエンターテインメント部門のエグゼクティブが、サードパーティーのCEOやCOOに就任する、あるいはその逆というのは北米のゲーム業界ではよくあるケースで、MicrosoftからZyngaのケースだけでも、Xbox LIVE事業を担当していた元IEBバイスプレジデントJohn Schappert氏のZynga COO就任(現在はすでにZyngaを退社)に続いて2度目となる。
MicrosoftのXbox 360およびXbox One事業は、当面の間、Microsoft CEO Steve Ballmer氏の直轄事業として勧められていくことになる。Xbox Oneの発売時期や、IEB傘下のゲームスタジオMicrosoft Studiosの扱いなどについても変更はないとしている。
Mattrick氏が新たにCEOに就任するZyngaは、2011年年末の上場直後から、新規タイトルの不振が続き、Electronic Artsから迎え入れたJohn Schappert氏をはじめ、多くのエグゼクティブが退社したほか、赤字を減らすため全社的なレイオフや日本オフィスを含む、世界の現地法人の閉鎖を断続的に実施するなど、経営面で非常に苦しんでいる。
Zyngaの創業者でありCEOを務めるMark Pincus氏は、もともと経営者というよりクリエイティブに関心の高い人物であり、適任者がいればいつでもCEOを譲りたい意思を明らかにしていた。今回ようやく適任の人物が見つかったということで、自らは会長に退き、会長兼CPO(Chief Creative Officer)としてMattrick氏と共にZyngaの再生を目指していくことになる。