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MiniLED/QD-OLEDの発色の凄み。GRAPHTが「どうゲーマーに届けるか」を練り上げたゲーミングモニター
“本当に欲しい機能”に注力し、コスト以上の満足度を実現
- 提供:
- MSY
2025年7月8日 00:00
- 【GR2724ML-BK】
- 価格:54,980円
- 【GR2724OEL-BK】
- 価格:89,800円
GRAPHT(グラフト)は、東京に拠点を置くMSYが展開している、ゲーミングカルチャーを軸とした総合ブランド。「モノを通じてユーザーと体験をつなぐ」をコンセプトに、オリジナルのライセンス商品、ゲーミングデバイス、インフルエンサーのファングッズなどを取り扱っている。
今回はそんなGRAPHTが販売している2種類の27インチWQHD
ゲーミングモニターを紹介したい。「GR2724ML-BK」はバックライトにMiniLEDを採用しハイコントラストで豊かな色彩を実現している。「GR2724OEL-BK」はQD-OLED(量子ドット有機EL)パネルを使用した圧倒的な没入感と反応速度を誇る。
この記事では、これら2種類のモニターを使って、「モンスターハンターワイルズ」、「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」、「鳴潮」という3つのゲームをプレイして、それぞれのモニターの特徴やゲーマー向けの機能などを紹介したい。
MiniLED、QD-OLEDが生み出すくっきりした明暗と鮮烈な色彩
各製品を具体的に見ていく前に、「GR2724ML-BK」に使用されているMiniLED、「GR2724OEL-BK」に使用されているQD-OLEDについて改めて紹介しておきたい。
MiniLEDとQD-OLEDは、モニターのパネル部分の技術のことだ。もう少し正確には、MiniLEDはバックライトの技術、QD-OLEDはパネル素材と技術の組み合わせを指す、と言えるだろう。
従来の多くのモニターは、IPSやVAといった液晶パネル素材の下から、全面的にバックライトを当てることで明るさを出している。そのため暗い場面でも「完全な黒」にはならないという弱点があった。
MiniLEDは、このバックライトをゾーンごとに制御する機能のことだ。「GR2724ML-BK」はバックライトが576のゾーンに分かれており、明るいところだけが光り、暗いところは光らない。「暗いならそもそも光らない」という技術が導入されたことで、液晶パネルのコントラスト表現をグンと進化させている。
「GR2724ML-BK」ではさらに色味を安定させ、より正確に発色できる量子ドット技術が用いられることで、液晶パネルながら従来とは段違いのコントラストと発色を実現したものとなる。
VESAが策定したディスプレイ用のHDR規格であるDisplayHDRの中で、ゲーミングモニターとしてはハイエンドレベルを示すHDR1000を取得しており、デフォルトではまぶしいほどの鮮やかさを誇る。色再現性ではsRGB、AdobeRGB、DCI-P3のすべてで99%のカバー率を誇る。
またQD-OLEDは、OLEDと上の量子ドット技術を組み合わせたパネルとなる。
OLEDは発光ダイオード自体が光るため、バックライトを当てずとも、明るいところは明るく、暗いところは光らないという制御ができる。そのため素材レベルで、コントラストや発色に優れた表現が可能となっている。
「GR2724OEL-BK」の場合は、そもそも発色の良いOLEDにさらに量子ドット技術を組み合わせることで、正確かつ広い色域を確保し、HDRを強化するようなさらなる鮮やかさを実現している。MiniLEDで液晶パネルがOLEDに追いつきはじめたと思ったら、QD-OLEDはその上を行く進化をしていた……みたいなイメージだろうか。
sRGBのカバー率は100%。AdobeRGB98%、DCI-P3カバー率は99%で、最大表示色約10億7000万色を表現できるパネルだ。
GRAPHTでは、こうした良質な次世代の技術を「いかにしてゲーマーに届けるか」をコンセプトに両製品を開発したという。
MiniLEDやQD-OLEDの機能は一切妥協せず、代わりにその他の機能は「ゲーマーとしてこれは絶対に外せない」という部分のみ優先し、それ以外はカットしている。
例えば、他の同じような機能を持つ製品は、リフレッシュレートがもっと高いものもある。しかし人間の目で判別できるのは240Hzが限界とも言われており、それならばリフレッシュレートは240Hzに収めることでコストを是正している。
また、どちらのモニターもヘッドホンジャックのみでスピーカーは付いていない。これは、ヘッドホンでプレイするゲーマーが多いことから、敢えてスピーカーを外すことでコストカットにつなげているそうだ。
価格は「GR2724OEL-BK」が54,980円、「GR2724OEL-BK」が89,800円。詳細なスペックや実際の体感は以下にて記載しているが、そこから考えると納得感のある価格となっている。
MiniLEDとHDRで驚くほど鮮明になるゲーミングモニター「GR2724ML-BK」
では、各製品について、スペックを見ていきたい。MiniLED使用の「GR2724ML-BK」は27インチのWQHDゲーミングモニター。ゲーマーやクリエイターなど、ヘビーユーザーをターゲットにした商品だ。
| 【GR2724ML-BKのスペック】 | |
|---|---|
| 画面サイズ | 27インチ(アスペクト比16:9) |
| パネル | Fast IPS |
| 表面加工 | ノングレア |
| バックライト | MiniLED |
| 解像度 | 2,560×1,440ドット(WQHD) |
| 輝度 | 標準 450 cd/㎡、 最小 400 cd/㎡、 最大 HDR 1000cd/㎡ |
| 視野角 | 178度/178度(水平・垂直) |
| 応答速度 | 1ms(OD) |
| コントラスト比 | 1000:1(Typ.) |
| 色再現性 | Triple 99%(DCI-P3 、 Adobe RGB 、sRGB) |
| リフレッシュレート | 240Hz |
| 可変リフレッシュレート | Free Sync対応 |
| HDR | 1,000 |
| 映像入力端子 | HDMI×2、DisplayPort×1 |
| その他の端子 | オーディオジャック |
| 発売日 | 2024年10月25日 |
| 価格 | 54,980円 |
| 保証期間 | 購入より3年間(ドット抜けは1年間) |
本体はブラックでパネルの左右と上はナローベゼルになっている。下のベゼルには「GRAPHT」のロゴが目立ちすぎない程度に刻印されている。ツールレスで簡単に組み立てができ、背面は100×100のVESAマウントに対応している。
電源ボタンとモニターの機能を操作するボタンは右下にまとめられている。この手のボタンは手探りでの操作が難しく感じることがあるが、本モニターではメニュー画面にボタンのアイコンが表示され、操作しているボタンが白く強調されるので非常にわかりやすい。HDMIとDisplayPort、オーディオジャックと電源は背面下部に並んでいる。
ピボット、スイベル、チルトに対応しており、90度回転させて縦型モニターとしても使用できる。高さの調整も可能だ。
付属品としてHDMIケーブルとDisplayPortケーブル、VESAマウントスタッドが付いている。電源はケーブルとACアダプターを接続するタイプ。
ゲーム体験をワンランク上に引き上げるQD-OLEDゲーミングモニター「GR2724OEL-BK」
続いて、QD-OLEDのパネルを搭載した「GR2724OEL-BK」。27インチのWQHDゲーミングモニターだ。本モニターの基本スペックは以下の通り。
| 【GR2724OEL-BKスペック】 | |
|---|---|
| 画面サイズ | 27インチ(アスペクト比16:9) |
| パネル | QD-OLED |
| 表面加工 | ハーフグレア |
| 解像度 | 2,560×1,440ドット(WQHD) |
| 輝度 | 標準 250 cd/㎡、最大 HDR 1000cd/㎡ |
| 視野角 | 178度/178度(水平・垂直) |
| 応答速度 | 0.03ms(GTG) |
| コントラスト比 | 1,500,000:1 |
| 色再現性 | sRGBカバー率:100%、AdobeRGBカバー率:98%、DCI-P3カバー率:99% |
| 最大表示色 | 約10億7000万色 |
| リフレッシュレート | 240Hz |
| 可変リフレッシュレート | Free Sync対応 |
| HDR | HDR400 True Black |
| 映像入力端子 | HDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4×1 |
| その他の端子 | オーディオジャック |
| 発売日 | 2025年3月21日 |
| 価格 | 89,800円 |
| 保証期間 | 購入より2年間(ドット抜けは1年間) |
「GR2724OEL-BK」のQD-OLEDパネルにはバックライトが必要ないため、中央部分以外は非常に薄い。厚みがないことと下部のベゼルが薄いことから、同じ27インチモニターだが「GR2724ML-BK」よりも一回り小さく見える。
電源を入れると、側面と支柱周辺の円形の部分がLEDで虹色に輝く。このLEDの光はモニターのメニューにある「背面LED設定」から色やオンオフ、光り方などを設定することができる。
支柱は少し前かがみなデザインになっており、スタンドベースは大きく2本の足が開くデザインでモニターの下部を広く使うことができる。モニターは爪をひっかけて固定する方式でツールレスでの組み立てが可能。
モニター背面の取り付け口は、付属のマウントスタッドを取り付けることで75×75のVESAマウントに対応する。
電源とI/Oポートは背面にあり、ケーブルを挿しやすい。モニターの電源ボタンと操作ボタンは、モニターの下部中央にある小さなスティックボタンにまとめられており、より感覚的に操作しやすくなっている。
チルトは前傾5度(±2度)、後傾20度(±2度)。90度のピボットと、左右22.5度(±2度)のスイベルに対応している。高さ調整は最大100mmとなっている。
「モンスターハンターワイルズ」「FF14」などで色味をチェック
以下では、3つの人気タイトルを使ってモニターの映像表現を比較した結果を見てみたい。
「モンスターハンターワイルズ」ではカットシーンで使われる特殊なライトの演出や、キャラクターたちの身に着けた装備の色彩などで、印象的な鮮やかさを実感することができた。「GR2724ML-BK」の方が輝度が高いため、差し込む陽光や光が当たっている場所がまぶしく輝いている。「GR2724OEL-BK」は色再現性の高さを生かして、一見同じように見える色の中に複雑に混じり合った色もしっかりと表現できている。
「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー」では、最新の拡張パッケージで追加されたエリアの明るい場所、暗い場所など様々な光源の場所で撮影してみた。どちらのモニターでも、どこもそれぞれの場所で使われている光や色彩が美しく表現されており、甲乙つけがたい。
アニメタッチが特徴の「鳴潮」でも、両モニターの色彩表現の豊かさとコントラスト比が印象的な画面を作り上げていた。カメラで撮影した画面では、その美しさを十分には再現できないのがもどかしいほどだ。
リフレッシュレート240Hzで高速でもくっきりと描画
「GR2724ML-BK」はパネルに台湾の大手液晶メーカーAU Optronics(AUO)が製造している高性能なFast IPSを採用している。通常のIPSパネルよりも応答速度に優れており、広い色域やコントラスト比に対応している。従来のIPSパネルはリフレッシュレートが弱点だったが、それを克服し、240Hzというハイリフレッシュレートを実現している。
「GR2724OEL-BK」の有機ELは応答速度は速いが、以前は遅延が問題になっていた時代もあった。だが進化した現代の有機ELはその問題を克服し、Fast IPSに引けを取らない240Hzを可能にした。
今回は2つのモニターをUFO TESTで、筆者が自宅で使用している60Hzのモニターと比較してみた。どちらもシャッタースピード1/250で撮影している。60Hzモニターでは残像がかなりずれているが、240Hzではほとんど残像が見えない。
「GR2724OEL-BK」ではUFOに乗った宇宙人が非常に鮮明に見えている。色の境界もくっきりと美しく、有機ELの特性がはっきりと感じられる結果となった。
多彩なプリセットで様々なシーンに対応が可能
モニターの機能は画面の底面に並んだスイッチで操作する。たくさんの設定項目があるが、ユーザーがよく使用しそうなのは「ゲーム設定」と「色設定」だろう。
「GR2724ML-BK」には「標準モード」、「RTS/RPGモード」、「FPSアリーナモード」、「MOBAアリーナモード」というゲームジャンルに合わせたプリセットが用意されている。暗闇での視界が重要なFPSモードでは、黒が青っぽい色に引き上げられており、MOBAモードでは全体の輝度が高くなる。
「GR2724OEL-BK」では同様のモードに加えて、「ムービーモード」、「リーディングモード」、「ナイトモード」、「アイケアモード」、「MacViewモード」、「E-Bookモード」、「sRGBモード」、「AdobeRGBモード」、「DCI-P3モード」と、さらにプリセットの数が増えており、仕事や動画編集、デザインなど多彩なシチュエーションに対応している。
さらに「GR2724ML-BK」、「GR2724OEL-BK」ともに画面中央にクロスヘアを表示させたり、タイマーやカウントを表示させる支援機能が装備されている。クロスヘアはどちらも複数の種類があり、「GR2724OEL-BK」では色も変えることができる。
また「GR2724OEL-BK」にある「拡大鏡モード」は、画面中央を拡大した画像を右上に表示できる。
さらに「GR2724OEL-BK」にはパネルの焼き付きを防止する様々なメンテナンス機能が組み込まれており、メニューから使用することができる。パネルの焼き付きを回避したい人に向けて、4時間ごとにメンテナンスの告知を通知する保護通知機能もあり、通知のオンオフも設定できるなど、細かい配慮がなされている。
圧巻の美しさ、高性能ながら機能を絞ることで低コストを実現
今回使用した2台のモニターは、どちらも高機能ながらそれぞれに個性があり、それぞれの得意を活かして印象的な画面を楽しませてくれた。
MiniLED採用の「GR2724ML-BK」は、色彩の鮮烈さがなにより印象的だった。人によってはギラギラしていると感じるレベルかもしれないが、この鮮やかさに慣れてしまうといつも使っているモニターが色あせて見えるくらいに色彩にあふれている。
QD-OLED搭載の「GR2724OEL-BK」では、やはり黒が印象に残る。コントラスト比の高さから少し離れると立体感すら感じるのは有機ELならではだろう。「GR2724OEL-BK」は後発であり、価格帯としても一段上にあるだけあって支援機能がより多彩で、スティックボタンによる操作も洗練されていた。
この2製品の圧巻の映像美を前にすると、それだけで満足感を得られるだろう。それくらい、映像の質の良さはインパクトがあるし、やはりモニターの第一義は美しい映像を映し出すことなのだと再認識できる。
ユーザーにとってどんなモニターを選ぶかは、実際のところ予算や欲しい機能次第だろう。が、同じ価格帯で迷っているのであれば、MiniLEDとQD-OLEDという本製品の抜群の優位性は見逃してほしくない。ぜひ、大きな満足感を手に入れて欲しい。
(C)GRAPHT All Rights Reserved.
































































































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