レビュー

マイク音質向上&装着感も改善!ロジクールG「PRO X3 LIGHTSPEED」ゲーミングヘッドセットレビュー

【PRO X3 LIGHTSPEED】
10月15日 発売予定
価格:40,480円

 ロジクールは、同社のゲーミングブランド「ロジクールG」よりゲーミングヘッドセット「PRO X3 LIGHTSPEED」を10月15日に発売する。価格は40,480円。

 本製品は、2023年7月に発売された「PRO X 2 LIGHTSPEED」以来、約3年ぶりとなる「PRO X」シリーズの最新ゲーミングヘッドセット。好評だった50mmサイズの「PRO-G グラフェンドライバー」はそのまま、装着感やマイク音質、バッテリー持ちを改善したブラッシュアップモデルだ。

 今回は、発売前に2週間ほど検証できる機会を頂いたので、本稿では「PRO X3 LIGHTSPEED」のレビューをお届け。圧倒的に音質が向上したマイク、長時間装着しても快適なヘッドバンド、10バンドイコライザーでより自分好みにできるようになった音質など、本製品の魅力を紹介していく。

 なお、GAME Watchでは同時発売のゲーミングマウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」やゲーミングキーボード「PRO X2 RAPID」のレビュー、新製品発表イベント「Logicool G PLAY 2026」のレポートも掲載しているので、併せてご覧いただきたい。

【PRO X3 LIGHTSPEED Product Tour | Logitech G PRO SERIES】

ぱっと見変わらない外観。ヘッドバンドのパンチング加工に注目

 まずは「PRO X3 LIGHTSPEED」の外観を見ていこう。といっても、デザインは現行モデルの「PRO X 2 LIGHTSPEED」からほとんど変わっておらず、スライダー部分の「PRO X3」というプリントがなければ見分けるのはかなり難しい。

 カラーはブラック・ホワイト・ピンクの3種類をラインナップ。今回はブラックを提供いただいたが、金属製ハウジングや合成皮革のイヤーカップなど「PRO X」シリーズらしい高級感は健在で、所有欲が掻き立てられるビルドクオリティだ。

【「PRO X3 LIGHTSPEED」の外観】
カラーはブラック・ホワイト・ピンクの3種類。今回はブラックを提供いただいた
こちらが「PRO X3 LIGHTSPEED」本体
金属製のハウジング、合成皮革のイヤーカップなど「PRO X」の高級感は健在
操作ボタンは左側のイヤーカップに集中している
左右のハウジングはスイーベルに対応。折りたたみ機構はない
スライダーを最大まで伸ばした様子。比較的頭の大きい筆者でも全く問題なかった

 筐体で変更が加えられたのはヘッドバンド。これまでの「PRO X」シリーズのゲーミングヘッドセットと同じく合成皮革製だが、パンチング加工によって無数の小さな穴が開けられており、長時間装着していても蒸れにくくなった。

 イヤーパッドは、耳にピッタリと密着して外部の音が入りにくい合成皮革タイプ、通気性がよく蒸れにくいベロアタイプの2種類が付属。それぞれメモリークッションを採用しており、側圧もちょうど良いため、ズレにくさと快適性を両立している。

【ヘッドバンド/イヤーパッド/付属品】
パンチング加工が施されたヘッドバンド。長時間装着していても蒸れにくくなった
イヤーパッドにはメモリークッションを採用。ちょうどいい側圧も相まって、装着感は良好だ
付属品はベロアタイプのイヤーパッド、ポーチ、レシーバー、マイク、USBケーブル、3.5mmケーブルと豪華
大会やLANパーティーなどに持っていきやすい
【初代「PRO X」と比較】
「PRO X 2 LIGHTSPEED」を用意できなかったため、筆者所有の初代「PRO X」と並べてみた
デザインは継承されており「PRO X」シリーズらしい質実剛健な作りだ
注目はヘッドバンド。右の「PRO X3 LIGHTSPEED」にはパンチング加工が施されているのがわかる

「PRO-G グラフェンドライバー」を継続搭載!マイクは無指向性に

 次に「PRO X3 LIGHTSPEED」のスペックを確認していこう。まず音の要であるドライバーユニットは、50mmサイズの「PRO-G グラフェンドライバー」を継続搭載。その名の通り、振動板の素材に炭素由来のグラフェンを採用することで、応答性を高めながら音の歪みを低減させている。

 「PRO X3 LIGHTSPEED」ではドライバーそのものは変わっていないのだが、オーディオ品質において「48kHz/24bit」に対応した。「PRO X 2 LIGHTSPEED」は「48kHz/16bit」でサンプリングレートは変わっていないが、ビットレートが若干向上しており、すぐには聞き分けられるレベルではないが、よりグラフェンドライバーの力を発揮できるようになっている。

 そして「G HUB」では10バンドイコライザーに対応。低域・中域・高域で細かい調整が可能となり、より自分好みのサウンドへとカスタムできるようになった。

【PRO-G グラフェンドライバー】
50mmサイズの「PRO-G グラフェンドライバー」を継続搭載。イヤーパッドを外すと、その姿を垣間見ることができる
オーディオ品質では「48kHz/24bit」に対応し、ビットレートが若干向上した
「G HUB」では10バンドイコライザーに対応し、より自分好みのサウンドへカスタムできるようになった

 そして大きく進化したのがマイク性能。「PRO X3 LIGHTSPEED」は無指向性マイクを採用し、周波数は75Hz〜20kHzと大きく広がった。加えて、サンプリングレートとビットレートも48kHz/16bitに対応しており、ロジクールは“スタジオ品質”を謳っている。

 近年はマイク音質を重視するゲーマーが増えており、ゲーミングヘッドセットのマイク性能も強化されている。ロジクールGでは、2024年5月発売の「ASTRO A50 X」を皮切りに無指向性マイクを採用し、ボイスチャットにおけるマイク性能が高く評価されたことで、遂に「PRO」シリーズにも導入された形だ。

【無指向性マイク】
“スタジオ品質”を謳う無指向性マイク。取り外し可能で自由自在に曲げられる
「ASTRO A50 X」や「G522」で実績のある無指向性マイクが、遂に「PRO」シリーズにも導入された形だ
48kHz/16bitに対応したことで“スタジオ品質”を謳っている

 そのほかにもバッテリー持続時間が最長70時間となり、現行の「PRO X 2 LIGHTSPEED(最長50時間)」から約40%向上。接続はLIGHTSPEEDワイヤレス・Bluetooth、3.5mm有線の3系統で、PCやコンソール機、スマートフォンなど幅広いデバイスで使用可能だ。

接続はLIGHTSPEED・Bluetooth、3.5mm有線の3系統。バッテリー持続時間も70時間に向上している
【ロジクールG「PRO X LIGHTSPEED」ゲーミングヘッドセットを比較】
PRO X3 LIGHTSPEED(本製品)PRO X 2 LIGHTSPEED
ドライバー50mm PRO-G グラフェンドライバー50mm PRO-G グラフェンドライバー
ドライバー周波数20Hz〜20kHz20Hz〜20kHz
オーディオ品質48kHz/24bit48kHz/16bit
インピーダンス38Ω38Ω
EQバンド数105
感度87.8dB@1mW/1cm87.8dB@1mW/1cm
マイクパターン無指向性単一指向性
マイク周波数75Hz〜20kHz100Hz〜10kHz
マイク品質48kHz/16bit16kHz/16bit
接続LIGHTSPEED/Bluetooth/有線LIGHTSPEED/Bluetooth/有線
バッテリー持続時間最長70時間最長50時間
ヘッドバンド素材合皮(通気性あり)合皮
発売日2026年10月15日2023年7月20日
税込価格(2026年10月現在)40,480円35,750円

優れた空間表現能力。ボイスチャットでは“USBマイク”に肉薄

 ここからは実際に「PRO X3 LIGHTSPEED」でゲームをプレイしていく。今回は「Apex Legends」をプレイしたのだが、近くにいる敵の足音から遠くで鳴り響く銃撃戦の音まで、音の方向や距離感をしっかりと表現できる「PRO-G グラフェンドライバー」の力は圧倒的だ。

 また10バンドイコライザーによって、ゲームの時は足音の周波数を強調したり、音楽を聴く時はドンシャリ系にしたりと、ゲームや自分の好みに合わせて音質をカスタムしやすくなったのも嬉しい。より幅広い用途で使いやすくなったのは確かだ。

「PRO-G グラフェンドライバー」の優れた空間表現能力は、位置取りが重要なFPSで活きる

 そして「PRO X3 LIGHTSPEED」で大きく強化されたマイク。今回はフレンドの協力も得つつ、ボイスチャットツール「Discord」で検証したところ「声がクリアに聞こえる」と非常に好評だった。

 実際、今回は初代「PRO X」と「PRO X3 LIGHTSPEED」、USB接続の外付けマイクの3種類でテストしたのだが、初代「PRO X」は“ラジオのような音質”と言われてしまったが、「PRO X3 LIGHTSPEED」は“USBマイクに肉薄する”という評価もあった。

 ユーザー側は恩恵を感じづらいが、ボイスチャットがクリアな音質になることで、フレンドに報告が伝わりやすくなり、結果的にうまく連携できるようになる。筆者としては、ミュート状態がわかるLEDランプがあればさらに良かったのだが、マイクの音質向上は歓迎したいポイントだ。

「Discord」で検証したところ「声がクリアに聞こえる」と非常に好評だった
ミュートの状態が“ボタンのオンオフ”でしか判別できないのが惜しいポイント
筆者としてはマイク側にLEDランプを搭載していたらさらに良かった

完成度を高めた「PRO X3 LIGHTSPEED」。ANCにも期待したい!

 ここまで「PRO X3 LIGHTSPEED」のレビューをお届けしてきた。本製品は、現行モデル「PRO X 2 LIGHTSPEED」から大きく進化したわけではないが、マイク音質の向上、バッテリー持ちや装着感の改善など、細かなアップデートを着実に重ねることで、完成度をより一層高めている。

 一方でライバルメーカーのフラッグシップには、Razer「BlackShark V3 Pro」やソニー「INZONE H9 II」で、周囲のノイズを打ち消す「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」を搭載したモデルも増えてきた。ロジクールGではまだ採用例がないため、次の「PRO X4」か、まだ見ぬ新しい「G9」シリーズなどでの搭載に期待したい。

 「PRO X3 LIGHTSPEED」は、初代「PRO X」や「PRO X WIRELESS」からの買い替え、「G535」や「G733」といった旧モデルからのアップグレードであれば、ゲームサウンドが一味も二味も変わる。ぜひ進化した「PRO X」シリーズのゲーミングヘッドセットを体験してほしい。