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モニター購入は"足なし"が新常識? GRAPHTの27インチモニター「GR2732DML-BK」とモニターアームで理想のゲーミング環境ができた!
2025年11月14日 00:00
- 【GR2732DML-BK】
- 【GR2732DML-BK‐SL(スタンドレス)】
- 【GRAPHT Monitor Arm -Aero M9TQ(黒/白)】
- 【GRAPHT Monitor Arm -Aero M9C(黒/白)】
- 11月14日発売
- 価格:
- GR2732DML-BK:59,980円
- GR2732DML-BK‐SL:56,980円
- Aero M9TQ:14,980円
- Aero M9C:9,980円
- 【GR2532DML-BK-SL(スタンドレス)】
- 11月21日発売予定
- 価格:
- GR2532DML-BK-SL:51,980円
GRAPHTから、QD-MiniLEDパネルを使用した高性能ゲーミングモニターのラインナップに、待望の27インチの大画面モデル「GR2732DML-BK」が11月14日に追加された。
24.5インチモデルの「GR2532DML-BK」は、高精細でハイコントラストな映像美と、最大320Hzのリフレッシュレートが生み出す滑らかなプレイ体験が特徴。一般的には映像美を追求すると競技性がトレードオフになるところ、本製品では他の機能をきっちり取り揃えることで、むしろ映像美によって対戦が有利になり得るという製品に仕上がっていた。価格は54,980円で、同性能の製品群のなかでは価格が抑えられているところも魅力である。
27インチの「GR2732DML-BK」では、この特徴をそのまま引き継ぎながら大画面化。QD-MiniLEDならではの映像美を、さらにダイナミックに楽しむことができるようになっている。価格は59,980円。
嬉しいことに、このモデルにはスタンド付きとスタンドレスタイプが用意されている。モニターを購入すると、多くの場合はスタンドがセットになっているが、すでにモニターアームを持っていたり、これからモニターアームを導入しようと考えている場合は、スタンドレスタイプを選ぶことでその分価格を抑えることができる。スタンドレスタイプの価格は56,980円。たかが3,000円、されど3,000円だ。
同時に、すでに発売中の24.5インチモデル「GR2532DML-BK」にも11月21日にスタンドレスモデルが追加される。こちらの価格も、スタンド付きモデルから3,000円割安となる51,980円となる。
そして27インチと24.5インチのスタンドレスモデルの追加に合わせて、スタイリッシュな2種のモニターアーム「GRAPHT Monitor Arm -Aero M9TQ(黒/白)」と「GRAPHT Monitor Arm -Aero M9C(黒/白)」が11月14日に発売となった。価格は「Aero M9TQ」が各14,980円、「Aero M9C」が各9,980円。
今回は、改めてQD-MiniLEDパネルを使用した27インチ大画面モデル「GR2732DML-BK」を紹介しつつ、モニターアームを使ったゲーミング環境がどれだけ快適なのかを、実際の商品を検証しつつ紹介していきたい。
- 画面サイズ:27インチ(アスペクト比 16:9)
- パネル:QD-MiniLED/Fast IPS
- 表面加工:アンチグレア
- バックライト:1152ゾーン ローカルディミング
- 解像度:2,560×1,440ドット(WQHD)
- 輝度:SDR時 450cd/m2(Typ)/HDR時 最大1,000cd/m2
- 視野角:178度/178度(水平・垂直)
- 応答速度:5ms(GtG)、1ms(オーバードライブ時)
- コントラスト比:1,000:1
- 色再現性:sRGB 100%、AdobeRGB 99.5%、DCI-P3 99%
- リフレッシュレート:最大320Hz
- 可変リフレッシュレート:Adaptive-Sync 対応
- HDR:HDR1000
- 映像入力端子:HDMI×2、DisplayPort×1
- その他の端子:オーディオジャック
- 発売日:2025年11月14日
- 価格:59,980円(スタンド付き)、56,980円(スタンドレス)
【外観デザイン】すっきりした前面と、レインボーLEDで主張する背面
まずは「GR2732DML-BK」から見ていきたい。前面のデザインは装飾を抑えてスッキリと控えめ。ロゴも目立たないブラックで刻印されており、画面に集中できるよう視界からノイズを排除しているという印象だ。
逆に背面にはレインボーLEDが配され、ゲーミングPCらしい尖りを主張してくる。このレインボーLEDはモニターの設定画面から光り方やオンオフをコントロールすることができる。
スタンド付きの場合、スタンドはツールレスで組立が可能。支柱を支える土台部分は細い足が左右に大きく開いており、前面にものを起きやすい構造になっている。
モニターを操作するためのボタンは画面右下に並んでいる。背面下部にはHDMIが2つ、DisplayPortが1つ、オーディオジャックが1つとACアダプタ用の電源コネクタが並んでいる。
付属品は取扱説明書と、ハイスピードHDMIケーブルとDisplayPortケーブルが各1本同梱されている。
【パネル性能】Fast IPS、MiniLEDバックライト、量子ドットが生み出す美麗な映像
次に「GR2732DML-BK」の映像クオリティを支える3つの技術「Fast IPS」、「MiniLEDバックライト」、「量子ドット」について紹介したい。
これまでのIPSパネルは色の再現度が高く視野角が広いという特徴がある一方、コントラスト比が弱い、TNパネルなどに比べると応答速度に劣るという弱点があった。
それらが改善された次世代のIPSパネルが複数のメーカーから発売されており、本製品には次世代型のIPSパネル「Fast IPS」が採用されている。
「Fast IPS」は、視野角や色の再現性はそのままに、高速なリフレッシュレートと応答速度を実現したゲーミング向けのパネル。本製品の持つ、リフレッシュレート320Hz、応答速度1msというスピードはこのパネルによって実現されている。
「MiniLEDバックライト」は直径がおおむね100~200マイクロメートルの小さなLEDを全面に敷き詰めたバックライト。液晶は自ら発光しないので、背後から照らす必要がある。このバックライトはいくつかのエリアに分けて制御されており、画面の明るい場所では明るく光り、暗い場所では光度を落とすなど、エリアごとに光り方を調整する「ローカルディミング」という方法で制御されている。
だが明度の違う場所が隣り合っている場合、安価なLEDバックライトでは暗い場所に光が漏れてしまい、どうしても黒が多少グレーになってしまい、コントラスト比が弱くなるという弱点がある。
MiniLEDバックライトでは、微細なLEDによってローカルディミングのエリアを細かく分け、隣り合うエリアへの影響を最小限に留めている。「GR2732DML-BK」は全体を1,152のエリアに区分けしており、高輝度でハイコントラストな映像美を生み出している。
「量子ドット(QD)」は高精細な色の鮮やかさを生み出すのに貢献している。通常の液晶モニターは、色を生成するプロセスのために赤(R)、緑(G)、青(B)の3色にピークの差があり、これらの色が混じり合う部分で色がくすんでしまい色再現度が落ちてしまうという弱点があった。
量子ドットは、直径2~10ナノメートルという非常に小さな半導体の微粒子に青光LEDの光を当てることで、純度の高い赤と緑を作り出し、色同士の混じり合いが少ない鮮やかな色彩を生み出すことができるテクノロジーだ。
正確な色彩を作りだせることから、色のダイナミックレンジが広くAdobe RGB、sRGB、DCI-P3をすべて99%カバーできる。イラストを描いたり、動画を編集したりといったクリエイティブな作業にも威力を発揮する。
これらハード面での特徴以外に、今回紹介する2機種には、ゲームを楽しむための独自機能が多く搭載されている。
ローカルディミングを活用して1,152に区分けされたエリアのうち、動いているものがあるエリアだけに黒挿入を行なうことで、輝度を維持したままブレを防止する残像低減技術「MPCS(Motion Picture Clear & Smooth) 」は、特にFPSなどで敵を発見するのに効果を発揮する。
また、ゲームジャンルや使用目的に合わせた15個のプリセットモードが用意されており、たくさんの設定項目を1つずつ自分で設定しなくても、そのゲームに適した設定にすることができる。プリセットはカスタマイズも可能なので、そこからさらに自分にあった設定へと変更することも可能だ。
こうした機能については、24.5インチモニター「GR2532DML-BK」を実際に使ってレビューした記事でさらに詳しく取り上げているので、合わせて参考にしていただきたい。
【ゲーム体験比較】2つのサイズを使い分けることによってゲームはより楽しくなる
「GR2732DML-BK」と「GR2532DML-BK」は、ほぼ同じ機能を有するゲーミングモニターだが、実はサイズによってお勧めしたいゲームは異なる。それぞれに向くものがあるので、ここで取り上げておきたい。
24.5インチモニターは、小さな机でも邪魔にならないコンパクトさが魅力だ。画面が小さいため、目を大きく移動させなくても全体が視界に入りやすく、例えばFPSやMOBA、対戦格闘など常に画面全体に注意を払う必要がある競技性の高いゲームに向いている。
逆に27インチは画面の大きさを活かした没入感や、作業領域の広さがポイントだ。この利点を最大に生かせるのは、リッチな映像美を楽しめるRPGやアドベンチャーゲームが最適だ。またMMORPGやシミュレーションゲームのようにたくさんのUIを画面内に並べなければならないゲームでは、より広い画面であるほうが便利である。
クリエイティブな用途での使用を考えている人にとっては、A4サイズが見開きで原寸表示できるのが大きなアドバンテージになる。これまたUIが画面を占拠しがちなAdobeの各種アプリを使用する時にも、画面が大きければそれだけ大きな作業領域を確保することができる。
汎用性の高さから、多くの人にとっては27インチが便利かなと思うが、自分のプレイするゲームや使用目的、設置する場所との兼ね合いなどでぴったりの1台を選択して欲しい。
【モニターアーム】耐久性重視の「M9C」、より精密な「M9TQ」。GRAPHTの新モニターアーム
ではここからは、モニターアームを使用しての体験をレポートしていきたい。
モニターアームには数多くの利点がある。最大の利点は、モニターの位置を自由に調整できることだ。高さや奥行はもちろん、傾き、設置する位置もスタンド式とは比較にならない自由度を持っている。配線する時、スタンド式ではポートの位置が分からずスマホのカメラ片手に悪戦苦闘するようなシーンでも、モニターアームであれば広い可動域を活かして簡単に接続することができる。
モニターを浮かせて固定することになるので、デスクの上を広く使えるのも便利な点だ。さらに複数のアームを使えば、縦横にモニターを並べた秘密基地かトレーダールームのような空間も作ることができる。移動の自由度は非常に高く、縦方向、横方向ともスタンド以上の可動域を誇っている。
今回GRAPHTから発売されたモニターアームは、低価格で手に入りやすい「Aero M9C」と、反発力が見える確認窓などを備え、機能性とデザイン性を両立した「Aero M9TQ」の2モデル。それぞれホワイトとブラックの2色が用意されている。
「Aero M9C」はプラスチックパーツを使うなどして価格を抑えたモデル。下アームはアルミ合金一体成型によって、高い強度で支えることができる。「Aero M9TQ」は「Aero M9C」よりも一回り小さいにも関わらず、ずっしりとした重量感でモニターをがっちり固定することができる。全体がアルミ合金で造形されているため、「Aero M9C」よりも全体的に高級感がある。
| Aero M9C | Aero M9TQ | |
|---|---|---|
| 耐荷重 | 2~9kg | 2~9kg |
| ディスプレイサイズ | 17インチ~34インチ | 17インチ~34インチ |
| ティルト | -15°~ 45° | -15°~ 75° |
| パン | -90°~90° | -90°~90° |
| ピボット | 360° | 360° |
| 製品サイズ | 495mm×520mm×110mm | 495mm×510mm×80mm |
| 素材 | カーボンスチール | アルミニウム合金 |
| バネ構造 | メカニカルスプリング | メカニカルスプリング |
| 対応デスク厚さ | 10mm~80mm | 10mm~80mm |
| VESA取り付け間隔 | 75×75mm/100×100mm | 75×75mm/100×100mm |
| 製品荷重 | 2.9kg | 3.3kg |
| 付属品 | 六角レンチ、M4ネジ×4、穴取付ネジ、スペーサー、M4ネジ×4(ノブネジが使えない場合用)、蝶ネジ、マニュアル | 六角レンチ、プラスドライバー、M4プラスネジ×4、穴取付ネジ、蝶ネジ、マニュアル |
| 発売日 | 2025年11月14日 | 2025年11月14日 |
| 価格 | 9,980円 | 14,980円 |
まず共通する点として、どちらのタイプも、クランプベースユニット、下アーム、上アームという3段構造になっている。特別な構造設計を施すことで、摩擦音の低減とスムーズさの向上、部品の変形による不安定さを最小限に抑えている点が特徴だ。両モデルとも黒と白の2色が用意されているので、今使用中のゲーミング環境とも合わせやすい。
組み立ては、クランプベースと下アーム、上アームをそれぞれねじ込み、付属の六角レンチでネジ部分を絞めるだけ。シンプルなので、誰にでも簡単に設置できる。クランプベースは、2つのパーツで机を挟み込んで固定する土台となるユニット。パーツが大きいので、固定させたときに安定感がある。挟み込める厚みは最大8cmまで対応。クランプ部分を外して、付属の穴取付ネジを使えば、机に開けた穴に直接挿し込んで固定することも可能だ。
また、上アームの内部にはメカニカルスプリングが搭載されており、軽く力を加えるだけで非常にスムーズに動く。10万回を超える上下動作テストをクリアしており、耐久性や安定性は申し分ないつくりだ。
その上で、「Aero M9C」はアルミ合金一体成型アームを採用しており、より耐久性を重視したベーシックなモデルとなる。
ヘッド部には2つの強力なスプリングを搭載する「デュアルチャンバースプリング」となっているため、長時間使用してもグラつきが防止され、なおかつ滑らかな動きも実現している。
クランプベースユニットには、プラスチックのカバーが付属しており、このカバーを付けることで正面から見た時によりスッキリした見た目になる。
「Aero M9C」の下アームはカーボンの本体にプラスチックのカバーが付いており、カバーを開けて中にコードを通す構造になっている。このカバーはパチンと本体にはめ込んで使用するが、外すには少しコツが必要だった。ちょうどツメがある場所をぐっと押し込めば簡単に外れるので、力づくで外して壊してしまわないように注意して欲しい。
モニターの固定方法は、VESAマウントの上部に切り込みがあり、ここにネジを引っかけてから下のネジを固定するというもの。1人でも簡単にモニターを設置することができた。
一方の「Aero M9TQ」は、精密なテンション調整機構とスタイリッシュなデザインを兼ね備えたモデルだ。上アームの上部にはゲージの窓があり、ここでスプリングの強度を確かめながら調整することができる。調整用のネジ穴は磁石のフタで隠されており、ここにデザインへのこだわりを感じさせる。
さらにパーツの各ジョイントには調整機能を搭載している。そのためモニターを片手でつまんで、上げたり、下げたり、回したりとより自由に動かせる上、希望する位置でより精密に静止させることができる。安全性にもひと工夫あり、モニターを取り外すつまみにうっかり触った時、モニターが落下しないような仕組みなっている(安全ロック機構)。ダイナミックに取りまわしても、より安全に使用することが可能だ。
「Aero M9TQ」を設置する際は、ケーブルはダストカバーを外してから、下アームに通し、下アームの下側に開いた細い溝を伝って上の穴から出す。溝部分は柔軟性のあるプラスチックでできており、溝の幅よりも太いケーブルも押し込みながら通すことができる。
モニターの固定方法は、事前に専用のマウントをモニターにねじ止めしておき、それをカチッとはめ込むだけ。マウントにはプラスチックのカバーが付いているので、ネジが隠れて背面が非常にすっきりする。
また、GRAPHTでは、クランプの上下に挟み込むことで机が傷つくことを防ぐ補強プレートも11月14日に発売。ブラックとホワイトの2色が発売される。ゴムが付いているので、そのままでも傷つきにくい構造だが、さらに天板のゆがみやへこみを防ぐことができる。万全を期したいという人は検討してみてもいいだろう。価格は各1,980円。
【まとめ】大画面モニターとモニターアームで、快適ゲーミング生活を実現しよう
ゲーミング環境を構築しようとするとき、どうしてもPCのスペックに予算を振り分けてしまいがちだ。しかし、PCのスペックがいくら高くても、出力装置であるモニターのスペックがそれに追いついていなければ、満足する結果を得ることができない。
最高級のモニターには手が届かない。でもPCの性能を十分に発揮できるだけのスペックが欲しいという人にとって、「GR2732DML-BK」は投資に見合う十分なリターンを手にすることができる優等生モニターだと言える。
そしてモニターアームは、とにかくその自由度がいい。横からアームを伸ばして机を奥まで使ったり、椅子のリクライニングに合わせて移動させて、シアタールームのように使ったりと、移動の自由度が高いことで、より理想的なゲーミング環境にカスタマイズしやすくなる。
そういった点で、優等生モニターの「GR2732DML-BK」「GR2532DML-BK」のスタンドレスモデル発売は、これを機にモニターアームを導入するきっかけのひとつになるだろう。
これを機にGRAPHTでモニター&モニターアームを揃え、想像以上の快適空間のなかで理想のゲーミング環境を実現させてほしい。
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