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【特別企画】台湾ゲームマーケットレポート(台中・高雄編)

大型筐体に、オンライン筐体、大型メダルゲームまで! 台中はアーケード天国

大型筐体に、オンライン筐体、大型メダルゲームまで! 台中はアーケード天国

セガの直営店SEGA Worldは廣三SOGOの17階にある
広々とした店内
奥には景品コーナーがある
こちらがメダルゲームコーナー。18歳以上の入場制限がある

 次に、今回の台中・高雄ツアーの動機のひとつだった台中のアミューズメント施設に行ってみた。今回足を運んだのは、SEGA Amusement Taiwanが運営している直営店舗SEGA WorldとClub Sega。セガは、この台中の2店舗に加え、国際空港のある桃園にももう1店舗を構え、計3店舗の直営店を展開している。

 なぜ直営店が台湾の郊外ばかりにあり、台湾最大の都市である台北に店舗を置かないのかというと、弊誌で何度もお伝えしているように台北市はアミューズメント機器を厳しく規制しているため、台北では営業許可が下りないからだ。セガは、アミューズメント機器を販売する免許と、アミューズメント施設を運営する免許の両方を所持しているものの、台北市に限っては販売ばかりだという。

 もっとも台北市でセガが卸しているアミューズメント施設についても、ここ数年で誕生した店舗はひとつもなく、中国と同様に、規制される前に営業許可を取った店ばかりだという。有名どころとしては、西門町の萬年商業大楼の上階層にあるアミューズメント施設「Tom's World」や、東区の「東門町遊技場」などがあるが、いずれも古くから営業している。日本にあるようなピカピカのアミューズメント施設はひとつもないのが実情だ。

 台中で最初に訪れたのは、台中のメインストリート台中港路一段沿いにある廣三SOGOの17階に店舗を構えるSEGA World。デパート奥のエレベーターから17階に上がる。足を踏み入れてみて、まず驚いたのは、店舗の広さだ。1フロアのみながら、日本のアミューズメント施設でよく見られるようなアップライト筐体、「頭文字D」などの大型筐体、「三国志大戦」などのネットワーク筐体、「UFOキャッチャー」のプライズマシンなど、複数のエリアで構成され、さらに奥にはメダルゲームゾーンが用意されており、日本の直営店と比較しても遜色のないコンテンツが提供されていた。訪れたのが午前中だったためか、週末の割には客は少ない印象だったが、直営店だけあって、店内は綺麗に整備されている。

 取り扱っている筐体は、セガ製の機材が多めだったが、バンダイナムコゲームス、コナミ、IGSなど、有力メーカーの筐体はひととおりあるような感じで、ここに来ればたいていのアーケードゲームで遊ぶことができる環境が整えられている。SEGA Worldで、とりわけ力を入れて展開していたのが、エレベーターから出てすぐ目の前に配置していたmaimai。セガがTaipei Game Showで出展していたアーケードタイトルだ。客の集まる週末の夕方頃から「maimai Girl」が来店し、maimaiの遊び方をレクチャーしてくれたり、一緒にプレイすることもできるという。このあたりのきめの細かいサービスはさすがに直営店といった感じだ。

 奥には、子供向けのリデンプションマシンが並び、突き当たりにリデンプションマシンからはき出された当たりチケットを景品に変えてくれる交換所がある。リデンプションマシンは現在では日本では稼働が認められておらず、台湾や中国などで古くから営業しているアミューズメント施設だけで見ることができる。リデンプションマシンは、内容的には子供向けのシンプルなメダル落としゲームや、ジャンケンして勝つような電子ゲームの類いばかりで、通常のメダルゲームと違うのは、勝った際にはき出されるものがメダルでは無く、チケットであるところ。紙製のチケットは1度集計したら基本的に使い捨てで、このエコの時代には壮大な資源の無駄遣いのような気もするが、射幸性を抑えることが本義なので、これは致し方ないところか。

 18禁コーナーとなっているメダルゲームゾーンは、複数で台を囲んで座り、ジャックポットを狙っていくような大型のメダルゲームが5つも6つも所狭しと並んでおり、その充実ぶりに驚かされた。こちらは払い戻しもメダルなので、当てれば再度賭けることができるし、増やせば景品と交換できる。日本ではメダルを預かってはくれるが、景品に変えることはできない。台湾ではパチンコのように景品目当てにプレイできるため、かなり射幸性が高くなる。といっても、日本のように三点方式による換金は行なっておらず、景品も金券や食料品などはなく、おもちゃや文房具、バッグなど生活用品に限られる。ただし、店の何カ所かにメダルの換金を禁ずる張り紙がしてあったため、モグリの換金屋はいてもおかしくない。

 SEGA Worldではメダルゲームゾーンでメンテナンスをしていた店長に話を聞くことができた。メダルの値段は1枚5NT$(約15円)で、当てて増やしたメダルは最高で2,000NT$(約6,000円)までの景品と交換することができる。但し書きにあるように、現金に換えるギャンブル行為は厳禁で、当たれば景品と交換できる大型のプライズゲームのような扱いになっている。大型のメダルゲームマシンについては、日本から輸入しており、メンテナンスの組織は存在しないため、あらかじめ故障しやすいパーツはストックを所持しておき、どうにもならないケースだけ日本に修理を依頼するという。客単価については、メダルゲームは18歳以上しか遊べないため、通常のアーケードゲームと比較して若干高くなる傾向にあるというが、それでも1人当たり300NT$程度(約900円)で、差は数十NT$程度だという。

【SEGA Worldゲームコーナー】
見てのとおり、セガ以外の製品も分け隔てなく導入している。ただ、やはり来場者の絶対数が少ない。中国上海のデパート「新世界」の屋上にあったセガ プレイヤーズアリーナもそうだったが、デパートの屋上はなかなか人が集まりにくいのではないかという気がする

【SEGA Worldメダルゲームコーナー】
台北にはここまで整備されたメダルゲームコーナーを備えたアミューズメント施設はない。日本のメダルゲームは年齢制限は任意で、換金不可なのに対し、台湾では18歳以上の年齢制限があり、獲得したメダルは景品と交換することができるところが大きく異なる

こちらはClub SegaがあるTiger City。大型のショッピングモールだ
このTiger Cityの周囲は、高層ビルが次々に建設されている
Club Segaの入り口ではソニック達が出迎えてくれる

 せっかくなので台中にあるもう1店舗の直営店Club SEGAにも足を運んでみた。こちらは大規模ショッピングモールTiger Cityの地下1階、2階フロアの大半を使っており、先ほどのSEGA Worldよりさらに広い。筆者が見た中では台湾最大規模だ。こちらはメダルゲームコーナーや「三国志大戦」のようなオンラインアーケードゲームのエリアをたっぷりと取っており、より大人向けの雰囲気だった。Tiger Cityのある一帯は、再開発エリアになっており、周囲には建設途中の高層マンションが林立している。Tiger Cityがちょっとしたオシャレスポットになっていることもあり、こちらはかなりの客で賑わっていた。

 ちなみに日本ではSEGA Worldはファミリー向け、Club SEGAは若者向けという分類になっているが、台中でもまさにそのカテゴリ通りで、先ほど行ってきたSEGA Worldは、店内も明るく開放感があり、デパートに訪れたファミリー向けの施設で、Club SEGAは店内の照明も若干暗めで、バリバリのアーケードゲーマーが訪れるメッカという雰囲気だ。

 人気が高かったのは「三国志大戦」で、この店舗ではごく普通にオンラインに接続して外部店舗との対戦が可能だった。しかも、日本と同じバージョンを導入し、日本のユーザーとの対戦も実現していた。対戦相手は日本各地のアミューズメント施設のプレーヤーばかりで、まさか日本でプレイしている人は、台中のユーザーと対戦しているとは思わないだろう。チャットを行なわないオンラインアーケードゲームならではの風景だと思った。

 ここのメダルゲームコーナーで驚いたのは、一部のメダルゲームが中文化されていたことだ。台湾のメダルゲームはゲームそのものは日本語版のままで、インストラクションカードあるいは、独自のマニュアルだけを中文化しているケースがほとんどだが、この店のメダルゲームの一部は中文化されていた。確認できただけでも、カジノゲームとしても知られる「大小」をメダルゲームで再現した「THAT'S PARADiCE」や、ビンゴゲームをメダルゲーム化した「Bingo Drop」などで、このあたりがこの店舗の人気の秘密なのかも知れない。

【Club SEGAゲームコーナー】
maimaiをメインに据えている点はSEGA Worldと同じだが、それ以外は大人向けのタイトルが多い。対戦格闘ゲームの対戦台も多く、週末は盛り上がりそうだ

【「三国志大戦」が人気!】
常時満席だったのが「三国志大戦」。最新シリーズの「三国志大戦3 ~WAR BIGINS~」が稼働しており、台湾の他の店舗はもちろん、日本や香港の店舗との対戦も可能だった。しばらく見ていた限りでは、新宿や川崎など、稼働数が圧倒的に多い日本の店舗ばかりが目に付いた

【Club SEGAメダルゲームコーナー】
大型メダルゲームが目白押しで、よくぞここまでかき集めたものだと驚かされた。「THAT'S PARADiCE」や「ガレリオファクトリー」などは中文化されたものが設置されており、中文化された台は人気も高かった

(中村聖司)