レビュー

全てが進化した“完成形”。ロジクールG「PRO X3 SUPERSTRIKE」ゲーミングマウスレビュー

相性抜群のマウスパッド「PRO X CONTROL」も紹介

【PRO X3 SUPERSTRIKE/PRO X CONTROL】
10月15日 発売予定
価格  PRO X3 SUPERSTRIKE:32,450円
PRO X CONTROL:9,900円

 ロジクールは、同社のゲーミングブランド「ロジクールG」よりゲーミングマウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」を10月15日に発売する。価格は32,450円。

 本製品は、eスポーツ選手と共同開発した「PRO X」シリーズのゲーミングマウス最新モデル。2026年2月発売の「PRO X2 SUPERSTRIKE」に搭載された「HITS(ハプティック誘導トリガーシステム)」は、プロ選手からカジュアルゲーマーまで“クリックの速さ”をもたらした。そんな革命的製品のネックを解消したのが「PRO X3 SUPERSTRIKE」だ。

 また、同日には「PRO」シリーズ初のマウスパッド「PRO X CONTROL」も登場。本稿では「PRO X3 SUPERSTRIKE」と「PRO X CONTROL」のレビューをお届けしていく。

 なお、GAME Watchでは同時発売のゲーミングキーボード「PRO X2 RAPID」やゲーミングヘッドセット「PRO X3 LIGHTSPEED」のレビュー、新製品発表イベント「Logicool G PLAY 2026」のレポートも掲載しているので、併せてご覧いただきたい。

【PRO X3 SUPERSTRIKE Product Tour | Logitech G PRO SERIES】

本体形状は変わらず。だが重量バランスを改善!

 前モデル「PRO X2 SUPERSTRIKE(以下、X2SS)」が2026年2月に発売されたばかりで、約8カ月という短期間での「PRO X3 SUPERSTRIKE(以下、X3SS)」の登場に、ゲーマーの中には「もう後継機が出るの?」と驚いている方も多いだろう。だが、今後は「X2SS」をベーシックモデル、「X3SS」をプレミアムモデルとして併売するとのことで、正確には上位モデルという位置付けになる。

 「X3SS」本体は、これまでの「PRO」シリーズのゲーミングマウスと変わらない伝統的な左右対称形状で、サイズも125×63.5×40mmとそのままだ。だが「X2SS」の本体カラーはホワイト(正確にはホワイトとブラックのツートンカラー)のみだったのに対し、「X3SS」はブラックとピンクの2色展開となる。

 「X2SS」の発売時に、ゲーマーの間では「ブラックが欲しい」という声が挙がっていたため、「X3SS」のブラックは満を持しての登場となる。一方でホワイトが欲しいという方は「X2SS」のみとなるため、今後は「X3SSのホワイトが欲しい」という声も上がりそうだ。

【「PRO X3 SUPERSTRIKE」の外観】
カラーはブラックとピンクの2色展開。今回はブラックを提供いただいた
こちらが「PRO X3 SUPERSTRIKE」
「PRO」シリーズ伝統の左右対称形状で、サイズも変わっていない
「HITS」を強調するような個性的なプリントはそのまま
サイドボタンは左側に2つ搭載。「X3」のロゴもカッコいい
右側には「SUPERSTRIKE」の文字。どの方向から見ても「PRO X3 SUPERSTRIKE」であることがわかる
背面のソールに変更はない。引き続き「POWERPLAY 2」にも対応している

 外観はカラーリング以外変わっていないが、筐体で大きく変わった点は重量だ。初めてHITSを搭載した「X2SS」の重量は61gだったのだが、更なる軽量化を行なった「X3SS」の重量は59gで、なんとベースとなった「PRO X SUPERLIGHT 2(60g)」よりも軽くなってしまったのだ。

 また「X2SS」ではフロント寄りの重量バランスが賛否両論であり、当時レビューした筆者も弱点に挙げていたのだが、「X3SS」では重心をセンサー中心に据えることで、重量バランスを改善している。この辺りの使用感は後ほど紹介したい。

【「X3SS」と「X2SS」を比較】
外観はカラーリング以外、ほとんど変わっていない
形状はもちろん一緒
左側にあるロゴは、きちんと「X3」へと進化している
マウスソールの形状も同一だ
「X2SS」の重量は61g
「X3SS」の重量は59g
重心をセンサー中心に据えることで、重量バランスも改善した
【「PRO X3 SUPERSTRIKE」と「PRO X2 SUPERSTRIKE」を比較】
PRO X3 SUPERSTRIKE(本製品)PRO X2 SUPERSTRIKE
形状左右対称/右手専用左右対称/右手専用
ボタン数5個5個
メインクリックボタンHITSHITS
センサーアップグレード版HERO 2HERO 2
解像度100〜48,000DPI100〜44,000DPI
最大加速90G88G
最大速度930IPS888IPS
チップセット(MCU)NxLOGI(Custom NRF54)NRF52
接続無線(LIGHTSPEED)/有線(USB Type-C)無線(LIGHTSPEED)/有線(USB Type-C)
レポートレート8,000Hz(LIGHTSPEED)/8,000Hz(有線)8,000Hz(LIGHTSPEED)/1,000Hz(有線)
バッテリー寿命最大135時間最大90時間
サイズ125×63.5×40mm125×63.5×40mm
重量バランスセンサー中心やや前重心
重量59g61g
発売日2026年10月15日2026年2月19日
税込価格(2026年10月現在)32,450円29,150円

センサーやチップセットが着実に進化。クリック感をカスタムできる「HITS」は健在!

 次に「X3SS」のスペックを確認していこう。「X2SS」は「PRO X SUPERLIGHT 2」をベースに「HITS」を搭載したため、チップセットやセンサーは同じものを使用していた。だが「X3SS」はこの辺りも改良され、競合他社のフラッグシップモデルと比較しても遜色ないレベルに仕上がっている。

 まずセンサーは引き続き「HERO 2」が搭載されているのだが、内部でアップデートされており、解像度は最大48,000DPI、最大加速は90G、最大速度は930IPSに向上している。従来の「HERO 2」と比較して、着実に進化していることは確かだ。

【「HERO 2」センサー】
「HERO 2」センサーはアップデートされ、着実に性能が向上している

 また「X3SS」では新しいチップセット「NxLOGI」を初搭載。これによって遅延をより低減させているほか、バッテリー持ちが最大135時間と大幅に向上している。「X2SS」のバッテリー持ちは最大90時間と若干短かったのだが、1.5倍も長く使えるようになったのは素直に嬉しいポイントだ。

 そして「NxLOGI」の副産物として、有線接続時のレポートレートも最大8,000Hzに対応している。無線接続でレポートレートを8,000Hzにすると、バッテリー持続時間が大幅に短くなってしまうが、有線接続ではバッテリー持続時間を気にせず8,000Hzを有効にできる。ケーブルの取り回しとのトレードオフになってしまうが、あると嬉しい機能だ。

【新チップセット「NxLOGI」】
新しいチップセット「NxLOGI」を初搭載。有線接続時のレポートレートも最大8,000Hzに対応した

 もちろん、メインボタンの「HITS(ハプティック誘導トリガーシステム)」は継続搭載。磁気式スイッチの搭載によるラピッドトリガーへの対応、触覚フィードバックによるクリック感のカスタマイズは健在だ。「HITS」の機構については「X2SS」のレビューで解説しているので、詳しく知りたい方は併せてご覧いただきたい。

 ちなみに「HITS」のハードウェアは変わっていないのだが、設定ソフトウェア「G HUB」では新たに「HITS遅延改善テスト」が追加された。これは「HITS」によって、従来のゲーミングマウスと比較して「どれだけ遅延を短縮できるか」を確認できる面白い機能だ。この機能は「X3SS」および「X2SS」の両方で使用できるので、ぜひ体験してみてほしい。

【HITSについて】
クリック感をカスタムできる「HITS」は健在。「カタッ」という静かで独特な感触を楽しめる
「G HUB」では新たに「HITS遅延改善テスト」を追加。従来のマウスと比較して、どれだけ遅延を改善できるか可視化される

シリーズ初のマウスパッド!全方向ニット生地を採用した「PRO X CONTROL」

 ここで同時発売の「PRO X CONTROL」も紹介しておこう。eスポーツ選手と共同開発する「PRO」シリーズは、これまでマウスやキーボード、ヘッドセット、レーシングホイールがラインナップされてきたが、今回の「PRO X CONTROL」はシリーズ初のマウスパッドとなる。

 サイズは460×400mmの1種類のみで、机全体をカバーするようなデスクマットではない。だが、パッケージには「LARGE」と書かれているため、今後「EXTRA LARGE」や「MEDIUM」といったサイズ展開も期待したいところだ。

【PRO X CONTROL】
シリーズ初のマウスパッドとなる「PRO X CONTROL」
パッケージには「LARGE」という表記。今後のサイズ展開にも期待したい
460×400mmの大判サイズとなっている

 表面には「全方向ニット生地」を採用しており、縦横の摩擦差をなくすことで均一な滑りを実現。実際、筆者がいつも使用しているマウスパッドと比較すると、上下左右どの方向に動かしても同じ感触であることが実感できた。これまでのマウスパッドは滑りに重きを置いていたが、感触を重視した「PRO X CONTROL」はユニークで面白い。

 底面のベース素材は厚さ6mmの「Slimflex」を採用し、クッション性と滑りにくさを両立。机にピタッとくっつくような感じで、長時間のゲームプレイでもズレにくい。側面もステッチ加工が施されており、布製マウスパッドでありがちな「マット面がめくれる」ようなこともない。なお厚みの都合上、ワイヤレス給電システム「POWERPLAY 2」は非対応となっている。

 一方で価格は9,900円と、布製マウスパッドの中では高額な部類である。だが、ガラス製マウスソールを使っている方は必然的に布製マウスパッドを選ぶことになり、その中でも本製品の全方向ニット生地は魅力だ。自分のマウスやソール事情も勘案しつつ、布製マウスパッドを選ぶ方は「PRO X CONTROL」も候補に入れておきたい。

【「PRO X CONTROL」の詳細】
表面には全方向ニット生地を採用。どの方向に動かしても均一な滑りを実現している
厚さは6mmでクッション性を重視。側面はステッチ加工で耐久性も高い
「ロジクールG」ロゴはタブに刺繍されている
裏面は「Slimflex」を採用。机にピタッとくっつきズレにくい

数値以上の“軽量化”を体感!「HITS」の感触もより鋭く

 ここからは「PRO X3 SUPERSTRIKE」を実際に使っていく。今回は発売前に2週間ほど、仕事からゲームまで使い続けたのだが、やはり一番実感したのは重量バランスの改善だ。重量自体は「-2g(X2SS比)」の削減だが、重心がセンサー中心となったことで、数値以上に軽量化したのではと思ってしまう。

 特にゲームで素早くフリックするような場面だと、「X2SS」はフロント側の重さでマウスが振られるような感覚があったのだが、「X3SS」ではマウスが振られるような感覚はかなり軽減された。従来の「PRO」シリーズのマウスと比較すると、もう少しリア側に重心があってもいいと思うが、重量バランスのクセはほぼ解消された印象だ。

重量バランスの改善は、数値以上に軽量化したのではと錯覚してしまうほどだ

 メインボタンに搭載されている「HITS」の印象は“ほぼ”変わらず、指先とマウスが同期しているようなクリックの速さは健在だ。“ほぼ”というのは「HITS」のハードウェア自体は変わっていないが、重量バランスによる筐体の設計変更の影響か、触覚フィードバックの感触が若干鋭くなっており、振動がより鮮明に感じられるようになった。

 一方でサイドボタンは「カチカチ」とした従来式のメカニカルスイッチで、ここが「X3SS」のネックでもある。サイドボタンを重視しない方もいると思うが、ここに「HITS」を搭載すれば使い道が広がるほか、耐久性も向上するので次の「SUPERSTRIKE」ではサイドボタンの進化に期待したいところだ。

「HITS」のクリックの速さは健在。次はサイドボタンの進化に期待したい

 バッテリー持ちの向上も実感しており、100%から使い続けて2週間とちょっとでステータスランプが赤く光った。「X2SS」は10日に1度くらいのペースで充電していたため、充電頻度は少なくなる計算だ。今回は検証できなかったが、無線接続でレポートレートを8,000Hzにした場合でも、かなりバッテリーが持つことが期待できる。

 また「X3SS」はPTFEソールだが「PRO X CONTROL」との相性もよく、マウスの滑りと止めやすさのバランスがいい。同時に購入するとかなりの金額になってしまうが、ぜひお近くの店舗で「PRO」シリーズの組み合わせを試してみてほしい。

「X3SS」はPTFEソールだが「PRO X CONTROL」との相性も抜群
マウスの滑りと止めやすさのバランスが良いため、ぜひ試してみてほしい

「SUPERSTRIKE」の完成形。「X2SS」からの乗り換えは“重量バランス”がポイント

 ここまで「PRO X3 SUPERSTRIKE」および「PRO X CONTROL」のレビューをお届けしてきた。本製品は「PRO X2 SUPERSTRIKE」のネックであった重量バランスやバッテリー持ち、センサー性能を改善した「SUPERSTRIKE」の完成形だ。また「PRO X CONTROL」も布製マウスパッドでは最高峰の感触を実現している。

 「X2SS」から「X3SS」への乗り換えは正直悩むところだが、重量バランスがやっぱり気になるという方は、量販店などで一度試してみてほしい。そして「HITS」が気になっている方の場合、予算を抑えたい場合は「X2SS」、ゲーミングマウスの進化形をとことん体験したいという方は「X3SS」がオススメだ。

 ゲーミングマウスのラピッドトリガーは、他社でも少しずつ見られるようになってきたが、クリック感のカスタマイズという点ではロジクールGの「SUPERSTRIKE」が先行している。ぜひ進化した“次世代ゲーミングマウス”を体験してほしい。