【特別企画】「DX超合金魂 グレートマジンガー」レビュー

DX超合金魂 グレートマジンガー

ハーフカット状態、そして格納整備基地! 汲んでも汲んでも尽きぬ魅力

 そして、「DX超合金魂 グレートマジンガー」はまだまだギミック、プレイバリューを持っているのだ。正直、書き出しているだけでどこまでもページを埋めてしまいそうで怖いのだが、まだまだ紹介したいギミックがある。

専用の装甲や頭部パーツで、ハーフカットモデルにできる
格納整備基地にディスプレイ。装甲を扉部分に取り付けられるのも楽しい

 1つは「ハーフカットモデル」だ。筆者達の世代にとっては、ロボットや怪獣の外装を半分にカットし、半身が“内部図解”になっている構図はなじみ深いモノだ。元ネタは理科室などにあった「人体模型」かもしれないが、筆者が子供の時は児童誌で様々なキャラクター、怪獣、ロボットがこの手法で解説されていた。玩具では「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」のガンダムやザクのプラモデルもあったが、スケールモデルのプラモデルでもメジャーな手法のようだ。

 装甲を外し、内部メカを見ることができる「DX超合金魂 グレートマジンガー」でも、胸や腹、そして専用の頭部外装で半分は装甲をまとったグレートマジンガー、そして半身が内部メカの“ハーフカット状態”を再現できる。この状態でポーズをとるのはそれこそ児童誌の「内部図解イラスト」そのままだ。「スーパーロボットの中身はこうなっている!」とタイトルをつけたくなる独特の姿にできるのはとても楽しい。児童誌を隅々まで読みイラストを見続け、「ここが予備エネルギータンクなのか」などとしたり顔でつぶやいていた幼い頃の自分を思い出してしまう。

 さらに「格納整備基地」がある。高さ45cm、展開状態の幅25cm、観音開きに開く巨大なゲート、そこに収められるマジンガーは「秘密基地」という表現がぴったりだ。マジンガーシリーズはもちろん、ガンダム、エヴァンゲリオン、実写版「ジャイアントロボ」などなどロボットと“基地”はとても相性が良い。この基地を再現しているリッチさは、「DX超合金魂」ならではだ。

 そして基地に付属しているスポットライトで下から照らせるのである! このライトはまるでサーチライトのようにロボットを照らす。わざと部屋を暗くして、このライトだけでグレートマジンガーを照らし出すのはすべての購入者がやるだろう。その時笑みを浮かべてしまうのは確実だ。

 この“格納整備基地に飾られたロボット”はロボット玩具を持つすべての人にとってあこがれの光景と言える。しかしもしこの風景を「自作」で再現しようとすれば、ものすごい労力が必要となるだろう。ロボットを覆うほどのジオラマを作り、鉄骨風のオブジェクトを張り巡らせ、塗装し、さらに電飾も施す……確かにモデラーの中にはこういったジオラマを作る人はいるが、実現できる人は限られている。しかし、「DX超合金魂 グレートマジンガー」を購入すると、同梱されているのだ。これは、やはりすごい。しかも装甲まで格納整備基地の壁面部分に取り付けられる。これは楽しい。まさに“究極のロボット玩具”という形容詞がふさわしい光景だ。

 「DX超合金魂 グレートマジンガー」の価格は53,784円(税込)。パッケージの横幅は幅70cm、グレートマジンガーそのものは全高32.5cm。この大きさと値段は、購入し自分のものにするにはかなりの“覚悟”が必要となるが、装甲を本体にはめるとき、ポーズをとるのに動かすとき、必殺技を叫ばせるとき、そして格納整備基地に設置したとき……様々なタイミングで「ものすごい宝物を手にした」という実感と満足感がこみ上げてくるだろう。“覚悟完了”の価値がある、玩具史に燦然と輝くアイテムだ。

【ハーフカットに、格納整備基地!】
装甲状態とメカ部分を同時に楽しめることで、内部構造が一層印象深くなる
“秘密基地”風の格納整備基地。ロボット玩具にはベストマッチのジオラマだ。ライトアップできるのもたまらない
「DX超合金魂 マジンガーZ」もあれば、プレイバリューはさらに高まる