人間の姿をしたキャラがフィールドを疾走

　株式会社スクウェア・エニックスは、現在開発中のWii/Wii U用RPG「ドラゴンクエストX　目覚めし五つの種族　オンライン」（ドラゴンクエストX）の新情報を公開した。発売時期は、Wii版が2012年、Wii U版が未定。価格・利用料金はともに未定。基本プレイ人数は1人（1ユーザーにつき3キャラクター作成可能）。対応コントローラーは、Wiiリモコン＋ヌンチャク、クラシックコントローラ、クラシックコントローラPRO、USBキーボード。

　今回は、「ジャンプフェスタ2012」（12月17日、18日、幕張メッセ）のスクウェア・エニックスブースのステージイベントで発表された“人間”に関する詳細な情報をはじめ、謎の新キャラクターや新たなコマンドバトルシステム、また「フレンド」や「チーム」の概要をお伝えしていく。そのほか、6種類の基本職のうちの1つ「魔法使い」について、装備できる武具や覚えられる「スキル」を紹介する。

■ “人間”の姿で冒険が始まる

　これまでは、「アストルティア」を冒険するためのキャラクターとなる5つの種族が紹介されてきたが、今回遂に、プレーヤー本来の姿である“人間”の詳細が明らかになった。

　人間は、プレーヤーの分身となるキャラクターで、様々なパーツを組み合わせて自分好みの姿にカスタマイズできる。さらに、ストーリーで活躍するプレーヤーの“兄弟”もキャラメイクできる。

【キャラメイク画面】
キャラメイクの項目として、「おおきさ」、「はだの色」、「かみがた」、「かみの色」、「りんかく」、「かお」、「めの色」、「なまえ」などが用意されているようだ

【キャラメイクの一例】
自分のキャラクター以外に、兄弟を1人だけメイキングできる。兄、弟、姉、妹のいずれかを選択でき、名前も自由に決められる

【生まれ故郷「エテーネの村」】
小さい頃に両親を亡くし、今は兄弟と2人で暮らしている		兄弟は、この村ではおっちょこちょいでトラブルメーカーのようだが……

作った兄弟キャラクターによってセリフも変化する		兄弟はバトルにも参加するようだ。冒険にも深く関わることになるのだろうか？

平和そうなこの村は、世界と隔絶された「育みの大地」と呼ばれる場所にあるらしい

■ 謎の新キャラクター「アバ」、「シンイ」

　「エテーネの村」から始まる物語に深く関わる人物として、「アバ」と「シンイ」の存在が明らかにされた。

● アバ

　この村の守り神からお告げを託されたおばあさん。村人たちに伝える巫女として信頼も厚い。少しクチが悪そうだが……。

● シンイ

　アバの孫。アバの世話係を務める。普段はおとなしくアバに仕えているが、いざというときには頼りになる力を発揮するらしい。

■ 新たなコマンドバトルシステム

　戦闘では、コマンドを選択しながら、キャラクターを戦闘エリアの範囲内で自由に動かせる。単に場所を移動できるだけでなく、バトルの戦略としてこのような位置取りを組み込めるようになっている。

　例えば、モンスターの吐く息攻撃などは、前方の一定の範囲内にいる相手にダメージを与えるため、その攻撃範囲の外へキャラクターを動かすことで回避できる。

　もちろん、戦闘エリア内を自由に動き回りモンスターとの距離が離れてしまっても、コマンドを選択するときに相手を指定すれば、自動的に攻撃が当たる距離まで駆け寄り選択したコマンドを実行する。この一連の動きは魔物も行なう。直接、攻撃するときなどは、その攻撃が当たる距離まで近づいてくる。

コマンドの入力を受け付けている最中でも移動できる。魔物から狙われていなければ、素早く背後に回り込み、息攻撃を回避できることもある

画面の奥の方で仲間が苦戦している様子。コマンドを入力するときに奥の魔物を選択すると……	自動的に近づいていき……	奥にいた魔物を攻撃する

狙いを定めた「エビルホークA」が、武闘家のミンクルに近づいて攻撃

僧侶のもんちゃんを狙った「エビルホークB」の攻撃を、戦士のエックスが身を挺して防いでいる

　新たな戦闘システムとして、瀕死状態のキャラクターが複数のモンスターから狙われた場合は、キャラクターを動かし瀕死状態のキャラクターとモンスターの間に割って入り身代わりになれる。

　さらに、自分とモンスターの「おもさ」によっては、相手を押せるようになっている。キャラクターのパラメーターである「おもさ」は、プレーヤーキャラクターの体の大きさや身に付けた装備品で決まる。うまく利用すれば、攻撃呪文の範囲外にいるモンスターを範囲内に押し込みダメージを与えることもできる。

このキャラクターの場合、写真のような装備を身に着けると、おもさが「177」になるようだ	自分の周りの一定範囲内にいる魔物を、爆発に巻き込む攻撃呪文「イオラ」の攻撃範囲内に、「どれいへいしA」を押し込もうとしているところ	相手よりも軽いと押し負ける可能性がある

■ 「フレンド」を増やして楽しく冒険！

　「ドラゴンクエストX」での冒険は、仲間が増えるほど楽しくなる。仲間は、相手を「フレンド」として登録することで増えていく。もちろん、いつも一緒に遊んでいる友達を「フレンド」として誘うこともできる。

　さらに、フレンド同士の場合、一緒に冒険するだけでなく、手紙やアイテムを交換したり、AIキャラを雇ってパーティーを組むことができる。

名前の横に表示されている数字は「ID番号」。この世界では、キャラ名を自由に付けられるので同名の人も存在するかもしれないが、「ID番号」はプレーヤー固有のものとなる

フレンドになると、1対1で会話できる。周りの人に聞かれたくないことも話せる	フレンドには、同時にプレイしていれば、遠く離れた場所にいても話しかけられる	パーティーに誘ったフレンドの「サラ」が酒場に登場

フレンドとパーティーを組んだら、みんなで作戦を立てて冒険に出発!!

【手紙やアイテムの交換】
手紙やアイテムは、町の中にある施設「郵便局」で送ることができる。手紙は、好きな便せんを使って書けるため、いろいろな便せんが用意されるようだ
フレンドが遊んでいないときでも、誘いの手紙などを出しておける

【フレンドをサポート仲間に】
パーティを組むプレーヤーがいなくても、AIキャラを雇ってパーティを組むことができる「サポート仲間」。雇えるキャラクターは酒場に登録されている人から選ばれるが、自分のフレンドが登録していれば、フレンドだけに絞り込んで探すこともできる

■ 自分だけのチームを結成！

　チームは、王国の大使に依頼して結成。この世界で幾多の冒険を重ねてきたものだけが組むことができる。ほかのプレーヤーと一緒に組むことができ、チームの証として同じエンブレムを付けた盾が持てる。また、チーム内で自由に会話ができるようになる。

チームの結成は、王国の大使に依頼するほどの大仕事	チームのスローガンも決められる

様々なパーツを組み合わせて、自分のチームだけのエンブレムが作れる

メンバーであればチーム内で自由に会話できる。チームには200人以上を誘うことができる

■ いろいろな役割を果たせる器用な「旅芸人」

　様々な芸で仲間を楽しませるムードメーカーだが、回復呪文や攻撃呪文も使えるという、実はどんな役割でも果たせる器用さを持つ。修得できる呪文は、「ヒャダルコ」、「ベホイミ」、「ザオラ」、「リレミト」など。

【装備できる武器：短剣、ムチ、ツメ】
派手な装備を身に着ける。使用する武器も扇や棍のように派手な動きを見せられるものに加え、短剣をジャグリングのように軽々と扱う

　「扇スキル」、「短剣スキル」、「棍スキル」に加え、旅芸人ならではのスキルとして「きょくげい」を修得できる。「きょくげい」では、ボケやツッコミなど様々な芸を駆使して仲間を援護することができる。

● 扇スキル
覚える特技の例：「波紋演舞」、「おうぎのまい」、「花ふぶき」など

【花ふぶき】
扇を振って花吹雪を発生させ、周囲の魔物を幻惑させる

● 短剣スキル
覚える特技の例：「ポイズンダガー」、「タナトスハント」、「キラーブーン」など

【キラーブーン】
短剣をブーメランのように相手に投げつける。虫系のモンスターに効果的

● 棍スキル
覚える特技の例：「足ばらい」、「氷結らんげき」、「天地のかまえ」など

【天地のかまえ】
特殊な構えをとっている間、相手からの攻撃を受け流し、その力を利用してカウンター攻撃を仕掛ける

● きょくげい
覚える特技の例：「ボケ」、「ツッコミ」、「キラージャグリング」、「ハッスルダンス」など

【ハッスルダンス】
陽気な踊りでパーティー全員のHPを回復することができる

■ 2体の新モンスターが参戦！

　今回は、新モンスターとして「ゆめにゅうどう」と「クイーンスライム」の2体が明らかになった。そのほか、「ドラゴンクエスト」シリーズの過去の作品より「なげきの亡霊」、「ブリザード」、「スカルゴン」の3体が再び登場する。

【新モンスター】
ゆめにゅうどう 枕を抱えて出現する魔獣。旅人を眠らせ、その夢を食らうという	クイーンスライム スライム界の女王様がついに登場。温かな笑みとは裏腹に、冷気の呪文が得意

【再登場モンスター】
なげきの亡霊 「ドラゴンクエストVIII」に登場。様々な怨みを込めて解き放つ暗黒の魔力は絶大な威力を誇る	ブリザード 「ドラゴンクエストII」に登場。深い悲しみにくれて吹雪のように冷たくなった人間の魂から誕生した	スカルゴン 「ドラゴンクエストIII」に登場。白骨化したドラゴンが魔瘴の力で復活した魔物。あの世で食らった魂を吹雪に変えて吐き出す

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