■ 2010年10月第3週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 10月1日(金)~10月31日(水)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
10月5日

PSP
ジカンデファンタジアアイディアファクトリー2DアクションRPG3,990
UMDDL

VC
ファザナドゥハドソンアクションRPG500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
戦場の狼カプコンアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

GOD
FUELコードマスターズレース2,720
MSP
3,990

(クレカ購入)
GOD

GOD
BLAZBLUEアークシステムワークス2D格闘1,760
MSP
2,600

(クレカ購入)
GOD
10月6日

DSiウェア
アクセルナイツ ~汝が為我は剣を取る~アルテピアッツァ対戦アクションゲーム500
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
お宝ハンター サブマリンキッドの冒険トムクリエイト海洋冒険アクション200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
ハココロアムジーアクションパズル500
DSiポイント
オリジナル
10月7日

PSP
この青空に約束を-てのひらのらくえんテイジイエル企画ハートフル学園アドベンチャー5,040
UMDDL
10月12日

PS3
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードIセガ2Dアクション1,500
オリジナル

Wiiウェア
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードIセガ2Dアクション1,000
Wiiポイント
オリジナル
10月13日

XBLA
ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードIセガ2Dアクション1,200
MSP
オリジナル
10月14日

PSP
ロード オブ アルカナスクウェア・エニックスマルチアクション4,980
UMDDL
10月21日

PSP
密室のサクリファイス~イトカ:ある閉鎖施設からの脱出~ディースリー・パブリッシャー脱出ゲーム600
オリジナル
10月28日

PSP
GOD EATER BURSTバンダイナムコゲームスチーム連携型ハイスピードハンティング4,700
UMDDL

PSP
つよきす 2学期 Portableネットレヴォ強気っ娘恋愛アドベンチャー5,040
UMDDL

PSP
乃木坂春香の秘密 同人誌はじめました♥アスキー・メディアワークス恋愛アドベンチャー3,990
UMDDL

PSP
ファントム・ブレイブ PORTABLE日本一ソフトウェアやりたい放題シミュレーションRPG4,000
UMDDL
10月予定

VC
アルバートオデッセイサンソフトRPG800
Wiiポイント
移植[SFC]
配信日未定

VC
得点王 ~炎のリベロ~D4エンタープライズスポーツ900
Wiiポイント
移植[NG]

VC
ワールドヒーローズパーフェクトD4エンタープライズ対戦格闘900
Wiiポイント
移植[NG]

GOD
ザ・コンビニ 200Xハムスター経営シミュレーション2,000
MSP
2,940円
(クレカ購入)
GOD

VC
RELICSD4エンタープライズアクション800
Wiiポイント
移植[MSX]

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「N64」はNINTENDO64、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「BDDL」は「ブルーレイディスク ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」、「NG」は「NEOGEO」、「WM」はWindows Mobile、「MSP」はマイクロソフトポイント、「DC」はドリームキャストを指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



潜水艦「キッド」を操作し、海底に沈んだ金塊を回収していくステージクリア型のマルチスクロールアクションゲーム「お宝ハンター サブマリンキッドの冒険」(200DSiポイント)。障害物を破壊して隠れた金塊を見つけ出したり、海底で見つけたカギを使って宝箱や扉を開けたりしつつ、ステージを探索する。ステージラストにはボスキャラが待ち受けている。
(C) TOM CREATE 2010

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。

DSステーション
 すれちがい配信として、9月30日から「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2」のすれちがいバトルのモンスター「勇車スラリンガル」が配信。

ニンテンドーDSiショップ
 DSiウェアとして、10月6日から架空のバイク「機馬」に乗って1対1で戦う「アクセルナイツ ~汝が為我は剣を取る~」(500DSiポイント)、潜水艦を操作して海底のお宝をサルベージするアクション「お宝ハンター サブマリンキッドの冒険」(200DSiポイント)、ハコを転がしてステージ内の敵を倒すパズル「ハココロ」(500DSiポイント)が配信。

Wiiショッピングチャンネル
 Wiiウェアとして、10月12日からセガを代表するソニックシリーズ最新作「ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI」(1,000Wiiポイント)が配信。

 VCとして、10月5日から剣と魔法を使い分け、難関に挑むアクションRPG「ファザナドゥ」(500Wiiポイント)、特殊な訓練を受けた兵士「スーパージョー」となり、戦場を駆け抜けるアクションシューティング「戦場の狼」(800Wiiポイント)が配信。

 10月21日から「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー」のDLC「レジェンドクエストV」など10種(100~300Wiiポイント)が配信。

PS3
 PS3ダウンロード配信専用タイトルとして、10月12日からセガを代表するソニックシリーズ最新作「ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI」(1,500円)が配信。

 追加アイテムとして、9月30日から「Mr.PAIN」のDLC「スキーエリア」など2種(100~600円)、「超次元ゲイム ネプテューヌ」のDLC「レベルキャップ+200」など2種(無料~100円)が、10月1日から「RIDGE RACER 7」のDLC「3D License Ver.」(500円)が、10月5日から「トトリのアトリエ」のDLC「パーティー追加 ツェツィ」など3種(無料~500円)、「デッドライジング 2」のDLC「パラダイスパック;Ninja」(200円)、10月6日から「ModNation 無限のカート王国」のDLC「Vampy レーサー」など9種(100~150円)が配信。

 「SUPER STREET FIGHTER IV」公式サイトにて、10月26日以降のDLC配信スケジュールを公開。10月26日からはハカンやマコトなどの新コスチュームが楽しめる「ウルトラチャレンジャーズパック1」(400円)が配信される。

PSP
 追加アイテムとして、9月29日から「デュラララ!! 3way standoff」のDLC「デュラドラ!!1話 無銭大食」(630円)が、9月30日から「ロード オブ アルカナ-序章 スレイヤー<殺戮者>への扉-」のDLC「ダウンロードクエストパックVol.3」(無料)、「戦国絵札遊戯 不如帰 大乱」のDLC「追加カードデータ・陸」など2種(各200円)、「初音ミク -Project DIVA- 2nd」のDLC「初音ミクの消失」など2種(各400円)が配信。

 10月1日から「GOD EATER BURST」の体験版が公式サイトで配信されている。ゲーム序盤を搭載した豪華な体験版で、データを製品版に引き継ぐことができる。

 10月19日配信を予定していた「ワールド・ネバーランド~ナルル王国物語~」(3,800円)の配信日が11月前半に変更となった。具体的な配信日は未定。判明次第お伝えするのでお待ちいただきたい。

Xbox 360
 XBLAとして、10月13日からセガを代表するソニックシリーズ最新作「ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI」(1,200MSP)が配信。

 GODとして、10月5日から刺激を求めるアウトローたちによる過激なレース「FUEL」(2,720MSP/3,990円)、新たな2D格闘として確固たる地位を築いた「BLAZBLUE」シリーズ第1弾「BLAZBLUE」(1,760MSP/2,600円)が配信。

 追加DLCとして、9月29日から「アガレスト戦記ZERO ドーン オブ ウォー」のDLC「いつものおまけパック」など7種(240~560MSP)、「TOY SOLDIERS」のDLC「侵略!」(400MSP)、「悪魔城ドラキュラ HD」のDLC「追加ステージ:美貌と欲望と絶望と」(400MSP)が、10月5日から「デッドライジング 2」のDLC「パラダイスパック;Ninja」(160MSP)が配信。

 「SUPER STREET FIGHTER IV」公式サイトにて、10月26日以降のDLC配信スケジュールを公開。10月26日からはハカンやマコトなどの新コスチュームが楽しめる「ウルトラチャレンジャーズパック1」(320MSP円)が配信される。

 9月30日から「アイドルマスター ライブフォーユー!」のDLC「チャイルドスモック」などの一部コンテンツがディスカウント価格で販売されている。

 10月6日から「モンスターハンター フロンティア オンライン(イカ、MHF)」の新サービス「MHF アシストコース」、「MHF パローネコース」の販売がスタート。72時間という利用期間が設定されており、Xbox 360版が650MSP、Windows版は980円。11月4日14時まではキャンペーン価格として、Xbox 360版が330MSP、Windows版は500円で購入できる。

 無料体験版として、9月30日から「R.U.S.E. 体験版」が配信。

 特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、10月5日~10月12日までXBLA「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2」のDLC「SPマップ パック」(1,200→600MSP)、「RPマップ パック」(1,200→600MSP)がディスカウント価格で販売される。


●今週の注目タイトル
  ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI

  • PS3/Wii/Xbox 360
  • ジャンル 2Dアクション
  • メーカー セガ
  • 配信日 PS3/Wii 10月12日 Xbox 360 10月13日
  • 価格 PS3:1,500円 / Wii:1,000Wiiポイント / Xbox 360:1,200MSP
  • 公式サイト http://sonic.sega.jp/SonicTheHedgehog4/

 来週にリリースを控えたソニックシリーズ最新作「ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI」。1994年にリリースされた「ソニック&ナックルズ」以来のサイドビューメインの「ソニック」シリーズだ。

 「ソニック」ならではの疾走感は健在。PS3/Wii/Xbox 360に加え、iPhone/iPod touch版もリリースされるとのことで、プラットフォームごとにどんな違いがあるのかも気になるところだ。

● (C)SEGA




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ Xbox LIVE インディーズ ゲーム

Opposites


●開発元: dannobot 発売元: マイクロソフト株式会社●配信中(2010年7月21日)●価格:240マイクロソフトポイント(360円相当)
●対応機種:Xbox 360●プレイ人数:オフライン1-2人 オンライン2人


● ユニークな対戦システムが光る落ち物パズルゲーム

 「Opposites」は対戦型の落ち物パズルゲーム。プレーヤーはゲーム画面の左右に対応した白と黒、いずれかの陣営を担当して、担当する色のブロックピースをフィールド内で操作していく。基本的なゲームルールは、往年の名作「テトリス」をイメージするとわかりやすい。フィールドに投入されるさまざまな形のブロックを移動、回転させながら、対戦相手より先に投入口が詰まらないように積み上げていくというシンプルなもので、列を隙間なく埋めることでブロックを消すことができるという要素も似ている。

 ビデオゲームユーザーにとっては説明不要なほどになじみの深いシステムだが、本作ではブロックが横方向に落下することや、ユニークな対戦システムを搭載することによって、ほかの落ち物パズルとは一線を画す斬新なゲーム性を確立させている。操作は左スティックによるブロックの移動と、いくつかのボタンによるブロックの回転しか使用しないため、特に難しく感じることはないだろう。加えて、ブロックの移動は方向キーでも行なえるため、アナログスティックの操作が苦手なプレーヤーでも安心してゲームに参加できるはずだ。

 本作一番の見所は、プレーヤーと対戦相手が同一のフィールドにブロックを配置していくという点である。プレーヤーが白の陣営を担当している場合、ブロックピースは白色で、フィールドの空きスペースは黒く表示されている。一方、対戦相手はその逆で、白のフィールドに黒のブロックを積んでいくことになるのだが、両者のフィールドは共有されているので、自分が積んだブロックは、そのまま相手の空きスペースとして機能するようになっているのだ。このシステムによって、自分のブロックの配置は常に相手が積んだブロックへと干渉することになるので、プレーヤーはブロックをいかに効率よく積み上げていくかというだけではなく、相手がどんな形のブロックを、どのように積み上げていくかという点にも注意を払う必要が出てくる。さらに、本作では列をブロックで埋めて消去することで空きスペースを広げるという行為が、結果的に相手のフィールドを圧迫することに直結するため、効率よくブロックを消してアグレッシブに相手を攻撃することも、決して無視できない重要な要素となっている。

 こういったプレーヤーの一挙一動が直接対戦相手に影響するパズルゲームというのは非常に珍しく、プレイするたびに新しい展開が期待できる、定石という概念が発生しにくい特異なゲーム性は、ほかのパズルゲームでは絶対に味わえない極上のおもしろさをプレーヤーに与えてくれる。筆者にいたっては、「これこそが対戦パズルゲームにおける1つの答えなのではないか」と思わず感嘆の声を漏らしてしまったほどである。少なくとも、「対戦」という要素に限定すれば、本作を超えるパズルゲームはなかなかお目にかかれないはずだ。インディーズゲームだと思って侮るなかれ、本作はこれまで名を連ねてきた大作パズルゲームに匹敵するほどの高い完成度と、大きな可能性を秘めている。

列を埋めることに気をとられすぎて大きな凸部分を作ってしまうと、逆に相手が列を埋めるチャンスを作ってしまう。状況に応じて攻防の策を練ることが可能なシステムは非常に魅力的

 ただ1つ残念なのは、本作が理性を刺激する要素に富んでいる反面、本能に訴える要素がほとんどない点。モノトーンが中心となったシンプルなグラフィックスは機能的に見えなくもないが、どちらかと言えば記号的。画面効果や演出もほぼ存在しないため、視覚的な仕掛けはほとんどない。加えて、全編を通してBGMが流れず、効果音も最低限のものしか使われていないため、聴覚から生まれる没入感や爽快感も皆無である。本作は240MSPという、インディーズゲームでは多少割高な値段設定がされていることもあり、この点は非常に残念だ。ただし、お試し版では時間制限こそあるものの、製品版と変わらない仕様でゲームがプレイできるので、気になったユーザーはとりあえずダウンロードしてみてほしい。

 感覚的な要素に多少問題を抱えているが、ゲームシステムだけに注目すれば、本作はほかに類を見ない一級品の対戦パズルゲームとして評価できるだろう。シンプルなルールと操作性は、老若男女を問わずにオススメできるものとなっているが、ほかのパズルゲームより如実に、プレーヤーのスキル差がゲーム結果へと影響してくるため、経験者が初心者と遊ぶ際には注意してほしいところである。また、本作はインディーズゲームでは数少ない、Xbox LIVEによるオンラインマルチプレイに対応しているため、フレンドと一緒にダウンロードしておけば、最高に白熱する対戦ツールとして機能してくれるはずだ。




(2010年 10月 6日)

[Reported by 木原卓/パンチョ(ねこひげ合同会社)]