使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第391回
Joy-Conをキーボードに装着! 操作&タイピングがスムーズにできるNintendo Switch向けキーボードを試してみた
2018年7月11日 06:00
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
“両端にコントローラー部分が付いているキーボード”というと、長年のゲームファンならいくつか頭に思い浮かぶアレがあるはず。そんなある意味で伝統的(?)なスタイルをNintendo Switchで実現できるUSBキーボード「CYBER・USBキーボード(SWITCH用)」がサイバーガジェットより発売されたので実際に使って試してみた。
また、同日に発売されているPS4向けの「CYBER・コンパクトUSBキーボード(PS4用)」も、合わせてチェックしてみた。
Nintendo SwitchのJoy-Conと一体化させてスマートに扱えるUSBミニキーボード
「ドラゴンクエストX」などのゲーム内テキストチャットがあるゲームでのテキスト入力に重宝するUSBキーボード。55キータイプの日本語ミニキーボードで、USBケーブル(ケーブル長約128cm)で接続する。
最大のポイントは、言うまでもなくNintendo SwitchのJoy-Conをそれぞれ左右に取り付けられるところだ。そのためキーボードのサイズは約220×100×15mm(幅×奥行き×厚さ)と、縦幅と厚みがJoy-Conと同じ大きさになっている。取り付けると段差のない一体感の高いスタイルになる。重量は約292g。
キーボードの両側面にはJoy-Conを差し込んで取り付けるドッキング用のガイドがある。また、キーボードに取り付けたままでもJoy-Conの内側にあるコントローラー番号割り当てのLEDが見えるように、ガイドパーツの中でLEDの光をスルーさせてキーボード前面のクリアパーツが光るように工夫されている。
ただし、Joy-Conはあくまでキーボードの側面に固定するだけでは充電機能はないので、充電時は取り外してNintendo Switch本体なりで充電することになる。
キーの作りやレイアウトは、それぞれのキーが独立しているアイソレーションタイプ。ファンクションキーは省略されており、Fnキーを押しながら入力するタイプだ。
キーピッチは、メインのアルファベットキーだと約1.1mmあってしっかりと大きさを確保しているのだが、ENTERキーがスペースに合わせてかなり小さめになっているなど、スペースに合わせて縮小されたレイアウトになっている。
実際にNintendo Switchを中心に使って試してみた。まず先に説明しておくと、この製品はあくまで“Joy-Conを取り付けるのに適した仕組みのあるUSBキーボード”なので、キーボードとしての機能は汎用的なもの。汎用USBキーボードに対応しているPS4やPCなどの多くの製品で使うことも可能となっている。
機能的には汎用のUSBキーボードだとは言っても、Joy-Conを着けた状態は“元からそうしたコントローラー”かのようにしっくりときていて、他のキーボードでは得られない独特の仕上がり。ガイドパーツにスライドさせての着脱感は、Nintendo Switch本体にJoy-Conを着脱するときの感触に近いものが再現されており、嫌な引っかかりなどもなくて良好。
重量は、Joy-Conの約101gとキーボードの約292gと合わせて約400gとそこそこの重さにはなるのだが、両手で持つと重心バランスも悪くない。なにより実際の利用シーンでは、膝上に置いて使う人がほとんどだと思われるので、膝上スタイルならほとんど気にならない重量だ。
コントローラーとキーボードをそれぞれに用意している場合、テキスト入力するときには1度コントローラーを置いてキーボードへと手を伸ばすことになるが、これなら膝上スタイルでJoy-Conを操作してのゲームプレイから、すぐさまテキスト入力に入れる。設置スペースも取らず、手軽に楽しめるのが魅力だ。
また、当然の話ではあるが、このUSBキーボードはJoy-Conと分離しても使える。なので、Joy-Conを充電しながらなど別々に使いたい時や、Nintendo Switch以外で使いたいときなど、シチュエーションに合わせて使用スタイルを選べる汎用性の高さは嬉しいところだ。
キーボードは薄型キーボードで主流なメンブレン方式の構造なこともあって、キータッチの感触はパシパシとした軽く浅めの打鍵感。だが、キーがガタついたり浮ついたりのような安っぽさを感じさせるところはなく、高級感とまでは言わないものの、しっかりとした凝縮感のある手触りになっている。
Joy-Conサイズに合わせての一体感が魅力だが、一方で気になったところも同じく、Joy-Conサイズに合わせたコンパクトサイズゆえの“キーレイアウトやキーの小ささ”にある。ミニキーボードとしてはそこまで変則的な割り当てはないものの、Enterキーが小さいところやFnキーとの同時押しなどはあるので、人によっては少々慣れが必要だ。
また、かな入力についてはキー数がギリギリなこともあり、Fnキー同時押しを使うかなり変則的なものになっている。
Joy-Conを装着して一体化できるUSBミニキーボードで、コンパクトさゆえのタイピングの窮屈さはあるものの、その一体感の高さとゲームプレイからテキスト入力へと即座に移れる使い勝手の良さは他のUSBキーボードでは得られない唯一のものがあった。見た目の一体感の良さや、省スペースに手軽に扱える良さを求める人にオススメだ。
より余裕のあるサイズで、価格も控えめな汎用のUSBキーボード
上で紹介している「CYBER・USBキーボード(SWITCH用)」と同じくサイバーガジェットより同日に発売されたUSBキーボードも合わせて紹介しよう。
こちら一見すると、「CYBER・USBキーボード(SWITCH用)」のJoy-Conが装着できないバージョンのように思えてしまうが、実際は全体のサイズがだいぶ異なっている。
「SWITCH用」が約220×100×15mm(幅×奥行き×厚さ)で重量は約292gだったが、こちらの「PS4用」は約285×135×19mm(幅×奥行き×厚さ)で重量が約240gと、一回り大きいものになっている。
キーボードとしては、アイソレーションタイプでメンブレン方式の薄型キーボード。USBケーブル接続で、ケーブル長は約150cmとなっている。「SWITCH用」よりも一回り大きいぶんファンクションキーも備えた78キーの日本語キーボードになっていて、ファンクションキーは同時押しで音量コントロールなどを行なえるメディアコントロール機能も備えている。
製品としての便宜上「PS4用」となっているが、このキーボードも汎用のUSBキーボードなので、PS4以外にNintendo SwitchやPCでも利用可能だ。こちらは当然Joy-Conと一体化させることはできないのだが、それよりも余裕を持ってタイピングできるサイズになっているし、価格もかなり抑えめ。使い勝手、デザインともに無難ながらクセのないものになっているので、手軽なUSBキーボードを求めている人にオススメだ。