素晴らしきかな魂アイテム
【魂インタビュー】“最高の超合金”として歴史に名を刻む逸品を手に! 「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」インタビュー
2019年9月17日 00:00
9月21日より新しくショップ限定アイテムとして加わる「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」は、「超合金魂 GX-01R マジンガーZ(Tokyo Limited)」と対を成すアイテムだ。マジンガーZとグレートマジンガーを並び立たせたいというファンの願いが叶うのだ。
今回の商品の元となった「GX-01」と「GX-02」は、実は最初に登場したのが1997年と1998年。今から20年も前なのである。しかしそのフォルム、ギミック、“超合金としての魅力”は今でも色あせない。「大人のための超合金とはどういうものか」を提示し続けてくれる存在である。
BANDAI SPIRITSコレクターズ事業部は現在、「超合金魂のマジンガー」としては、「超合金魂 GX-70 マジンガーZ D.C.(ダイナミック・クラシックス)」から始まるシリーズを展開している。それは今回紹介する商品とは異なるアプローチとなっている。よりアニメに近いフォルム、キャラクター性を重視した造形は強い魅力を放つ。現在一般店頭で購入できるのは「D.C.」シリーズなのである。
なぜTAMASHII NATIONS TOKYOは、20年の歴史を感じさせるバージョンの超合金を販売するのか? Zとグレートには何が託されているのか? 今回改めて本商品と「マジンガーZ(Tokyo Limited)」を企画したコレクターズ事業部の木村禎成氏にインタビューを行なった。
「大人向けのハイクオリティトイ」という市場を切り開いた「超合金魂」の衝撃
本商品が生まれるそのスタートとなった商品「超合金魂 GX-01 マジンガーZ」は1997年に生まれた。そのとき、まだバンダイにコレクターズ事業部はなかった。「GX-01」は様々な超合金を手がけた当時の企画者が提示した初めての“大人をターゲットにした超合金”だったのだ。
超合金という玩具ブランドは、マジンガーZから始まった。マジンガーZは何者の攻撃もはじき返す無敵の金属「超合金Z」で作られたスーパーロボットだった。そしてバンダイ(の子会社のポピー)が展開したダイキャストを使用した合金玩具「超合金 マジンガーZ」は劇中のイメージを再現した商品として大ヒットになり、現在までも続く超合金ブランドを生み出した。
当時の企画者は1997年に“大人”を意識した超合金として「GX-01」を生み出す。当時の最新技術によるスタイリング、劇中の様々な武器を再現できるギミック、そして関節設計と可動アクション。シャープでカッコ良く、そして力強い、「究極のマジンガーZ」がここに誕生した。この商品は業界でも注目され様々なメディアが取り上げた。
そして大人向けのアクションフィギュアビジネスのスタートとなり、この「大人向け玩具ブランド」戦略をメインとするコレクターズ事業部が立ち上がるのである。「GX-01」こそコレクターズ事業部の“始まり”なのだ。だからこそTAMASHII NATIONS TOKYOは限定アイテム第1弾として、「超合金魂 GX-01R マジンガーZ(Tokyo Limited)」を選んだのである。本商品は各部をリニューアルした2002年販売の「GX-01R」の“復刻”といえる商品だ。20年以上前、コレクターズ事業部が生まれるきっかけになった商品と限りなく近いものを、TAMASHII NATIONS TOKYOで購入できるというわけだ。
そして、「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」はそのコンセプトを受け継ぐ商品だ。マジンガーZよりマッシブな体型、全身が武器といえる様々な武装。飛行装備である「スクランブルダッシュ」は、Zのジェットスクランダーとは異なり内蔵式となり、小さくなったパーツも用意され、差し替えで様々な状態を再現できる。
そして「GX-01R」との連動ギミックも見逃せないところ。マジンガー同士が握手をするハンドパーツが付属しており、両方を揃える事で握手シーンが再現できる。またマジンガーブレードも2本付属しているので、Zにブレードを渡すことも可能。「GX-02R」は、“コレクション”を強く意識し、マジンガーZとグレートマジンガーを並べたくなる商品なのだと木村氏は語った。
そして「超合金」としての“遊び”も見逃せないところ。「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」は肘部分を差し替えることで“ロケットパンチ”ギミックを楽しむことができる。スプリングで腕が飛び出す、超合金ならば搭載されていた定番のギミックである。さらに腹部から出る「ネーブルミサイル」も発射できる。
こういったスプリングを使った発射ギミックは、昨今のアクションフィギュアとしての超合金には搭載されていない。それは「GX-01」、「GX-02」が“究極の超合金”を目指して作られたギミックである。本商品は大ヒットした超合金のブラッシュアップであり、マジンガー玩具としての究極の商品なのだ。そしてアニメ版「マジンガーZ」、「グレートマジンガー」を再現するアクションフィギュアとしての方向性は「D.C.」として結実するようになる。
木村氏は20年以上前の「GX-01」が発売された当初の社内外の盛り上がりを覚えている。「GX-01」が切り開いた「大人向けハイクオリティ玩具」は、当時の企画者が実現したのだが、彼は戦隊ものなど従来の子供向け商品を開発しながら、「GX-01」を実現させたのだ。「超合金魂だけをやろうとしてたら止められていたと思います、通常の仕事をしつつ、新しい道を切り開いたのがすごいと思います」と木村氏は語った。
当時生まれていない人も、この商品も知らない人もいるだろう。そういう人達にこそ触れて欲しいと木村氏は語った。大人向けホビーはガレージキットやプラモデルなど、当時もあった。しかし超合金魂は、超合金としての遊びもあって、そして品質や耐久性で玩具メーカーならではの商品を作り出した。ここからBANDAI SPIRITS(バンダイ)の「大人向けハイクオリティトイ」が始まった、そのことを感じて欲しいという。
ここでしか手に入らない、“歴史と文化”を感じさせる商品に
「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」は、商品の内容自体は2002年に発売されたものと同じもので、木村氏が企画者として商品に手を入れたのはスタンドのプレート部分のみだという。
プレートにはしっかりとTAMASHII NATIONS TOKYOの文字が描かれている。「このお店で買った」ということがはっきりわかるデザインだ。「私は地方出身者なので、やはり『ここに来て買ったぞ』ということが一目でわかるものにしたかったんです。このプレートは本商品オリジナルで、日本の方はもちろん、海外の方がお土産で購入していただいたときも、東京のTNTで買ったんだ、とはっきりわかるデザインになっています」と木村氏は語った。
今回、本商品の特徴をよりはっきりさせるモノとして「超合金魂 GX-70SP マジンガーZ D.C. アニメカラーバージョン」と並べてみた。こちらは開発時、企画者の寺野彰氏にインタビューを行なっている。アニメの設定画のマジンガーZは、「GX-01」とは大きくシルエットが異なる。また、劇中のポーズを再現するため可動に力が入っている。
ロケットパンチの発射ギミックがないのも特徴だろう。もちろん、ロケットパンチを発射した姿は再現できるが、スプリングで飛ばす玩具としてのギミックはないのだ。本商品が“アクションフィギュア”として、キャラクターを再現していることがわかる。こちらもまた、ユーザーが求める方向性に答えた商品だ。
「同じマジンガー、ダイキャストを使った超合金というブランドで、大きく方向性が違う商品が出せる。それは超合金の歴史と共に、お客様の応援と飽くなき探究心が実現させた方向性じゃないかと思っています。玩具としての方向性、キャラクターの方向性それぞれに魅力があります」。
一般店頭では「D.C.」版のZとグレートが販売されている。そしてTAMASHII NATIONS TOKYOでは20年前の衝撃と共に「GX-01R」と「GX-02R」が購入できる。超合金のアプローチの幅と、歴史を振り返ることができるそのことが、TAMASHII NATIONS TOKYOに「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」を販売する企画の意図だと木村氏は語った。
木村氏はユーザーに向け、「TNTに来たことがある方も、まだ来たことがない方も、手に取っていただければうれしいです。歴史を感じ取っていただければと。ぜひお越し下さい」と語りかけた。
もう1つ、木村氏がアピールしたいことがあるという。TNTでは、9月20日から10月22日まで「超合金特集展示」を行なうという。懐かしい商品から最新商品まで展示しているとのことで、こちらもぜひ見ておきたいところだ。
そして今回の企画担当者インタビューとは違う視点で、超合金の“歴史と文化”を振り返るトークショーが9月19日にTAMASHII NATIONS TOKYOで開催される。9月14日より上野の森美術館で開催されている漫画家・永井豪氏の「画業50年“突破”記念 永井GO展」と、「超合金魂 GX-02R グレートマジンガー(Tokyo Limited)」の発売を記念したスペシャルコラボトークショーがTAMASHII NATIONS TOKYOから配信されるのだ。
出演はダイナミック企画の徳原八州氏、アニメーション研究家の五十嵐浩司氏、そして「スーパーロボット大戦」シリーズを手がけるB.Bスタジオの寺田貴信氏。収録現場は一般公開されないが、YouTubeで21時より公開予定だ。詳細はTAMASHII NATIONS TOKYOのページを参照して欲しい。
(C)ダイナミック企画
(C)ダイナミック企画・東映アニメーション
(C)1967-2019 Go Nagai/Dynamic Production
(C)2018-2019 Executive Committee of Nagai GO ten exhibition
※写真はフラッシュで撮影を行なっているため、各部の彩色などが実際の商品と異なります。