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4,000円/7,000円でここまでできる! コントローラー選びの最適解「GRAPHT Omni」シリーズを検証

【GRAPHT Omni】
4月11日 発売
価格:3,960円
【GRAPHT Omni Plus】
10月31日 発売
価格:6,980円

 コントローラーでゲームをプレイしていると、背面ボタンが欲しくなったり、スティックがドリフトしたり……、こんな場面に一度は遭遇したことがあるはずだ。今使っているものが壊れた、多機能な製品が欲しいなど、様々な理由でコントローラーの購入・買い替えを検討している方が多いと思う。

 昨今のコントローラーには背面ボタン、ドリフトを低減したホールエフェクトスティック、遅延を感じないワイヤレス接続など、魅力的な機能が搭載されている。一方で、多機能化や円安、物価高の影響も相まってゲーミングデバイスの価格は上昇を続け、ハイエンドコントローラーは2〜3万円台が主流となり、なかなかポンと出せる金額ではなくなってきた。

 ゲームを快適にプレイできて、長く使えるコントローラーが欲しいけど、なるべく予算は抑えたい。そんなゲーマーにオススメしたい製品が、GRAPHTの「Omni」だ。本製品は、耐久性の高いパーツや低遅延なワイヤレス接続など、ゲーマーに“必須の要素”を備えつつ、3,960円という低価格を実現した高コスパなコントローラーだ。

 さらに、ゲーマーにとって“あったら嬉しい機能”をプラスした新製品「Omni Plus」も登場。こちらは「Omni」をベースに、背面ボタンやトリガーロック、カスタマイズパーツといった要素を追加しながら、価格は6,980円とかなり抑えられており、ハイエンドモデルに匹敵する機能を手頃な価格でもたらしてくれるコントローラーとなっている。

 本稿では「Omni」と「Omni Plus」の外観から使い勝手まで徹底的に紹介。非常に高いコストパフォーマンスで、コントローラー選びの新たな基準点を打ち立てる2つの製品の魅力をお届けしていく。

値下げでさらにコスパアップ! 必要十分な機能を備えた「Omni」

 まずは「Omni」から紹介していこう。先述の通り「Omni」はゲーマーにとって“必須の要素”にフォーカスしており、ホールエフェクトセンサーを採用したスティックとアナログトリガー、最大1,000Hzのポーリングレートに対応した低遅延なワイヤレス接続などを備えながら、価格は3,960円に抑えられている。こちらは今年4月に発売されているため、既に愛用している方もいらっしゃるだろう。

 カラーはブラックとホワイトの2種類。今回はホワイトをお借りしたが、ピュアな白に近い色合いで、ゲーミングデバイスをホワイトで統一しているゲーマーには嬉しいカラーだ。プラスチックの外装はサラサラとしたマットな質感で、触り心地は非常にいい。重量は195g(実測)で軽量設計となっている。

「Omni」のパッケージ。クールなデザインだ
カラーはブラックとホワイトの2色。今回はホワイトをお借りした
サラサラとしたマットな質感で、触り心地は非常にいい
重量は実測で195gと軽い
付属品はUSBケーブルとUSBレシーバーの2点

 レイアウトはXboxタイプで、ABXYボタンと円形タイプの十字キーにはラバーパッドを採用。ホールエフェクトスティックの配置は左右非対称となっており「Nintendo Switch Pro コントローラー」や「Xbox ワイヤレスコントローラー」ユーザーはすぐに慣れることができるだろう。

ABXYボタンにはラバーパッドを採用
十字キーは円形タイプで、斜め方向も入力しやすい

 Nintendo Switchの「Joy-Con」やPS5の「DualSense」といったコントローラーは、スティックに「ポテンショメータ」と呼ばれる可変抵抗器を採用している。ポテンショメータは古くからコントローラーに使われており、パーツとしては安価だが、内部の抵抗器が摩耗してスティックが勝手に動く「ドリフト現象」が発生するデメリットを抱えていた。

 そこで「Omni」はスティックに「ホールエフェクトセンサー」を採用。こちらは内部に抵抗器が存在せず、磁力の強さによってスティックの傾きを検知しており、ドリフト現象を軽減させている。「Omni」は手頃な価格でありながら、ゲーマーを悩ませてきたドリフト現象を防止しているのだ。

スティックには、ドリフト現象を軽減したホールエフェクトセンサーを採用している

 さらにアナログトリガー(RT・LT)にもホールエフェクトセンサーを採用。これによって、スティックとアナログトリガーの摩耗を低減させ、耐久性が大幅に向上している。長期間にわたって、ゲーマーの相棒となってくれること間違いなしだ。

上側面にはRB/LBボタンとRT/LTアナログトリガー、USB Type-C端子を搭載
アナログトリガーにもホールエフェクトセンサーを採用
程よい跳ね返りがあって感触もいい

 接続はUSB有線と2.4GHz無線に対応しており、それぞれ最大1,000Hzのポーリングレートに対応。ポーリングレートは、接続したハードウェアに対して、コントローラーが1秒間にデータを送信する回数であり、この数値が高いほどより正確で滑らかな操作が可能となる。

 無線接続時は、ポーリングレートと引き換えにバッテリー持続時間が短くなることもあるが、「Omni」は10〜15時間と必要十分な連続使用時間を確保している。もちろん、USB有線で接続したり、バッテリーを充電しながら使用もできるので安心してほしい。

 なお、USBレシーバーはUSB Type-CとUSB Type-Aに対応。対応プラットフォームはNintendo Switch/Android/PCとなっているが、筆者の環境ではNintendo Switch 2/iOSでの動作も確認できた。

USBレシーバー本体はType-C端子となっており、アダプターを用いてType-A端子にも接続可能
Nintendo Switch 2の携帯モードで使用したり……
TVモードでも使用可能となっている
今回の検証ではiOSでの動作も確認できた

 このほかにも「Omni」は、連射機能「ターボモード」や任意の入力を自動実行できる「マクロ機能」、コントローラー非対応のゲームをプレイする際に、キーボード&マウスの機能をコントローラーに設定する「マウス・キーボード入力モード設定」などを備えている。

 これほどの要素を詰め込んだ「Omni」は、発売当初4,950円で販売されていたのだが、2025年9月に価格改定が実施され、現在の価格である3,960円へと値下げ。改定前の価格でも十分に安いと感じるが、4,000円を切ったことでより手に取りやすくなった。「Omni」は価格以上の耐久性と機能を備えた高コスパなコントローラーといえる。

「Omni」は2025年9月に値下げを実施。これほどの機能を備えながら、4,000円切りという驚きのコストパフォーマンスとなっている

初回限定で充電ドックをバンドル! ハイエンドモデルに匹敵する「Omni Plus」

 続いては「Omni Plus」を紹介していこう。こちらは「Omni」をベースにしつつ、背面ボタンやトリガーロック、カスタマイズパーツなど、ハイエンドコントローラーに匹敵する要素を備えた新モデルだ。

 こちらもカラーはブラックとホワイトの2種類となっており、今回はブラックをお借りした。表面はサラサラとした質感で、グリップ部分にはヘアライン加工が施されている。重量は実測で261gと、ハイエンドコントローラーは300g超えも珍しくない中で、軽量な部類となっている。

「Omni Plus」のパッケージ
カラーはブラックとホワイトの2種類。今回はブラックをお借りした
表面はサラサラとした質感
重量は実測で261g。多機能なハイエンドモデルは300g超えも珍しくないが、「Omni Plus」は軽量な部類となっている
付属品としてUSBケーブルやUSBレシーバーのほか、各種カスタマイズパーツが同梱されている

 レイアウトは「Omni」と同じくXboxタイプだが、「Omni Plus」ではABXYボタンに高い精度と耐久性を両立した「メカニカルスイッチ」を採用。さらに、十字キーは取り外し可能となり、クロス、ディスク、ハイブリッドの中から好きなものを装着できるようになった。

【メカニカルスイッチを採用したABXYボタン】
ABXYボタンにはメカニカルスイッチを採用。高い精度と耐久性を実現しているほか、「カチカチ」という押し心地が特徴だ
【取り外し可能な十字キー】
十字キーは取り外し可能。左からクロス、ハイブリッド、ディスクの3種類が付属している
高さや形状がかなり異なっていることがわかる
クロスは4方向入力に特化
ハイブリッドは4方向入力をメインとしつつ、8方向入力も可能な形状となっている
ディスクは8方向入力に特化している

 スティックは「Omni」と同様に、耐久性の高いホールエフェクトセンサーを採用。これに加えて「Omni Plus」では、スティックの長さをショートとロングの2種類から選択可能となったほか、付属のスポンジアタッチメントで細かい挙動もカスタマイズできるようになった。

【交換可能なスティック】
スティックも交換可能。ショートとロングの2タイプが付属している
標準状態ではショートタイプが装着されている
こちらがロングタイプ。かなりスティックの背が高くなる
【スポンジアタッチメント】
スティックに装着可能なスポンジアタッチメントが付属
3種類付属しており、左からソフト、ミディアム、ハードとなっている
ゲームジャンルに合わせてスティックの細かい挙動をカスタマイズ可能
もちろん左右で違うアタッチメントを装着できるため、自分好みにカスタマイズ可能だ

 アナログトリガーも「Omni」と同様にホールエフェクトセンサーを採用しているが、「Omni Plus」では新たにトリガーロックを搭載。これによって、RT/LTトリガーを通常のボタンのように使用できるようになった。また、トリガーロックは3段階あり、プレイするゲームやプレーヤーの好みに合わせて深さを調整可能だ。

【トリガーロック】
「Omni Plus」のアナログトリガーには、新たにトリガーロックを搭載
一番浅いトリガーロックをかけた状態。ボタンのように使用できる
2段階目のトリガーロックをかけた状態
3段階目のトリガーロック(ロックなし)の状態。アナログトリガーとして使用できる
トリガーロックは背面のスイッチから調整可能だ

 そして「Omni Plus」の新要素として、背面に「MR/MLボタン」を搭載。ABXYボタンや十字キー、RB/LB/RT/LTのいずれかを割り当てることができ、親指をホールエフェクトスティックから離すことなくボタン操作が可能となる。中指で押す位置にあり、グリップの邪魔にならない絶妙な場所にあるため、誤って押してしまうようなことはないだろう。

 このほかにも「Omni」と同じく、連射機能の「ターボモード」や自動入力が可能な「マクロ機能」を備えているほか、ホールエフェクトスティック周辺にLEDライトを搭載。自分好みのカラーに光らせることが可能だ。

【背面ボタン】
「Omni Plus」は背面にMR/MLボタンを搭載。絶妙な場所にあり、誤って押してしまうことはないだろう
【LEDライト】
ホールエフェクトスティックの周囲にLEDライトを搭載。自分好みのカラーや効果に設定可能だ

 接続はUSB有線と2.4GHz無線に加えて、新たにBluetoothにも対応。USB有線接続と2.4GHz無線接続時は、最大1,000Hzのポーリングレートに対応している。なお、USBレシーバーはType-A端子専用となっており、Type-C機器に接続する場合は別途アダプターが必要だ。

 なお「Omni Plus」はフェイスプレートを着脱でき、筐体内にUSBレシーバーを収納可能。このフェイスプレートは、今後カラーバリエーションやコラボモデルの展開を検討しているとのことで、将来的には外観も自分好みにカスタマイズできそうだ。

【USBレシーバーとフェイスプレート】
「Omni Plus」のUSBレシーバーはType-A専用。Type-C機器で使用する際は別途アダプターが必要となる
USBレシーバーは筐体内に収納可能。右グリップ側(画像中央の矢印で示した場所)に差し込む形だ
今後はフェイスプレートのカラーバリエーションやコラボモデルの展開も予定しているとのことだ

 また、オプションとして「Omni Plus」専用の充電ドックを用意。PCなどに接続しておけば、ドックに置くだけで充電できるほか、USBレシーバーの延長ケーブルも兼ねており、無線通信をより安定させることが可能だ。

【チャージングドック】
オプションとして専用の充電ドックをラインナップ
ドックもブラックとホワイトの2色が用意されている
接続はUSB Type-C
置くだけでコントローラーを充電可能となる
底面にはUSB Type-A端子を搭載
USBレシーバーを差してデスクに置くことで、コントローラーとレシーバー間の通信をより安定させることができる

 ハイエンドモデルに匹敵する要素を備え、自分好みにカスタマイズできるコントローラーでありながら、価格は6,980円と「Omni Plus」も驚異のコストパフォーマンスを誇っている。さらに、初回1,000個限定で本来別売りの「充電ドック」が価格据え置きでセットになっており、お得感がより増しているので、気になっている方は早めに購入してほしい。

初回1,000個限定でチャージングドックをバンドル。価格は6,980円のままだ

多くのゲームでちょうどいい「Omni」、本気のゲームプレイに応えてくれる「Omni Plus」

 ここからは実際に「Omni」および「Omni Plus」を使っていく。まずはNintendo Switch 2に「Omni」を無線で接続して、ゲームをプレイした。

 最初にプレイしたゲームは「マリオカート ワールド(任天堂)」だ。筆者としては、ホールエフェクトスティックの挙動が気になっていたのだが、実際に使ってみると、非常に滑らかで精密な操作が可能だった。ポテンショメータのスティックと比較して、操作感はほぼ同一かそれ以上でありながら、耐久性は抜群に向上しているため、文句の付け所がない。

最初にプレイしたのは「マリオカート ワールド」
ホールエフェクトスティックは非常に滑らかで精密な操作が可能。それでいて耐久性は抜群で、ホールエフェクトセンサーはいいこと尽くしだ

 次にプレイしたゲームは「Pokemon LEGENDS Z-A(ポケモン)」。シリーズ初のアクションバトルを採用した本作は、スティックとRT/LTトリガーを酷使することになるが、その両方にホールエフェクトセンサーを採用し、ドリフトを防止した「Omni」は長期間にわたって快適にプレイできる。また、今回は時間の都合で検証できなかったが、色違い厳選の際には、連射機能の「ターボモード」が活躍してくれるだろう。

シリーズ初のアクションゲームとなった「ポケモンZA」もプレイ
ドリフト現象の心配いらずで快適にプレイできる。また、色違い厳選にはターボモードが活躍してくれるだろう

 続いては、ゲーミングPCに「Omni Plus」を無線接続して、FPS「バトルフィールド6(Electronic Arts)」をプレイした。本作はサブウェポンやガジェットへの切り替えがABXYボタンや十字キーに割り当てられており、通常だとスティックから親指を離してボタンを押す必要がある。これを解消するのが「Omni Plus」の背面ボタンだ。

 「MR/MLボタン」にサブウェポンやガジェットへの切り替えボタンを割り当てることで、スティックから親指を離さず、移動しながら武器の切り替えが可能となる。突然の戦闘でも、相手の攻撃を回避しながら即座に武器を切り替えられるため、大きなアドバンテージを得られるのだ。

 また「Omni Plus」はコントローラー本体の操作だけで、背面ボタンの割り当てが可能。PCにソフトウェアを導入する必要がないため、ゲーム画面とソフトウェアを行ったり来たりせず、操作画面を見ながら背面ボタンを設定できる。

「BF6」では背面ボタンが大活躍。筆者はサブウェポンの切り替えボタンを割り当てた
突然のバトルシーンでも、背面ボタンで武器をすぐに切り替えられるのは大きなメリットとなる

必要十分以上の機能と耐久性。「Omni」シリーズはコントローラー選びの最適解

 ここまでGRAPHTの「Omni」と「Omni Plus」の魅力を紹介してきた。「Omni」シリーズは必要十分以上の機能と耐久性を備えながら、驚きの低価格を実現しており、コントローラーの新たな基準を打ち立てた。ゲーマーの長年の悩みの一つである「コントローラー選び」の最適解といっても過言ではない製品だ。

 「Omni」は、Nintendo SwitchなどでアクションゲームやRPGをプレイするカジュアルゲーマーにオススメ。4,000円以下で購入できるコントローラーでありながら、各所に耐久性の高いパーツを採用しているため、長い間ゲーマーの相棒になってくれること間違いなしだ。

 一方の「Omni Plus」は、PCなどでFPSや格闘ゲームをプレイするコアゲーマーにオススメ。自分好みにカスタマイズできる要素を多数備え、背面ボタンで大きなアドバンテージを得られる。本気のゲームプレイにも応えてくれる高コスパなコントローラーだ。また、初回限定で充電ドックが付属するのも見逃せないポイントとなっている。

 ゲーマーに嬉しい機能を、嬉しい価格でもたらしてくれる「Omni」シリーズ。コントローラー選びで悩んでいる方は、ぜひ購入を検討してみてほしい。

□GRAPHT OFFICIAL STORE「Omni」のページ
□GRAPHT OFFICIAL STORE「Omni Plus」のページ