あなたにとって「LoL」のどこがどうおもしろい?

【第3回】声優&ストリーマーの立場から語る「LoL」青木志貴さんインタビュー

「ストーリーを読んで、思わず泣いちゃったこともあります」

10月3日 掲載

 「League of Legends(以下、LoL)」に様々な立場で関わる方々に連続インタビューを行ない、「LoL」の面白さや魅力、「LoL」はどのようなゲームで、どんな環境におかれているかなど、様々な角度から「LoL」のアレコレを追究していく本連載。

 今回は声優・タレント活動の傍ら「LoL」の配信をTwitchで行なっている青木志貴さんにお話を伺った。青木さんは公式動画のキャラクター「rikoSoba」のCVを担当したり、先日始まった公式番組「GGTV」にも出演するなど、様々な形で「LoL」の盛り上がりに一役買っている。

 そんな青木さんは、“廃ゲーマー”としても知られており、ファンから「魔王」の愛称で呼ばれている。そんな彼女は独自の視点で「LoL」を楽しんでいた。

今回インタビューに応じてくれた青木志貴さん

今でも朝まで「LoL」

公式動画に登場するキャラクター「rikoSoba」。CVを青木さんが担当している

――青木さんはゲーマーなイメージがありますが、「LoL」や配信をいつから始めたのでしょうか?

青木さん:ボクが「LoL」を始めたのは日本サーバーのオープンベータが開始されたときです。そこから2016年に「rikoSoba」役をやらせていただき、2017年に「LoL」の配信を開始しました。昔、趣味で「ニコニコ動画」で配信をやっていたので、趣味半分、仕事半分で配信を始めて、今でも楽しく配信しています。

――青木さんの配信には「LoL」を知らない人も結構来ますよね?

青木さん:そうですね。視聴者の中には、ボクが配信しているから「LoL」を始めてくれたという方もいます。なので、質問が来たらゲーム性から教えています。コメントでのやり取りがあるから、わかるまで続けられたという人もいます。「LoL」はちょっと難しいゲームなので、初心者の方とプレイするときには5人チームで固めて、やりたいチャンピオンを優性してやってもらったりもしていますね。解説をしている配信者も結構いるので、初心者の方にはもっと配信を見て欲しいです。

――ちなみに、青木さんは初心者時代、挫折等はしませんでしたか?

青木さん:実は「LoL」を始める前に、ある収録でプレイを見たことがあったんです。その時は、MOBAというジャンルも知らなかったので「未知のゲームだなぁ」としか思わなかったんです。その後、試しにプレイしてみたんですが、オンラインで戦う勇気がなくって、プレイせずにそっと閉じてしまいました……。

 それから暫くして、友達に誘われてもう1度「LoL」を始めたのですが、それからドハマりしてしまって日が昇るまで毎日プレイして、1週間でサモナーレベルを30にしました。付き合わされた友達が辛そうにしていましたね(笑)。今でもほぼ毎日プレイしていますし、朝までプレイしていることがよくあります。生活リズムが「LoL」で狂わされている感じがしますね。

――今でも朝までですか……凄い(笑)。ちなみに、「LoL」のゲーム自体はどのように遊んでいますか?

「ゼド」はテクニカルなチャンピオン。移動スキルを持ち、相手ADC(集団戦で最も火力を出すが、同時に防御面では弱い)へ飛び込んでキルする能力が高い

青木さん:アサシンが好きで、最近は「ゼド」をよく触っています。ブリンク(移動スキル)があるチャンピオンが好きなんです。逆にADCを動かすのは苦手で、アサシンでADCを一方的に倒した瞬間が1番テンションが上がります。ランクはほとんど回せてませんね。今ゴールドくらいかな? 普段は友達とコミュニケーションをとりながらプレイするのが楽しいですね。時々、喧嘩になって3日間くらい口を利かなくなったりしますが(笑)。

 でも、ゲーム内での暴言はもちろん、煽るようなPingを炊いたりもしません。他の人も暴言とかはやめて欲しいです……やめましょう!

奥が深い対戦ゲームだから「LoL」が好き

――そこまでハマってしまう「LoL」の魅力は何なんでしょう?

青木さん:もともと対人ゲームが好きなんです。特に「LoL」はやればやるほど上手くなっていくし、知識も増えていくし、他のゲームよりたくさんのチャンピオンがいて、深いゲームなので。昔はよくMMOをプレイしていたんですが、MMOってレイドボスを倒したら次のボスまでいったん休憩、終了! という感じでプレイしていました。でも、「LoL」には終わりが見えない。ただでさえ戦略とか深いゲームなのに、パッチでゲームバランスが変わるしチャンピオンも増えるので、「こんなにのめり込むゲームは他にはない!」ってくらいハマっています。

――確かに、自分の成長が感じられるのは楽しいですよね。

青木さん:そうなんです。「LoL」は何が正解なのかがわかり辛いですが、その正解を探すのが楽しいゲームなんですよね。それでいて、自分が何もしなくても味方のお陰で勝ったり、味方が負けていても自分の力で引っ張っていけたり、その逆で自分が頑張っていても負けてしまったり……とにかく色々な勝ち方があるの面白いですよね。

 上達の仕方も人それぞれで、色んなチャンピオンを使う人もいれば、1体しか使わない人もいたり……という多様な部分も好きです。私は不器用なので、そんなに多くのチャンピオンは使えません。でも、詰まるまでは自分にしっくりくるチャンピオンを使った方が上達は早いと思います。

――青木さんもプレイしていて、中々成長を感じないと思ったことがあるんですか?

青木さん:実はあんまりないんです。ボクは試合に負けても、自分の動きがよかったと思えれば割と満足しちゃうタイプなんですよね。昔からPK(プレーヤーキル、あるいはプレーヤーキラー)が好きだったので、相手を倒せている限りは成長を感じられます。

 でも、最近は操作でちょっと困っていることがあります。ボクはMMOをやっていた時から、スキルを全部マウスのサイドボタンで使っていたんです。だから「LoL」のスキルも全部マウスでやっています。でも、それだと長押しするスキルが使えなくて……。なので最近は足にペダル型の入力端子を置いて、その問題を解決できないか考えています(笑)。変わったスタイルでプレイしている人も調べると結構でてくるので、いけるかなと(笑)。

――足ですか(笑)。「LoL」の情報も結構キャッチしているんですか?

青木さん:はい。よく動画とか、誰かの配信をみていますし、攻略サイトも検索しています。「調べものしていたら朝」なんてこともよくあります。ボクは感覚タイプなので取り敢えず気になったチャンピオンを触ってみて、後から動画などで知識をつけていくタイプなので、持っている知識は偏ってしまいますが……。でも、攻略サイトが多くて調べ物がしやすいのは助かります。最近は公式でLINEのアカウントもできて、チャンピオンの名前を入れるだけでビルドを紹介してくれるようになりましたし。「GGTV」の配信中、ビルドに困ったときにこっそりLINEで調べたりもしました(笑)。

「LoL」のLINE公式アカウントでは、チャンピオン名を入力すると最も標準的なビルドがすぐにわかる

――今お話にでた、「GGTV」も楽しめていますか?

青木さん:はい! オフラインで皆で集まってプレイできるのは新鮮で楽しいです。まだ、手探りで参加していますが、「GGTV」を始めてから、家でチームメンバーと練習会をしていたりもします。「LoL」のプレイの楽しさを既存のプレーヤーが伝えていったほうが、もっと盛り上がると思うので、それができたらいいですね。

豊富なチャンピオン。ストーリーとユニバース

――対戦以外で「LoL」の好きな部分はありますか?

青木さん:ストーリーやスキンなども大好きです。「LoL」は141体(2018年9月時点)ものチャンピオンがいて、全員にストーリーがあるじゃないですか。ボクはオタクなのでそういうストーリーとか世界観が好きです。以前展開された「シュリーマ地方」のストーリーを読んで、思わず泣いちゃったこともあります。

シュリーマは「LoL」世界に存在する1地域。砂漠に覆われた地方であり、ユニバースではこの土地を統べる皇帝であるチャンピオン「アジール」の死と復活を様々なチャンピオンにスポットライトを当てて展開した

――この前は「ゼド」のストーリーも変更されましたね。

青木さん:あれも読みました! 凄く面白かったです。最近だと私の好きな「シェン」を中心とたチャンピオンのストーリーが更新されて、これからの展開が楽しみでしょうがないです。ストーリー以外にも、豊富なスキンや可愛いエモートなどがたくさんあるゲームなので、そこにも注目して欲しいです。あと、ゲーム内の小ネタがたくさんあるのも好きですね。例えば、ニンジャのチャンピオンが味方に2体以上いると、ニンジャの最大ライフが1減るとか。そういったゲーム外のアレコレも楽しんでいます。

――ゲーム外のアレコレといえば、青木さんは以前、チャンピオンのコスプレをしていましたよね?

青木さん:はい! 「アーリ」ちゃんのコスプレをしていました。アーリは私が初めて課金して買ったチャンピオンで、初めて使ったMidレーナー、アサシンなので思い入れがあります。「LoL」のコスプレは、衣装も小物まで手が込んでいるし、完成度の高いコスプレが多いです。コスプレも色々な人に楽しんで欲しいです。

「均衡の守人」というニンジャ組織に属するチャンピオン群のストーリーは、「アカリ」のリメイクに合わせて更新。ゼドの離反に続いてアカリも「均衡の守人」から脱退するまさかの展開に
アーリは機動力を生かして戦場を駆け回る、アサシンとメイジの中間くらいの位置にいるチャンピオン。見た目の可愛さから人気を誇る女性チャンピオンの1人

――そういうゲーム外の事柄でも、新規プレーヤーが増えていけばいいですね。

青木さん:日本人のゲーマーは、対戦ゲームが苦手なイメージがあります。ボクの友達も、MMOはやっているんですが、「対戦ゲームはちょっと恐いから」と「LoL」をなかなかプレイしてくれません。でも、友達とワイワイやるのは楽しいですし、今言ったみたいにゲーム外の楽しみ方もたくさんあるゲームなので、みんなにもっともっと知ってもらって、プレイもプレイ以外の部分も楽しいんでもらえたらなと思っています。そういう意味では、「LoL」がアニメ化されたら嬉しいなぁ……とよく思っていますね。

――最後に、これから「LoL」を始めようと思っている方に、何か一言よろしくお願いします。

青木さん:小さい勝利、小さい喜びから始まって、試合で勝つような大きな勝利と喜びが生まれるゲームだと思っています。まずは友達に教えてもらったり、配信で勉強したりしながら、「LoL」の楽しさを感じてください!

――本日はありがとうございました。

青木さん:ありがとうございました。ボクも「LoL」を盛りあげられるように、ゆくゆくは、チャンピオンの声を当てられるように頑張ります!

青木さん、ありがとうございました