インタビュー

日本は“トレンドを牽引”する重要な市場。「ロジクールG」担当者インタビュー

US配列、Webドライバー、コントローラーの展開も聞いてみた

【Logicool G PLAY 2026】
9月24日 開催
会場:TUNNEL TOKYO

 ロジクールは9月24日、同社のゲーミングブランド「ロジクールG」の新製品を一挙発表した。

 東京・大崎で開催された新製品発表イベント「Logicool G PLAY 2026」にて、ロジクールGの次世代ゲーミングデバイスがお披露目。エントリーグレードの「G3」シリーズからeスポーツ選手と共同開発した「PRO」シリーズまで、多種多様なプロダクトが新たに登場する。

 今回はイベント会場にて、ロジクール 執行役員 マーケティング本部の室井崇裕氏、アジアパシフィックマーケティングヘッドのSony Wahib氏にお話を伺う機会を得た。本稿ではそのインタビューの模様をお届けしていく。

Sony Wahib氏(左)と室井崇裕氏(右)

全面リニューアルされた「PRO」シリーズについて

――まずは刷新された「PRO」シリーズについてお伺いします。 今回、マウスとマウスパッド、キーボード、ヘッドセットの4製品が一気に発表されました。これは偶然タイミングが重なったのか、それとも意図的なものでしょうか?

Sony氏:もちろん意図的なものです。バラバラに発表すると市場へのインパクトが小さくなってしまうので、 今回の「Logicool G PLAY」ですべての製品をまとめて発表して、インパクトのあるイベントにしたいと考えていました。

――2月に発売された「PRO X2 SUPERSTRIKE」はゲーミングマウスにラピッドトリガーをもたらしました。開発はいつ頃スタートしたのでしょうか?

室井氏:詳細は社外秘なのでお伝えできないのですが、全く新しいテクノロジーを採用しているので、開発期間は長いです。

――一方で「PRO X3 SUPERSTRIKE」は、ロジクールGとしては異例のショートスパンでの投入となります。この理由を教えてください。

Sony氏:2月に「PRO X2」を投入した際は、少しでも早く新しい技術を市場に届けることを優先しました。 今回の「PRO X3」は残っていた課題の解決やさらなる改良点を盛り込んで、より完成度の高い製品として提供します。

 今後は2つのモデルを並行して販売し、「PRO X3」をプレミアムモデル、「PRO X2」をベーシックモデルとして展開していきます。 今回、他の「PRO」シリーズと同時に発表することで、市場へのインパクトも最大化できると考えました。

――いち早く「PRO X2」を購入したユーザーからは残念がる声もあると思いますが、例えばアップデートでセンサー性能が同等になるなどの計画は検討されていますか?

Sony氏:ハードウェアが大きく異なるので、現在のところアップデートなどは予定していません。一方で「G HUB」の新機能として実装した「HITS遅延改善テスト」は、「PRO X3」と「PRO X2」の両方で使用できます。

――今回「PRO」シリーズ初となるマウスパッドが投入されますが、この理由を教えてください。

Sony氏:「PRO X CONTROL」は、プロゲーマーに満足いただけるマウスパッドを提供したいという思いから、開発がスタートしました。開発には素材の選定段階からプロゲーマーの皆さんに参画いただき、徹底的にこだわり抜いています。

「PRO X3 SUPERSTRIKE」

――日本ではJIS配列のキーボードが一般的ですが、FPSゲーマーの間ではUS配列のキーボードも人気です。ロジクールGがUS配列のゲーミングキーボードを投入しないのには、何か理由があるのでしょうか?

室井氏:コアなユーザーからUS配列の日本販売が望まれていることは理解しています。ですが、ビジネス規模的にはまだニッチな市場なので、今後ニーズが広がれば日本販売も検討しますが、現在は見送っている状態です。ですが、もしニーズが広がれば、米国で売っているものを日本に導入するだけなので、何か制約があるわけではないです。

Sony氏:実は欧州のユーザーから、日本のJIS配列を売ってほしいという声もあります。一部では分割スペースキーが人気で、個人輸入している場合もあるそうです。

――現在は「G HUB」経由での設定がメインですが、ブラウザ経由で設定できる「Webドライバー」を導入する予定はありますか?

室井氏:申し訳ないのですが、現時点ではお答えできないです。

「PRO X2 RAPID」

――ヘッドセットの「PRO X3 LIGHTSPEED」は前モデルと同じドライバーを採用しつつ、装着感やマイクがアップグレードされているという認識でよろしいでしょうか?

室井氏:はい、同じグラフェン素材の50mmドライバーを採用していますが、装着感やマイクのクオリティは向上しています。

「PRO X3 LIGHTSPEED」

――細かい点では、これまで「PRO」シリーズは「マゼンタ」が展開されていましたが、今回から「ピンク」に変更されています。理由を教えてください。

室井氏:国や地域によっては「マゼンタ」という表現が伝わりにくい場合があるため「ピンク」に変更しました。

「PRO X3 SUPERSTRIKE」のブラックとピンク

ラインナップの再編、今後の新製品について

――ロジクールGは今、G3、G5、PROシリーズとラインナップの再編を進めています。この理由について教えてください。

Sony氏:カジュアル層からプロ層まで、スキルや予算に応じて最適な選択肢を提供したいからです。例えば、手軽に楽しみたい層にはG3シリーズ、もっとカスタマイズしたいという方にはG5シリーズ、プロの意見を取り入れたPROシリーズと、明確にセグメントを分けるようにしています。

G3シリーズ

――マウスやキーボードは定期的に刷新されていますが、長い間更新されていないジャンル、例えばコントローラーの「F710」の刷新などは検討されていますか?

室井氏:将来の製品開発について具体的なコメントはできないのですが、ロジクールとして既存カテゴリーの再構築、新規カテゴリーへの挑戦は常に検討しています。

コントローラー「F710」

――私は今でも、片手用キーパッド「G13」や多ボタンゲーミングマウス「G600r」を大事に保管していて、後継機が出たら面白いと思うのですが、いかがでしょうか……?

Sony氏:「G13」ですか!? もう15年以上前の製品ですけど、今新しいのが出たらいい製品になるでしょうね(笑)。考えておきます。

片手用キーパッド「G13」

「Logicool G PLAY」と日本市場について

――日本にはコアゲーマーが多くいると思いますが、Logitech(ロジクール)にとって日本市場はどのような位置付けでしょうか?

Sony氏:日本はトレンドを牽引する非常に重要な市場で、様々なゲームパブリッシャーもいます。ゲーミングキーボードのラピッドトリガーも、日本が起点となって世界へと広がっていきました。日本のゲーマーのニーズを理解して、それに応える製品を提供することが大事だと考えています。

ロジクールG初のラピッドトリガー対応ゲーミングキーボード「PRO X TKL RAPID」

――この後、一般のゲーマーの方も「Logicool G PLAY 2026」に参加されますが、どのような心境ですか?

室井氏:日本での開催は2回目ですが、今回は初めて一般の方をお招きすることができました。キャパシティの関係で抽選になってしまいましたが、多くの方からご応募いただきまして、それだけ多くの方が「Logicool G PLAY」に来たいと思ってくれていることに、まずとても興奮しています。

 そして一般の方とダイレクトにやりとりができるのは貴重な機会ですし、ロジクールとして「Logicool G PLAY」に全ベットしている重要なイベントになると考えています。

――最後に、日本の「ロジクールG」ファンに向けてメッセージをお願いします。

Sony氏:ロジクールGとして、常に最高のイノベーションとゲーミングデバイスを日本のゲーマーの皆さんに届けられるよう、今後も頑張っていきます。

室井氏:先日の「東京ゲームショウ2026」もすごく盛り上がっていたり、推し活もあったり、日本はとてもユニークで盛んな市場です。ゲーミングカルチャーに影響を与えられるような、そんなブランドに「ロジクールG」はなっていきたいと考えていますので、今後もよろしくお願いします!

――ありがとうございました。