東京ゲームショウ 2011レポート
「東京ゲームショウ2011」開幕! PS Vita、スマートフォン……
国内最大のゲームイベント、最新ゲームを集めた4日間がスタート!
やはり会場での注目はPS Vitaだろう |
社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)主催による、国内最大のゲームイベント「東京ゲームショウ 2011」が、幕張メッセにて開幕した。会期は9月15日から18日までの4日間で、17日と18日の2日間が一般公開日となる。入場料は、当日1,200円、小学生以下無料。
今回の「東京ゲームショウ」において最も注目されるのはやはり新型携帯ゲーム機「PlayStation Vita」だろう。発売日が12月17日に決定し、3G/Wi-FiモデルのキャリアがNTTドコモであることが14日に発表され、料金体系も明らかになった。同時発売ソフトも26タイトルと豊富で、かなりの盛り上がりを見せている。ソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでは80台もの実機がずらりと並び、来場者を迎えてくれる。PS Vitaの実機を遊べるのはSCEJのブースだけなので、一般公開日はかなりの混雑となることは避けられないだろう。
昨年に引き続き大きなブースを展開し、大作を多数投入するのがカプコンだ。直前に発表されたニンテンドー3DS用「モンスターハンター3(トライ)G」の試遊台が早くも登場しビジネスデーにもかかわらず混雑を極めている。同社はこのほかにも「ドラゴンズ ドグマ」、「アスラズ ラース」など注目作が目白押しだ。一般公開日はさらに混雑することとなるだろう。
イベントが数多く予定されていて、出展タイトルも多いのがセガとバンダイナムコゲームスだ。セガであればニンテンドー3DS「Project mirai(仮)」や「Shinobi 3D」、PS3/Xbox 360「バイナリー ドメイン」、「ファンタシースターオンライン2」など発話題作も多い。バンダイナムコゲームスではPS3/Xbox 360「ACE COMBAT ASSAULT HORIZON」、3DS「エースコンバット3D クロスランブル」、PS3「聖闘士星矢戦記」など、これまた挙げていくと切りがないほど注目タイトルが列ぶ。
スクウェア・エニックスのブースは、発売間近な「FINAL FANTASY 零式」、12月の発売が決定したPS3/Xbox 360「ファイナルファンタジーXIII-2」などが注目だが、これら一部タイトルは整理券が配布されるので、注意していただきたい。
日本マイクロソフトのブースではKinectタイトルが列ぶほか、サードパーティのタイトルで面白いタイトルが列んでいるので、ぜひとも1度足を運んでいただきたいところだ。このほかにもコーエーテクモゲームス、そして今回最大規模での出展となるグリーなど、注目すべきところは数多くある。全体的に節電を意識し、例年より華美な印象はないブースが多いようにも見受けられるが、大作を中心にタイトルごとにきちんとアピールがなされている。
セガブース。「初音ミク」と「ファンタシースターオンライン2」が大きく目立つ | 今回最大規模となるグリーのブース | 大きなステージが目立つバンダイナムコゲームスのブース |
カプコンは、3DS「モンスターハンター3(トライ)G」が圧倒的な人気 | コナミブースは高いところに垂れ幕を設置することで目立つようなっていた | Xbox 360のブースは入場してすぐのところに位置する |
基調講演は和田洋一CESA会長が行なった |
なお、1回目の基調講演は、和田洋一会長による「ゲーム産業革命の本質」と題した講演が行なわれた。業界が拡大するときの環境の変遷を共有することで、次なる成長につなげたいと切り出した。右肩上がりで成長していくゲーム業界の歴史を振り返った。
ゲーム業界の黎明期、コンピューターゲームは複雑なアプリケーションであることから1コンテンツ=1ハード(アーケードゲーム)であり、そういった形で業界が立ち上がった。そしてファミリーコンピュータにより、いろんなゲームを1台のハードで楽しめるようになり、家電メーカーの参入を経て、マーケットに厚みが増した。しかしここまではゲームハードであった。しかしプレイステーション 2の登場でDVDプレーヤーとのハイブリッドとなったため、ゲームへの投資額が減ってしまったと分析。そして携帯電話の発展へと移り、汎用機への移行が進んでいく。
これで専用機が滅びるわけではなく、専用機と汎用機が平行して存在しマーケットが拡大していくとした。さらに2007年からネットに接続し、さらにクラウドへの移行が進行している。こういった中で、これまではゲームをやる気満々なユーザーに対応してきたが、ユーザーが拡大することで意気込みのないユーザー、いわゆるカジュアルゲーマーが増えていくと分析。そのため、ここに留意して制作を進めていかなければならないとした。
一方、ゲームプレイの面から見た業界の発展にも触れた。ハードの進化にはじまり、インプット(コントローラー)の進化、そしてコミュニケーションが軸になりつつある現状に触れている。ここ数年の戦場はここになるとした。和田氏はその先も見据え、1周してハードウェア(3D)に戻ってくると予測して見せた。
最後に価格について触れた。当初はパッケージソフトとして価格をメーカーが決定していたが、マイクロ課金により、お客さんが満足度に対して支払うようになった(アイテム課金など)。そういった中で、ゲームはそれなりの作り方を考えなければならない。コンテンツのポイントがかわわっているとし、そういった中で、再生できないものに対して価値がある(友人と一緒にプレイすることは2度と体験できないこと)と語った。
GAME Watchでもどんどんリアルタイムにレポートしていくので、是非チェックしていただきたい。
(2011年 9月 15日)