使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第386回

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみた
PS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 友人との集まりなどで据置ゲーム機を持っていってプレイしたい……そんなことを考えたことがあるという人は意外に多いのではと思うのだが、そこでネックになるのがモニターが現地にない場合。ゲーム機だけでなくモニターも持っていかなければならないとなると労力が大きくて、断念せざるを得なくなることも。

 そんなシチュエーションにぴったりなのが、今回試してみた「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」だ。薄いタブレット型の15.6インチモニターでHDMI端子を備えており、持ち運びに適した保護カバーも同梱されている、持ち運びに特化したモニターとなっている。実際に使って試してみての使用感などをお伝えしていこう。

一般的なモニターよりもはるかに楽に持ち運べる! PS4などHDMI接続機器に使えるゲーミングモニター

メーカー:HORI
価格:26,978円
発売日:10月26日

 この「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」はプレイステーション公式ライセンスを取得している製品となっている。それだけにパッケージにはPS4の本体と接続している写真が使用され、保護カバーにもPSロゴマークがあしらわれているのだが、実際のところはHDMI接続での入力ができるモニターなので、様々な機器に利用可能だ。

 パッケージの内容物は、15.6インチのモニター本体(保護カバー装着済み)が1台、専用のACアダプターが1個、HDMIケーブル1本となっている。ACアダプターのケーブル長は約1.5mだが、HDMIケーブルのケーブル長は約0.5mとモニターの隣にゲーム機を置いて利用するぐらいの長さになっている。利用シーンによるが、もう少し長めのHDMIケーブルを別途用意した方が扱いやすいかもしれない。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パッケージにはモニター本体、ACアダプタ-、HDMIケーブルが同梱されている
パッケージにはモニター本体、ACアダプタ-、HDMIケーブルが同梱されている

 モニター本体はまさに“タブレット型”。保護カバーが装着済みなこともあって、そのフォルムは薄い板のようであり、スケッチブックのようでもある。カバーにはプレイステーションのロゴマークがあるが、それ以外はシンプルなデザイン。ゴムバンドで閉じるようになっている。保護カバーを外して使用することももちろん可能だ。

 保護カバーはモニターのスタンドになるようになっていて、カバー内部の溝に引っかけて倒すことで60度、70度、80度と3段階に角度をつけられる。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 本体保護カバーがついていて持ち運びを安全に楽に行なえるのがポイント
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 本体保護カバーがついていて持ち運びを安全に楽に行なえるのがポイント
本体保護カバーがついていて持ち運びを安全に楽に行なえるのがポイント
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 カバーの溝に立てかける方式でスタンドにもなる。写真のように3段階に角度が調節可能
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 カバーの溝に立てかける方式でスタンドにもなる。写真のように3段階に角度が調節可能
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 カバーの溝に立てかける方式でスタンドにもなる。写真のように3段階に角度が調節可能
カバーの溝に立てかける方式でスタンドにもなる。写真のように3段階に角度が調節可能

 モニター本体は額縁の下部にHORIのロゴマークがあるが、全面ブラックカラーのやはりシンプルなデザインだ。モニターを操作するボタン類は左側面に、HDMI入力などの接続端子類は右側面にレイアウトされている。

 また、両側面の上部にはひとつずつスピーカーを内蔵していて、このモニター単体でステレオスピーカーでゲームプレイを楽しめるようになっている。

 左側面に搭載されている操作用のボタンは、「電源ボタン」、モニター調整用の「メニューボタン」、メニュー項目決定用の「エンターボタン」、「音量ボタン」、「入力切り替えボタン」を備えている。

 右側面には、ACアダプターを繋ぐ電源端子、HDMIの入力端子が2個、音声のヘッドフォン出力のミニプラグ端子も2個備えている。HDMI入力が2つあるので機器を2台繋げられるほか、ヘッドフォン出力も2つあるので、例えば格闘ゲームを2人でプレイするときにそれぞれがヘッドフォンを利用するというのも手軽にできる。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 左右の側面にボタンや端子類がレイアウトされている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 左右の側面にボタンや端子類がレイアウトされている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 左右の側面にボタンや端子類がレイアウトされている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 左右の側面にボタンや端子類がレイアウトされている
左右の側面にボタンや端子類がレイアウトされている

 モニターのパネル性能についてだが、このモニターは価格との兼ね合いもあってか、少々考えどころのあるスペックのパネルになっている。まずは以下のスペック表をご覧頂きたい。

【スペック】

項目仕様
サイズ15.6インチ(16:9)
表示面積(横×縦)345×194mm
最大表示解像度1,366×768ドット
表面処理ノングレア
表示色262,144
コントラスト400:1
リフレッシュレート60Hz
視野角左右90°/上下50°
応答速度8ms(GTG5ms)
液晶パネル駆動方式TN方式
映像入力HDMI端子入力×2
音声出力ステレオスピーカー内蔵ヘッドフォン端子×2
電源付属のACアダプターより供給 DC 12V/1.5A
消費電力最大18W
外形寸法約388×240×14.5mm(幅×奥行×高さ)
質量約1.2kg
各種機能音量・明るさ調整機能付き
ケーブル長(HDMIケーブル)(約)0.5m
ケーブル長(ACアダプター)(約)1.5m

 スペック表はこのようになっているが、TN方式のノングレアパネルで、表示解像度は1,366×768ドット固定となっている。実際のところ入力解像度自体は480p/720p/1080i/1080pと対応しているのが、パネル側ではそれをスケーリングして1,366×768で表示するというものになっている。このあたりやはり、フルHD表示のパネルだったらという気持ちにどうしてもなるところだ。

 また、パネルの応答速度は8ms、グレーtoグレーで5msとなっていて、こちらも昨今の一般的なゲーミングモニターと比較すると、もう一歩を望みたい気持ちも出てくるというのが正直なところだろう。

 ただ、このモニターにはあくまで持ち運ぶというコンセプトがあって万能なスペックではなく、それを踏まえての価格とのバランスもある。それらを考慮して利用シーンを想定するのが、この製品のポイントになる。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」

 モニターのメニュー周りをみると調整できる項目は控えめ。画質設定周りは「明るさ」と「コントラスト比」の2つがあり、別項目には色温度の項目もある。画質設定と色温度ともにバランスを調整済みのプリセットがあって、ゲーム機向けのプリセットも用意されている。

 サウンド周りでは高音と低音のボリュームバランスが調整可能で、こちらにもバランス調整されたプリセットも用意されている。

 その他はメニューの言語設定、HDMI端子の入力切り替え、画面比率を切り替える項目や1分間HDMIの入力信号がない場合にモニターの電源をスリープさせる設定のオン/オフ項目がある。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている
パネルの設定メニューはそれほど項目は多くない。画質、色温度、サウンドなどいずれの設定でもゲーム用などのプリセットが用意されている

 実際にゲームプレイに使って試してみた。

 まずはこのモニター最大のポイントである持ち運びやセッティングだが、これは非常に優秀だ。15.6インチというモバイル用途を少し越えるぐらいのパネルサイズながら、保護カバーつきで余計な突起も一切ないタブレット型であり、厚みはカバー込みで約2.5cmほど、重量は約1.2kgと、普段使いのカバンなりトートバッグぐらいでも楽に持ち運べるものになっている。一般的なモニターをスタンド込みで持ち運ぶのに比べたら、はるかに楽だ。

 そこからのセッティングも、カバーを開いてスタンドを立て、HDMIケーブルとACアダプターを繋げばすぐに使用可能と手早く使える。ステレオスピーカー内蔵であり、ヘッドフォンの端子も2つ備えているなど、他の機器なしにプレイ環境を整えやすいのもよく考えられている。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」

 一方で、画質面はやはりトレードオフになっているものを感じる。表示解像度が1,366×768なので、1080p、720pどちらで入力しても、やはり映像に拡大縮小されたスケーリング感が出てくる。特にテキスト周りには潰れによるジャギ感が強くでる。

 そうしたスケーリング感に加えて、このパネルはかなりシャープネスが強めに設定されていると感じさせるところがあって、ジャギ感がより出てしまっているところもある。シャープネスがユーザー側で調節できれば良かったのだが、メニューにそうした項目がないのが残念だ。

 明るさやコントラスト周りだと、ゲーム用のプリセットだとかなりギラついた画質になるのだが、そうすると上記のジャギ感が目立ってしまう。明るさとコントラストどちらも低めで輝度を抑えるような設定にすると、色味もしっかり見えるようになってバランスが良くなった。使用時にはプリセット任せにはせず、自分なりに画質設定を追い込むのをオススメしたい。

 視野角を見ると、上下左右ともにある程度までの角度は見られるものの、発色や色味の濃淡がしっかり見える範囲はかなり絞られる。中央付近で、特に上下の角度でも発色の変化が強く起きるので、あまり広いとは言えなかった。あくまでパーソナルに1人~2人での利用が向いたパネルだ。

手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
手軽に運べるタブレット型ゲーミングモニターを試してみたPS4ほかHDMI接続機器に使える「Portable Gaming Monitor for PlayStation 4」 解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる
解像度のスケーリング感とシャープネスの強さから、ちょっとジャギーの目立つ画質になっている。ただし表示遅延の少なさは優れていて、格闘ゲームやアクションゲーム向きのパネルと感じた。もちろんPS4だけでなく、その他のHDMI接続の機器にも利用できる

 ゲーム用途としては表示遅延がポイントになるのでそちらも計測してみた。PS4からのHDMI出力を分配し、ひとつはこのモニターへ、もうひとつはREGZA 37ZP3に接続して、同じ映像が同時に表示されるようにし、それを動画に撮影してフレーム単位で比較するという方法を使った。

 REGZA 37ZP3の表示遅延は公称値で約0.7フレームとなっているが、このモニターの表示はそれよりも0.01秒速く、約0.6~0.7フレームの間というところになった。表示遅延においてかなり優れており、ゲーミングモニターとしてはよくある話ではあるが“画質よりも表示遅延の少なさを重視したパネル”と言えるものだ。

持ち運べる良さと、表示遅延の少なさにコンセプトを絞った、利用シーンが明確な人向けのモニター

 実際に使ってみると、この製品はコンセプトに特化した尖った製品と感じた。そのコンセプトは、まずひとつは持ち運べるサイズやデザインであり、スケッチブックを運ぶぐらいの感覚で運べるサイズ感も、使うときのセッティングの楽さも、とても優れている。

 一方でパネルのスペック面を見ると、画質や解像度は少々物足りないものはあるものの、表示遅延は非常に少ないものになっていて、そこに特化させているのが感じられた。

 利用シーンとしては例えば格闘ゲームの対戦会に使ったり、仲間内で練習したりなどが考えられるところで、表示遅延重視のパネルや、ヘッドフォン端子を標準で2個備えているあたりからも、格闘ゲームのプレイを軸にしているのが感じられる。実際、そういう利用用途から欲しくなる人が多い製品だろう。

 HDMI入力で使えるモニターなので、実際のところPS4以外にも様々な機器に使える製品で、持ち運べるところからも様々な利用シーンに対応できる製品となっている。メインのモニターにできるほどの万能な製品ではないが、格闘ゲームの対戦会など、この製品が活用できるシーンが明確に浮かぶ人にとって、かなり魅力的な製品となっている。そのあたりを考慮しつつご注目頂きたい、面白いコンセプトと特徴のモニターだ。